インド鉄鋼業の現状と鉄スクラップ輸出の視点

ラップ輸入量は、10 年~13 年間年間 30 万t前後で推移しているが 14 年は 46 万tに増加
している。しかし 15 年のビレット輸入推定 120 万tにより、大幅に輸入量は減少したと推
察されるが、日本からのスクラップ輸出は 15 年後半から 16 年にかけて大型船主体に継続
している。棒鋼市場が大きく拡大し、ビレットも要ればスクラップも必要という状況なの
か検証する必要がある。
5)インド;ビレット入着増の可能性少ない
中国ビレットの入着は 14 年推定 28.6 万 t、15 年
29.3 万 t、16.1-3 月 7.3 万t(前年同期 5.1 万t)
である。現状月間2万t前後であり鉄スクラップ輸
入量(月平均 50 万t)に影響を与えるほどの量と
なっていない。何故少ないか?3つあげてみた。①
鋳物、特殊鋼電炉ではスペックがあわない。②購入
者は 1600 件もあるリローラーと考えるが、そもそ
も誘導炉業とのファミリー連合であり付け入れる
隙がない。③圧延工場までの搬送費こみの価格と誘
導炉業からのビレット持ち込み価格比較の結果、コスト的に折り合わない。等々である。
従って当分入荷は少ないと考える。推察通りなら、我々にとっては誘導炉業に対してスク
ラップ営業を着々と展開する商機である。
中国の推定ビレット輸出(パキスタン向け著増中)
単位1000t、%
2014
2015 16.1-3 15.1-3 前年同期比
韓国
1,349 2,289
630
400
57.5
台湾
753
730
184
120
53.3
ベトナム
309 1,486
377
172
119.2
インドネシア
1,311 2,402
727
539
34.9
バングラディシュ
93 1,203
221
225
-1.8
インド
286
293
73
51
43.1
パキスタン
197
347
143
32
346.9
合計(含む他) 13,781 26,088
6,500 4,740
37.1
備考;インドネシアの14年、15年。パキスタンの15年はトピックスNO33を修正
以 上
調査レポート NO 34
「インド鉄鋼業の現状と鉄スクラップ輸出の視点」
発行
2016 年5月9日(月)
住所
〒300-1622 茨城県北相馬郡利根町布川 253-271
発行者
㈱鉄リサイクリング・リサーチ
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代表取締役
林
誠一
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