平成28年度第1回JOGMEC金属資源セミナー JOGMECによる金属生産技術開発の概要 2016年5月23日 金属資源開発本部 金属資源技術部 生産技術課 -0- 金属部門の事業体系 探鉱 調査・探鉱 探査技術開発 開発・生産 リサイクル/備蓄 鉱害防止 技術開発 技術支援 金属リサイクル 技術開発 技術支援 技術開発 (採鉱・選鉱・製錬) 希少金属備蓄 探鉱出融資 債務保証 情報収集・情報提供 金融支援 1 技術開発・技術支援の事業(平成27年度) ①バイオリーチング (バクテリアを利用した湿式製錬技術の開発) ・低品位銅鉱石からバクテリアを利用し効率的に 金属を回収する技術の研究 ⑤レアメアル製錬 (レアメタル高度分離・製錬技術開発) ・低品位レアメタル鉱石や選鉱尾鉱、製錬廃滓等 からの新たなレアメタル生産手法検討 ②低品位銅電解精製技術 (超電力使用削減電解精製プロセス技術) ・低品位粗銅からの銅回収を可能とするエネルギー 低減電解技術の開発・実証 ⑥操業現場等のニーズに対する技術支援 ・我が国企業の操業現場、権益獲得の課題解決 に資する技術支援 ③小型廃家電からのレアメタルリサイクル (リサイクル優先レアメタル回収技術開発) ・廃小型家電製品からタンタル・コバルトを回収 する技術の開発・実証 ④レアメタル回収技術開発 (製錬副産物からのレアメタル回収) ・非鉄製錬で発生するスラグや煙灰等からアンチ モン等を回収する技術の開発・実証 :提案公募型企業支援事業 2 ②低品位銅電解精製技術 (超電力使用削減電解精製プロセス技術) ・低品位粗銅からの銅回収を可能とするエネルギー低減電解技術の開 発・実証 ◆事業の概要◆ ・銅のリサイクル製錬で生産される低品位銅アノード(粗銅)に適用可能な電解精製 プロセスを開発し、電力消費量の大幅削減(2,200khW/t-Cu⇒300khW/t-Cu) を目指す。 3 ④レアメタル回収技術開発 (製錬副産物からのレアメタル回収技術開発) ・非鉄製錬で発生するスラグや煙灰等からアンチモン等を回収す る技術の開発・実証 ◆事業の概要◆ ・非鉄製錬プロセスか ら発生する副産物から アンチモンを効率よく 回収するための技術を 確立することによって、 アンチモンの輸入依存 量を低減し、資源の安 定供給確保を図る。 アンチモン(Sb) ★アンチモン鉱石生産量 中国(78%)、ロシア(6%)、ボリビア、 タジキスタン(3%)、ミャンマー(2%) アンチモン ★日本の輸入相手先 ・塊・粉(中間原料) : 中国(79%)、ベトナム(14%) ・三酸化アンチモン(中間原料): 中国(94%)、 ミャンマー(5%) ★国内需要 ・年間約7,000トン。 ・主要用途は難燃助剤(三酸化アンチモンの約7割)。 JOGMECマテリアルフローより 4 アンチモン回収技術開発のポイント Sb含有スラグ ガス酸化精製 Sb-Pbスラグ 破砕・粉砕 硫酸浸出 フッ素浴浸出 中和 還元熔錬 ソーダ精製 Sbメタル 5 新たなプロジェクトへの参画(基礎段階) JOGMEC支援事業 レアメタル等製錬・回収技術調査のご紹介 従来の技術では十分なレアメタル等の回収が行われてこなかった鉱床及び残渣中に含まれているレア メタル等の製錬・回収技術の調査をJOGMECが支援いたします。 本事業は、資源エネルギー庁からの委託により、レアメタル及び再生可能エネルギー・省エネルギー機器の製造に不 可欠な鉱物資源等レアメタルを埋蔵する鉱山の開発促進、および未利用資源(廃石、残渣等)からのレアメタル等の回 収を目的として行うものです。 <対象鉱種> 銅、鉛、白金族、レアメタル等 事業の実施にあたっては、日本国内の企業もしくは研究機関を対象に提案公募方式により募集し、審査等を行い、提 案を選定致します。 【調査の事例】 ・アルカリ岩からニオブ、タンタル、レアアースを回収するための選鉱技術の調査(企業) ・ベトナム・レアアース鉱石からのレアアース回収に関する選鉱・製錬技術の調査(企業) ・南米・多金属鉱床尾鉱を対象とした錫に関する選鉱技術の調査(企業) ・PGM (platinum group metals)製錬スラグからの白金(Pt)・パラジウム(Pd)を対象にしたレアメタルの分離回収(大学) 平成27年度は企業3件、金属資源の生産技術に関する基礎研究で大学2件を選定。 6 区 分 1 項目 レアメタル等 製錬・回収技 術調査 支援対象・ 実施主体 日本国内の 企業もしく は研究機関 実施形態 JOGMECの 費用負担率 研究機関の場 合は共同研究 契約、企業の 場合は委託契 約 調査費の100% なお、企業によ る調査は1テー マにつき1,000 万円程度(税込 み)、研究機関 による調査は1 テーマにつき 300万円程度 (税込み) テーマ設定 備考 企業と研究機 関の共同提案 も可 提案公募 2 金属資源の生 産技術に関す る基礎研究 日本国内の 大学、高等 専門学校 共同研究契 約・受託研究 契約 基礎研究費の 100% なお、1テーマ につき300万円 程度(税込み) 1.