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平成28年度知的財産国際権利化戦略推進事業
仕
様
特許庁
書
1.件名
平成28年度 知的財産国際権利化戦略推進事業
2.事業の目的
経済のグローバル化や新興国市場の拡大等を背景に、我が国企業によるグローバル展開
は進展している。その上、IT技術の進展による技術情報の流通加速化に伴い、新興国企
業によるキャッチアップも早まりつつある。そのような状況においては、自社事業防衛の
ために、単に各国に多数の特許を出願して権利化するような従来型の知財マネジメントで
は競争力の維持が困難な状況になってきている。
そのような中、例えばグローバル市場における有力企業は、①新規参入分野における知
財ポートフォリオ構築のための他社からの知財導入、②自社の強み技術を知的財産権又は
ノウハウとして囲い込んだ上で、その強みを最大限活かすための標準戦略や知財活用、③
ビジネスモデルを起点とし知的財産権全体を用いた差別化や参入障壁構築、などの様々な
知財マネジメントを行うことによって、競争力の維持を図っている。こうした最新の知財
マネジメントについて調査分析して整理し、我が国企業にフィードバックすることにより、
我が国企業の競争力の強化につなげていくことは非常に重要である。
一方、
「事業戦略に資する知財マネジメント」を行うためには、①事業戦略に資する優れ
た知財マネジメントの具体的手法を知ること、②事業戦略に資する知財マネジメントを行
う際の課題を把握して対応策を検討することの両面から検討する必要がある。そして、ほ
ぼ全ての企業にとって広く認識される分野横断的なものから、企業が属する業界・分野、
販売する製品に応じた分野別のものまで存在するため、これらを分けて調査分析する必要
がある。
本調査研究は、以上の調査分析による結果を特許庁の施策・体制を検討するための基礎
資料とし、かつ、我が国企業の国際競争力の強化につなげることを目的とする。
3.調査研究内容
(1)分野横断的事項検討委員会(以下、「分野横断委員会」という)における調査内容
・ 企業活動のグローバル化に伴う知財戦略は、今後グローバル化を促進する全ての企業に
とって重要な課題である。特に、今後我が国企業による新興国への進出に際し、国や企
業が行うべき事項やそのための課題を整理することを目的として、主に以下の内容につ
いて実態把握を行う。
テクノロジーブランディング
1
①調査テーマ
・
(例)テクノロジーブランディングに関する企業の戦略の調査
我が国企業のテクノロジーブランディングに関する事例の調査・分析
海外企業のテクノロジーブランディングに関する事例の調査・分析
企業のテクノロジーブランディング戦略全体における知的財産戦略の位置付け
及び役割の調査・分析
他者との連携によるテクノロジーブランディングの事例の調査・分析
・
(例)応用的・長期的なテクノロジーブランディングの戦略の検討
テクノロジーブランディングを促進する知的財産戦略のあり方に関する検討
IoTの進展等の産業構造の変化を踏まえた今後のテクノロジーブランディン
グの戦略のあり方に関する検討
・ 上記調査テーマは、議論に応じて変更も可能とする。また、下記の分野別知財委員会の
調査テーマのうち、分野横断委員会において議論を行うことが効率的であると判断され
るものについては、それらも含めて検討することとする。
(2)分野別知財委員会(以下、
「分野別委員会」という)における技術分野と調査テーマ
①技術分野
・ 技術分野別に国内外企業の知財活動について調査した上で、今後の知財マネジメントの
在り方を検討する。
・ 技術分野は、原則として、以下の囲みに記載する4分野とする。なお、後述するように、
本事業は、各委員が調査研究に主体的に取り組む体制が必要であることから、下記の分
野において委員等の協力が得られない等のやむを得ない事情がある分野については、庁
担当者の承認を得て変更することも可能とする。
①医療機器、②半導体、③ナノテクノロジー、④人工知能
②調査テーマ
・ 技術分野別に、事業又は知的財産に関する現状と課題を踏まえ、我が国企業等の知財戦
略強化を通じた国際競争力向上に資する調査研究結果を得ることを目的として、調査テ
ーマを設定する。
i.
