保健管理センター便り

第 247 号
平成 28 年 5 月 15 日
山
口
大
セ
ン
タ
ー
便
り
(1)
学
保健管理センター便り
平成 28 年 5 月 15 日発行
山口大学保健管理センター
☆今月のワンポイント
ヘルス
(247 号)
(電話)083-933-5160
アドバイス☆
春は新しい環境に適応しようと頑張り過ぎてしまうため、必要以上に疲労し易く、精神面での
トラブルや不安を抱えやすい時期です。このような環境の変化に伴うストレスは、睡眠リズムや
食欲、胃腸症状に現れることが多いようです。4月の学生健康診断においても、入眠障害や過眠、
食欲不振や過食、腹痛を伴う便秘や下痢の症状を訴える学生が多数みられました。その多くは、
心身の一時的なスランプ状態のため自力で改善されると思いますが、症状が長引き、勉強や仕事
に身が入らないなど深刻な場合は、心理療法や薬物療法が必要なこともあります。
自分の心身の不調を受け止め、まずは「疲労」を取り除きましょう。そして、不満や辛いと感じ
ていることを「話す」機会を積極的に持ちましょう。誰かに「話す」ことで気持ちが軽くなり、他人
の意見を知ることで視野も広がります。
∞∞
地区
山口地区
常盤地区
保健管理センター医師の診察・相談担当表
診察時間
月
9:30∼12:30
奥屋
14:00∼17:00
森本
9:30∼12:30
山本
―
松原
山本
14:00∼17:00
火
奥屋
(第 2.4 16:00∼ )
小串地区
水
∞∞
木
金
山本
松原
山本
―
山本
松原
森本
奥屋
奥屋・松原
奥屋
( 13:30∼ 14:30)
9:30∼12:30
松原
―
―
―
―
14:00∼17:00
山本 (16: 00∼ )
森本
森本
奥屋 (16: 30∼ )
森本
各地区保健管理センターの利用時間は 9:00∼17:00 です。保健師、看護師も相談や応急
処置をします(12:30∼13:30 はお昼休みです。測定器の利用は可)。
山口地区では岸田華奈先生(臨床心理士)のカウンセリングも実施しています(要予約)。
(2)
セ ン
タ ー 便 り
平成 28 年 5 月 15 日
第 247 号
という状態を指す、と言われています。適応
障害では、はっきりと確認できるストレスが
「5 月病と 6 月病」
症状に先立ってあり、またそのストレスがな
くなれば、症状も長引かない、というのが原
則です。つまりストレス性の症状であり、症
保健管理センター
准教授
松原 敏郎
状 と し て は う つ 症 状( な ん と な く 気 分 が 沈 む 、
なんとなく意欲が出ない、眠れない、疲れや
すさなど)と不安症状(いらいらする、考え
込むなど)が主です。ただ、うつ症状が重く
昔から新入社員が 5 月の連休明けくらいに、
なれば、うつ病と診断されることもあり得る
何となく体がだるかったり、やる気がでない
ので、ストレスに対処しないまま、適応障害
のが、5 月病と言われていました。期待して
による心身の不調を長く放っておくのは危険
入社したものの、職場環境が思っていたのと
です。
違 う 、と か 一 生 懸 命 1 ヶ 月 頑 張 っ た け れ ど う
まくいかない、という時に心身の不調を訴え
る 状 態 の こ と で す 。今 は 研 修 の 期 間 が 延 び て 、
●ストレスへの対処
まずやるべきことは、ストレスへの対処で
6 月にずれ込んだとかで 6 月病と言われるこ
す。自分が今悩んでいる問題を、周囲の頼れ
とも多いようです。最初は大学生を終えた新
る人に思い切って相談しましょう。自分の不
入社員におこる現象でしたが、5 月、6 月と
調を無視するのを止めて、見栄をはって助け
いうのは進学したり進級したり、新しい仕事
を求めないのを止めましょう。そして、心身
を始めたり、新しい職場の仲間を迎えたりと
の不調に対して対処しましょう。もっとも効
環境変化が起こった後なので、誰にとっても
果的なことは良く眠ることです。これは心身
5 月病、6 月病は他人ごとではないのです。
