イメージについて 考える (2) 一 テキストマイニンバによる 大学生の抱く 高齢者イメージの 分 南 彩子 はじめに 高齢者に対してソーシャルワークを 行かうとき、 他の対象者におけるソーシャルワークと 同様、 専 門 的価値。知識・技術といった 専門職性の中身が 問われることになる。 なかでもとりわけ 重要であ る の ほ 、 「価値」であ る。 ソーシャル ヮ 一力一には、 行動の準則を 遵守するとともに、 高齢者と向かい 合 う一人の人間として、 偏りのない「高齢者観」を 内面化して援助にあ たる姿勢が問われるのであ る。 (Coe,R.M. : 1967L。 また援 助者にとって、 高齢者に対してどのようなイメージをもっているか、 ということも 重要な要素であ る。 専門職のもつ 高齢者観は、 サービスの質に 影響を及ぼすとも 言われている 高齢者と過去,現在において 関わってきた (あ るいは関わっている ) その体験自体がポジティブなも のであ るか、 あ るいはネガティブなものであ るか、 また関わった 内容によって 返ってきたその 反応か ら、 イメージを悪化させたり、 ネガティブな 態度。 行動をとるようになっていないかということを、 見直してみる 必要があ ろう。 高齢者に対する 虐待 やエ イジズム と関わる一人ひとりにおいて (高齢者差別 ) という問題は、 高齢者 現在までの間に 培われてきた、 そのイメージに 因っている部分が 多い。 すなむち「高齢者イメージ」は、 ソーシャルソーカー 自身の「高齢者観」を 形成し、 それは援助 理 念 あ るいは援助 観 となって、 高齢者に対するサービスに 具現化するとも 考えられよう。 先行調査研究 に表れた「高齢者イメージ」とその 調査研究方法をレビューしてみると、 そこで用いられている 代表 的な研究方法は Sn 法であ る。 しかしながら 本稿では、 これまで高齢者イメージ 分析において 試みら れていない自由回答データのテキストマイニンバの 方法を用いることによって、 学生の抱く高齢者イ メージの分析を 行いたい。 なお社会福祉 学 領域において、 自由回答記述のテキストマイニンバによる 分析は未だほとんどなされておらず 円 この方法が妥当性のあ るものかどうかはわからないが " イメ ージ分析の一つの 力法論 " として、 質的データの 計量的分析を 試みる。 予 における高齢者 イ 一ジに 閲する先行 調 198CM年代以降、 高齢者に対するイメージや 態度、 高齢者に関する 知識等を問 う 調査が、 実施されて いる。 社会福祉。 看護。 介護関連の調査に 表れた高齢者イメージと、 それを規定する 要因に関して、 これまでになされてきた 調査研究をレビューしてみた 結果、 イメージをたずねる 調査方法としては、 ① SD 法 (semantic different al method) を用いる方法、 ② SCT エ 完成 式の テスト ) (高齢者に関して 作られた文章 を用いる方法、 ③描画法を用いる 方法、 ④老人観スケールを 用いる方法、 ⑤自由回 答 式 記述 法 による調査等の 方法が単独で、 あ るいは組み合わせて 使われている。 これら 5 つの方法に ついての代表的な 研究の研究者と 年代を表 i に 示す。 なかでも最も 多用されているのは、 SD 法を用 いるものであ る。 高齢者イメージを 規定する要因の 調査としては、 回答者の基本的属性、 経験や関わり、 知識の程度等 (独立変数 ) と高齢者イメージ これまでの高齢者との 生活 (従属変数 ) との相関の検討や 回帰分析 等がなされている。 調査研究上の 知見としては、 時期。 被験者の午代を 問わず、 高齢者に対して 否定 的な見方をしているというものが 多い。 小 。 