インドネシア:SICC WEC 社と Bayan Resources 社の訴訟 一審判決を公表 2016 年 5 月 26 日掲載 5 月 13 日付けの地元報道によると、豪州の White Energy Company Limited(WEC)社は、シンガポー ル国際商事裁判所(SICC)が、インドネシアの石炭会社 Bayan Resources 社との法廷闘争に関し、一審判 決を公表したとした。WEC 社の子会社 BCBC Singapore (BCBCS)社と Binderless Coal Briquetting Company 社は、Bayan Resources 社と Bayan International 社を相手に、KSC 合弁事業で提訴した。 SICC の第一回公判は 2015 年 11 月。今回、SICC は第一回公判の判決を公表。第一回公判は、Bayan 社の KSC への資金供給義務および石炭供給義務に関する問題。SICC は、Bayan 社の WEC 側に対する 反訴についても検討。WEC 社は、SICC の決定内容を確認中。SICC の結論には以下の内容を含んでいる。 ①Bayan 社の WEC 側に対する反訴は棄却。SICC は、BCBCS 社には、もし KSC 合弁事業へ技術支援 する場合、選炭工場・ブリケット工場にて資格ある設計者・建設者・操業者を期待されるという契約 上の暗黙の義務はないとした。さらに、KSC 合弁事業証書では、BCBCS 社には、妥当な期間内に、 KSC 合弁事業にて改良石炭ブリケット 1 トンを生産する契約上の義務はない。 ②石炭供給義務は、SICC はこの段階では回答を避け、次回公判での判断と結論。 ③Bayan 社には、2011 年 11 月~2012 年 3 月 2 日期間は、KSC 合弁事業への資金提供義務はない。 WEC 社は、Bayan 社の反訴棄却を歓迎、判決内容を確認し、更なる新情報があれば公表するとした。 別途、WEC 社は、Kangaroo Resources 社での Bayan 社持分の点では、BCBCS 社の注文凍結に関し て、Bayan 社が WEC 社に対して BCBCS 社分経費を支払うならば、33 万 USD で和解するとした。支払 いは、インドネシア源泉徴収税の関係書類完成後に行われる。 (石炭開発部 辻 誠) おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確 な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとら れた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の 図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願 い申し上げます。
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