2016年6月号 事務局レポート 掲載しました!

2016/6 vol.57
特定非営利活動法人
中小企業販路開拓支援協議会
〒732-0052
広島市東区光町1丁目12番16号
株式会社流通プランニング研究所内
TEL 082-263-1153 FAX 082-263-1154
E-mail [email protected]
HP http://www.hanrokaitaku.or.jp/
このサービスは、登録された支援専門家が行う、支援のフォローアップの一環として行っ
ているものです。経営革新や経営改善に取り組まれた企業の「計画実施」を、公的支援
機関(商工会、商工会議所等)とともに継続的に支援することを目的としています。
Contents
■事務局からのごあいさつ
■平成27年度事業報告
■平成28年度事業計画
■新しい支援施策が発足します
■ひとの生産性を向上させるツール
■信用力を高める方法
■事例に取り上げられました
■理事長からのひとこと
■支援実績
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
第57号(1)
平成28年6月10日
事務局からのごあいさつ
事業報告をご紹介するために原稿を作成しましたが、思い起こせばこの1年も色々な
ことに取組んで参りました。
毎年事業の項目が変化してきていますが、これが固定化されるころに
会員メリットが提供できるようになるのだと感じた次第です。
平成27年度
事務局長
川上 正人
事業報告
この1年、ありがとうございました
▼取引につながった鳥取での交流会
これまで、何が求められているのか、何がどこまでできるのかを模索しながら取
組んできましたが、少し形になってきました。この1年を振り返り、ご報告させて頂
きます。
1.交流会
独自開催を2回、協力を年7回行っています。
交流会は、モチベーションを高め、新たな気づきが得られる場として有効なもの
です。27年度ははじめて支援機関のみなさまの参加を得て、経営発達支援事業
を進めるための情報交換を行いました、
【協議会主催】
平成27年4月11日(土) 鳥取市 会員交流会
11月14日(土) 神戸市 経営発達支援事業情報交換会
【支援機関開催への協力】
平成27年8月1日(土) 鹿児島県商工会連合会(奄美市)
10月16日(金) 熊本県商工会連合会(菊池市)
平成28年1月23日(土) 大津商工会議所
1月27日(水) 熊本県商工会連合会(熊本市)
2月8日(月) 高知商工会議所
2月16日(火) 福井商工会議所
2月20日(土) 豊岡市商工会
▼鳥取の交流会は、今年度商工会で
たくさんの方の体験をお聞きすることで、何が求められているのかがわかって参
ります。こうして得た情報を基にコンテンツを作成したり、情報の提供に役立てて
きました。
▼豊岡市商工会の意気込みはすごい
平成23年度
金額
会費等収入
▼ひとの支援事例にたくさんのひとが集まる
平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度
累計
金額 会員数 金額 会員数 金額 会員数 金額 年増減 金額
15
3
3
94
3
65
0
174
会員は
473
1
1
1
0
473
23年5月募集開始
1,061
11
558
16
1,278
13
898 ▲3
3,795
1
75
0
75
13
179
19
429
32
2
20
652 ▲12
1,275
24
55
10
62
10
4
10
0
145
119
200
4
172
5
91
4
137 ▲1
719
472
376
14
358
10
527
7
477 ▲3
2,210
628
2,359
63
1,654
77
1,996
58
2,229 ▲19
8,866
630
731
1,334
807
667
4,169
会員数
北海道
東北
東京・関東
中部
近畿・北陸
中国
四国
九州・沖縄
計
▼経営発達支援事業情報交換会
会員数
たくさんの方の賛同を得て一
時期77名まで会員数を増やし
てきましたが、メリットが提供で
きないため退会される方も多く
減少しています。
今回2度目の更新案内を差し
上げましたが、手続き頂いた
方のみを会員数としています。
メリットが目に見えるように形
にすることで会員数の増加を
目指します。
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
第57号(2)
平成28年6月10日
2.専門家研修会
専門家の資質の向上を目的として、販路開拓や経営改善を進めるうえで必要な支援
の手順と手法を内容とする研修会を6回開催致しました。
専門家としてどのような貢献ができるのかを考える経営発達支援事業の取組み方につ
いても最新情報をお届けしています。
▼東京でともに分析の手法を学ぶ