医療機器
・ (例)企業の先進国市場における知的財産戦略の調査
知的財産(特許、意匠、商標、営業秘密)の取得に関する戦略の調査・分析
2
知的財産(特許、意匠、商標、営業秘密)の活用に関する戦略の調査・分析
他社や大学との連携、M&A とそれに伴う知的財産の取り扱いに関する調査・分析
・ (例)企業の新興国における知的財産戦略の調査
模倣品対策に関する調査・分析
新興国市場参入の戦略とそれを支える知的財産戦略に関する調査・分析
ii.
半導体
・ (例)企業の知的財産戦略の調査
IoT の進展等の産業構造の変化に伴う知的財産戦略に関する調査・分析
次世代半導体技術のグローバルな知的財産戦略に関する調査・分析
・ (例)企業の知的財産の活用に関する調査
M&A の際の知的財産の評価及び取扱いに関する調査・分析
他者との連携における知的財産の活用及び取扱いに関する調査・分析
iii.
ナノテクノロジー、人工知能
・ 我が国又は海外の企業が、①海外進出(独資・外資合弁・アライアンス)
、②企業買収・
合併、③カーブアウト・ベンチャー創業、④企業清算・企業再生、⑤海外知財管理、
⑥コンプライアンス(秘密管理、利益相反、従業員管理)
、⑦規格・標準化、⑧知財活
用・ライセンス契約、⑨企業間訴訟等のステージにおいて、知財の活用が大きな影響
を与えた成功事例、あるいは失敗事例について。
4.調査研究実施方法
(以下、分野横断委員会、分野別委員会の両者共通の場合は、単に「委員会」という。ま
た、委員会等の事務局は単に「事務局」
、委員会の委員は単に「委員」という)。
(1)委員会に関する事項
(a)委員会の設置
・ 各委員会は、本調査研究に関して専門的な知見を有する企業関係者を中心とし、必要に
応じて学識経験者、弁護士・弁理士等を含む7名程度(うち1名は委員長)で構成する。
委員は調査研究に主体的に取り組む姿勢を有する者が好ましい。なお、主体的に取り組
む姿勢を有する者が好ましいことから、委員の数が仮に7名に満たない場合であっても、
庁担当者との協議により変更することを可能とする。ただし、技術分野「ナノテクノロ
ジー」
、
「人工知能」については、企業の委員による意見交換が困難なテーマであるため、
委員会を設置すること自体が調査内容として適切でなく、委員会の設置は省略できるこ
ととする。
・ 各委員の選定に当たっては、庁担当者と十分な協議を実施することとし、その後、委員
の委嘱に係る作業(連絡調整、本事業の事前説明及び委嘱手続等)を行う。原則として、
3
各委員会で異なる委員を選定する。
・ 各委員会では、事務局と協力しつつ、以下の作業を行う(以下は例示)。
(第1回委員会)
・ 各委員会における調査テーマの内容・方針等に対する議論。
(第1~2回委員会)
・ 各委員会における調査テーマの確定及び具体的調査計画の検討。
(第2回~第4回委員会)
・ 調査計画に基づく進捗管理と調査研究の具体的進捗の確認、各委員会報告書骨子
の検討、不足部分等の確認。
(第5回委員会)
・ 各委員会調査研究結果の総括。
(b)各委員会、各委員及び各事務局の役割
・ 各委員会に関する事項
・ 各事務局は、第1回委員会に向けて、特許庁担当者と相談し、各委員会における
調査テーマの具体化と調査研究計画を作成する(第1回委員会まで)
。
・
各事務局は、各委員及び特許庁担当者と相談し、各委員会における調査テーマの
具体的内容を勘案した上で、各委員会での調査研究内容を明確化し、調査テーマ
に関連する国内外公開情報調査を行い、第2回目以降の基礎資料とする。
・ 第1回委員会の議論を受け、事務局は、委員会の日程及び調査研究すべき内容等
に基づいて、委員会用の調査研究計画を具体化する(第2回委員会まで)
。
・ 第2回委員会以降は、事務局は、委員会用の検討資料を作成する。また、必要に
応じて各委員も当該資料の作成に協力することができる。
・ 事務局は各委員会委員長と協力して、調査研究計画に基づき作業の進捗状況を管
理する。また、事務局は、特許庁担当者と進捗を共有する。
・ 国際的な知見を踏まえた検討を行うことを目的として、各委員会において必要に
応じて海外の有識者を招へいし、各委員との意見交換・議論を行う機会を設ける
ことができる。その際は、必要に応じて通訳を用意する。
・ 必要に応じて、有識者との意見交換を他の委員会と共同で行うことも検討する。
・ 調査の実施に関する事項
・ 各委員会及び各事務局は、設定された調査テーマに基づいて、具体的な調査研究
の実施方法(調査すべき国内外公開情報、海外情報拠点から入手すべき情報、国
内外のヒアリング対象者候補、項目等)を設定する。(5.
