2016年6月1日(水)JICAセミナー アハメド・ラシッド氏 ‘The Rise of Militant Islam in Afghanistan and Pakistan, and its Regional Implications in South and Central Asia’ 「アフガニスタン及びパキスタンにおけるイスラム過激派の台頭と 南・中央アジア地域におけるその影響」 入場無料・日英同時通訳付 会場:JICA市ヶ谷ビル(2階国際会議場)新宿区市谷本村町10-5 最寄駅:JR中央線・総武線 「市ヶ谷」 徒歩10分、都営地下鉄新宿線 「市ヶ谷」A1番出口 徒歩10分、 東京メトロ有楽町線・南北線 「市ヶ谷」6番出口 徒歩8分 【 セミナー概要】 1989年の旧ソ連軍撤退後、アフガニスタンは、ムジャヒディン各派の主導権争いから内戦状態とな り、2001年には、9月11日の米国同時多発テロを巡り米主導のアフガニスタン戦争が勃発しました。 その後2014年には、ガニ新政権の誕生やISAF撤収等、自立に向けた一歩を踏み出した一方、タリバ ンとの和解交渉を巡る問題やイラク・イスラム国(ISIL)勢力の台頭といった新たな課題にも直面して います。このように複雑化するアフガニスタン情勢は、隣国パキスタン及び中央アジア諸国にも影響 を与えています。 パキスタンは、1996年9月に樹立したアフガニスタンのタリバン政権を承認していましたが、9.11米 国同時多発テロ発生後、同承認を取り消し、米国が主導する「テロとの闘い」に参加するとともに、タ リバン政権崩壊後にアフガニスタンからパキスタン北部FATA地域に流入したとされるタリバンやアル ・カイダの残党に対する掃討作戦を展開。これを機に、同地域のタリバン支持者らが反パキスタン政 府を掲げるようになり、2007年には、パキスタン国内の武装勢力が統合し「パキスタン・タリバン運動 (TTP)」が発足するなど、テロが国内問題となりました。 1991年のソ連崩壊後に誕生した中央アジア諸国は、独立後の内政の不安定化に加え、アフガニス タンとの国境を介した麻薬と密輸の拡がりやイスラム過激主義勢力の越境等により、域内の不安定 化が懸念されるようになりました。反ウズベキスタン政府勢力「ウズベキスタン・イスラム運動(IMU)」 や中国からの分離独立勢力「東トルキスタンイスラム運動(ETIM)」は、アフガニスタンやパキスタン FATA地域を拠点としながらテロ活動を行っているとされるなど、国境を跨いだイスラム過激主義の拡 散やテロ活動といった問題が顕在化しています。 このような状況の中、「タリバン:イスラム原理主義の戦士たち」(2000年講談社)の著者で、現在、 欧米紙やテレビ等で活躍するパキスタン人ジャーナリストのアハメド・ラシッド氏を招聘し、アフガニス タン及びパキスタンにおけるイスラム過激派の台頭と、南・中央アジア地域におけるその影響につい て講演いただきます。 【 お申込み方法】 参加ご希望の方は、以下E-mailに①お名前、②ご所属、③連絡先を記載し、5月31日(火)までにお 申し込みください。定員100名になり次第締切とさせていただきます。 申込先: JICA南アジア部南アジア第2課 事務局 E-mail:[email protected] Tel: 03-5226-8638 【プログラム詳細】15:30-17:40(15:00 受付開始) 15:30-15:35 開場(司会アナウンス) 15:35-15:40 挨拶(JICA南アジア部荒井部長) 15:40-16:25 アハメド・ラシッド氏講演 16:25-16:40 休憩 アハメド・ラシッド氏とコメンテーターとのディスカッション及び質疑応答 <コメンテーター> ・田中浩一郎氏(日本エネルギー経済研究所常務理事兼中東研究センター長) 16:40-17:40 ・山根総氏(大阪大学大学院言語文化研究科言語社会専攻教授) <モデレーター> 中原正孝氏(JICA客員専門員) 17:40 閉会(司会アナウンス) 【登壇者紹介】 アハメド・ラシッド氏 Mr. Ahmed Rashid パキスタン人ジャーナリスト。1970年以降、アフガニスタン、パキスタ ン、中央アジア諸国情勢を現地特派員としてカバーし、現在、欧米 紙やテレビ等で同地域情勢分析等のコメンテーターとしても活躍。ま た、アフガニスタン内戦の終焉や人権問題にかかる国際機関の活 動等にも積極的に参加。著作に『Pakistan on the Brink 』(2012) 『 Descent into Chaos 』(2008)等多数。 中でも『 Taliban 』 (2000)は、 邦訳版『タリバン:イスラム原理主義の戦士たち』(講談社)を含む世 界40言語に翻訳されミリオンセラーに。 田中浩一郎氏 日本エネルギー経済研究所 常務理事兼中東研究センター長。専門は、現 代イランの政治情勢およびアフガニスタン情勢、西アジア地域の紛争予防 及び平和構築。在イラン日本国大使館専門調査員、外務省国際情報局分 析第2課専門分析員、国連アフガニスタン特別ミッション政務官、中東経済 研究所主席研究員等を歴任。その他、2015年官邸「邦人殺害テロ事件の 対応に関する検証委員会」有識者等。 山根聡氏 大阪大学大学院言語文化研究科言語社会専攻教授。専門は、ウルドゥー 文学及び南アジア・イスラーム論。在パキスタン日本国大使館専門調査員、 Jetro アジア経済研究所、パキスタン軍事クーデターの背景研究会委員、日 本政府によるパキスタン総選挙監視団員等を歴任。著作に 『現代パキスタ ン分析』(岩波書店)、『南アジアを知る事典』(平凡社)、 「ナワーズ・シャリー フ」「ベーナズィール・ブットー」他『岩波世界人名辞典』(岩波書店)等多数。 中原正孝氏 JICA(国際協力機構)客員専門員。 1978年国際協力事業団入団。19992002年パキスタン事務所長、2005-2007年アフガニスタン事務所長などを経 て、2008年から2013年まで南アジア部長を務める。現在はアフガニスタンで の農業分野の2つの技術協力プロジェクトのチーフ・アドバイザーを兼任。
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