学府共通プログラム(副専攻)履修案内 (平成28年度版) 平成28年4月

九州大学大学院生物資源環境科学府
学府共通プログラム(副専攻)履修案内
(平成28年度版)
平成28年4月改訂
1.学府共通プログラム(副専攻)の目的について
21 世紀に入り重点的に対応すべき農学を取り巻く実問題は急増し、「世界の人口と食糧確保の問
題」、「水,環境,エネルギー問題」、「食の安全,安心に対する関心の高まり」、「グローバル化のさらなる
進展とアジアの台頭」など山積の状態であり、一つの主専攻のみの知識・技術では対応できない状態に
ある。しかし、大学院の講義は、“主専攻に関わる原理解明の科学”の教育で終わっているのが現状で
ある。“問題解決の科学”をテーマに、課題設定解決型人材の育成を目的とした新しい教育カリキュラム
を大学院教育に組み入れることは必須であると考える。
大学院生物資源環境科学府を、実学としての農学の基盤をなす人材養成の場として捉えると、これま
での大学院修了後の就職先から、国内外の農林水産業への貢献(生物生産環境教育プログラム)、生
物産業界への貢献(生物産業キャリアパス設計教育プログラム)、アジア農学への国際貢献(アジア農学
教育プログラム)、といった三つの人材養成を行う必要がある。そこで、主専攻の枠を越え実社会とのつ
ながりを意識し、上記の課題に取り組ませる学府共通教育プログラムとして3つのプログラムを副専攻とし
て設置する。
主専攻の科目は、農学の学問としての使命である「生物生産」、「環境」、「農林水産政策経済」、「ポス
トハーベスト」を柱とする体系化した専門基礎知識・技術を修得させるものであり、これに加えて、副専攻
のプログラムは、農学の実学としての使命(人材養成)から、主専攻の枠を越え実社会とのつながりを意
識し、課題設定解決型人材の育成を目的とするもので生物資源環境科学府が目指す人材養成に資す
るものと考える。
2.3つの学府共通教育プログラム(副専攻)について
○ 生物生産環境教育プログラム
生物生産環境のための施策・研究・開発・流通を統率する人材育成教育プログラムを提供
します。主に演習に重点を置いたこれらの科目群を受講することにより,国内外の公的機関(研究
所・官公庁)で求められるスキルを習得し,さらに国際社会で通用する実践的で高度な専門能力を
育成し強化することを目的とします。
○ 生物産業キャリアパス設計教育プログラム
激変する社会情勢への柔軟な対応や国際的な場での活躍を支えるプロフェッショナルマインドの
醸成を目指し、3 つの教育フェーズからなるカリキュラムを提供します。① 知のフェーズは、他者の
物語に触れ、自身の知識を増幅させていく過程で、様々の分野で活躍中の方々の物語に接します。
② 気づきのフェーズでは、他の学生たち(他者)との関係性の中で、自己最適化という名の自律の
あり方を探求します。各自が思考しながらもグループとして発展していく様々なグループワークを提
供します。③ 実践のフェーズでは、社会を意識しながら「知のフェーズ」「気づきのフェーズ」で探求
したものを活かす方策を実地で学びます。主専攻や研究室で学ぶ専門との協奏効果で、「今まで
の慣習にとらわれず、問題の本質をつかんだ上で迅速に行動し、価値創造や自己革新を図ること
ができ、さらに自らの付加価値として成果をあげることができる人財」の育成を目指します。
○ アジア農学教育プログラム
国際社会で活躍するに必要な多次元的価値観,異文化理解力,実務的能力を有する人材を創
出することを目的とします。そのため,日本人学生と外国人留学生との混生の学習の場を創出し,
アジアで営まれている農業とそれを取り巻く環境について,生物資源生産から社会・経済にいたる
多元的な課題を「アジア農学」という共通の観点の下で学びます。国際的な場での活躍を目指す日
本人学生にとっては豊富な事例研究とディスカッションを通じて英語の理解力・表現力を涵養するこ
とができ,外国人学生については,同世代の大学院生の多国間交流の機会を提供し,帰国後のネ
ットワーク形成に役立てる効果も期待されます。
なお,本プログラムが提供するする授業は原則として英語で開講します。
3.各学府共通教育プログラム(副専攻)の修了要件
主専攻(修士または博士後期)を修了した者のうち,各学府共通教育プログラムにおいて定める