の両面に対して良い効果があります。何にで
も完璧に対処していこう、と思っている方の
●ストレスが続くとどうなるか
場合は、気持ちに余裕がないので、自分に厳
環境変化はストレスになります。ストレス
しすぎるのを止めて、少し手を抜いたり、少
がかかると心身に軽い不調が自覚されます。
し人に頼ったり、少しいつもより多めに休め
これが警告反応期といわれています。体は何
ると、気持ちが楽になるところがあります。
とかストレスに順応しようとするので、少し
リラックスできる時間を増やすことも、自律
すると心身の不調が消えます。これが抵抗期
神経に対して良い効果が期待できます。たと
です。さらにこの後ストレスが続くと、疲弊
えば温泉や友人と他愛のない話ができる時間
期という急激に心身が疲弊する時期に突入し
など、自分が時間を忘れて過ごせるものを積
ます。疲弊期を長く放っておくと、上述した
極的に取り入れ、疲れ切
適応障害のような心身
ってしまった心と体をリ
の疲弊した状態が明ら
フレッシュしましょう。
かになります。
●5 月病でも 6 月病でも適応障害
時期のずれはあっても、どちらも適応障害
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で し か あ り ま せ ん 。ま た 、未 成 年 の う ち か ら お
酒 を 飲 み 始 め る と 、将 来 ア ル コ ー ル 依 存 症 に な
アルコール摂取に
関する注意喚起
る リ ス ク が 高 ま る こ と も わ か っ て い ま す 。こ う
し た 理 由 か ら 、未 成 年 者 の 飲 酒 は 法 律 で 禁 止 さ
れ て い る の で す 。年 長 者 は 軽 い 気 持 ち で「 少 し
保健管理センター
保健師
山本
なるみ
く ら い 」と 勧 め る の で は な く 、ま ず は 禁 じ ら れ
て い る 理 由 を 知 り 、責 任 を 担 う 立 場 で あ る こ と
を自覚しましょう。
新年度を迎え、皆さんにとって飲酒の機会が
●イッキ飲みは危険!!
増 え る 時 期 で は な い で し ょ う か 。楽 し い お 酒 の
い け な い と 思 い つ つ 、つ い つ い ノ リ で「 イ ッ
席 で す が 、飲 酒 に よ る ト ラ ブ ル や 健 康 被 害 を 避
キ 飲 み 」を し て し ま う こ と は あ り ま せ ん か ? イ
け る た め に 、知 っ て お い て 欲 し い こ と が あ り ま
ッキ飲みによる急性アルコール中毒になるの
す。
は 、お 酒 に 慣 れ て い な い 人 だ け で は あ り ま せ ん 。
平 成 26 年 6 月 に 、 ア ル コ ー ル 健 康 障 害 対 策
体内のアルコール分解のサイクルを無視した
基 本 法 が 施 行 さ れ ま し た 。ア ル コ ー ル 健 康 障 害
お 酒 の 飲 み 方 は 、お 酒 に 強 い 人 で あ っ て も 急 性
対 策 を 総 合 的 か つ 計 画 的 に 推 進 し て 、国 民 の 健
ア ル コ ー ル 中 毒 を 招 く 危 険 が あ り ま す 。急 性 ア
康 を 保 護 し 、安 心 し て 暮 ら す こ と の 出 来 る 社 会
ル コ ー ル 中 毒 に な る か ど う か は 、体 質 で は な く
の実現に寄与することを目的として制定され
飲んだアルコールの量と飲むスピードに比例
て い ま す 。こ の よ う に 、飲 酒 の 問 題 は 国 単 位 で
するからです。急性アルコール中毒の症状は、
対 策 が 講 じ ら れ る ほ ど 、重 要 な 課 題 で あ る と い
吐 き 気 、 嘔 吐 、め ま い 、 動 悸 、 血 圧 低 下 、意 識
えます。
障 害 な ど で す 。体 を 動 か し た り 、つ ね っ た り し
● ア ル コ ー ル ハ ラ ス メ ン ト( ア ル ハ ラ )と は ?
