別紙資料1 - 三菱総合研究所

別紙資料1
ルール形成戦略としての戦略的な標準化活用事例調査
仕様書
1. 件名
ルール形成戦略としての戦略的な標準化活用事例調査
2. 事業目的
我が国においては、
「標準化官民戦略」(平成 26 年 5 月策定)等を踏まえて、各
分野において官民が協力して国際標準化を先導する取組がなされているととも
に、我が国企業から優れた技術や製品の標準化を推進しているところである。
「規格策定」をするのみならず、これを規制に入れ込む(強制規格化)ことや
普及させることで初めて、ビジネス上のインパクトが出てくる。
海外市場を獲得する上で、ルール形成(規制・制度環境整備)はビジネス上の
大きなインパクトを与える活動であり、標準化をルール形成のためのツールとし
て効果的・戦略的に活用するには、方法論の理解と企業体制の構築・他社との連
携体制の構築が鍵であり、これらは経営者・経営陣(CEO、CSO)のイシューとな
っている。
海外企業、特に欧米では、こうした活動を「マーケットニーズの早期指標」
(多
くの企業(標準の作り手・使い手)が参加するので顧客の声が集まり、マーケッ
トリスクが減少)、「有力なセールスツール」、「事業リスクの低減」(技術分野で
の不確実性が減少し、それに伴い事業リスクも減少)、
「自社の位置を確認するパ
ラメーター」(標準化活動への参加で自社の相対的なポジションが確認できる)
などと捉えて、国立研究機関や認証機関、大学等と人事交流も含めて連携して、
標準化活動にリソースをかけて極めて戦略的に取り組んでいる。
また、個々の要素技術に着目したボトムアップ型の標準化を得意とする日本と
は異なり、欧米では上位のコンセプト(社会的課題)や全体のシステムを構想し
た後(「幹」)に、そこにぶら下がる課題を特定(「枝」)し、その課題を解決する
ソリューションとしてのトップダウン型の標準化を行っている。
本調査では、こうした欧米企業等の標準化活動の取組について調査・分析し、
我が国が戦略的に標準化を進める上での基盤となる体制を構築するための基礎
資料とする。
3. 事業内容・実施方法
過去に行われたルール形成に関する事例調査や、知財・標準化の戦略的活用に
関する事例調査などをベースに、下記項目について調査を実施。
なお、実施手法(インタビュー、文献調査等)は問わない。また(1)、(2)のテ
ーマ選定にあたっては、委託元との相談により決定する。
(1) ①標準化(+それを加速化する認証スキーム構築)をツールとして利用したル
ール形成戦略に関する事例を調査(前向きストーリー10 事例、ホラーストー
リー10 事例)。
②そのうち、いくつかについて、①それを実現するための企業体制の構築、②
他社(政府、大学、認証機関、国研、保険会社、NGO 等)との連携状況、③ル
ールメイキングを通じたビジネスモデル(お金の流れ)、④標準化に携わった
関係者のバックグラウンドとキャリアパス、等について更に深掘り(3~5 事
例)
。
(2) 今後重要性が増すと考えられる社会課題分野(水問題、人権問題、ガバナンス
等)の洗い出し。
4. 本事業を実施するために要求される資格、知見、経験等
• 基準認証についての基礎的な内容について理解をしていること。
• ルール形成(規制・制度環境整備)に関する事例調査を行った経験があること。
• 企業等に対して、ルール形成に関する戦略立案の提案を行った経験があること。
• 中央官庁の委託調査を請け負った経験があること。
• 欧米アジアに支店や関係会社などの拠点があることが望ましい。
5. 事業実施期間
委託契約締結日から平成 28 年 12 月 31 日まで。
6. 納入物の様式
Word、PDF、Excel、PowerPoint 等を想定。
7. 納入場所
三菱総合研究所