記事全文 - 建設ナビ福岡

「筑後川大善寺地区(下流)築堤工事」(昭和組施工)の現場見学会開く
ICT建機を使った実機施工や完成図面など3次元データの活用法
ICT化を実現し、安全で生産性の高い「未来の現場」を創造するスマートコンストラクションの現場見学会
現場に関わるすべてのものをICTで有機的につなぎ“安全で生産性の高いスマートな「未
来の現場」
”を創造するーコマツのスマートコンストラクションに沿った「筑後川大善寺地区
(下流)築堤工事」
(施工者=㈱昭和組)の現場見学会が28日、久留米市大善寺町の河川工
事現場で開かれた。見学会には、国土交通省筑後川
河川事務所の富岡所長と関係職員や筑後川など河川
築堤工事に携わる現場代理人ら関係者約50人が参
加し、ドローンによる高精度測量から3次元データ
への変換、施工完成図面の3次元化、コマツのIC
T建機による施工、日々の施工の見える化などにつ
いて聴講し、ICT油圧ショベルによる平面整形施
工などの実機研修も行われた。
コマツのICT油圧ショベルで実機研修
筑後川大善寺地区(下流)築堤工事は、国土交通省筑後川河川事務所の久留米出張所発注
工事で、㈱昭和組(福岡県大川市)が請負金額8,154万円で受注し、平成28年5月3
1日までの工期として、河川土工や法面工、付帯道路工、構造物撤去工等を行っている。国
土交通省では、これまで推進してきた3次元データを駆使した情報化施工やCIMなどを統
合し、建設現場の生産性を向上させる新たな取組みである「i―Construction」の一環として、
①ICT土工について平成28年度から全面的に実施、②土工における調査・測量、設計、
施工、検査のプロセスにおいて、3次元データによる15の新基準を平成28年4月から導
入、③ICT土工の活用に必要な経費を計上するための新たな積算基準を導入することにし
ている。
この日は、㈱昭和組現場代理人の中村樹美
雄氏が同工法の採用経緯や工事概要を説明し
たあと、コマツレンタル㈱の田畑吉章グルー
プマネージャーが国土交通省「i-Construction」
の一環として、平成28年度から導入するI
CT土工の新基準、積算基準例やコマツ「ス
マートコンストラクション」として、ドロー
ンなどを使って高精度な現況測量を行い、合
成して点群データを作成、それを3次元データに変換、設計・施工計画を立案し、施工完成
図面の3次元データ化を実現、ICT建機による施工(ICTブルドーザ、ICT油圧ショ
ベル)で、ICTがもたらす安全性の向上や現場の日々の見える化が実現し、施工後のデー
タ活用及び完工後のデータ活用とともに、設計変更などにおいてもリモートで対応できる同
工法のメリットなどについて説明した。
そのあと、場所を河川工事の建設現場に移し、コマツのICT油圧ショベルの実機研修が
あり、コマツレンタル㈱の古賀氏がコマツスマートコンストラクションの法面整形の写真撮
影や自動整形作業などについて実機で実際に説明し、参加者の数人が実機に試乗し、安全で
生産性の高い「未来の現場」を体験していた。