て も 反 応 が な け れ ば 危 険 な 状 態 で す 。出 来 う る
「飲酒の強要」
「イッキ飲ませ」
「酔いつぶし」
範 囲 の 応 急 手 当 て を 行 う と 共 に 、た め ら わ ず に
「 飲 め な い 人 へ の 配 慮 を 欠 く こ と 」「 酔 っ て か
救急車を呼びましょう。
ら む こ と 」な ど 、お 酒 の 席 で の 嫌 が ら せ 、迷 惑
∼救急車が到着するまでに出来ること∼
行 為 の こ と で す 。場 を 盛 り 上 げ る 為 の イ ッ キ 飲
・1人 に し な い・顔 を 横 向 き にし て 吐物 に よ る窒 息
み や 、本 人 の 体 質 や 意 向 を 無 視 し て 飲 酒 を 勧 め
をさける・衣服をゆるめる・体温の低下を防ぐ
る こ と は も ち ろ ん 、飲 め な い こ と を 侮 辱 す る こ
と、酔った上での暴言・暴力もアルハラです。
「 お 酒 の 席 だ か ら 」と い う 言 い 訳 で は 済 ま さ れ
ない、相手を傷つける人権侵害行為なのです。
●未成年の飲酒について
20 歳 未 満 の 飲 酒 は 法 律 ( 未 成 年 者 飲 酒 禁 止
法 )で 禁 止 さ れ て い ま す 。そ れ は 、き ち ん と し
た 医 学 的 な 理 由 が あ る か ら で す 。未 成 年 者 は 心
飲酒は飲み方や飲む量によっては『百薬の
長 』と な り ま す が 、一 歩 誤 る と 『 万 病 の 元 』と
な り ま す 。20 歳 以 上 の 方 は『 節 度 あ る 適 切 な 飲
酒 』を 心 が け て く だ さ い 。お 酒 を 飲 め る 人 も 飲
めない人も、楽
しいひと時が過
ごせるよう願っ
ています。
身 共 に 発 達 段 階 に あ り 、ア ル コ ー ル 分 解 能 力 も
大 人 に 比 べ て 未 熟 な 為 、脳 細 胞 へ の 悪 影 響 、性
ホ ル モ ン を 産 出 す る 臓 器 の 機 能 抑 制 な ど 、成 長
期にある十代の心身にとって飲酒はマイナス
参 考 URL:
www8.cao.go.jp/ alcohol/pdf/ kihonhou/ gaiyo.pdf
www. nta. go.jp/shiraberu/senmonjoho/ sake/.../00. pdf
(4)
セ ン
お
タ ー 便 り
知 ら せ の
●健康診断証明書の発行について
平 成 28 年 度 学 生 定 期 健 康 診 断 を全 項 目 受
平成 28 年 5 月 15 日
ペ ー
第 247 号
ジ
ません。
● 健 診 結 果 通 知 (web 閲 覧 に つ い て )
診 した 人 には 、 以 下 の 日 程 で 健 康 診 断 証 明 書
保 健 管 理 センターホームページから、健 康 診 断
の発 行 を行 います。申 請 及 び受 け取 りは各 地 区
結 果 が閲 覧 できます。結 果 を閲 覧 するためには、
の保 健 管 理 センターで行 います。
入 学 時 に配 布 される「山 口 大 学 教 育 用 計 算 機 利
受付発行期間
用 登 録 証 」のログイン名 とパスワードが 必 要 です。
山口地区
平 成 28 年 5 月 12 日 ∼ 平 成 29 年 3 月 末
健 康 診 断 当 日 に結 果 を通 知 できていない検 査 項
常盤地区
平 成 28 年 5 月 16 日 ∼ 平 成 29 年 3 月 末
