(国際課税を取り巻く経済環境の構造変化)4/5 (PDF形式

③ 日本からの対外直接投資に係る配当収益(グロス)の推移
 直投収益には、海外子会社等への出資及び貸付から得られる配当・利子の受取りに加え、海外子会社が
収益を現地で再投資に振り向けた額が含まれる。後者については日本国内での投資や分配には使用され
ず、日本の親会社の内部留保として計上される。
 直投収益に占める受取配当の割合は2004年以降低下傾向にあったものの、リーマンショックを期に9割
を超える水準まで増加。しかし、その後6-7割程度に低下。
単位:億円
90000
100%
配当金・配分済支店収益受取 (左軸)
93%
80000
再投資収益受取 (左軸)
利子所得等受取 (左軸)
70000
配当金・配分済支店収益受取の直接投資収益に占める割合 (右軸)
90%
80%
71%
60000
72%
69%
67%
65%
60%
60%
50000
54%
51%
60%
54%
51%
50%
48%
46%
40000
70%
40%
30000
30%
20000
20%
10000
10%
0
0%
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
(データ出典: 財務省 国際収支統計) 26
④ 日本からの対外証券投資に係る配当収益(グロス)の推移
 証券投資収益は、海外へのポートフォリオ投資、債券投資等から得られる配当・利子の受取りを含む。
 過去20年間、日本が海外から受け取る配当・利子等が、日本が海外へ支払う配当・利子等を上回る状況が継続。
(単位:兆円)
配当金(受取)
配当金(支払)
債券利子(受取)
債券利子(支払)
15
10
5
0
-5
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(データ出典: 財務省 国際収支統計)
27
⑤ 日本の対外資産・負債残高の推移
 対外(対内)資産は、①対外/対内直接投資の残高、②対外/対内証券投資の残高、③その他(対外銀行貸付
/対内借入残高、外貨準備等)で構成される。
 過去20年で、日本の対外総資産・対外純資産はともに3倍以上拡大(総資産:302兆⇒955兆、純資産:103兆
⇒348兆)。
 こうした伸びの主たるけん引役は、過去20年で5倍に増加した海外直接投資(30兆円⇒153兆円)、及び海外
証券投資(111兆円⇒429兆円)。
(兆円)
1,000
800
その他負債残高
対内証券投資残高
対内直接投資残高
対外純資産残高
その他資産(外貨準備等)残高
対外証券投資残高
対外直接投資残高
600
400
200
0
-200
-400
-600
-800
(暦年)
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(データ出典: 国際収支統計)
28
⑥ 日本からの主要直接投資先の変化 (1996年、2014年)
 日本からの対外直投残高は過去20年で約5倍に
増加したが、上位15か国の顔ぶれに大きな変化
はない。
 ただし、顕著な変化として、中国及びオランダ向け
直投が過去20年で10倍以上拡大し、両国がアメ (単位:兆円)
リカに次ぐ日本からの主要な投資先として存在感500,000
を高めている。
450,000
45
 また、シンガポール、香港に加え、ケイマン諸島が
金融業を中心に主要な直投先に加わっている。
400,000
40
日本からの対外直接投資総残高
1996年
2014年
350,000
35
300,000
30
250,000
25
30兆円
(単位:兆円)
12
10
8
6
4
2
0
143兆円
200,000
20
軽課税国・地域向け直投残高の業種別内訳(2014年)
その他
(30%)
食料品
(19%)
オランダ
11兆円
金融
(21%)
鉱業
(13%)
その他
(45%)
金融(7%)
電気
機械
輸送機械 卸売り(13%)
(10%) (10%)
その他
(26%)
卸売り
(36%)
香港
通信(4%) 2.6兆円
一般機械
(4%) 電気機械 金融
(9%) (21%)
シンガ
ポール 食料品
5.4兆円 (11%)
化学
(8%)
電気運輸
通信 機械(6%)
(4%)
(5%)
その他
(28%)
食料品
(12%)
ケイマン
2.4兆円
金融
(70%)
15
150,000
100,000
10
50,0005
0
(データ出典: 財務省 国際収支統計)
29
⑦ 日本からの主要証券投資先の変化 (1996年、2014年)
 過去20年間で約4倍に増加した日本からの対外直投について、残高順に上位10カ国・地域の顔ぶれを1996
年と2014年で比較。
 1996年時点では上位10カ国・地域に名を連ねていなかったケイマン諸島が、2014年には、アメリカに次ぐ63
兆円の日本からの投資残高を有する証券投資先として存在感を高めている。
1996年
日本からの対外証券投資総残高
1,600,000
(単位:兆円)
2014年
1,400,000
140
111兆円
120
1,200,000
410兆円
100
1,000,000
800,000
80
600,000
60
(単位:兆円)
40
40
400,000
30
20
20
200,000
10
0
0
(データ出典: 財務省 国際収支統計)
30
2.日本経済編
(2)日本企業の海外展開
31
