P8 - 北海道釧路総合振興局

Overview of Kushiro
<エゾシカ対策>
Deer Management
近年、エゾシカは生息数や分布域を拡大させ、平成26
年度の農林業被害額は全道で約46億円、釧路管内でも牧
【管内のエゾシカ捕獲数推移】
頭
35,000
狩猟
30,000
許可捕獲
25,000
20,000
15,000
草の被害を中心として約13億8千万円にのぼる被害額
となっており、また、エゾシカが関係する交通事故も平成
26年の1年間に 400件以上発生しており、依然として
10,000
5,000
0
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深刻な社会問題となっています。
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年度
(環境生活課調べ)
道では「エゾシカ管理計画」を策定して、国、市町村、
研究機関、民間事業者等と連携しながらエゾシカの捕獲を
推進する等、適正な保護管理に努めており、平成26年度
の捕獲数は、全道で13万7千頭を超え、釧路管内だけで
も3万頭近いエゾシカが捕獲されています。
一方で、エゾシカは北海道の魅力的な自然資源であり、
積極的な利用を図ることで、個体数管理に大きく貢献する
とともに、新たな産業確立の可能性も秘めています。この
ため、道ではエゾシカの捕獲から流通・地域振興までの一
環したシステムを確立させるため、「エゾシカ有効活用推
進事業」に取り組んでおり、エゾシカ肉処理施設認証制度
を創設し肉の衛生管理対策の推進を図るなど、様々な課題
解決に向けた取組みを進めています。
エゾシカ捕獲のための囲いわな
特に釧路管内では、阿寒湖畔の森林被害を防ぐために捕
獲したエゾシカを一時的に飼育し、食肉等として利用する
釧路総合振興局の取組
など、先進的な取組みが、民間事業者を中心に進められて
エゾシカを適正な生息数に導くためには、今後も関係
います。
機関が連携して継続した捕獲対策を進めていくととも
【H26年度作物別被害額】
【交通事故件数推移】
に、捕獲の担い手を確保するための人材育成を進めるこ
とも重要です。
そのため、釧路総合振興局では、平成 22~26 年度
に管内白糠町において陸上自衛隊北部方面隊、北海道森
林管理局、白糠町等と連携して捕獲事業を実施するな
ど、関係機関が連携した捕獲対策推進に努めるととも
に、狩猟に関心のある方々を対象にした狩猟免許教室を
毎年開催する等、狩猟者を増やす取組みを行っていま
す。
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