目 もありますので、必 ず確 認 して下 さい。
小串地区
平 成 28 年 5 月 24 日 ∼ 平 成 29 年 3 月 末
Web 閲 覧 期 間
申 請 の際 には、学 生 証 が必 要 です。必 ず、本
山口地区
平 成 28 年 5 月 16 日 ∼ 7 月 29 日
人 が保 健 管 理 センターの窓 口 に来 て申 請 して
常盤地区
平 成 28 年 5 月 23 日 ∼ 7 月 29 日
下 さい。電 話 やメール等 による申 請 は原 則 として
小串地区
平 成 28 年 6 月
6 日 ∼ 7 月 29 日
受 付 できません。就 職 活 動 や実 習 等 の予 定 が
【URL】
ある人 は、余 裕 を持 って早 めに申 請 しましょう。
http://ds22.cc.yamaguchi-u.ac.jp/ hoken/gaku
●学生健診後の再検査について
nai/kekka/index.html (学 内 限 定 )
健 康 診 断 の 結 果 、再 検 査 が必 要 な人 には、
【注 意 事 項 】
健 康 診 断 当 日 に 直 接 お 知 ら せする か、 後 日 電
①ログイン名 とパスワードは、本 人 確 認 のための重
話 や メ ー ル で 個 別 に お 知 ら せを し て いま す 。 再
要 な情 報 です。取 り扱 いには十 分 配 慮 しましょう。
検 査 の 指 示 が あった人 は、指 定 された 日 時 に 、
②健 康 診 断 で得 られた個 人 情 報 は、在 学 中 の健
各 地 区 の保 健 管 理 センターを必 ず受 診 してくだ
康 管 理 を 目 的 に 使 用 し ま す。個 人 情 報 の 取 り扱
さい。再 検 査 の結 果 、更 に詳 しい検 査 が必 要 な
いは、山 口 大 学 ホームページをご覧 下 さい。
人 には医 療 機 関 への 紹 介 を行 うこともあります。
③ 健 康 診 断 結 果 を プリ ン ト ア ウ ト し て 、「 健 康 診
自 分 自 身 の 健 康 管 理 の ため、確 実 に再 検 査 を
断 証 明 書 」として使 用 することはできません。「健
受 けましょう。なお、再 検 査 が済 んでない場 合 は、
康 診 断 証 明 書 」が必 要 な場 合 は、別 途 申 し込 み
結 果 不 備 のため健 康 診 断 証 明 書 の発 行 はでき
が必 要 です(上 記 参 照 )。
∼ 5 月 31 日 は 『 世 界 禁 煙 デ ー 』 で す ∼
2016 年の禁煙週間のテーマは、
『 2020 年、受動喫煙のない社会を目指して∼たばこの煙から子ども達をまもろう∼』です。
「未成年者の喫煙をなくす」ためには、喫煙による健康影響を認識させることが重要であり、厚生労
働省が、たばこを減らすことで命を守ることを目的として定めたテーマです。
山口大学の喫煙対策は、小串地区では「敷地内禁煙」、山口・常盤地区では「建物
内禁煙(指定場所以外での喫煙禁止)」となっています。喫煙は本人だけの問題では
なく、周囲の人にも健康被害をもたらすことが証明されています(受動喫煙)。
少しでも禁煙を考えている人は、5 月 31 日の『世界禁煙デー』を機に禁煙を始め
てみませんか?手始めに、31 日に『1 日のみの禁煙』にチャレンジしてみてはいか
がでしょうか?
各地区保健管理センターでは、必要に応じてニコチンパッチを用いた禁煙支援を行っています(無料)。
禁煙(卒煙)に関心のある方や検討中の方は、是非ご相談下さい。