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高周波工学試験装置
ボディ電源の整備作業
仕様書
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
核融合エネルギー研究開発部門
ITER プロジェクト部
那珂核融合研究所
RF 加熱開発グループ
第1章
一般事項
1.作業名称
高周波工学試験装置ボディ電源の整備作業
2.概要及び目的
量子科学技術研究開発機構(以下、量研機構と記す)では、高周波工学試験装置を使
用して ITER 用ジャイロトロン実機の調達における性能確認試験を実施する。高周波工
学試験装置電源設備の一部であるボディ電源について、詳細点検及び老朽化した
Programmable Logic Controller(以下、PLC と記す)の更新作業を実施し、機能を健全
に維持し ITER 用ジャイロトロンの性能確認試験を円滑に進めることを目的とする。
3.作業範囲
高周波工学試験装置ボディ電源の点検及び PLC 更新作業に係るもの一式
4.納入(据付)場所
量研機構
那珂核融合研究所
JT-60 付属実験棟
5.納期
平成 29 年 1 月 31 日
ただし、作業時期及び作業期間については、受注者と量研機構との打合せにより、JT60 付属実験棟の実験及び作業スケジュールに影響の出ない日程を組むものとする。
6.支給物品及び貸与品
6.1 支給品
本作業に必要な電力(100V、200V)
、及び冷却水は、可能な範囲において作業現場付近
にて支給する。
6.2 貸与品
なし。
7.提出書類
受注者は、下記の書類を指定期日までに量研機構に提出すること。また、確認が必要な
ものは確認を得ること。
書類名
提出時期
部数
確認
(1)全体工程表
契約後速やかに
3部
要
(2)実施要領書
作業開始前
3部
要
-1-
(点検要領書、作業要領書、試験検査要領書等)
(3)確認図
製作開始前
3部
要
(4)試験検査成績書
試験検査終了後
3部
不要
(5)完成図書
納入時
3部
不要
(点検報告書、試験検査報告書、完成図等)
(6)作業日報
作業毎
1部
不要
(7)委任又は下請負届
契約後速やかに
1部
要
(量研機構指定様式)
※下請負等がある場合に提出のこと
(8)その他量研機構が要求する書類 随時
1部
要
(提出場所)
量研機構
那珂核融合研究所
ITER プロジェクト部
RF 加熱開発グループ
(確認方法)
「確認」は次の方法で行う。
量研機構は、確認のために提出された図書を受領したときは、期限日を記載した受領印
を押印して返却する。また、当該期限までに審査を完了し、必要な場合には修正を指示す
るものとし、修正等を指示しないときは確認したものとする。
8.検収条件
第 2 章に示す作業の完了、及び第 1 章 7 項目に示す提出書類の内容の確認をもって検
収とする。
9.かし担保責任
検収後 1 年以内に設計、製作上のかしが発見された場合、無償にて速やかに改修、補修
もしくは交換を行うものとする。
10.適用法規・規程等
本作業を遂行するにあたり、下記の法規・規程等を遵守すること。
10.1 那珂核融合研究所内諸規程、規則等
(1)那珂核融合研究所安全衛生管理規則
(2)那珂核融合研究所防火管理規則
(3)那珂核融合研究所電気工作物保安規程・規則
(4)那珂核融合研究所事故対策規則、要領
(5)那珂核融合研究所リスクアセスメント実施要領
(6)その他、那珂核融合研究所内諸規程
-2-
10.2法規・規格等
(1)日本工業規格(JIS)
(2)労働基準法
(3)労働安全衛生法
(4)消防法
(5)電気設備技術基準
(6)電気学会電気規格調査会標準規格(JEC)
(7)日本電気工業会標準規格(JEM)
(8)日本電気協会規格内規定(JEAC-8001)
(9)日本電線工業会規格(JCS)
(10)電気事業法
(11)その他、受注業務に関し、適用又は準用すべきすべての適用法令・規格・基準
11.特記事項
(1)受注者は、量研機構が量子科学技術の研究・開発を行う機関であるため高い技術力及
び高い信頼性を社会的にもとめられていることを認識し、量研機構那珂核融合研究所の
規程等を遵守し安全性に配慮し業務を遂行しうる能力を有する者を従事させること。
(2)受注者は、業務を実施することにより取得した当該業務及び作業に関する各データ、
技術情報、成果その他のすべての資料及び情報を量研機構の施設外に持ち出して発表も
しくは公開し、または特定の第三者に対価をうけ、もしくは無償で提供することはでき
ない。ただし、あらかじめ書面により量研機構の承認を受けた場合はこの限りではない。
(3)受注者は、異常事態等が発生した場合量研機構の指示に従い行動するものとする。
(4)受注者は、量研機構が伝染性の疾病(新型インフルエンザ等)に対する対策を目的と
して行動計画等の対処方針を定めた場合は、これに協力するものとする。
12.安全管理
(1)作業計画に際し、綿密かつ無理のない工程を組み、材料、労働安全対策等の準備を行
い、作業の安全確保を最優先としつつ迅速な進捗を図るものとする。また、作業遂行上
既設物の保護及び第三者への損害防止にも留意し、必要な措置を講ずるとともに、火災
その他の事故防止に努めるものとする。
(2)量研機構の社会的重要性を十分に認識し、構内の作業で人身事故や火災等を発生させ
た場合、たとえそれが軽微なものであっても外部に与える影響は甚大なものであり、国
民の信頼を損ねることがないように、安全衛生管理には特に注意をはらうこと。