この研修会を通じて、経営状況(経営環境と財務)の分析、事業計画の策定、販路開
拓支援、顧客管理支援と、4カテゴリー5コンテンツを完成させることができました。
東京会場
平成27年4月1日(土)・2日(日)
8月8日(土)・9日(日)
10月31日(土)・11月1日(日)
平成28年1月30日(土)・31日(日)
芦屋会場
平成27年8月29日(土)・30日(日)
11月21日(土)・22日(日)
経営発達支援事業
顧客管理支援
経営状況の分析
事業計画の策定
経営状況の分析(経営環境)
経営状況の分析(経営環境&財務)
▼芦屋でともに分析の手法を学ぶ
3.販路開拓の支援
【商談会の協賛・参加】
今回で4回目となる参加協力を致しました。
あまり多いとはいえない来場者ではありましたが、この商談で出会った縁が活かせた、
大きなヒントが得られた、との声も寄せられています。
終了後の懇親会は、参加者全員モチベーションが高まります。
平成28年2月10日(水)
全国有力商材内覧会 (一社)東京都中小企業診断士協会主催:東京都中央区
【商品の販売】
単なるアドバイスにより方法を示すだけでは実際の数字が伸びるかどうかはわかりま
せん。そう考えて、会員間の商品売買の仲立ちをしたり、ショッピングサイトを通じて直
接消費者に販売することで、現実的な注文に結びつける実験を行っています。
わずかともいえますが、本会が存在しなければ得られなかった売上です。ここから一部
でもリピーターが誕生すればより高い効果に結びつきます。
会員間の取引も仕入れという形ではなく、ノベルティとして購入されます。他の会員を
励ますためや親睦を兼ねて年に数件ですが、ご注文頂いています。
(販売実績)
兵庫県A社
522千円
鹿児島県B社 300千円
福岡県C社
127千円
高知県D社
115千円
その他8社
133千円
計
1,197千円
▼東京の会員と福井の会員が接点を持つ
【講師の紹介】
お酒の業界を所管される国税局から講師の紹介依頼を頂いています。
私がこの業界で以前たくさんのセミナー講師を引き受けていたことがご縁で、平成10年
から実に18年間継続しています。
単なる勉強会ではなく組合の総会での記念講演が多いことから講師が誰でもよいとは
ならず、一定の見識と経験のあるひとが求められることから、本会会員で業界に通じた
方をご紹介しています。東京5名、兵庫1名の実績。評価が高く、毎年指名があります。
平成27年9月9日(水)
平成28年2月16日(火)
2月23日(火)
2月25日(木)
3月7日(月)
3月14日(月)
3月18日(火)
3月25日(金)
▼商談会へのご参加、ありがとうございました
岡山県岡山市
岡山県岡山市
島根県出雲市
広島県広島市
島根県益田市
熊本県人吉市
山口県下関市
島根県浜田市
27年度は、延べ8名(1,032千円)を講師としてご紹介させて頂きました。
▼月を追うごとに注文が増えるサイト
第57号(3)
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
4.アドバイス
平成28年6月10日
▼いつもモチベーションが高い八杉さん
公的な専門家相談で対応できない場合、協議会の業務として対応しています。
経営改善のために販路開拓に取組んだり顧客管理を導入されるテーマに限定して、無償
訪問しています。27年度は3社延べ10日間対応致しました。
協議会会員A社【5日】
平成27年5月14日(木)
7月14日(火)
9月15日(火)
11月19日(木)
平成28年1月18日(月)
▼経営状況がうまく分析できる梅谷さん
協議会会員B社【1日】
平成27年12月10日(木)
協議会会員が関与する支援機関の支援企業C社【4日】
平成28年1月6日(水)
3月1日(火)
3月9日(水)
3月21日(月)
5.補助金の申請支援
申請書のレビューを毎年行っています。
申請書の作成代行は致しませんが、ある程度完成されたものに手を加えることにより採
択率のあがる申請書につくり変えています。
協議会会員に限らず協議会の取組みにご理解頂いている支援機関の会員企業の方のブ
ラッシュアップにも取組みを広げています。27年度は6社対応致しました。
▼講師をお願いした茂井さん
【訪問対応】
協議会会員A社 熊本県【1日】
平成28年3月27日(日)
【事務所対応】
協議会会員B社 ものづくり補助金
協議会会員が関与する支援機関の支援企業 滋賀県2社 持続化補助金
兵庫県1社 持続化補助金
香川県1社 持続化補助金
▼講師をお願いした木幡さん
面識のないところの申請書はとても手直しすることができません。会員として継続的な情
報交換が行えているからこそ提供できるサービスのひとつと感じます。
6.情報提供
定期的に情報提供しています。本会の取組みをご紹介するとともに有益な情報を提供す
る手段として実施しています。
