所長室から

所長室から
H28.5月号
新しい Crop Season を迎えて
5月も末になって所内ほ場の田植えもほぼ終わり、センターは新しい Crop
Season を迎えました。
3月 25 日に避難地域等の営農再開・農業再生に向けた研究を行うための浜地
域農業再生研究センターの開所式があり、開設 11 年目を迎えた農業総合センタ
ーは本部と6つの准公所(果樹研究所、畜産研究所、会津地域研究所、浜地域
研究所、農業短期大学校、浜地域農業再生研究センター)の体制に強化されま
した。また、畜産研究所内に種鶏改良増殖施設が新設されたため、郡山市にあ
った養鶏分場が廃止され、養鶏科として事業を実施することになりました。こ
れまで以上に役に立つ、また頼りになる組織として活動したいと考えています
ので、どうかよろしくお願いいたします。
さて、今年度は福島復興に向けた「福島イノベーション・コースト構想に基
づく先端農林業ロボット研究開発事業」として、
「ロボットトラクタの開発及び
実証」、「除草用ロボットの開発及び実証」、「アシストスーツの開発及び実証」
の3課題を実施することになりました。また、TPP 対策として補正予算で認め
られた「革新的技術開発・緊急展開事業」の中で、鳥獣害対策、アスパラガス
疫病などの連作障害対策、水田地域への春まきタマネギ導入、モモやオウトウ
のジョイント V 字トレリス栽培、モモのせん孔細菌病対策など、7つの課題が
採択されました。さらに、農林水産部の重点事業として「ふくしまの宝!農業
七福神」が設定され、ソバ、カスミソウ、オタネニンジン、エゴマ、酒米など
を対象に農業復興に向けて研究開発に取り組みます。
いずれの課題もこれからの福島県農業を支えていくためのブレークスルーに
なるものだと考えています。農業者、普及、県庁の方々と密接に連携して課題
解決に取り組んでいきたいと思います。
福島県の農業に対する逆風はまだまだ強いものがありますが、そんなときだ
からこそ、新しい農業技術や人材が求められます。センター一丸となって取り
組んで参ります。