水源域の水質改善に取り組む神奈川県相模原市

水泥新聞
第 4 号
模湖と津久井湖の2つのダ
ム湖へ流入する。津久井湖周
電 話(052)733-0325
丹 沢 山 地 と 秩 父 山 地 に
の4町を合併編入した。
007年︶に藤野町と城山町
町と相模湖町、平成
06年︶に津久井郡の津久井
相模原市は平成
年︵2
こ れ ら の ダ ム 湖 及 び 周
る人で賑わう。
季折々にハイキングに訪れ
釣りや美しい自然を求め、四
ワカサギやヘラブナなどの
を楽しむ人も多い。相模湖も
秋の紅葉、冬のワカサギ釣り
囲は桜の名所として知られ、
挟 ま れ た 旧 津 久 井 郡︵ 津 久
辺は神奈川県へ供給する上
年︵ 1 9
神奈川県の水源の一つ
となっている相模湖
% を 占 め る が 、 水道の重要な水源地域だ。
間地域となっている。
は 相 模 川 が 流 れ 、多 く が 山
に 過 ぎ な い 。地 域 の 中 央 に
人口は相模原市の約1割
の面積の
井 地 域 ︶の 4 町 は 相 模 原 市
年︵20
豊かな自然を誇る
津久井地域
誇 る 。こ こ は 神 奈 川 県 に と っ て 重 要 な 水 源 地 域 だ 。
相 模 原 市 の 人 口 は 万 人 。神 奈 川 県 で は 横 浜 市 、川 崎 市
に 次 い で 3 番 目、全 国 の 市 の 中 で も 番 目 の 人 口 規 模 を
発 行 FC水 泥 編 集 室
相 模 湖 は 昭 和
年頃からダム
クでカヌー競技場になっ
た が 、昭 和
相模原市との合併を機に見
上流域の市町の人口増加
開 発 に よ り 、津 久 井 地 域 や
う に な っ た 。ダ ム 湖 周 辺 の
直 し 、将 来 の 人 口 の 状 況 な
年 ︶に 下 水 道 整 備 計 画 を 見
市は平成
4 町 と 合 併 し た 相 模 原
直された下水道整備計画
によって生活排水が増加
ど を 考 慮 し て 、一 部 の 地 域
年︵2 0 0 7
したからだ。
湖にアオコが発生するよ
60
家屋は5000戸以上に
槽 ︶へ の 転 換 が 求 め ら れ る
除 去 型 浄 化 槽︵以 下 浄 化
道 へ の 接 続 や 窒 素・リ ン
% だ 。津 久 井 地 域 で 下 水
思うようにはかどらず
間部が多く下水道整備が
% だ が 、津 久 井 地 域 は 山
の汚水処理人口普及率は
を下水道整備から浄化槽
整備に切り替える見直し
を図った。
下水道整備計画のない地
域は、補助金を使い個人で
の浄化槽の設置や転換を進
めているが、問題は下水道
整備が縮小された地域だ。
浄化槽整備は下水道整
備と同じ
体 の 負 担 で お こ な わ れ る。
公 共 下 水 道 工 事 は 自 治
ダム湖へ流入する。
処理の生活排水が水源の
地 域 と な っ て い る た め 、未
縮小地域は山間部で水源
使 わ れ て い る 。し か も 計 画
単独浄化槽か汲み取りが
さ れ た 地 域 は 、多 く の 家 で
年度末︵2013年度末︶ 下 水 道 整 備 計 画 が 縮 小
相 模 原 市 全 域 の 平 成
19
整備計画の変更により個人
●単独浄化槽から窒素・リン除去型
浄化槽への転換が進められている団地。
●団地内の数カ所で、
転換工事が行われています。
●相模原市では地域のお祭のとき、
窒素・リン除去型浄化槽への
転換をPRしています。
相模原市の魅力を訴えるキャッチコピー。
ロゴマー
クには
「緑が水を守り、水が緑を守る」
という意味を
込め、相模原のイニシャル「S」
を葉っぱに見立て
てあります。窒素・リン除去型浄化槽の設置工事
現場ののぼりにも、
このロゴマークが入っています。
神奈川県の水源の一つとなっている相模湖
25
18
相模川は山梨県の山中湖
のぼる。
◀
18
19
6 4 年 ︶の 東 京 オ リ ン ピ ッ
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72
窒素・リン除去型浄化槽の設置に
取り組む相模原市
《ダム湖の水質改善を目指し 水源の水を守る》
を水源とし、津久井地域で相
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2015 年(平成 27 年)4月5日 日曜日 発行 水 泥 新 聞
(1)
へ浄化槽を寄付しても
人 設 置 し、設 置 後 に 市
は補助金で浄化槽を個
置する場合であれば個
る 。浄 化 槽 を 新 た に 設
する費用も市で負担す