(1)~(4)参照)
・ 各事務局が調査研究の実施を担当する。また、必要に応じて各委員も調査研究の
実施を協力することができる。連絡調整等については、原則として、事務局が担
当する。(5.
(1)~(4)参照)
4
・ 事務局は、調査研究結果を収集し、各委員会委員長及び各委員並びに庁担当者と
共有する。
・ 取りまとめに関する事項
・ 各事務局は、各委員会の議論を踏まえて、報告書を作成し、取りまとめる。また、
必要に応じて各委員も報告書を執筆する。
・ 各事務局及び各委員は、必要に応じて各委員会が担当する技術分野における仮想
企業の知財活動事例を作成し、報告書に記載する。
・ 調査研究結果の検討・取りまとめ、報告書の作成に当たっては、事務局は、庁担
当者と事前に協議して作業を進める(その他、報告書については、5.
(5)を参
照)
。
・ なお、技術分野「ナノテクノロジー」、「人工知能」を担当する事務局は、委員会
を設置しない場合でも、委員会以外の業務は当然に行うものとする。
・ その他については、6.
(2)留意事項を参照して調査を実行する。
(2)分野横断委員会・分野別委員会のスケジュール
・
委員会は1回2時間程度とし、事業スケジュールは以下のとおり(以下は一案)
。
(a)分野横断委員会・分野別委員会
分野横断委員会及び分野別委員会
7月
第1回:趣旨説明、調査テーマに関する議論、国内外公開
情報調査内容の決定、委員による課題・問題意識の報告
8月~
第2回:調査テーマ確定、国内外公開情報調査結果の発表、
9月
海外情報拠点依頼内容及びヒアリング先・ヒアリング項目
の検討
10月~
第3回:海外情報拠点からの情報の順次収集、ヒアリング
1月
結果の中間報告
第4回:ヒアリング結果の報告、報告書骨子の作成、不足
部分の確認
2月
第5回:報告書案の検討・調査研究結果の総括
(b)技術分野「ナノテクノロジー」、
「人工知能」におけるスケジュールの目安
・7月~8月 国内外公開情報調査・国内ヒアリング項目の設定
・8月~9月
国内外公開情報調査・国内ヒアリング調査の実施・情報集約、海外情報拠
点からの情報収集・海外ヒアリング調査項目の設定
・10月~11月 海外情報拠点からの情報収集、海外ヒアリング調査の実施
5
・11月下旬 海外ヒアリング調査の集約
(3)委員会の運営
・ 各委員会の運営については、庁担当者と相談し、承諾を得る。
・ 各委員会開催に関する事項(席次、参加の可否(オブザーバ)
、開催日時、公開非公開
等)については、庁担当者の指示に従う。
・ 各事務局は、日程調整、委員への資料の事前配付、質問等の連絡・取りまとめを行う。
また、各委員会の日程はそれぞれ第1回委員会において可能な限り決定する。なお、必
要に応じて緊急連絡網の整備を行う。
・ 各委員会当日の準備(場所、資料のセット等)を行う。
・ 各委員会終了後、1-2営業日以内に概要版議事録を作成し、庁担当者による内容確認
を経て、速やかに委員・オブザーバに送付する。修正の必要がある場合は、速やかに修
正を行った上で庁担当者に再送すること。なお、必要に応じて、音声録音してテープ起
こしする等により、委員会での発言及び発言者が明確になるような詳細版議事録につい
ても作成する。
・ 委員会の開催場所は、特許庁庁舎近傍とし、その選定に当たっては庁担当者の承認を得
る。
・ 委員に対して、事業者の内規により謝金、交通費等の支払いを行う。
5.調査手法
(1)国内外公開情報調査
・ 各事務局は、書籍、雑誌、論文、判例、特許庁事業等における調査研究報告書、審議会
報告書、データベース情報及びインターネット情報等を利用して、分野別・分野横断ご
との調査テーマに関連する公開情報を調査、整理及び分析し、その結果をレポートに日
本語で取りまとめるとともに、調査研究に反映する。また、必要に応じて外部の調査機
関等に外注してレポートの作成を依頼することもできる。
・ 各事務局は、各調査テーマに関連する事項を広範に調査し、主要又は重要な事項を中心
に取りまとめる。
・ 収集した外国語情報については、原則として日本語に翻訳する。
・ 国内外公開情報調査の実施に当たっては、各事務局は、庁担当者と事前に協議して作業
を進める。
・ 国内外公開情報調査に当たっては、早期に情報を収集し、第2、3回委員会での検討の
材料や、5.
