(特別管理事項-怠るな-2)演出技術のシステム設計・制作上の注意 演出技術のシステム設計・制作においては、ソフト制作上の不具合に加え、ハード上の不具合、 機器間の組合せによる不具合、機器間通信の不具合など、様々な要素が複合的に関連しシステ ムの停止や、不具合を引き起こす。システムが稼働中に停止した場合、大きなトラブルクレー ムに発展する可能性がある為、設計時点での十分な検証とお客様との書面による確認、合意が 重要となる。 一度システムとして完成して稼働してしまうと、不具合の原因調査には時間と労力が必要とな りその間システムが停止するなどお客様の信頼を著しく損ね、営業補償などに発展する可能性 がある。 こうした事態を避けるため、特に以下の3点についてシステム会社に事前に確認し、お客様との 書面による合意を得ておくこと。 演出技術のシステム・設計・制作上の注意点(各項目について書面での合意を取る) ① 構築するシステムの仕様・実現する内容についてお客様と合意しているか ② システムが停止した場合の対処、トラブル発生時の対処についてお客様と合意している か ③ 引渡後のランニング及び保守の費用・方法についてお客様と合意しているか ICT(Information and Communication Technology)分野は当社の重要な商品力強化に繋がる戦略で あり、今後増加が予想される。積極的な受注への取組が望まれるが、経験が少ない分リスクも 内在しており慎重な対応と事前の検討・準備が必要となる。 システム構築、特に設計段階において、不明点・不安点があった場合、演出技術部に相談し、 適切なアドバイスを求めること。 ■システム設計・制作に関するクレーム事例 映像システムがお客様の内覧時に映像音響制御コントロールシステムの不具合により上映途 中で中断し上映できなかった。不具合の原因特定に時間が掛かり、お客様からの信用を失 い、多額の補修費用が発生する事となった。この際、システム作成に関する仕様書等が文章 として整備されておらず、手直しの交渉において当社が不利な状況となった。また、制作協力 会社との責任分担の取り決め、制作能力、責任能力の検証も不足しており、当社が負担する 金額が膨らむ原因となった。 37
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