め、単 独 浄 化 槽 を 撤 去
浄 化 槽 の 設 置 を 市 が
さ ら に 相 模 原 市 は 地
うこともある。
域 で 2 度、3 度 お こ な
て も ら お う と、同 じ 地
も多くの住民に理解し
こ な っ て お り、一 人 で
整備対象地域で順次お
る 。説 明 会 は 浄 化 槽 の
報提供をおこなってい
や個人負担分などの情
転 換 を 考 え て い る 住
ている住民説明会だ。
地域を絞り込んで開催し
成
年︵2013年︶から
取 り 組 み の 一 つ が 平
業を進めている。
理解の礎にもなるであ
と上流域の住民の相互
ス タ デ ィ と な り 、下 流 域
他の自治体へのケース
は 、水 質 保 全 に 取 り 組 む
いう認識での取り組み
道整備と同じであると
かし浄化槽整備は下水
て 抱 え て い る 問 題 だ 。し
全国の自治体が共通し
理解してもらうことは、
齢化や転換の必要性を
相 模 原 市 が 抱 え る 高
団地も現れてきた。
への転換を進めている
単独浄化槽から浄化槽
た自治会がまとまって
処理施設を運営してい
ま た、共 同 の 雑 排 水
て も ら う た め、カ ッ ト
くみや特長を広く知っ
去 型 浄 化 槽 の 性 能・し
リ ー ン も 窒 素・リ ン 除
掛 け て い る 。フ ジ ク
必要性を積極的に呼び
るダム湖の水質改善の
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普及の解消を目標に事
標 に 掲 げ、汚 水 処 理 未
ダム湖の水質改善を目
ポートしている。
普及促進に向けてサ
住民の質問に答えたり
水 道 水 源 を 守 る た め、 モ デ ル を 展 示 し た り、
相 模 原 市 は 下 流 域 の
水源域の水質改善を
目指す
の一つだ。
うにはかどらない原因
化槽への転換が思うよ
と も 、単 独 浄 化 槽 か ら 浄
の必要性を知らないこ
れ な い 。ま た 住 民 が 転 換
えの機会もなかなか訪
へ の 愛 着 が 深 く 、建 て 替
住んでいる場合は家屋
だ が 、高 齢 者 家 族 だ け で
ら浄化槽の設置は容易
家 を 新 築 す る 場 合 な
の入替が多い。
て替えるタイミングで
住居を増改築するか建
ト を、住 民 は 感 じ に く
られる直接的なメリッ
槽に転換することで得
域でお祭りが行われる
を入替する例は少なく、 民 に は 、 浄 化 槽 の 性 能
い 。そ の た め 浄 化 槽 だ け
時に浄化槽コーナーを
担となる。
らうという形をとって
人 住 宅、事 業 場 と 建 築
た水源環境保全税から
を お こ な っ て い る 。さ ら
おこなうとはいって
ろう。
で浄化槽を設置するこ
民が負担することに
な っ て し ま う 。そ こ で
相 模 原 市 で は、浄 化 槽
の整備も下水道整備と
同じという考えに立
ち、市 で 負 担 す る こ と
にした。
下 水 道 整 備 計 画 か ら
年︵ 2 0
市が費用を負担し実施
の水源交付金も活用さ
に浄化槽設置現場のパ
も、公 共 下 水 道 と 同 じ
▶
設 け、住 民 に 水 源 で あ
単 独 浄 化 槽 か ら 浄 化
地元の維持管理業者を集めての講習会
と に な れ ば、費 用 は 住
浄 化 槽 へ 転 換 す る た
い た が 、平 成
用 途 は 問 わ な い 。こ う
外 れ た 地 域 で は、当 初
0 9 年︶か ら 市 で 浄 化
年︵2
した費用の一部には神
奈川県が平成
槽を設置する形に切り
替えた。
し て い る 。フ ジ ク リ ー ン
れている。
いる維持管理業者に対
し 、窒 素 ・ リ ン 除 去 型 浄
ト ロ ー ル も 実 施 し 、メ ー
よ う に、浄 化 槽 ま で の
化槽の維持管理講習会
カーとして維持管理を
配管工事などは住民負
整備推進への課題
は相模原市と契約して
維 持 管 理 も 同 様 に、 0 0 7 年 ︶ か ら 導 入 し
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サポートしている。
相模原市「やまびこ祭」でおこなわれた
窒素・リン除去型高度処理浄化槽の PR 活動
2015 年(平成 27 年) 4月5日 日曜日 発行 水 泥 新 聞
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