農業機械研修実施要領 目 的 農業機械は,経営規模の拡大や作業能率の向上・労働負担の軽減など,生産性向上を図る上 で欠くことのできないものとなっているが,一方で農業機械による事故の多発や機械利用経費の増 大などが課題となっている。 このため,農業機械の基礎知識や基本的な操作技術,農作業安全,保守管理等を内容とする 研修などを実施する。 1 研修の種類 研修は,「農作業安全・大型特殊免許(農耕用)等取得研修」「農業機械士技能認定研修」「指 導農業機械士技能認定研修」「農業機械基礎研修」「農業機械実習」の5種類とする。 ただし,「指導農業機械士技能認定研修」は隔年実施とする。 (1)農作業安全・大型特殊免許(農耕用)等取得研修 ① 研修内容 トラクターの構造・機能と保守点検,作業機の着脱などについての知識と,農耕用の大型特 殊自動車が公道を走行する際に必要な大型特殊自動車運転免許(農耕用)(以下「大特」とい う。),更にけん引免許(農耕用)の取得を目指すために,農業大学校運転コースにおいて交 通法規に即したトラクターの安全かつ円滑な走行ができる技能を習得する。 ② 対象者 農業者(ここでいう農業者とは,認定農業者・認定就農者・人農地プランの担い手に 位置づけられている農業者など農業を生業としている方や農業法人等の就業者,「いば らき営農塾」などの農業研修を受講し,就農を目指している方)とする。 ただし,定員に満たない場合のみ,農業団体職員・農業機械販売店職員・農業高校教 諭等も対象とする。 ③ 受講資格 (ア)大型特殊免許(農耕用)を希望する場合 普通自動車運転免許(AT 限定免許も可)を取得している県内在住の方。 なお,大型特殊免許(農耕用)試験は,視力が両眼で0.7以上かつ1眼でそれぞれ0.3 以上,1眼の視力が0.3に満たない場合には,他眼の視野が左右150度以上で視力が 0.7以上なければ受験できない。 (イ)けん引免許(農耕用)を希望する場合 大型特殊免許(農耕用限定は可、カタピラ限定は不可)を取得している県内在住の方。 なお,けん引免許(農耕用)試験は,視力が両眼で0.8以上かつ1眼でそれぞれ0.5以 上あり,深視力を検査し3回平均の誤差が2cm以下でなければ受験できない。 ④ 研修方法及び運転免許試験方法 講義と実技による研修を行い,実技は農業大学校運転コースで決められたコース(A,B両 コース)を走行し,運転技能を習得する。 運転免許試験は,茨城県警察運転免許センター運転免許課の技能試験官による出張試験 とする。 ⑤ 研修受講料 受講料は,2,400円とする。 ただし,本校の農作業安全研修等を既に受講しており,講義を受講する必要がないと認め られる受講者は,技能研修のみとすることができ,その場合は1,800円とする。 ⑥ 申込方法 研修を希望する者のうち,農業者にあっては,研修申込書(様式研修第1号)により,茨城県 立農業大学校長(以下「農大学校長」という。)あて申し込むものとする。 なお,農業法人等の就業者,農業関係機関,団体組織等の職員は,所属長の推せん書(様 式研修第2号)に研修申込書(様式研修第1号)を添えて,農大学校長あて申し込むものとす る。 ⑦ 研修の許可 研修を希望する者が定員を超えた場合,受講者は抽選により決定する。 なお,農大学校長は,受講者が決まりしだい速やかに決定通知をするものとし,農業者にあ っては本人あてに,農業関係機関,団体組織等の職員にあっては,当該組織の所属長あて に通知するものとする。 (2) 農業機械士技能認定研修 ① 研修内容 農業機械士として必要な農業機械の構造と機能,点検整備,効率利用,農作業安全等の 知識と,トラクター及びその作業機も含めた運転操作と取り扱い方法等の技術を習得する。 ② 研修方法 研修は,一般課程と特別課程に分けて行う。一般課程は農業大学校の学生を対象とし,特 別課程は農業者等を対象とする。 一般課程では,農業機械の構造と機能,点検整備,効率利用,農作業安全等についての 学科と,工具の取り扱い等の実技を行う。 特別課程は,農業機械の構造と機能,点検整備,効率利用,農作業安全等についての学 科と,トラクターによるロータリ耕作業と作業機の着脱,点検整備,工具の取り扱い等の実技を 行う。 ③ 受講資格 大型特殊免許(農耕用限定も可)を取得している県内在住の方 ④ 研修受講料 特別課程の受講料は,3,000円とする。 ⑤ 申込方法 研修を希望する者のうち,農業大学校の学生においては,所属部長または研究科長の 推せんを受けるものとする。 農業者にあっては,研修申込書(様式研修第1号)により,農大学校長あて申し込むものとす る。 農業法人等の就業者,農業関係機関,団体組織等の希望者にあっては,所属長の推せん 書(様式研修第2号)に研修申込書(様式研修第1号)を添えて,農大学校長あて申し込むも のとする。 ⑥ 受講の許可 農大学校長は,前項⑤の研修申込書(様式研修第1号)を受理した後,研修に適すると認め た場合,農業者にあっては本人あて通知する。また,農業関係機関,団体組織等の研修希望 者にあっては,当該組織の所属長あて通知するものとする。 (3) 指導農業機械士技能認定研修(隔年実施) ① 研修内容 農業機械利用組織等における機械作業の管理者,指導者として必要な農業機械の導入計 画,技術指導方法,安全指導方法及び燃料・潤滑油・農薬等の資材の管理方法の専門知識 及び技術について習得する。 ② 研修方法 農業機械の導入利用計画作成手法,地域農業者が農業機械の運転操作の資質向上を図る ための技術指導方法,作業安全管理方法,安全指導の手法及び資材の管理方法につい て学科及び演習による研修を行う。 ③ 受講資格 農業機械士の資格を所持している県内在住の方 ④ 研修受講料 受講料は,1,800円とする。 ⑤ 申込方法 研修を希望する者のうち,農業者にあっては,研修申込書(様式研修第1号)により,農大学 校長あて申し込むものとする。 農業法人等の就業者,農業関係機関,団体組織等の希望者にあっては,当該所属長の推 せん書(様式研修第2号)に研修申込書(様式研修第1号)を添えて,農大学校長あて申し込 むものとする。 ⑥ 受講の許可 農大学校長は,前項⑤の研修申込書(様式研修第1号)を受理した後,研修に適すると認め た場合,農業者にあっては本人あて通知する。また,農業関係機関,団体組織等の研修希望 者にあっては,当該組織の所属長あて通知するものとする。 ⑦ その他 当該研修は,隔年実施とする。 (4) 農業機械基礎研修 ① 研修内容 農業者や農業団体等から特別に農業機械に関する研修の申込みがあった場合,申込者と 農大が内容を協議し,研修を実施する。 ② 研修方法と期日及び定員 申込者と農大が協議のうえ決定するものとするが,概ね以下の内容とする。 (ア)研修内容 農業機械の使用経験の少ない農業者に対する農作業安全及び基礎的な農業機械 操作方法,または,トラクター運転操作と仕業点検,ロータリ耕法,農作業安全講習等 (イ)研修日程 半日~1日間 (ウ)定 員 1回当たり15人程度まで ③ 研修受講料 受講料は,600円とする。 ④ 研修の申し込み方法 研修申込書(様式研修第1号)により,農大学校長あて申し込むものとする。 ⑤ 研修の許可 農大学校長は,前項④による研修申込書(様式研修第1号)を受理した後,適当と認めた場 合,本人あて通知する。また,農業団体等にあっては,当該組織の所属長あて通知するものと する。 (5) 農業機械実習 ① 研修内容 農業大学校学生の授業の一環として実施する。 農耕用の大型特殊自動車が,公道を走行する際に必要な大型特殊自動車運転免許(農耕 用)(以下「大特」という。)の取得を目指すために,運転コース内で交通法規に即したトラクター の安全かつ円滑な走行ができる技能,トラクター及びその作業機も含めた運転操作と取り扱い 方法等について習得する。 ② 研修方法 研修は,運転コース内で決められたA,B両コースを運転走行する方法,トラクターによる ロータリ耕作業と作業機の着脱等の実技を中心として行う。 2 研修の実施 前記の研修の実施について,次の項目については,短期研修実施計画表による。 ①実施期日及び日数 ②対象 ③定員 ④申し込み期限 ⑤受講料以外の経費 ⑥研修に必要な携行品 ⑦受講料 平成28年1月 日制定
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