【事務局レポート 応援!販路開拓の発行】
奇数月10日に年6回発行しています。会員以外にも支援機関などに対して約120先に送付。
【メールマガジン 応援!販路開拓の配信】
毎月25日に年12回配信しています。配信のご案内を差し上げて希望される方に対して2
年間配信し、一度配信を停止することで迷惑メールを防止しています。会員の他、継続の
要請があったところを含め約500先に配信しています。
▼講師をお願いした足立さん
7.その他
【記念講演】
兵庫県芦屋市において、税理士法人合併の記念式典で講演させて頂きました。
【講師協力】
東京都よろず支援拠点が実施される販路開拓支援セミナーで講演させて頂きました。
会員9名の方に講師としてご協力頂きました。(札幌、東京、兵庫など)
東京都中小企業診断士協会が実施されるコンサル塾等2回(延べ4日)講師を努めました。
【出版「アントレプレナーシップ教科書」】
本会顧問三枝省三さんのお誘いを受けて共著で中央経済社から出版させて頂きました。
みなさまから寄託された浄財により、ようやく一定の形ができて参りました。
事務局次長の候補となるスタッフが加わりましたため、従来以上にコミュニケーション(接
点を持つという意味)を図って参りたいと思います。
単なる寄付でなく、メリットのある会づくりを目指して参ります。
▼講師をお願いした谷水さん
第57号(4)
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
平成28年度
平成28年6月10日
事業計画
今年度は、新事業活動促進法の改正法施行により支援する側、支援を受け
る側にとって大きな変化が予想されます。生産性を高めて経営力を向上させ
る抜本的な施策が講じられることでIT化の促進によって会計の整備や顧客管
理など業務の効率化をこれまで以上に支援する役割が高まって参ります。
このような動きにあわせ、新しい情報をもとにみなさんにメリットある会務運営
に取組んで参ります。
■活動方針
【サービスの可視化】
従来の事務局レポート、メルマガに加え、会員のみなさんの取組みをご紹介する
媒体を作成します。専門家や会員企業を外部にご紹介する際に有効なシラバスを
作成致します。こうした取組みによって、他の会員にどのような動きがあるのかタイ
ムリーにご紹介致します。
【提供ツールの拡充】
今後生産性向上が国策となり、業務効率の向上に向けた支援の充実が図られる
見込みであるため、支援をより効果的なものとするために「ひとの生産性を高める
ツール」を取り扱い致します。
【コミュニケーションの強化】
シラバスへの掲載、ネットショップへの商品掲載のご案内などを通じてメールや電
話で連絡をとらせて頂きます。交流会の開催や会員企業への訪問回数を増やしま
す。
▼経営発達支援事業情報交換会
5支援機関10名、専門家4名で開催した
■実施事業項目
1.交流会
会員の交流会を2回開催致します。(場所は未定)
支援機関への協力は、今年度4か所よりご依頼頂いております。
今年度も経営発達支援事業情報交換会を実施致します。
2.専門家研修会
販路開拓と顧客管理の支援をテーマに開催致します。
東京会場3回、芦屋会場2回。うち1回「経営力向上計画策定研修」を実施します。
▼つくって終わるのでなくレビューする
相互に気づきを交換して資質を高めます
3.販路開拓の支援
商談会はリニューアルして東京で実施する予定です。
現在4種開設しているショッピングサイトの販売力向上に努めます。
新たなカテゴリーのサイト増設を目指しています。
【講師紹介】
国税局のみでなく、商工会、商工会議所版シラバスを制作致します。
今年度、広島県より会員3名セットによる創業支援者を支援するセミナーをはじめ
て受託することができました。こうした機会を増やして参ります。
4.アドバイス
必要に応じて、可能な範囲で実施致します。
▼東京に全国から参集される
札幌や兵庫県からもご参加頂きました
5.補助金の申請支援
必要に応じて、可能な範囲で実施致します。
6.情報提供
事務局レポート「応援!販路開拓」の発行、メールマガジン「応援!販路開拓」の
配信を継続して行います。今年度より「会員近況(仮称)」を作成してバーチャルな
紙上交流会を開催します。
7.ひとの生産性を高めるツールの開発
会員マスターシステム増田さん、ピーナッツ野崎さんの取り扱うツールをご紹介す
る機会を設けます。
本会が蓄積した販路開拓、及び顧客管理の支援ノウハウを提供し、さらに効率の
高まるシステムのリニューアルに協力し、モニター提供致します。
8.その他
熊本の会員企業への重点的支援に加え、みなさんのご要望にお応えします。
▼ネットショップのリニューアル継続
少しだけ売れる方法がわかってきました
第57号(5)
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
