アメリカ留学体験記 和歌山大学 経済学部経済学科 川野 私は 2014 年 9 月から 2015 年 5 月までの約 1 年間、アメリカのブリッジウォーター州立 大学(Bridgewater State University=BSU)に交換留学しました。留学生活では挫折や失 敗も多い中で異なる 文化や価値観、人々と の交流を通して自分 自身の成長を感じる 事が出来ました。アメ リカ留学に至った背 景としては、 2013 年 2 月から同年 7 月に経 験した中国、山東大学 での半年間の交換留 学があります。中国で の留学生活では様々 な人々とコミュニケ ーションすることで 中国語の重要性や難 BSU のシンボル:Boyden Hall しさを感じるととも に、英語の重要性を再認識し、アメリカ留学を決意しました。実際にアメリカでは主に国 際交流、学問、仕事と 3 つの大きな経験が出来ました。 1. 国際交流 BSU はマサチューセッツ 州の 4 年制州立大学ですの で、世界各国からの留学生 だけでなく、現地のアメリ カ人学生と触れ合う機会が たくさんありました。アメ リカの学生生活や社会に溶 け込み、授業やプライベー トは全て英語でのコミュニ ケーションでしたので、相 手との意思疎通を図ること は簡単なことではありませ ルームメイトとその友人と んでした。しかし、正直に 自分の感じている事を包み 洋生 隠さず相手に伝え、当然ながら相手の話す単語だけでなく言葉の意図を受け止め理解する ことで、現地で出会った様々な人々との距離は自然と縮める事が出来ました。国籍や、性 別、年齢を超えたこれらの経験を通して感じたことは、コミュニケーション能力とは単に 語学力の高さだけではないということ、そして育った文化や言葉に違いはあれど気持ちに 国境はないということです。今後、海外の人々と共に生活や仕事をする上で最も大切な教 訓だと実感しています。 2. 学問 BSU への留学の最大の魅力の 1 つは学 部留学が出来るということです。留学生と 共に英語を学習する語学留学ではなく、現 地のアメリカ人の教授や学生の授業に入 って自分の専攻分野を学習する留学形態 なので、高い英語力、コミュニケーション 力、専門性が求められます。私は和歌山大 学では経済学部に所属していたので、BSU では経営学(マネジメント)を専攻しまし た。当初は授業の内容を理解し、課題を終 えることにも苦労しましたが、アメリカの 授業の多くは少数精鋭で発言やグループ ディスカッションが絶えない活気ある授 業スタイルが非常に魅力的でした。教授や 他の学生との距離も近いので、失敗や羞恥 を恐れず、積極的に意見をぶつけ合い多く を学べる環境がありました。また、アメリ ボストンの街並み カのマネジメント観、マーケティング、プレゼンテーション術などは、日本人や日本企業 にはない感覚やビジネスに関する知識、実践的なスキルを養う事が出来ました。 3. 仕事 私は 12 月中旬から 1 月下旬の 1 ヶ月の冬休み を利用して、ニューヨー ク マンハッ タンのフ ァ ッ ションビ ジネスの 会 社 でインタ ーンシッ プ に参加しました。ビジネ ス英語は、専門知識や業 界 用語が多 く一層コ ミ ュ ニケーシ ョンを取 る こ とが難し かったで す が、将来海外で働きたい と 感じる私 にとって 実 インターンシップ先の同僚と 際にアメリカ人と共に組織に入って仕事をすることが出来る貴重な機会だったと感じてい ます。そして、少しでも日々の BSU に通っていた学生生活とは違う環境で実践を積めた事 は、自分の将来に大きな影響を与え、国境を超えてビジネスをする魅力や難しさを教えて くれました。加えて、2014 年 11 月に行われた「Boston career forum」では日本をはじめ とする世界各国の企業への就職活動を行いました。グローバルにビジネスを展開する様々 な企業の話や面接を受けることで、自分の働く姿をより明確にすることが出来、アメリカ 帰国後に行う就職活動に向けての知識やモチベーションを養う事が出来ました。 最後に… 留 学生 活で は楽 しい思い出、語学や 出会いなど新しい 発見がたくさんあ ります。しかしなが ら、それ以上に失敗 や苦い経験も多く 試行錯誤の連続が 留学です。それらに 臆せず積極的に現 世界各国の交換留学生たちと 地の活動に取り組 む、様々な困難に挑戦し、工夫を凝らして 1 つ 1 つ壁を乗り越え克服することが出来れば 必ず自分の自信や力になると感じています。和歌山大学には施設や団体以外にも、このよ うな海外で学び成長出来る機会がたくさんあるので、1 人でも多くの人が素晴らしい経験を 積んでくれることに期待しています。 Boston Career Forum
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