単位を修得することを修了要件とします。
なお,修士修了後に,本学府博士後期課程に進学する場合は,各学府共通教育プログラム
で定める単位を修士課程・博士後期課程を通じて,修得すれば副専攻を修了することができます。
○ 生物生産環境教育プログラム
10単位以上
○ 生物産業キャリアパス設計教育プログラム
15単位以上
○ 現場と知を紡ぐプログラム 10単位以上(生物産業キャリアパス設計教育プログラムにて履修認
定)
○ アジア農学教育プログラム 10単位以上
各学府共通教育プログラムを修了した者には,学府において認定し、当該教育プログラムの修了証
を授与します。
4.各学府共通教育プログラム(副専攻)のカリキュラム
1.生物生産環境教育プログラム
必要単位数:10単位以上
代表教員:井上 眞理 教授(資源生物科学専攻)
HP:http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/sakumotsu/hukusenkou/hukusenkou_index.html
プログラム提供科目
・ ライフプラン・エンカレッジ論(2)
・ 農学国際・国家機関・地方自治体演習(2)
・ 生物生産環境研究申請演習(2)
・ 生物生産環境英文スキルアップ演習(2)
・ 生物生産環境・コミュニケーション演習(2)
( )内は単位数
2. 生物産業キャリアパス設計教育プログラム
必要単位数:15単位以上
代表教員:割石 博之 教授(生命機能科学専攻)
HP:http://www.bres-gp.jp/
平成 27 年度より一部講義を大学院基幹教育としても開講する(★)
プログラム提供科目
知のフェーズ
・
生物産業創成学特論(2)
・
英語コミュニケーション(2)
・
総合文化研究特論(2)
・
志教育 I (1)★
・
志教育 II (1)★
気づきのフェーズ
・
ヒューマンスキル(1)★
・
コンセプチュアルスキル(1)★
・
キャリアデザインとライフプラン(1)
・
キャリアディベロップメントとコーピングスキル(1)★
実践のフェーズ
・
コミュニケーションスキル(1)★
・
生物産業実践論(2) ※修士課程科目
・
異分野・異業種交流実践論(2) ※博士後期課程
・
生物産業システム実習Ⅰ(1) ※修士課程科目
・
生物産業システム実習Ⅱ(1)
・
ナレッジマネージメント実践論(2)
・
異分野コミュニケーション実践論(2)
・
価値創発実践論(2)
・
リフレクションと評価(2)
・
観察法特論(2)
※博士後期課程
( )内は単位数
現場と知を紡ぐプログラム(生物産業キャリアパス設計教育サブプログラム)
必要単位数:10単位以上
代表教員:割石 博之 教授(生命機能科学専攻)
HP:http://www.bres-gp.jp/
・
総合文化研究特論(2) 必修
・
ヒューマンスキル(1)
・
コンセプチュアルスキル(1)
・
キャリアディベロップメントとコーピングスキル(1)
・
コミュニケーションスキル(1)
以上スキル系 4 科目より、2 単位を選択必修
・
異分野コミュニケーション実践論(2)
・
リフレクションと評価(2)
・
観察法特論(2)
以上 3 科目は必修
現場と知を紡ぐプログラムの履修認定は、生物産業キャリアパス設計プログラムで行う。
3.アジア農学教育プログラム
必要単位数:10単位以上
代表教員:中村 真子 准教授(農業研究附属国際農業教育・研究推進センター
国際交流推進ユニット)
HP: http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/english/international/
(国際開発研究特別コースHP)
プログラム提供科目
・ 農学基礎概論Ⅰ(基礎統計学)(2)
Fundamentals of Agricultural SciencesⅠ(Basic Statistics)
・農学基礎概論Ⅱ(応用統計学)(1)
Fundamentals of Agricultural SciencesⅡ(Advanced Statistics)
・ 生物資源論(2)
Biological Resources: Utilization and Conservation
・ 地水環境論(2)