平成28年6月10日
新しい支援施策が発足します
中小企業等経営強化法案
どのような内容なのか
中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律が改正されました。
この情報は、企業の方よりも支援される機関の方、専門家の方に目を通して頂き
たい内容です。
事業計画を策定する支援が今後も主流となりますが、経営革新計画、新連携計
画、農商工連携計画などに続き、新たに「経営力向上計画」が加わりました。
特に専門家のみなさんは、是非、早期理解を進めて下さい。
簡単にいえば「稼ぐ力をつける」と表現され
ています。
生産性を高めることで付加価値を増やすこと。
そのためには、作業の能率を向上させる支
援が必要と考えられています。
経営の課題や解決の方法は業種によって異
なりますが、そのあたりも踏まえられていて、
業種に関係なく共通する課題と業種別に分
かれる課題があります。
業種に関係のない課題を次の通り指摘して
います。
【業種横断的な課題】
〇事業活動に有用な会計管理の徹底
まず記帳ができていないことが最も問題
〇財務内容の分析
など、できる状況になくIT化も遅れている
〇自社の経営状況を適切に把握できていな
い
そこが一番の問題ではないか
会計だけでなく、IT化は生産性向上に不可欠
〇経営能率を向上させるための情報シ
ステム
の構築に対する支援が必要である
〇経営管理が十分に行われておらず
〇経営資源を十分活用しきれていない
そのために
〇生産性向上のための措置
が必要。
その措置は、以下のような内容。
【生産性向上のための措置】
①生産性向上の必要性
将来にわたる慢性的な人手不足をどう乗りき
ろうとしているのか。本当にいまのままで乗り
切れるのか。もうまったなし。
②業種横断的な課題への対応
まず会計から。会計ができない企業に、IT活
用は難しいのではないか。現状把握も不十
分とならざるを得ない。
③業種別の課題への対応
理屈で考えるのでなく、うまく成長できている
企業を調べたことで共通要因が見出せた。こ
の指針に従えばよい方向に導ける。
④中堅企業の重要性
小規模事業者を含めすべての企業を対象と
するが、影響力の大きい中堅企業の生産性
向上にも力を入れる。
自由な発想で取組みを考えるのでなく、指針
に沿うことが求められる内容になっています。
第57号(6)
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
平成28年6月10日
すでに閣議決定されており、秋口からこの新法がスタートすると見込まれます。経営革新計画は制度発足以来、浸透するまでにか
なり時間を要しましたが、企業だけでなく支援する側も、金融機関や士業など対象が拡大したために、今度は浸透するまでにそれほ
ど時間がかからないと考えられます。専門家のみなさんは、この動きに乗り遅れないようにしなければなりませんね。
【経営力向上計画】
法律に基づく認定を受けることが必要です。
すでに項目が示されています。
①自社を取り巻く環境についての認識
事業計画策定において、これまで以上に経営
環境の分析が深く求められるようになります。
②経営力向上の目標
目標となる数値を付加価値で設定するようで
す。経営革新計画と同様です。
③財務の自己診断
簡単なもののようです。深く分析するというよ
り、理解する習慣を身につけることが目的な
のかもしれません。
④取組み内容
取組みは、あらかじめ示されています。
10の中から選択するようになっています。
取組内容などは、事業分野指針に沿う、とあ
りますので、事業分野別指針を把握しておか
なければ計画は策定できません。
【本業の成長を支援】
小規模事業者の持続的成長を支援する体制が、経営発達支援計画によって整え
られようとしています。今後は中堅企業にもスポットがあたり、創業でも再生でも
ないすべての企業への支援がカバーされるようになるようです。
これまで「創業」「新事業」「事業環境の改善」
「経営承継」「事業再生」をテーマとして支援が
行われてきました。
しかしこれからは、そうしたステージのいずれ
にもあてはまらない企業にスポットをあててい
ます。
いずれにもあてはまらないようにみえて、実は
すべての企業にあてはまる「本業の成長」を
支援するための支援の体系が整備されました。
それが今回の改正法です。
賃金をあげるには、もうけをださなければなり
ません。もうけがだせない理由を色々と検討
した結果、その原因がわかってきたようです。
会計を的確に行い財務状態を正しく把握し、
業務の効率を高めていくことが、経営力の向
上に向けて不可欠であるとされています。
そのための事業計画づくりの支援が、今後ま
すます求められていくことになりそうです。
※専門家会員には資料原本を別途同封しています。
.