中 。 高 。 大学生に対しての 調査では、 小学生はより 肯定 的であ り、 学年が上がるにつれて 否定的になっていくということが 言われている。 こうした結果は、 若者が関わる 高齢者層がどの 年代の高齢者かということとも 深く関わっていると 考えられる。 幼児期 一5 一 から小学生の 頃 には身内であ る祖父母と一番関わりが 多いであ ろうことが予測されるが、 その年代の 高齢者はまだ 若い前期高齢者あ るいは 65 歳以下のこともあ ろう。いわぬる孫をかわいがる 年代であ る。 その頃 の思い出は肯定的イメージに 結びっきやすいであ ろう。 しだいに、 孫の祖父母との 接触頻度は 少なくなり、 祖父母自身も 歳をとり、 大学生の頃 ともなれば、 前期高齢者から 後期高齢者へと 移行し ているというケースも 多々あ ろう。 高齢者と一口に 言っても、 どの年代の高齢者をイメージするかで かなり変化すると 考えられる。 また実習やボランテイア 体験や看護体験などを 通して、 介護の必要な 後期高齢者と 接する機会を 持ったことで、 一段と高齢者イメージは 否定的になっていくという あ る。 今後の課題としては、 報告も 否定的な高齢者観を 肯定的にさせていくことを 指摘するものが 多い。 し かし介護の必要な 後期高齢者との 接触を通して 否定的な高齢者観を 抱くことがマイナスなのであ ろう 前号でも述べたよさに (南 、 2004) 、 元気な高齢者も か。 そうではないと 居、 ぅ 。 むしろ大切なことは、 いれば、 一握りではあ るけれども介護の 必要な高齢者もいるという 多様性を理解することが 必要なの ではないだろうか。 表1 社会福祉。 看護。介護分野における 高齢者イメージに 関する先行調査研究 イメージを明らかにする 調査方法 代表的調査研究・ 研究者 (年代) 佐藤、 井上、 長田等 (1985) 井 (1986) I.S D 法 (SemanticDi Ⅱ erential (参考文献に基づき 南が作成 ) 法) 振替、 大森、 渡辺 (1987) け990) 中野は 991) 木け 995) を用いる方法 中野、 冷水、 中谷、 馬場は 994) 鳴海、 野口、 土屋、 井上、 鳴海、 氷 江 、 佐藤、 海、 直下 Ⅰエ 9 19 田 ユ ・ 藤、 吐幅姪 田 占 白田 鳴海、1994) ㎝ M 場、 Ⅰl ー 9 9 ]ユ . 中谷 5 8 9 Ⅰ l 土 等 崎 松 賀、 芳 0し 3 ︶ 宮下、 河野 (2001) 軒下、 は 99 中 自由回答 式 調査方法 瓜 V. 用いる方法 9 ヰエ 浦 、 白井 (1999) 竹谷 目 ㏄ 穏冷 田野 前中 大塚、 正 野 、 Ⅳ. 老人観スケールを 浦、 竹田、 太陽 (2002) 鳴海、 佐藤、 藤沢等 (1988) 口 ㏄ 毛@ 9 田井 Ⅰ 1 式 テスト ) を用いる方法 加藤、 藤沢 (1986) 木口 宮坂 木瀬 王佐 沢藤 (高齢者に関する 文章完成 目 ll、 深江、 三輪、 今福 (200 ㊤ 藤遠 S CT 古谷野 大谷、 松 大塚、 正 野 、 鄭 、 金、 下垣、 千束、 洪、 朴 (2000) 鳴海、 野口、 土屋、 井上、 加藤、 藤沢 (1985) E. 保坂、 袖 保坂、 細井 (1988) 古谷野、 児玉、 安藤、 浅川 (1997) 白井 (1999) 小ノ 佐藤、 井上、 野口等 け986) 仲本、 藤本 (2001) 島村 (2002) 2. 自由回答データのテキストマイニンバによる 分析方法について 大学生の高齢者イメージを 問う方法として、 先行調査研究 (表 1) に示す通り、 最も多用されてい るのは Sn 法であ る。 