(3)、5.(4)のヒアリングに当該情報を用いることができるスケジュ
ールにて進める。
・ 調査開始後に庁担当者からの要望により、調査仮説、調査内容の追加・修正等の指示が
あった場合は、可能な限り柔軟に対応する
6
・ なお、技術分野「ナノテクノロジー」、
「人工知能」の場合は、上記に加え、特に以下の
点に留意する。
調査に当たっては、事業戦略に資する知的財産マネジメントに関して十分に知見
を有する有識者(以下、「外部有識者」という。)を1名程度加える。なお、当該
有識者の決定に当たっては、事前に庁担当者の承諾を得る。
調査する具体的な内容等については、庁担当者が指定するため、事前に協議して
作業を進める。その後の調査作業に当たっては、指定された内容に基づき、調査
仮説を立てた上で、庁担当者と協議して決定し進める。なお、当該協議の際には、
外部有識者を可能な限り同席させる。
(2)海外情報拠点からの情報収集
・ 我が国企業が進出している、又は、今後の進出が予想される海外主要国・地域(欧米、
東アジア、アセアン、BRICs等)について、委員会毎に 10 箇所程度ずつの海外情
報拠点(海外弁護士事務所、特許事務所、シンクタンク等を想定)に外注し、調査テー
マに関連する当該国・地域における情報(例:企業の事業・知財活動に影響を及ぼす法
律・規制・市場・政策動向、知的財産制度環境に合わせた企業の運用に関する情報、優
れた知財活動事例を有する企業情報・ヒアリング候補先、等)をレポートとして入手す
る。
・ 調査テーマに関連して入手する情報内容は、原則として各事務局が案を作成し、各委員
会が設定する。
・ 海外情報拠点に外注するに当たっては、各委員会での議論を踏まえた上で、庁担当者と
協議し、入手すべき必要な情報を明確にし、かつ、レポートに記載する体裁の統一等を
図った上で行う。その結果を、可能な限り、5.(3)
、5.
(4)のヒアリング調査前
に情報を入手して、ヒアリング調査における論点の明確化に用いる。その後、ヒアリン
グ調査等により得た情報をもとに、新たな論点を確認した場合、必要に応じて、海外情
報拠点に対し情報の深掘り等の要求を行うものとする。
・ 入手した情報が外国語である場合は、原則として日本語に翻訳する。
・ 海外情報拠点からの情報収集に当たっては、各事務局は、庁担当者と事前に協議して作
業を進める。
・ なお、技術分野「ナノテクノロジー」
、
「人工知能」の場合は、上記に加え、特に以下の
点に留意する。
調査テーマに関連する当該国・地域における情報(例:企業等の事業活動・知財活動
に関する情報、企業等の事業活動・知財活動に影響を及ぼす当該国・地域における市
場動向・政策動向やその他トピックス、ヒアリング候補先等)を入手する。
入手する情報は、5.
(1)に定める外部有識者の意見も取り入れ、5.
(1)、5.
(3)
、
5.