第57号(7)
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
平成28年6月10日
ひとの生産性を向上させるツール
使用するだけで仕事の進め方が標準化できる
なぜ、うまくいかないのか?
ここ最近、出会いました
と、みなさんも感じたことがあるのではないでしょうか。
自分ではわかっていることでも、ひとにうまく伝わらないことや
わかっているようで、正確に把握できていないことなど、このあ
いまいさが仕事のスピードや正確性を低下させる要因ではな
いかと考えます。そこで課題解決につながる2つのシステムを
ご紹介させて頂きます。
やはり求めているとめぐり合えるものですね。
それぞれよさを持つ2つのシステムと同時期に出会いました。
顧客管理の支援の行き着く先は、こうした情報システムにある
と強く感じています。早く習熟して支援を必要とされる方に提供
できるようになりたいと考えています。
このことが今年度の重点事業のひとつです。
建設業総合管理システム 「極」
難しくなく、かつ欲しいデータが得られる
このシステムは「どんぶり勘定から脱却」するために、パソコンに不慣れなひとで
あっても容易に操作できることを目指して開発されたものです。
既存に販売されているものの多くは、精度が高いのですが入力に手間取り、導入
はしたが結局使われないという結果に陥ってしまうものが多いことに着目して、こ
のシステムを開発されました。
【製作者】
合同会社マスターシステム
広島県東広島市
代表社員 増田 宣彦さん
自分が理想と考えられてき
たシステムをこの度完成さ
れました。
顧客台帳で全容がわかる
どの客先で、どれくらいの受注が見込まれて、いくらぐらいの費用が必要
で、結果、どの程度利益が見込まれるかがわかるようになっています。
実績を入力していくことが、予算がオーバーした場合も、すぐに軌道修正
ができるようになっています。ひんぱんに生じる見込み違いにも迅速に対
応できるようになっています。
現場で色々なケースをみてきた増田さんが、妥協することなくしあげた作
品ともいえるシステムです。
特にこだわりは進捗を図ることで、期末の利益が把握できることです(工事
進行基準)。他のシステムのことはわかりませんが、完成してみないと利
益が把握できない(工事完成基準)という現状から脱却できます。
作業日報を入力すると労務費が自動計算される
資材の購入などは目に見えますが、労務費や設備の損料など割り当てし
なければ把握できない経費があり、この配分に手間ひまがかかることが
原価計算を難しくしている要因です。
コストの中で労務費は大きな比重を占めていますが、正確な原価を把握
するためにはどの現場や案件にどれくらいの時間携わったかが記録され
なければ算出することが困難です。
一応「建設業」となっていますが、原価管理を必要とする業種に、ほぼ対
応できるようになっています。
現在、建設業以外にも産業廃棄物処理業など約40先に納入されて操作
やデータの読み方をアドバイスされています。
インターネットに
つなぎません
なのでシステム
導入費用だけで
導入できます。
ランニングコスト
が不要です。
増田さんと出会って、すでに30年が経過します
正確さよりも、操作の簡単さ
私が大学生のころ、地元の商工会でアルバイトをさせて頂きま
した。その時に担当頂いたのが増田さんです。その後その商工
会は商工会議所へと組織変更されましたが、その時期に私も
診断士として開業しました。苦難の時期にたくさんお仕事を頂
いた、とても恩のある方でもあります。
を追求して作られました。
原価計算は、正確さを求めすぎるとてまひまがかかりすぎて長
続きできなくなります。どこを正確にして、どこをアバウトにして
よいか、簿記の講師を長年行ってこられ、たくさんの企業に接し
てこられた体験でこのシステムができています。
第57号(8)
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
営業支援ツール 営業支援くん
もどかしさから解放される?