① 日本企業の海外拠点数と進出 地域別シェアの推移
 日本企業の海外拠点数は過去10年間で約2倍に増加し、2014年現在、約6万8千にまで拡大。
 進出先地域の割合をみるとアジア地域が7割を占めており、地域別の割合はこの10年で目立った変化はない。
 進出先国は中国、米国に次ぎASEAN諸国が上位を占めている状況。
80,000
100%
70%
(拠点数)
台湾, 1.6%
68,573
70,000
62,295 60,788 63,777
60,000
48,831
54,168
56,430 57,332
ベトナム,
2.2%
12.5%
50,000
8.1%
40,000
35,134
その他,
19.6%
マレーシア, 2.0%
5%
32,495
20,000
タイ, 2.5%
ドイツ, 2.5%
1.0%
ベトナム, 1.8%
フィリピン, 1.8%
0
米国,
11.4%
インド, 5.7%
0.96%
10,000
2014年
68573拠点
フィリピン,
2.4%
インドネシ
ア, 2.6%
2.1%
1.9%
1.4%
30,000
中国, 47.6%
その他, 20.1%
中国, 41.7%
0%
2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
・日本企業の海外拠点数(左軸)
(日本国内に本社がある企業(本邦企業)の支店、駐在員事務所、出張所、本邦企業が (暦年)
100%出資して海外に設立した現地法人、及び本邦企業が外国企業との共同出資で海
外に設立した現地法人(合弁企業)が含まれる。)
・地域別割合(右軸)
アジア
中米
東欧・旧ソ連
大洋州
南米
中東
北米
西欧
アフリカ
シンガポール, 2.1%
イギリス, 2.6%
2005年
35134拠点
マレーシア,
3.4%
タイ, 3.6%
ドイツ, 3.6%
米国, 15.4%
インドネシア,
32
3.8%
(データ出典:外務省 在留邦人調査)
② 在留邦人数 地域別シェアの推移
 在留邦人(海外に3ヶ月以上在留する日本人)数は過去20年で2倍に増加し、2014年現在、約130万人。
 在留地域の割合をみると北米・欧州が微減傾向にある中、アジア地域の割合が増加。
アジア
中央アメリカ
在留法人数(右軸)
45%
大洋州
南アメリカ
北アメリカ
西欧州
(万人)
140
地域別の割合(左軸)
40%
120
35%
100
30%
25%
80
20%
60
15%
40
10%
5%
20
0%
0
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
(暦年)
その他, 23.1%
米国, 35.8%
タイ, 3.4%
フランス, 2.6%
1996年
約76万人
タイ, 3.0%
韓国, 2.8%
米国, 35.3%
2004年
約96万人
豪, 3.4%
英国, 7.2%
ブラジル,
11.7%
豪, 5.1%
英国, 5.3%
その他, 22.7%
中国,
10.3%
ブラジル, 7.2%
米国, 32.1%
フランス, 3.0%
ドイツ, 3.1%
2014年
約130万人
ブラジル, 4.2%
加, 4.2%
香港, 3.2%
カナダ, 3.5%
その他, 20.3%
独, 3.1%
仏, 3.6%
ドイツ, 3.2%
シンガポール,
3.3%
シンガポー
ル, 2.2%
中国,
10.4%
カナダ, 4.9%
タイ, 5.0%
英国, 5.2%
オーストラリア,
6.6%
33
(データ出典)外務省 2014年海外在留邦人数調査統計
③ 日本製造業の現地生産比率と逆輸入率の推移
 日本の製造業の海外現地生産比率は過去20年でコンスタントに増加。現地生産に切り替える主な理由は、投資
先の旺盛な需要及び安価で良質な労働力。
 日本への逆輸入比率については、2005年をピークに低下傾向。
(%)
30
逆輸入比率
現地生産比率
25
20
15
10
5
海外に生産拠点を置く理由
一位:「投資先国の需要」
二位:「取引相手・関連企業
が海外に進出」(2000年)
海外に生産拠点を置く理由
一位:「現地の製品需要が旺
盛又は今後の拡大が有
望」、二位:「良質で安価な労
働力が確保可能」(2007年)
海外に生産拠点を置く理由
一位:「現地・進出先近隣国の
需要が旺盛又は今後の拡大
が見込まれる」
二位:「安価な労働コスト」
(2014年)
0
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
(データ出典)内閣府「企業行動に関するアンケート調査」
(暦年)
34
2.日本経済編
(3)日本の知的財産権及びロイヤルティの
クロスボーダーの動き
35
① サービス収支の推移
 日本のサービス収支は、訪日外国人数を大きく上回る日本人海外旅行者数による輸送収支・旅行収支の赤字に
より、全体として、過去20年一貫して赤字基調。但し、円安等を背景にした訪日外国人の増加により2015年に
旅行収支が初めて黒字化。
(兆円)
2
輸送収支
旅行収支
その他サービス収支
サービス収支
1
0
-1
-2
-3
-4
-5
(注)2013年末に国際収支関連統計の見直しが行われ、委
託加工サービス、維持修理サービスの分類が貿易収
支からサービス収支に変更された点に要留意。
-6
-7
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(データ出典:国際収支統計)
36