(4)の内容を補完・検討するために必要と認められる内容を、庁担当者と協議の
7
上、設定する。
(3)国内ヒアリング調査
・ 我が国企業、特許事務所(企業等の知財マネジメント、実務に関して知見を有する法律
事務所も含む)
、業界団体、関連学会、有識者等(分野別各10者・分野横断15者程
度)に対して国内ヒアリング調査を実施する。
・ ヒアリング対象者候補・項目は、原則として調査テーマを踏まえ、各事務局が、必要に
応じて委員の協力を得た上で案を作成して設定する(なお、ヒアリング対象先の属性(企
業、特許事務所等)に応じてヒアリング項目の内容を変更することを想定)。当該ヒア
リング対象者候補・項目の案については、事前に庁担当者の承認を得ることとする。
・ 各事務局は、原則として、個別にヒアリング対象候補を選定して調査対象先の了承を得
る等の調整を行うこととするが、ヒアリング調査の予定等を他の委員会に共有し、仮に
ヒアリング対象候補が同一である場合には、共同してヒアリングを行うことを検討し、
連絡調整を行う。必要に応じて各委員も協力する。
・ ヒアリング調査は、原則として各委員及び各事務局が実施する。また、各委員による円
滑なヒアリング調査を推進するため、各事務局は、調査に当たって必要な注意喚起等(出
張の旅程、証拠書類の提出等)を各委員に対して行う。
・ ヒアリングを行う際は、対象者に対し、その結果が調査結果に反映されることを事前に
説明し、承諾を得る。
・ 一定程度のヒアリングが終わった段階で、ヒアリング対象者候補・項目を見直し、残り
のヒアリングを実施する。
・ ヒアリング調査対象が企業である場合(特許事務所等のヒアリングを通じて特定の企業
等の情報を入手しようとする場合を含む)、当該企業について事前調査(事業内容、事
業拠点、業績、知財活用状況等)を行ってから、ヒアリングを行う。
・ ヒアリング実施に当たっては、事務局が当日のメモ取り、議事録の作成を行う。なお、
音声録音してテープ起こしする等により、ヒアリングの発言が明確になるように作成す
ること。
・ ヒアリングを行う際は、対象者に対しその結果が調査結果に反映されることを事前に説
明し、承認を得る。
・ ヒアリング調査に当たっては、事務局は、庁担当者と事前に協議して作業を進める。
・ なお、技術分野「ナノテクノロジー」
、
「人工知能」の場合、上記に加え、特に以下の点
に留意する。
国内ヒアリングに際しては、外部有識者が原則同席の上、国内ヒアリング調査を
実施する。
ヒアリング対象者候補・項目は、外部有識者の協力も得た上で事務局が案を作成
し、庁担当者との協議の上、設定する(なお、ヒアリング対象先の属性(企業、
8
特許事務所等)に応じてヒアリング項目の内容を変更することを想定)
。当該ヒア
リング対象者候補・項目の案については、事前に庁担当者の承認を得る。
ヒアリング実施に当たっては、事前に庁担当者の承認を得た項目を中心に実施し、
同席する外部有識者によるヒアリング項目も可能な限り付け加える。
(4)海外ヒアリング調査
・ 詳細な情報を入手するため、海外主要国・地域(5.(2)の記載を参照)における企
業、特許事務所(企業等の知財マネジメント、実務に関して知見を有する法律事務所も
含む)
、業界団体、関連学会、有識者、特許庁等、分野別・分野横断ごとに20者程度
(米国、欧州、アジア等その他地域を想定)に対して、海外ヒアリング調査を実施する。
・ 海外ヒアリングの候補先選定については、必要に応じて5.