スタッフへの指示や報告を受けることがもっと的確にできないか、顧客がどのよう
な状態にあるのか把握できないか、現在取組んでいる案件の採算はどうか、と経
営者であれば誰でも知りたいこと、期待することではないかと思います。
有効な方策を探していたところ、なんと会員のピーナッツさんが開発していたので
す。顧客管理や原価管理ができて、より使い勝手がよくなるように協働して改良
を重ねています。
【製作者】
株式会社ピーナッツ
兵庫県養父市
代表取締役 野崎 未知さん 自らの会社の
生産性を向上
開発者 山下 裕介さん
ひとの生産性を高めるツールです
私がこのツールをはじめてみたときに感じたメ
リットは次のものでした。
まさに現在取組んでいる顧客管理支援の考え
方そのものです。
指示の記録が残る
顧客が可視化できる
採算が把握できる
このシステムを導入すれば、私がアドバイスし
ていることが自然とできるようになると感じまし
た。
もちろん支援の効率も高まります。
一度入力すると、色々な検索がかけられ
るようになります。
これまでエクセルでばらばらに作成して
いた各種の管理シートが、1本化される
ことなります。それを関係するものが共
有することができるようになり、さらに
便利にデータの活用できます。
平成28年6月10日
させるために
開発されました。
すみずみまで
心配りされてい
ます。
このシステムには、次の機能があ
ります。
多忙であることを理由としてつい
怠ってしまうわかりやすい指示が
できるようになり、人材育成にもつ
ながります。
社員が自分で考えて仕事ができる
ようになることと、いままでわから
なかった、たくさんのことがわかる
ようになるというのが、使ってみた
実感です。
指示の記録が残る
もうメモに残す必要はありません。
忘れがちな用件を記録しておくこと
で、誰かが監視してくれます。
顧客が可視化できる
どういう類(たぐい)の顧客がどれ
だけあるのかが数えられるように
なります。見込み客の把握もス
ムーズにできます。
採算が把握できる
予算が組み込めますので採算が
色々な角度から把握できます。
見込み客が管理ができる
既存顧客との関係が強化できる
このシステムには、見込み客が管理できる機能を持たせてあり
ます。まだねらいを定めた段階であるところ、すでにアプローチ
を開始しており、回答待ち段階にあるところなど簡単にリストが
作成できます。
既存の得意先周りをしながらの新規開拓は、とても難しいのが
実情ですが、欲張らずに可能性の高いところを絞り込み、的確
に対応していくことで活動効率が高まることが見込まれます。
自分だけで判断するのでなく、複数のひとの知見を得て、正し
く効率的で効果的なアプローチができるようになります。
新規に顧客獲得するための必須ツールです。
既存顧客に対するアプローチは、適正なタイミングに的確な提
案を行うことが効果的です。
取引先ごとに、今後の伸びしろが期待できるか(期待値)良好
な関係が築けているか(関係性)をはかり、かける労力のバラ
ンスを保つことが重要です。
このシステムを活用すれば「行くべきところにいき」「的確に提
案する」ことができるようになります。
上司への報告もできるとともに、部下が何をしているのかわか
るようになります。
既存顧客との関係を強化するための必須ツールです。
第57号(9)
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
平成28年6月10日
信用力を高める方法いろいろ
コンテストは信用づくりに役立つ
販路開拓を効果的に進める方法のひとつに「広報」があ
ります。
本会会員のプレスリリースの専門家、大谷芳弘さんが大
活躍されています。名もない企業が、一瞬で世に知られ
ることになる、まさにマジックのような支援ですが、もうひ
とつ方法が存在することに最近気づきました。
コンテストで入賞すれば信用と知名度が両方高まります。
本会メルマガでこのコンテストをご紹介させて頂きました
が早速応募された方がおられます。
順調に進まれ、何らかの賞をとられると思いますが、そう
なれば以下のようなリストに加えられ、知名度と共に信
用力が確実に高まります。
もともと作成していた事業計画を少しだけ手を加え応募
されたのです。
