感染性胃腸炎について (PDFファイル 364.0KB)

感染性胃腸炎について
県立山田病院仮設診療所
看護師 田澤 綾子
冬季に流行する感染性胃腸炎
∗ 感染性胃腸炎
→ 主にウイルスなどの微生物を原因とする
胃腸炎の総称
∗ 原因となるウイルス
ノロウイルス
ロタウイルス
アデノウイルス
など
感染経路
食事する手の汚染
調理者の手の汚染
による調理の汚染
環境中の乾燥した
ウイルスを吸引
ウイルスを含んだ
二枚貝を摂取
症状と潜伏期間
∗ 潜伏期間:12~48時間
∗ 主な症状:嘔気・嘔吐(突然の嘔吐)・下痢・
腹痛・発熱など
2~3日で回復
∗ ウイルスの排泄期間:
症状が治まった後も7~10日(長くて1ヶ月)
便からウイルスの排泄が続く
感染に注意!
∗ 症状が出ない不顕性感染のケースもある
感染が拡大する原因
∗ 大量にウイルスを排泄し、少量のウイルスで感染
※1gあたり存在するウイルス量
吐物 1g中 1万~10万個
糞便 1g中 約10億個
※20個程度で感染
∗ 感染経路が多い
∗ 症状が改善されても1~3週間便にウイルスが排泄
される
∗ 感染者の30~50パーセントが不顕性感染である
診断
∗ ノロウイルス抗原検査
∗ 便中のノロウイルスを検査キットで
検出
∗ 3歳未満、65歳以上の方を対象
に健康保険適応
感染対策 ①
まずは何と言っても石けんと
流水での手洗いが一番!
手洗いは最も重要で有効な
予防策!
感染対策 ②
環境消毒
∗ 日常の清掃や汚れた衣類の消毒には
0.02%にうすめた塩素系漂白剤
∗ 吐物や物の消毒には
0.1%にうすめた塩素系漂白剤
∗ 塩素で漂白できないものは
85℃で1分間以上熱湯消毒
吐物の範囲
床から1メートルの高さで嘔吐すると・・・
約2・3メートルの範囲まで汚染される
そのため、広範囲な掃除が必要となる
処理時のポイント
∗ 吐物集めは中心へ向かって
(外側から内側へ)
∗ 同じ面で拭かない
∗ 吐物処理に使用したペーパー類、手袋
などはビニール袋に二重にして捨てる
ノロウイルスによる
感染予防のために
∗ 流水と石鹸による手洗いを実施する
∗ 吐物は正しい取り扱いで処理する
∗ 汚染したものは消毒を行う
本日のまとめ
感染予防は・・・
病原体を
☝持ち込まない
☝広げない
☝持ち出さない
感染予防の基本は手洗いです!