(2)の海外情報拠点の情
報も活用する(なお、必要に応じて海外情報拠点以外の特許事務所等も活用すること)
。
・ ヒアリング対象者候補・項目は、原則として調査テーマを踏まえ、事務局が必要に応じ
て各委員の協力を得た上で案を作成して設定する(なお、ヒアリング対象先の属性(企
業、特許事務所等)に応じてヒアリング項目の内容を変更することを想定)。また、当
該ヒアリング対象者候補・項目の案については、事前に庁担当者の承認を得ることとす
る。
・ 各事務局は、原則として、個別にヒアリング対象候補を選定して調査対象先の了承を得
る等の調整を行うこととするが、他の分野等とヒアリング対象候補が同一である場合に
は、共同してヒアリングを行うことを検討し、連絡調整を行う。
・ ヒアリング調査は、原則として各委員及び各事務局が実施する。また、各委員による円
滑なヒアリング調査を推進するため、事務局は、調査に当たって必要な注意喚起等(出
張の旅程、証拠書類の提出等)を各委員に対して行う。
・ ヒアリングを行う際は、ヒアリング対象者に対し、その結果が調査結果に反映されるこ
とを事前に説明し、承諾を得る。
・ 一定程度のヒアリングが終わった段階で、ヒアリング対象者候補・項目を見直し、残り
のヒアリングを実施する。
・ ヒアリング調査対象が企業である場合(特許事務所等のヒアリングを通じて特定の企業
等の情報を入手しようとする場合を含む)、当該企業について事前調査(事業内容、事
業拠点、業績、知財活用状況等)を行ってから、ヒアリングを行う。
・ ヒアリング実施に当たっては、事務局が、当日のメモ取り、議事録作成作業を行う。な
お、音声録音してテープ起こしする等により、ヒアリングの発言が明確になるように作
成する。
・ 海外ヒアリング調査の結果等は、原則日本語に翻訳を行う。
・ ヒアリングを行う際は、対象者に対しその結果が調査結果に反映されることを事前に説
明し、承認を得る。
9
・ ヒアリング調査に当たっては、事務局は、庁担当者と事前に協議して作業を進める。
・ なお、技術分野「ナノテクノロジー」
、
「人工知能」の場合、上記に加え、特に以下の点
に留意する。
海外ヒアリングに際しては、外部有識者が原則同席の上、海外ヒアリング調査を
実施する。
ヒアリング対象者候補・項目は、原則として調査テーマを踏まえ、5.(1)、5.
(2)、5.(3)で得られた情報を基に、外部有識者の協力を得た上で案を作成
し、設定する(なお、ヒアリング対象先の属性(企業、特許事務所等)に応じて
ヒアリング項目の内容を変更することを想定)。また、当該ヒアリング対象者候
補・項目の案については、事前に庁担当者の承認を得る。
ヒアリング実施に当たっては、事前に庁担当者の承認を得た項目を中心に実施し、
同席する外部有識者によるヒアリング項目も可能な限り付け加える。
(5)調査研究報告書の作成について
・ 3.~5.
(4)にて得た結果を、各事務局は、委員会ごとに1冊として調査研究報告
書として取りまとめること。なお、技術分野「ナノテクノロジー」
、
「人工知能」の場合
は、調査研究報告書としてではなく、各情報をレポートとして5.
(1)、5.
(2)に
ついては9月末、5.
(3)、5.
(4)については12月初旬までに提出すること。た
だし、庁担当者と協議し承諾を得た場合は、当該提出期限を変更することができる。
・ 調査研究報告書やレポートに掲載する図面、写真等を他の文献等から転載する場合に
は、著作権者から転載許諾を得た上で、出典を明記する。また、転載許諾を得た図面、
写真等の情報を一覧にまとめ、転載許諾書の写しとともに、特許庁に提出する。報告書
に掲載する図面、写真、文章等を他の文献から引用する場合には、適切な著作権処理を
行い、正当な引用であることを庁担当者に報告する。
・ 各事務局は、調査研究報告書を作成する場合には、報告書の要約(文章及び本調査研究
を俯瞰する図表1)を作成し、調査研究報告書に含める。
・ 各事務局は、調査研究報告書を提出する前には庁担当者に確認を行い、その承認を得る。
・ 各委員が調査研究報告書の執筆等を行うときは必要な注意喚起等(体裁、フォーマット、
記載方法等)を行う。
・ その他、調査研究報告書を作成するに当たっては、以下の点に留意する。
・ 主語、述語の対応を明確にし、冗長な表現、不明確な表現を避ける。
・ 調査研究報告書内で定義を行った事項についてはその定義を明確にし、必要に応
じて資料編にその定義の詳細条件等について説明する。
・ 用語、用字を統一して平仄を図り、誤字・脱字に留意する。
1