ご本人は「よい勉強になった」といわれていましたが、受
賞されれば、本当に世の中に知られることになるでしょう。
面倒と思うことなく、こうした機会を活かす必要性
を強く感じています。
この情報は高知の茂井さんから頂きま
した
茂井さんも支援している女性起業家から聞か
れたそうです。
私もよく存知あげているその方は今回都合に
より応募されませんでしたが、別の募集に応
募され、別の形で花が咲かれる予定です。(公
表OKになればご紹介致します)
この女性は、平成21年、はじめて販路開拓塾
を実施したときの初代受講生でもあり、いまは
地元の起業家として広く知られる存在です。
販路開拓の支援には色々な方法があります
が、販路開拓の原理原則以外にも、色々な方
法が存在することを実感しています。
▼私のよく知る人は
来年ここに掲載されるのか
このレポートやメールマガジンが持つ情報の
価値を改めて考えなおすとともに、伝え方にさ
らなる工夫が必要と感じた次第です。
第57号(10)
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
平成28年6月10日
事例に取り上げられました
またまた高知の快挙です!!
中小企業基盤整備機構のホームページには、支援者を支援するページが設けられ、各
地の事例を基にした「小規模事業者のための売上拡大支援手法調査」の結果を掲載さ
れています。つまり支援する側の支援マニュアルのようなものです。
全国で20件という事例(狭き門)枠に高知県からおふたりが取り上げられました。
高知県といえば人口も事業所数も全国的にみて多くないことから、通常取り上げられる
可能性は低くなりますが、今回は高知商工会議所、須崎商工会議所の事例が掲載され
ました。
詳しくはホームページでご確認頂きたいのですが、その一端をご紹介させて頂きます。
ちなみにふたかたの事業者の方は何度もセミナーに参加頂いたり個別相談を担当させ
て頂いた私もよく知る方です。
高知商工会議所 茂井 康宏さん
茂井さんは最近このレポートによ
く登場されるようになりました。
それだけ活躍の程度が高まって
きたということでしょうか。
今年度から「経営状況分析シー
を活用している」とこのシートの
よさをお知らせ頂き、研修などで自信を持って支援さ
れる方に説明できるようになりました。
心強い実績を作って頂き、ありがとうございました。
【記事の一部をご紹介】支援先事業者は、平成19年創業のアイスクリーム製造業である。
代表者は、高知市内の洋菓子店に勤務後、フランスの有名料理学校等に留学し、フランス風のアイスクリーム作りを学んだ。いわば本場フ
ランス仕込みのアイスクリーム職人である。平成21年には、「高知県産食材を使用したプレミアムアイスクリーム作り」をテーマとして経営革
新計画の県知事承認を受けている。
高知県産素材にこだわった無添加・手作りのプレミアムアイスクリームは、素材の良さを活かした濃厚な味わいが人気を呼んでいる。
しかし、直営店を1店舗有しているものの、売上構成の多くを県内の大手スーパー等への卸売に依存している。
そこで自社の知名度を高め、一般消費者の直接受注増加と県外への販路拡大を図るため、持続化補助金活用の販促セミナーを受講した。
その時の講師が茂井指導員である。茂井指導員は、中小企業診断士の資格を持ち、高知商工会議所の専門経営指導員として経営支援に
特化した活動を続けている。受講した代表者は、自分なりに事業計画を作成したが上手く表現できず、講師である茂井指導員に相談した。
茂井指導員は、代表者の意欲の高さと、特徴的な商品を開発・販売していることに可能性を感じ、支援に着手した。(本編はまだ続きます)
須崎商工会議所 坂井 正輝さん
坂井さんは、最近支援に目覚め
たともっばらの評判です。
高知に次いで訪問回数が多かっ
たのが須崎ですが、この街にも
たくさんの成功事例が生まれて
います。
高知県の会員、吉平商店のおひざ元ということもあり、
時々お目にかかっていますが、いわれてみればこれ
までと”何かが違う”と感じられます。
【記事の一部をご紹介】支援先事業者は、平成24年に須崎市内で開業した薪ストーブ製造業である。
夫婦で営み、夫人が代表を務める。製造担当がご主人であるが、開業当初は、建設会社に施工管理技士として勤務していた。