(3)作業現場の安全衛生管理は、法令に従い受注者の責任において自主的に行うこと。
(4)受注者は、作業着手に先立ち量研機構と安全について十分に打合せを行った後着手す
ること。
-3-
(5)受注者は、作業現場の見やすい位置に、作業責任者名及び連絡先等を表示すること。
(6)作業中は、常に整理整頓を心掛ける等、安全及び衛生面に十分留意すること。
(7)火気を使用する際には、事前に火気使用届の提出等の必要な手続きを行なうこと。付
近に可燃物が無いことを確認して作業を実施すること。また、火気使用終了後は残り火
を点検し、異常の無いことを確認してから作業終了とすること。
13.グリーン購入法の推進
(1)本契約において、グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法
律)に適用する環境物品(事務用品、OA機器等)が発生する場合は、これを採用する
ものとする。
(2)本仕様に定める提出図書(納入印刷物)については、グリーン購入法の基本方針に定
める「紙類」の基準を満たしたものであること。
14.協議
本仕様書に記載されている事項及び本仕様書に記載のない事項について疑義が生じた
場合は、量研機構と協議のうえ、その決定に従うものとする。
-4-
第2章
技術仕様
1.対象機器
高周波工学試験装置
ボディ電源
1式
2.作業内容
本件の作業内容は以下の通りとする。
2.1詳細点検
外観、構造について下記の詳細点検を実施すること。
(1)筐体外部・内部の清掃、目視点検
(2)パワー回路接続部のボルト、ビスのゆるみ点検
(3)パワーモジュールのヒートシンク取り付けビスの緩み点検
(4)パワー回路部品の変色、焼け、過熱痕の有無の点検
(5)パワーケーブル及び圧着端子部の変色、焼け、過熱痕の有無点検
(6)エアーフィルタの清掃、汚れの状況によって交換
(7)換気ファンの回転状態、異音の有無の点検
(8)制御部品の部品の変色、焼け、過熱痕の有無点検
(9)プリント基板コネクタの嵌合状態の確認
(10)プリント基板部品の焼け、過熱痕の有無、半田付け状態の良否の点検
(11)部品とケーブル、バスーバーとケーブルなどの適正な間隔、配線状態の確認
(12)ガラス管ヒューズのヒューズエレメントの過熱痕、ヘタリの確認、ヒューズのアン
ペア値の記録と最適性の確認
2.2PLC の更新
ボディ電源制御用の PLC(上位 PLC は除く)について、現行機種に更新すること。機
種変更に伴い必要となるプログラムの修正、配線変更、付属機器の交換・追加、動作確
認を実施すること。また、出力リレーについては、全数新品と交換すること。
(1)CPU
現在使用機種:オムロン製 C1000
現行機種
:オムロン製 CJ1G 相当
(2)ベース
現在使用機種:オムロン製 C500-BC901
現行機種
:オムロン製 CS1W-BC103/102 相当(C500 互換アダプタベース使用)
(3)入力モジュール(32 点)
現在使用機種:オムロン製 C500-ID218
現行機種
:オムロン製 CS1W-ID231 相当(C500 端子台変換アダプタ使用)
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(4)出力モジュール(64 点トランジスタ)
現在使用機種:オムロン製 C500-OD213
現行機種
:オムロン製 CS1W-OD261 相当(コネクタ互換)
(5)出力モジュール(32 点リレー)
現在使用機種:オムロン製 C500-OC224
現行機種
:オムロン製 CS1W-OC211 相当(C500 端子台変換アダプタ使用)
(6)リモート IO(親機)
現在使用機種:オムロン製 C500-RM21
現行機種
:オムロン製 CS1W-CRM21 相当
(7)リモート IO(子機)
現在使用機種:オムロン製 G7TC
現行機種
:オムロン製 CRT1-VOD16ML/VID16ML 相当
2.3インターロック試験
全てのインターロック(保護回路)について動作を確認すること。また、高速インタ
ーロックについては動作時間を測定すること。
2.4出力試験(制御試験)
出力試験における模擬負荷試験回路の準備は量研機構が実施する。模擬負荷試験回路
構成は、メイン電源(Vk)には 1MΩの模擬負荷を接続し、ボディ電源の負荷はアノード
分圧器回路とする。ボディ電源のプラス側出力は、高抵抗(2M~5MΩ)で接地した状態
(ボディ-コレクタ間に 2M~5MΩの抵抗器を接続)とする。
(1)シーケンス動作試験
運転準備からビームオンまでの一連のシーケンス動作を確認すること。
(2)出力試験
出力試験を行い、下記の項目を確認すること。また、仕様値から逸脱しているものに
ついては、仕様値内に入るように調整すること。
1)出力電圧
2)リップル電圧
3)立ち上がり時間
4)リンギング
5)チョッパー出力(DC 電圧及びリップル波形)レベル
6)チョッパー部及びインバータ部の、ゲートドライバ基板用補助電源(PT1~PT5)の
直流電圧レベル及びリップル波形(チョッパー2 回路、インバータ 7 回路)
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(3)校正
出力電圧、出力電流、モニター値について、光送受信レベル及び電圧信号レベルの調
整及び校正を行うこと。ただし、高圧プローブ本体の校正は除く。
2.5修理
点検の結果、動作不良があるものについては、原因を調査すること。また、軽微な故
障については修理すること。
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