調査研究を俯瞰する図表とは、報告書の内容を把握することができるよう総括された図表のこと。
(1頁
程度)
10
・ 数字に関する表記は原則として半角数字を用いる。
・ グラフ、図表における分析対象の母集団(年範囲等)を、各グラフ・図表の側(例
えば、タイトルの中)に必ず明記する。
・ 出典を明記する際には、その情報により掲載元にたどり着けるよう、正しい情報
を不足なく記載する。図表を作成する際に参照したデータの出典も記載する。
6.その他
(1)研究員等について
・ 分野別・分野横断ごとに、事務局として本調査研究に対して専門的な知見を有する者(研
究員)を、主担当と副担当(他の分野の主担当と兼任でも可)として配置し、庁担当者
からの問い合わせ等に常に迅速に対応できる体制を整備する。
・ なお、分野横断委員会事務局は各分野別委員会事務局の統括も兼ねる。
・ 各研究員は、研究員同士で情報の共有を積極的に行い、事業の効率的な実施に努める。
・ なお、ここでの「本調査研究に対して専門的な知見を有する者」とは、我が国及び海外
の知財制度及び企業等の知財マネジメントに関する知見を有していることが望ましい。
(2)留意事項
・ 事業の実施に当たっては、委託契約後に特許庁から貸与する平成24年度、平成25年
度、平成26年度及び平成27年度の「国際権利化戦略推進事業報告書」の記載内容を
踏まえた上で検討する。
・ 委員会の資料作成に当たっては、作成した資料を事務局が取りまとめ、庁担当者と事前
に協議して作業を進める。
・ 調査の技術分野、調査テーマ、調査研究実施方法、調査手法等については、庁担当者と
十分な打ち合わせを行う。
・ 各委員会実施の1週間前を目安として、委員会の進め方について、庁担当者と必ず打合
せを行い、承諾を得る。打合せまでに、委員会資料の準備を行い、その内容について、
庁担当者の承諾を得る。
・ 委員会資料の事前送付は、委員が資料の内容を確認するのに十分な時間を確保して行う。
・ 打合せを行った場合には、議事録を作成し、2~3営業日以内に庁担当者に提出し、承
諾を得る。
・ 庁担当者からの指示を遵守する。また、庁担当者が資料提出や内容確認等の要求をした
場合には速やかに対応し、期限を指定した場合にはこれを遵守する。期限を遵守できな
い特段の事情がある場合には、期限までにその旨を必ず庁担当者に連絡する。
・ 調査実施体制及び調査の内容等の変更については、事前に庁担当者に申し出て承諾を得
る。
・ 調査研究開始日から納入期限までの本事業にかかる全体スケジュール、調査研究体制、
11
実施機関の連絡体制等について、契約締結後、速やかに庁担当者に書面を用いて説明す
る。各分野等で設定した調査計画を庁担当者に共有するとともに、当該調査計画に基づ
いて、調査の進捗状況を定期的に庁担当者に報告する。
・ 納入時に報告書等の著作物の著作権は特許庁に帰属するものとするが、報告書を執筆し
た者については、特許庁の許可を受けた上で、本報告書からの引用である旨付記するこ
とを条件に執筆部分に限り複製、翻訳、翻案等の形で利用することを可能とする。
・ 調査研究により知り得た情報を特許庁の許可なく外部に漏らし又は他の目的に使用し
ないこと。
・ 報告書の納入前において、調査研究等で得られた情報について、庁担当者が、知的財産
制度の課題の検討又は庁内外への情報提供や施策検討の参考資料として使用の必要が
あると判断する場合には、その指示に従い、必要なデータを庁担当者に提供すること。
・ 事業者は、本事業が事業終了後に確定検査を行い事業の実施に要した費用を精算する委
託事業であることに留意し、経済産業省大臣官房会計課作成「委託事業事務処理マニュ
アル」に沿って確定検査に必要な帳簿類の作成を行うこと。
・ 事業者は、その他事業を実施する上での詳細な事項や突発的な事情、やむを得ない事情
への対応については、庁担当者に相談すること。
・ その他、詳細については、庁担当者の指示に従うこと。
7.事業期間
契約日から平成29年3月28日(火)まで
8.貸与物
・ 平成24年度知的財産国際権利化戦略推進事業報告書
一式
・ 平成25年度知的財産国際権利化戦略推進事業報告書
一式
・ 平成26年度知的財産国際権利化戦略推進事業報告書
一式
・ 平成27年度知的財産国際権利化戦略推進事業報告書
一式
※なお、平成24年度、25年度、26年度知的財産国際権利化戦略推進事業報告書の
概要版については、以下のURLからもダウンロードできる。
http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/chousa/pdf/kokusai_kenrika/h24.pdf
