<「福島原発事故による健康被害者の会」から 皆さんへの呼びかけ> 私達は3.11福島第一原発事故による放射能被害に苦しむ人々です。反原発デモや国会前抗議行動の中で出会い ました。事故後も福島県や関東に在住し続けたことにより、甲状腺異常、がん、心臓疾患を発症したり、皮膚病や 体中の痛み、食道炎、化学物質過敏症の悪化などに苦しんでいます。これらに放射能被害が関係すると考えるのは、 「事 故後に突然発症し、理由も原因も不明で、一向に治らない」「これまでと同じ生活をしていたのに発症し、また若年 世代が通常かからない病気にかかってしまった」からです。 世界最悪の原発事故は今も続いています。通常では100万人に1人と言われている18歳以下の子どもの甲状腺 がんが、福島県では県の公式調査だけで16年2月現在166人も発生しています。1986年のチェルノブイリ 原発事故でも少なくとも900万人に及ぶ周辺住民と80万人以上の原発作業員が被ばくし、その多くの命が奪わ れました。 チェルノブイリ事故では5年目から健康被害が本格化しました。放射能被害の核心は「人体の免疫力を下げる事」 であり、誰もがあらゆる病気にかかる危険性や、個々人の持病や弱い部分がさらに悪化する危険性があります。だ からどんな被害者のどんな小さな不安の声にも耳を傾け、横につなげ、訴える事が必要です。安全な空気・飲み水・ 食料を得られなくなった時点で日本社会に生きる人間は生存の基本条件を奪われた原発事故被害者です。今それを 改めて確認し、放射能からの防護、避難、賠償の声を自分たちからも上げる時ではないでしょうか。 ところが日本政府は一方的な「収束宣言」を国内外に発表し、放射能は安全だというキャンペーンを福島と全国に 張り巡らせています。その結果、日本社会全体が事故と放射能被害を忘れ去ろうとしています。 そうして最大の被害者が置き去りにされるとともに、私たち一人ひとりも放射能問題を話題にできなくさせられて います。「考えすぎだ」「医学的に証明されていない」と言われ続け孤立します。すると次第に病気も悪化し、動け なくなり、要求も防護も避難もできなくなります。被害者が増え続けても社会から次々と存在を消されていくのです。 そうして私たちは命を奪われ、責任者が責任を逃れ、何も変わらないという未来が待つのではないでしょうか。 しかし広島・長崎に始まる過去の放射能被害者は膨大に存在します。世界最悪の事故が起き続けており、現に私達 も病気になっています。責任のある国家や電力会社やメディアが行うべきは因果関係の否定ではなく、最大限の証明・ 認定・謝罪・賠償です。証明を困難にしているのは、核開発を優先して放射能被害の医学研究を積み重ねず、また 被害を隠してきた世界中の国家と原子力産業の問題と責任なのです。 私たちは事故責任者の時間稼ぎで力尽きる事も、新たな核・原発推進の犠牲者となる事も拒否し、声を上げます。 仕事や家や故郷を奪われた避難者の方々と連帯しながら、あらゆる健康被害を社会化していきます。ぜひご連絡・ ご参加下さい。 写真は4月 14 日第 1 回の集まりの様子 呼びかけ:「福島原発事故による健康被害者の会」(健康被害の報告や相談をお寄せ下さい。) 連絡先:[email protected] ブログ:https://radiationdamage311.wordpress.com/ FB:https://www.facebook.com/groups/1070200323032848/ ツイッター:@kenkohigai
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