Technical Report SPM No.85 走査型プローブ顕微鏡 SPM/白色干渉計複合 /白色干渉計複合システム の便利な機能- /白色干渉計複合システム -AFM5400の便利な機能- SPMは、先端が数nmの細く尖った針を用いて試料表 面の形状観察や物性分析を行う顕微鏡で、面分解能が 非常に高いことを特徴としています。 また、白色干渉計は、光を用いた非接触式測定装置で 、試料表面の形状測定を、短時間かつ高分解能で行な うことができます。 「AFM5400L」は、SPMと白色干渉計の機能を複合化 させることで、1 mm程度の広視野範囲から数nmレベル の狭視野範囲までを、高さ方向分解能0.01 nmという高 分解能で、シームレスに測定することを可能としました。 ここではSPM/白色干渉計複合機の便利な機能につ いて紹介します。 2014.4 AFM5400L外観 操作性の向上・便利な機能 ●カンチレバー自動交換機能 一般的なSPMでは、測定前にカンチレバーのベース部を ピンセットでつまんで、レバー取付け部にセットする必要が ありますが、カンチレバーが小さいため、取り付けには習熟 を要していました。AFM5400Lでは、最大5本までのカンチ レバーを自動的に取り付ける機能を搭載し、ソフトウェアに よるクリック操作で、カンチレバー交換が可能です。 ●光学顕微鏡およびサイドビューカメラ AFM5400Lでは、試料室直上から観察可能な光学顕微鏡に 加えて、サイドビューカメラにより広い視野での全景観察が可能 です。サイドビューカメラによって防音カバーを閉じたままでもス テージの移動やカンチレバーの交換が可能となります。これら の機能によって、試料をセットした後は本体ユニットの前に移動 することなしに、ディスプレイ上でほとんどの操作が可能です。 Click! 図1 カンチレバー取付ジグとレバー取付位置合わせ 図4 サイドビューカメラ画像 ●光軸調整アシスト機能 一般的なSPM装置では、カンチレバーの交換毎に光てこ 方式のレーザー光軸調整が必要したが、AFM5400Lでは、 ●測定パラメータ自動調整機能 装置が光軸調整の必要性を自動で判断する「光軸調整ア SPMでは、探針試料間の距離制御を行うためにフィードバック シスト機能」により、調整の頻度が大幅に削減されています。 パラメータの設定や、探針、試料の破損を防ぐための適正な力 設定が必要です。従来SPMでは、これらの設定は、測定者の経 DIF DIF 験に依存する部分が多く,測定結果にはばらつきがありました。 AFM5400Lでは、使用するカンチレバー、試料に応じた測定、 FFM フィードバックパラメータなどの自動調整機能が使用できます。 従来測定とのフローの比較を図5に示します。この機能により、 7.0 操作性の向上とオペレーターに依存しない測定結果の再現性 図2 レーザー位置合わせウインドウ 向上が期待できます。 ●6インチ全面観察ステージ インチ全面観察ステージ AFM5400Lは,最大直径8インチ(直径約200 mm)の試 料が搭載可能です。ステージの稼働範囲を、従来機よりも 拡大し、XY各軸6インチ(±75 mm)を移動できます。また、 大きな試料の複数点や複数の試料を自動で測定するレシ ピ機能も有しています。 ワン・クリック 測定開始 アプローチ 各種パラメータ調整 高速Qカーブ測定 オートアプローチ パラメータ自動調整 各種パラメータ調整 NG 6インチ インチ 確認 OK 測定終了 8インチ インチ 図3 AFM5400Lのステージ可動範囲 測定終了 図5 従来手順とパラメータ自動調整機能の比較 http://www.hitachi-hitec-science.com 本社営業部門 〒105-0003 東京都港区西新橋一丁目24番14号 大 阪 営 業 所 TEL:(050) 3131-6973 名古屋営業所 TEL:(03) 6280-0062 TEL:(052) 219-1678 C 2014 Hitachi High-Tech Science Corporation.
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