平成28年度かすかべ未来研究所 調査研究事業 統計データ等の有効な管理・活用方法の研究 1 研究の概要 社会情勢の目まぐるしい変化や地方分権の推進により、地方自治体の役割は増大し、 厳しい行財政運営が求められている。このような状況下においては、これまで以上に合 理的な政策形成能力が職員に求められており、数字的な根拠や統計分析に基づいた的確 な政策の実施が必要である。 また、近年ではビッグデータ、オープンデータという新たな情報活用方法が注目され ており、これらを活用する動きが活発化してきている。 そこで、本研究では職員にとって有用な統計データとは何であるかを調査・検討し、 収集∼加工∼分析∼蓄積∼提供といった一連の過程での最も効果的な管理・活用方法を 研究することで、職員の政策形成能力向上を図り、的確な政策の実施に結びつけること をねらいとする。 同時に市が保有する情報資産や統計データのオープンデータ化についても検討するこ ととし、現状の課題分析とその解決方法、効果、導入手法等を研究していくこととする。 2 研究の背景 平成 19 年に統計法が 60 年ぶりに全面改正された。これに伴い、平成 21 年度から 5 年 間の第Ⅰ期基本計画を経て、現在は平成 26 年度を始期とする第Ⅱ期基本計画(以下:基 本計画)が進められている。基本計画の中で、公的統計は「国民にとって合理的な意思 決定を行うための基盤となる重要な情報」であり、 「証拠に基づく政策立案」を推進する ものとされており、基本計画の推進にあたっては、 「統計の有用性の確保・向上」の達成 を目指していくとしている。 さらに、近年では ICT 技術の飛躍的な発展による情報社会において、ビッグデータや オープンデータという言葉が注目されており、データをうまく利活用することで、新た なサービスの創出や課題解決方法の発見につなげる動きが出てきている。 このような中、地方自治体においては、人々の生活様式の多様化や地方分権の推進に より、その役割は増大し続けている一方、人口減少時代突入による歳入減や少子高齢化 による社会保障費関連の歳出増が懸念され、厳しい行財政運営が強いられている。この ような状況下では、自治体職員にはこれまで以上に合理的な政策形成能力が求められて いる。まさに「証拠に基づく政策立案」が必要とされており、数字的な根拠や分析結果 に基づいた的確な政策実施を通じ、効率的・効果的な行政運営が求められているのであ る。 今後においては、職員が政策立案時に必要とするデータとはどういうものかを精査し、 そのデータを収集・分析・蓄積していくことで、より利活用しやすい情報管理の在り方 を検討・整備していくとともに、市が保有する情報を資産として、広く社会が活用でき るような検討を進める必要がある。 3 目的 ① 本研究では、行政課題の解決に向けた各種データや情報等の収集・分析・蓄積・提 供等を通して、職員の政策形成能力の向上を図り、的確な政策の実施に結びつける ことが目的である。 ② 本研究では、オープンデータ化に向けた課題とその解決方法、効果、導入手法等を 明らかにする。 4 調査研究の方法 5.研究の流れ 背景 ・社会における統計・データ活用への注目 ・自治体を取り巻く厳しい状況下における効率的な政策立案・実施の必要性 目的 ・データを活用した職員の政策形成能力の向上及び的確な政策実施 ・オープンデータ化に向けた課題等の検討 ①課題の整理 ②求められること ・市の情報・データ管理の現状 ・職員、社会にとって有用な統計データの検討 ・活用を前提とした情報管理の在り方 ・活用しやすい統計データの提供方法 ③先進事例研究 ④施策の提案 ・先進自治体における事例研究 ・先進的な統計データ活用事例研 究 ・統計データの効果的な収集・加工・蓄 積・提供方法 ・統計データ等のオープンデータ化 目指すべき方向性 ・職員の活用を想定した統計情報等のデータベース化 ・市が保有する情報資産のオープンデータ化 5 計画(スケジュール) 作業内容 平成 28 年度 4月 課題整理 他 自 治 体の デ ー タ を 調査・分析 先進地への視察・ ヒアリング 施策の分析 政策の提案 中間報告 報告書の作成 研究グループ組織 5月 6月 7月 8月 9月 10 月 11 月 12 月 1月 2月 3月
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