公募スケジュール 平成28年4月19日 公募開始(提案書の受理) 平成28年6月10日 公募締め切り 2.JOGMECホームページ 公募要領 http://www.jogmec.go.jp/news/bid/bid_10_001047.html お問い合わせは、以下の担当者までお願い致します。 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 金属資源技術部生産技術課 大久保聡、古川 創 TEL:03-6758-8653(大久保直通PHS)03-6758-8443(古川直通PHS) E-mail:[email protected]、[email protected] 研究期間は最 長2年間。た だし、2年間 の研究期間の 提案を採択し た場合も契約 は単年度契約 7 新たなプロジェクトへの参画・技術課題解決(実証段階) JOGMEC支援事業 現場ニーズ技術支援のご紹介 操業現場や鉱山開発案件における技術課題の解決をJOGMECが支援いたします。 本事業は、日本企業による資源権益取得や日本の資源供給活動の競争力強化に資することを目的として、日本企業が関与する 生産現場における技術課題の対処や鉱山開発・F/S評価における生産技術の検討をJOGMECが支援いたします。 <対象鉱種> 銅、鉛、亜鉛、マンガン、金、ニッケル、ウラン、ボーキサイト、クローム、すず、タングステン、モリブデン、コバルト、 ニオブ、タンタル、アンチモニー、リチウム、ボロン、チタン、バナジウム、ストロンチウム、希土類、白金族、鉄、ベリリ ウム、ガリウム、ゲルマニウム、セレン、ルビジウム、ジルコニウム、インジウム、テルル、セシウム、バリウム、ハフニウ ム、レニウム、タリウム、ビスマス、グラファイト、フッ素、マグネシウム、シリコン、リン及びカリウム 事業の実施にあたっては、日本国内の企業を対象に提案公募方式により募集し、審査等を行い、提案を選定致します。 【平成26年度の支援の事例】 <生産現場における技術課題> ・難処理鉱供用時の亜鉛製錬プロセスの安定化(三井金属鉱業・彦島製錬) 微粉精鉱受入可能量の増加を図るため、微粉精鉱焙焼時に得られた不純物品位が操業基準値を超える焼鉱に対し、後工程に おける、不純物品位、試薬原単位の変動を把握し、供用可能な微粉鉱比率の最大値および最適な全体プロセスを把握した。 8 <鉱山開発・F/S評価> ・豪州・エンデバー鉱山における尾鉱からの亜鉛等回収 (東邦亜鉛) エンデバー鉱山の尾鉱の中で選鉱プロセスが十分確立されていなかった操業開始後 15年間に堆積されたセクター1の尾鉱には有価金属が高品位で残存していると期待され る。 尾鉱中の亜鉛等の資源量の調査及び尾鉱からの亜鉛回収方法の技術検証、さらに亜 鉛回収後の残渣を対象に鉛等の回収技術についての調査研究を行い、経済性の評価 を検討した。 選鉱場 尾鉱ダム セクター2&3 尾鉱ダム セクター1 平成27年度は4件のテーマを選定。 区 分 尾鉱ダム セクター4 セクター1~4の楕円部分で、東西約2.5km、南北約1.5km。 テーマ名 支援対象者 操業現場の生産技術 深部鉱体を対象とした高精度物理探査技術を利用し 三井串木野鉱山株式会社 た採鉱計画 鉱山・FS評価 微粒銅鉱物を含む銅鉱石の浮選実収率向上 日鉄鉱業株式会社 操業現場の生産技術 高バナジウム含有使用済み脱硫触媒の炭酸ソーダ 焙焼条件の最適化及び新型炉の設計 太陽鉱工株式会社 操業現場の生産技術 ジルコンサンド安定調達のためのミネラルサンド選 鉱の最適化 第一稀元素化学工業株式会社 9 区 分 項目 1 操業現場の 生産技術 (採鉱、選鉱、 製錬、環境対 策等) 支援対象者 実施形態 JOGMECの 費用負担率 テーマ設定 JOGMEC・ 支援対象者 共同スタディ 鉱山・FS評 価 備考 権益を有する、 あるいはこれ に準ずること 支援対象事業費 (原則として一 件あたり4,000 万円以内)の 50% 鉱山会社・ 商社等 2 実施主体 提案公募 両者の人件費、 旅費及び管理費 等の費用につい ては支援対象と せず、双方がそ れぞれ負担 我が国への鉱 石・地金が将 来的に供給可 能と想定され ること 1.公募スケジュール 平成28年2月23日 公募開始(提案書の受理) 平成28年10月31日 公募締め切り ※採択案件のスタディ費用の合計が所定額に達した場合、公募を締め切ることがあります。 2.JOGMECホームページ 公募要領 http://www.jogmec.go.jp/news/bid/bid_06_000348.html お問い合わせは、以下の担当者までお願い致します。 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 金属資源技術部生産技術課 今野 広祐 03-6758-8433(今野直通PHS) E-mail:[email protected] 平成18~25年度報告書(公開版)をJOGMECホームページで公開中。 ホーム>金属資源開発>技術開発・技術支援>操業現場ニーズ等に対する 技術支援事業>関連リンク 10
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