Soil and Water Environment
・ 国際農業開発論(2)
International Rural Development
・ 農学生命科学(2)
Advanced Technology in Agriculture
・ フードサイエンス・フードシステム論(2)
Food Science and Food System
・ 現代農業と食料環境(1)
Current Topics in Agriculture and Food Environment
・ 農学英語Ⅰ(英語プレゼンテーション技術の向上)(1)
Agricultural EnglishⅠ(Presentation Skill)
・ 農学英語Ⅱ(英語論文の書き方)(1)
Agricultural EnglishⅡ(Paper Writing Skill)
・ 農村調査概論(2)
Rural Survey Methodology
・ 国際開発特別講義Ⅰ(1)
Special Lecture on International Development I
・ 国際開発特別講義Ⅱ(1)
Special Lecture on International Development Ⅱ
( )内は単位数
5.各学府共通教育プログラムの履修登録方法について
各学府共通教育プログラムの履修登録方法は,副専攻修了を目的とする場合と副専攻修了を目
的としない(科目履修)の場合では履修登録の方法が異なります。なお,いずれの場合でも,主
専攻授業科目の場合と異なり,学生用Webシステムでの履修登録は不要です。
【 副専攻修了を目的とする場合 】
副専攻修了を目的する場合は,まず,学生係で,プログラム登録を行ってください。
そのうえで,各学府共通教育プログラムが提供する科目の履修登録を行ってください。
各科目の履修登録方法は,各共通教育プログラムの HP または,学生係の「副専攻」掲示
板で確認してください。
なお,途中で副専攻修了を目的としなくなった場合,プログラム登録の取消を学生係窓口で
行ってください。
【 副専攻修了を目的としない場合 (科目履修)】
プログラム登録は不要です。各学府共通教育プログラムの HP または,学生係の「副専攻」
掲示板で確認のうえ,履修登録のみを行ってください。
なお,途中で副専攻修了を目的とすることになった場合は,その時点でプログラム登録を行
ってください。
6.各共通教育プログラムの単位の取り扱いについて
各共通教育プログラムの提供する科目を履修した場合の単位の取り扱いも,副専攻修了を
目的とする場合と副専攻修了を目的としない(科目履修)の場合では異なります。
【 副専攻修了を目的とする場合 】
主専攻の修了するための単位に算入することはできません。
【 副専攻修了を目的としない場合(科目履修)】
修士課程においては,各専攻で定める要件のうち,その他の区分に最大10単位まで算入する
ことができます。
博士後期課程においては,修了するための単位として算入することはできませんが,単位の認
定は行われます。
7.学府共通教育プログラムについての問い合わせ
各プログラムの内容について
○ 生物生産環境教育プログラム
代表教員:井上 眞理 教授
問い合わせ先: [email protected]
HP:http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/sakumotsu/hukusenkou/hukusenkou_index.html
○ 生物産業キャリアパス設計教育プログラム
代表教員:割石 博之 教授
問い合わせ先: [email protected]
HP:http://www.bres-gp.jp/
○ アジア農学教育プログラム
代表教員:中村 真子 准教授
(農業研究附属国際農業教育・研究推進センター
国際交流推進ユニット)
問い合わせ先:[email protected]
HP: http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/english/international/
(国際開発研究特別コースHP)
その他,履修登録方法等について
○ 農学部学生係
問い合わせ先: [email protected]