http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/chousa/pdf/kokusai_kenrika/h25.pdf
http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/chousa/pdf/kokusai_kenrika/h26.pdf
9.提出物
以下については、11.納入期限までに特許庁に提出すること。
・ 著作権転載許諾一覧及び転載許諾書の写し
1部
・ 著作権転載許諾一覧及び転載許諾書の写しの電子データ
一式(Excel、PDF)
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・ 報告書中の図表の電子データ
一式(Excel)
・ 海外情報拠点レポート、ヒアリング議事録
一式(Word)
・ 分野横断委員会・分野別委員会議事録の電子データ
一式(Word)
・ 委員会資料の電子データ
一式(Word)
・ 打合せ議事録の電子データ
一式(Word)
・ 企業の具体的知財活用事例のレポート
1部
・ 企業の具体的知財活用事例のレポートの電子データ
一式(Word)
なお、電子データについては、一括して CD-R 又は DVD-R のいずれかの媒体に保存し、
2セット提出すること。
10.納入物
(1)事業報告書 2部
※
国内外公開情報調査レポート、海外情報拠点レポート、ヒアリング旅程表・議事録、
分野横断委員会・分野別委員会議事録、打ち合わせ議事録、分野横断委員会・分野
別委員会資料の印刷物をファイル等に綴じたもの。
(2)調査研究報告書の印刷物
・ 調査研究報告書ごとに、各120部(A4判)
(3)調査研究報告書電子媒体(CD-R 又は DVD-R)一式
・ 調査研究報告書、委託調査研究報告書公表用書誌情報(様式1※1)
、二次利用未承諾リ
スト(様式2※2)
。
・ 調査研究報告書は、PDF形式及び Microsoft-Word 形式のファイル。なお、様式1及
び様式2は Excel 形式。
・ 調査研究報告書(公表用)及び様式2(該当がある場合のみ)を一つのPDFファイル
(透明テキスト付)に統合したものを2セット。
・ 調査研究報告書(公表用)については、セキュリティ等の観点から、庁担当者と協議の
上、非公開とするべき部分にマスキングを実施するなどの適切な処置を講ずること。
・ 調査研究報告書(公表用)は、オープンデータ(二次利用可能な状態)として公開され
ることを前提とし、経済産業省以外の第三者の知的財産権が関与する内容を報告書に盛
り込む場合は、①事前に当該権利保有者の了承を得、②報告書内に出典を明記し、③当
該権利保有者に二次利用の了承を得ること。二次利用の了承を得ることが困難な場合等
は、下記の様式2に当該箇所を記述し、提出すること。
※ 調査研究報告書電子媒体の具体的な作成方法の確認及び様式1・様式2のダウンロ
ードは、下記 URL から行うこと。
http://www.meti.go.jp/topic/data/e90622aj.html
・ 各調査研究報告書の内容をまとめた説明用資料(Microsoft-PowerPoint 形式)
※1
委託調査研究報告書公表用書誌情報(様式1)
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本事業の報告書のオープンデータとしての公表に際し、データとしての検索性を高め
るため、当該データの属性情報に関するデータを作成すること。
※2
二次利用未承諾リスト(様式2)
二次利用の了承を得ることが困難な場合又は了承を得ることが報告書の内容に大き
な悪影響を与える場合は、報告書の当該箇所に出典等を明示し、知的財産権の所在を
明らかにした上で、当該データを様式2に記載すること(知的財産権の所在が不明な
ものも含む)。
11.納入期限
平成29年3月28日(火)
12.納入場所
特許庁総務部企画調査課
13.課室情報セキュリティ責任者
特許庁総務部企画調査課長
中村 敬子
14.情報セキュリティ担当者
特許庁総務部企画調査課総括班長
佐藤 薫
15.担当者
特許庁総務部企画調査課特許戦略企画班
中山 基志、平本 隆輔
なお、13.~15.は人事異動等があった場合、新たな職員を担当者とする。
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