糖尿病ふれあい通信 第187回 2016年5月号 みなさん、こんにちは。ゴールデンウィークも終わり、気温も上昇し、過ごしやすい 時期になってきました。さて今回は「健康寿命と食生活」についてお話します。 ~THE JAPAN DIET(和食)~ 健康寿命という言葉をご存知ですか?健康寿命とは健康に問題がなく過ごせる期間の ことで、日本では平均寿命と健康寿命に、男性で約9年、女性で約13年もの差がありま す。元気で介護を必要としない健康寿命を延ばしたいと皆さんも思われませんか? 平成25年厚生労働省の調査では、介護が必要となる主な原因に、動脈硬化が関連す る心・血管疾患(脳梗塞、心筋梗塞など)が25%を占めています。動脈硬化は10年、20 年の歳月を経て進行していくため、糖尿病や血圧、脂質の管理をしっかり行うことも重要 ですが、最近では日本食の重要性が見直されています。 日本食は米を主食とし魚、野菜、大豆などを味噌や醤油で調理していましたが、近年で は米はパンに、味噌汁は牛乳に代わり、肉や油脂、卵など摂取が 増え食の欧米化が進んでいます。これにより日本におけるさまざま な生活習慣病がしていると考えられ、ごはんを主食とした一汁三菜 の塩分を控えた日本食が再び注目されています。私達が普通に食 べている和食は世界的にみて非常に健康食として評価されており 、もう一度ご自身の食生活を見直してみませんか? 糖尿病内科 アスパラガスにはアスパ ラギン酸が豊富です。ア スパラギン酸はアミノ酸 の一種で、疲労物質であ る乳酸を分解し、たんぱ く質合成を促してくれる 効果があります。またア スパラアガスは茹でても ビタミン類・カリウムの 損失が他の野菜と比べて 少ないのも特徴です。 今 月 の 旬 の 食 材 『 ア ス パ ラ ガ ス 』 次回糖尿病教室 日時:5月28日(土) 12:30~13:30 場所:北館3階会議室 次回は薬剤科のお話です。 きょうたけ栄養士コラム 一汁三菜について 智美先生のコメントの中で「一汁三菜の塩分を控えた日本食」と いう言葉が出てきましたが、いま一度おさらいしてみましょう。 一汁三菜とは文字通り「主菜1品・副菜2品・汁物+ご飯」が揃っ た食事のことです。主菜は魚・肉・卵・大豆製品などの「たんぱく 質」を多く含む食品(表3)、副菜は野菜・きのこ・海藻など「ビ タミン・ミネラル」を多く含む食品(表6)とされています。一汁 三菜の食事は必要な栄養素をまんべんなく摂れるということで、注 目されています。 ただし、汁は塩分が多くおおよそ1.5~2g程度含まれています。 さらに、おかずの量が3品あるため1品の味付けが濃くなると塩分を 摂り過ぎてしまいます。副菜は唐辛子、ゆず、大葉など香辛料を使 い調味料を使うのを少なくし、汁はだしをきかせ、味噌など使う量 を少なくし具沢山にしましょう。また、漬物や梅干は控え、ご飯は 白飯にすればさらに塩分は控えられます。 医療法人社団恵心会 http://www.kyototakeda.jp 武田智美(日本糖尿病学会専門医) 京都武田病院 病態栄養科 電話075-312-6739 京都武田病院 検索
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