ご主人の事業者勤務の傍ら、自宅敷地内に薪ストーブ製造工場を設置し、試作品開発後、平成25年より薪ストーブの受注生産を開始した。
平成26年に新構造のロストル(通風を良くし火が良く燃えるように穴を空け、炉やストーブの下部に設けた金属盤)を独自開発した。
広報を担当する夫人とともに、県内の小規模な展示会や手作り市に出展し、工務店や設計事務所経由で受注が入り始めた。そこでご主人
は脱サラし、本格的な事業展開を開始した。販路開拓が大きな課題であることから、高知県産業振興センターを相談に訪れた。
当センターから、地域に密着して経営支援を行う須崎商工会議所を紹介され、中小企業相談所長を務める坂井指導員が担当した。
坂井指導員は、当事業者の製造する薪ストーブの魅力や、事業者夫婦の熱意に心動かされた。販路開拓という直面する課題だけではなく、
売上拡大を図るための道筋を明らかにするために経営計画作成を助言した。そのための手段として持続化補助金の活用を提案し、支援が
始まった。(本編はまだ続きます)
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
第57号(11)
平成28年6月10日
新しい入会者のご紹介
専門家
モニターを募集します
シラバス制作にご協力下さい
シラバスとは講義集やリストに近いものです。
会員の相互理解をさらに深めるため「会員シラバス」の制作を予
定しています。
「ひとの生産性を高めるツール」のモニターを募集します。
興味ある方、希望される方は、お問い合わせ下さい。
1.建設業総合管理システム「極」
2.営業支援ツール「営業支援くん」
条件は、使用して感じた改善箇所を報告して頂くことです。
3か月間使用して納得されれば使用契約を結んで頂き、そのま
ま継続してご利用になれます。
初期設定の程度によって一部費用を負担頂く場合があります。
自分でされれば不要です。人数限定です。
1.会員企業シラバス
2.専門家シラバス
を作成する予定です。これからフォーマットを送信させて頂きま
すので、ご協力方よろしくお願い致します。
今年度は、会員更新を頂いた方のみ、ご案内させて頂きます。
~ 理事長からのひとこと ~
天災は、忘れたころにやってくると、と昔からいわれますが、まさかと思える事態が発生して
しまいました。日ごろからの備えがとても大切であることを改めて感じます。
経営も同様で、ないと思っていたことが発生してしまうことはよくあることで、何に備えなけれ
ばならないか、日ごろから考えてみることの大切さに改めて気づいた次第です。
選挙や増税判断など色々なイベントがありますが、世の中の変化を予測する必要がありそうです。
2016.3~16.3末
千円
北海道
東北
東京・関東
中部
近畿・北陸
中国
四国
九州・沖縄
海外
計
登録会員数
販路開拓支援実績
共同net-shop
理事長 川上正人
メルマガ配信数
前回末 今回 今月末 一般会員数 前回末 今回 今月末 前回末 今回 今月末 企業 支援機関 専門家
3
3
65
65
2
33
2
1
1
0
11
1
17
▲4
13
362
536
898
4
37
38
6
29
0
33 ▲13
20
64
70
134
479
39
518
45
49
15
11 +1▲2
10
16
44
10
5
▲1
4
5
5
94
38
132
25
21
0
9
▲2
7
171
51
222
234
21
255
28
77
1
79+1▲22
58
0
667
657 1,324
807
98
905
126
301
67
食品・菓子・飲料
衣料・生活関連
住宅・建築関連
美容、健康関連
農水産関連
工具・器具・車両
産業用資材
企業サービス
小売・飲食・宅配
卸売業・商社
支援機関
支援専門家
その他
11
2
4
▲1
3
▲1
1
▲1
7
4
▲1
1
1
5
▲3
40 +1▲10
7
2
3
2
7
2
1
1
2
31
計
79+1▲22
58
0
87
87
76
65
51
127
65
13
13
426
606 1,032
667
657 1,324
140
40
180
667
58
725
807
98
905
計
37
12
79
35
109
70
46
106
0
494