平成 28 年 5 月 31 日県内景況株式会社鹿児島銀行株式会社九州経済研究所最近の県内景況は、雇用関連が堅調に推移し、投資関連はやや持ち直している。一方で消費関連の一部がやや弱含んでいるほか、観光関連も弱含み、生産活動は一段と弱含むなど全体として弱い動きが続いている。なお、 2016 年熊本地震により、観光関連が大きく落ち込んでいるほか、生産活動等にも一部で影響がみられる。生産活動は、 2 月の鉱工業生産指数が 10 カ月連続で前年比マイナスとなった。電子部品関連は弱い動きがみられる。食品関連では、畜産の一部で弱含みの動きがみられる。個人消費関連は、足もとでは持ち直しの動きがみられるものの、一部で弱さが残っている。投資関連では、民間建築工事費予定額、公共工事請負金額、新設住宅着工戸数のいずれも前年を上回った。主要ホテル・旅館宿泊客数は、鹿児島・霧島・指宿の 3 地区合計で、2 カ月連続で前年を下回った。主要観光施設入場者数は前年を下回る施設が多くみられた。【生産活動】… 一段と弱含み電子部品関連は、スマートフォン向け出荷が減少するなど、全体として弱い動きがみられる。 3 月の焼酎生産は 2 0 カ月連続で前年を下回り、出荷量は 8 カ月連続で前年を下回った。 3月のかつお節生産は、 7カ月連続で前年を下回った。 4月の生コン生産（出荷量）は、民間工事向けは前年を上回ったものの、公共工事向けは前年を下回り、全体で 8.7％減と 18カ月連続で前年を下回った。 4月の紙パルプ生産は、 2カ月連続で前年を下回った。木材関係は、製品相場はスギ、ヒノキともに前年を下回った。【畜産関連】… 一部で弱含みの動き 4月の子牛価格は前年を上回ったものの、出荷頭数は前年を下回った。また、 4月の肉用牛（和牛）の枝肉価格は前年を上回った。 3月の枝肉生産量は前年を下回った。 4月の豚肉相場は前年を下回った。 3月の枝肉生産量は前年を上回った。 4月のブロイラー相場は、もも肉、むね肉ともに前年を下回った。 3月の処理羽数は前年を上回った。また、 4月の鶏卵相場は前年を下回った。【消費関連】 … 一部でやや弱含み 3 月の百貨店・スーパー販売は、衣料品、飲食料品が前年を下回り、全体では 3 カ月ぶりに前年を下回った。4 月の乗用車新車販売台数は、7 カ月ぶりに前年を上回った。車種別にみると、普通車は 8 .9 ％増、小型車は 0 .5 ％増となった。また、 4 月の軽自動車は 16 カ月連続で前年を下回った。【観光関連】 … 弱含み 4 月の主要ホテル・旅館宿泊客数 (鹿児島・霧島・指宿地区 )は、宮崎県からの入り込みが伸びたものの、関東、中部、関西、中国地方、九州からの入り込みが落ち込んだことなどにより、 16.6％減と 2 カ月連続で前年を下回った。鹿児島地区は宮崎県からの入り込みが伸びたものの、関西、九州、海外からの入り込みや個人・団体客ともに落ち込んだことなどにより、5 カ月ぶりに前年を下回った。霧島地区は関東、宮崎県からの入り込みが伸びたものの、中部、関西、中国地方、九州からの入り込みや個人・団体客ともに落ち込んだことなどにより、2 カ月連続で前年を下回った。指宿地区は県内や宮崎県からの入り込みが伸びたものの、関東、中部、関西、九州からの入り込みや個人・団体客ともに落ち込んだことなどにより、2 カ月連続で前年を下回った。種子島・屋久島地区は個人・団体客ともに減少し、 2 カ月連続で前年を下回った。 4 月の主要観光施設入場者数は、ほとんどの施設で前年を下回った。【投資関連】… やや持ち直し 4 月の公共工事は、件数が前年を下回ったものの、請負金額は前年を上回った。3 月の民間建築工事着工は、棟数、床面積、工事費予定額のいずれも前年を上回った。3 月の新設住宅着工戸数は、貸家は前年を下回ったものの、持家と分譲は前年を上回り、全体で 45.8％ 2 増と 3 カ月連続で前年を上回った。また、新設住宅着工戸数の合計の 3 カ月移動平均は前年を上回り、25.1％増となった。4 月の主要建設資材卸売業者の売り上げは、2 カ月ぶりに前年を上回った。【貿易関連】… 輸出額は前年を上回った一方、輸入額は前年を下回った 3 月の輸出額は、パルプ及び古紙、ゴムタイヤ及びチューブが前年を下回ったものの、食料品及び動物が前年を上回り、全体で 3.3％増と 2 カ月連続で前年を上回った。輸入額は、穀物及び同調製品が前年を下回り、全体で 46.6％減と 20 カ月連続で前年を下回った。【雇用情勢】… 堅調 3 月の有効求人倍率は前月を 0 .0 1 ポイント下回る 0 .9 3 倍となった。【金融情勢】… 貸出金残高は前年を上回った 3 月の県内金融機関の貸出金残高は前年を 5.0％上回った。【企業倒産】 …倒産件数は前年を下回った 4 月の企業倒産（負債額 1,000 万円以上）は、件数が 4 件と前年同月（ 8 件）を下回り、負債総額も 8 億 40 百万円と前年同月（ 8 億 60 百万円）を下回った。以上【本件に関するお問い合わせ】 3 ㈱九州経済研究所（ ℡ 099-225-7491）