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NEWS RELEASE
2016 年 5 月 26 日
日本初の機 内持ち込み型ヘリ 動態管理システム『FOSTER-copilot』 熊本地震におけるドクターヘリの迅速な医療搬送に活用
〜参集したドクヘリの位置・気象情報を一元管理、安全で効率的な運航を支援〜
株 式 会 社 ウ ェ ザ ー ニ ュ ー ズ( 本 社:千 葉 市 美 浜 区 、代 表 取 締 役 社 長:草 開 千 仁 )は 、熊 本 地 震
発 生 直 後 、 ド ク タ ー ヘ リ ( 以 下 ド ク ヘ リ ) お よ び 災 害 派 遣 医 療 チ ー ム ( 以 下 DMAT) の 医 療 搬 送
活 動 に お い て 、 日 本 初 の 機 内 持 ち 込 み 型 ヘ リ コ プ タ ー 動 態 管 理 シ ス テ ム 『 FOSTER-copilot ( フ
ォ ス タ ー コ ー パ イ ) 』 と 運 航 可 否 判 断 支 援 ツ ー ル 『 FOSTER-GA( フ ォ ス タ ー ジ ー エ ー ) 』 が 活 用
さ れ た こ と を 発 表 し ま し た 。 『 FOSTER-copilot 』 に よ っ て 取 得 さ れ た 被 災 地 に 参 集 し た ド ク ヘ
リ の 位 置 情 報 が 、 災 害 対 策 本 部 の 『 FOSTER-GA』 上 で 気 象 情 報 と 合 わ せ て 一 元 表 示 さ れ 、 医 療 搬
送 が 可 能 な 機 体 の 迅 速 な 選 定 と 安 全 運 航 判 断 に 活 用 さ れ ま し た 。ま た 、ド ク ヘ リ の 運 航 の 他 、熊
本 地 震 の 被 災 自 治 体 に 対 し て 、迅 速 な 救 助・復 旧 作 業 や 二 次 災 害 軽 減 の た め に 最 新 の 気 象 情 報 の
提供を行いました。
今 後 、梅 雨 の 時 期 や 夏 場 に か け て 、大 雨 や 土 砂 災 害 、ま た 屋 外 で 避 難 生 活 を さ れ て い る 方 の 熱
中 症 な ど の リ ス ク が 高 ま り ま す 。当 社 は 引 き 続 き 、熊 本 の 復 旧・復 興 に 向 け た 支 援 お よ び 、情 報
発信を行って参ります。
◆ 機 内 持 ち 込 み 型 動 態 管 理 シ ス テ ム 『 FOSTER-copilot』、 熊 本 地 震 で の 迅 速 な 医 療 搬 送 を 支 援 当社は2012年に、ヘリコプターの運航において長
年の課題となっていた機体位置情報把握による安
全で効率的な運航管理を実現するため、機体の修理
改造が不要で低コストで導入可能な機内持ち込み
型動態管理システム『FOSTER-copilot』を日本で初
めて開発、サービス化しました。現在、瞬時に出動
可否判断が求められる全国のドクヘリの約9割に導
入されています。
2011年の東日本大震災の発生直後、多くのドクヘ
リが被災地に参集したものの、各機体の位置情報や
出動可否の一元的判断が難しく、迅速かつ安全な医
機内持ち込み型動態管理システム『FOSTER-copilot』
療搬送が課題となっていました。これらの課題を解
消するために過去3回にわたって行われた内閣府主催の広域医療搬送訓練でも『FOSTER-copilot』および、
運航可否判断支援ツール『FOSTER-GA』が活用され(※1)、当社は患者を搬送するドクヘリ運航事業者
や実際の医療活動を行うDMATと連携して取り組んで参りました。
※1 過去のプレスリリース
2013 年 9 月 4 日発表 http://weathernews.com/ja/nc/press/2013/130904.html
2014 年 9 月 4 日発表 http://weathernews.com/ja/nc/press/2014/140904.html
熊本地震発生直後、『FOSTER-copilot』を搭載した数多くのドクヘリが各地から集結しました。また、
機内持ち込みが可能なため臨時の貸し出しも行いました。『FOSTER-copilot』によって取得した位置情
報は、熊本県災害対策本部のドクターヘリ調整部に設置された『FOSTER-GA』で気象情報と合わせて一元
表示され、医療搬送が可能な機体の迅速な選定と安全運航判断に活用されました。また、今回、宇宙航
空研究開発機構(JAXA)が開発した動態管理システム「災害救援航空機情報共有ネットワーク(D-NET)」
を搭載している消防防災ヘリの位置情報も『FOSTER-GA』上で表示可能となり、ドクヘリ・消防防災の複
数機関が運航するヘリの位置情報の一元管理が実現しました。
災害対策本部で運航可否判断支援ツール『FOSTER-GA』上で気象状況と各機体の位置を確認する様子
現地で医療活動に従事された千葉北総病院の本村ドクターからは以下のコメントをいただきました。
「ドクターヘリおよび消防防災ヘリなど複数機関の複数ヘリの位置情報を同一画面上でモニタリングで
きることは、安全な航行、効率的な運用、複数機関にまたがる情報共有などの点において極めて重要で
す。今回の熊本地震では、ドクターヘリのみならず他機関ヘリによる医療搬送も行いましたが、実災害
においてその有用性が実証されたと言えます。複数のドクターヘリの位置情報をマニュアルで把握する
ことが極めて困難であった東日本大震災時と比較すると、隔世の感があります。」
◆ 地 震 発 生 直 後 か ら 被 災 自 治 体 へ 最 新 気 象 見 解 を 提 供 、 35 自 治 体 で 活 用 ウェザーニューズ創業時からの「いざという時、人の役に立ちたい」という企業理念に基づき、熊本地
震発生の翌日から被災地の自治体に対して、安全な救助・復旧作業や気象による二次被害を軽減するため、
被災地周辺の最新気象見解や注意すべき点などの情報の提供を行いました。これまでに 35 の自治体で活
用されました。
◆梅雨・夏場の大雨や土砂災害、熱中症に注意、最新情報を随時発信
今後、梅雨の時期や夏場にかけて大雨や土砂災害のリスクが高まります。特に今年の梅雨は、九州で例
年よりも雨が多くなることが予想されています(※2)。また、気温の上がる夏場は熱中症のリスクも高ま
ります。当社は、復旧・復興に携わる自治体・事業者、また被災された方々に対して、引き続き情報発信
を行って参ります。
※2 詳しい見解は本日発表の「梅雨の天気傾向」をご確認ください。