Sn 法は 、 オズ グッド (Osgood.C.E)によって考案されたもので、 いくつかの 相 反する形容詞を 対語にして多段階評定尺度をつくり、それを評定してもら ぅ ことによって 刺激概俳に の場合は高齢者 ) に対して抱いているイメージを 数量的に捉えるものであ る 2)。 イメージの測定法と して広く活用されており、 結果を視覚的に 表示することができるので、 理解しやすくまた 調査方法と しても簡便であ る。 しかしそれは、 最初に設定したいくつかの 形容 射 に関する感じ 方からしかイメー ジを 測定できないという 意味で、 限定的であ る。 一6 一 そこで、 最初から高齢者イメージを 測る尺度をつくらず、 てもら ぅ 高齢者に対するイメージを 自由に記述し ことによって、 限定的ではない 豊富なイメージを 探る方法の一つが 自由回答記述の 分析であ る。 このような自由回答方式 (open-ended、 free answer は 、 従来 KJ 法 や GT ( グラウンデッド・セオリ 一) 等 ) の調査で得られた 質的データの 分析に アプローチなどを 用いる方法があ るが、 意味解釈 が懇意的になり 易いという欠点があ る。 いずれも調査者 (分析者 センス、 現場感覚に基づく 鋭い直感によるカテゴライズ と ) のその領域に 関する長けた 知識と 羊一ミンバ能力が 要求され、 妥当性の評価 や質の確保が 常に問われる。 妥当性を高める 工夫としては 複数の分析者による 分析によって 一致度を 高めることやスーパービジョンを 得ること等が 考えられる 3) が、単独調査研究の 場合にはどうしても 意味解釈が怒 意 的なものとなり 易く分析処理に 限界があ ると判断したため、 テキストマイニンバ。 ツ 一ル に 注目した。 特に質的調査の 分析においては、 誰が行なっても 同じ結果になるという 再現性や客観性の 保持が問題となる。 そこで、 急速にデータ・マイニンバの でテキストマイニンバの 方法が登場した。 これはコンピュータの 点の確保、 すなむち調査の 方法論が登場し、 そのなか 処理能力に期待し、 の 大量データ処理を 通して、 知識の組織化や 知識発見を図る 構想であ る (大隈 2000 データベース 上 : 341-342) 。 そこで、 質的調査の妥当性の 確保という点において 優れていると 思われる・データマイニンバの 手法 をテキスト ヂ一タに 適用するために 考案された「 WordWiner(R) Ver. f.l 」を用いて分析を 行 「 WordMiner(R)Ver.l.U は、 その名の通り 坑夫 (mi:neめが鉱脈の採掘 ータを掘り当てようと ぅ 探索を重ねるよ う 。 (minin㊧によって有用なデ に、 膨大な定性的情報のなかから 知識や知見を 発見して い こ とするものであ る。 これを使用することにより、 テキスト型データマイニンバおよびテキスト 型デ ータと質的データを 有機的に利用しながらさまざまな 視点から探索的に 多次元データ 解析 ータ構造のなかから 意味的特徴を 探索的に引き 出す方法論 ) を行 は 、 「優れた多次元データ 解析手法に基づいたデータ・サイエンスと イニンバ・ツール」 う う (多次元デ ことができる。 すな む ち wordMiner 独自の自然言語処理を 統合したマ (Wor 甜 ㎞㏄マニュアル p.2) であ る。 今回の分析に 関してより具体的に 述べると、 形式化されていないテキストという 生の文章データを さまざまな観点から 分析し、 そこから高齢者イメージを 構成する概念を 抽出するとともに、 構成要素 にこでは高齢者イメージに 関してキープード 抽出処理によりテキスト 型データを統計分析が 可能な 処理単位としたもの ) と 質的変数 (複数のカテゴリ 下からなる定性的 ヂ一タ ここでは学年をとりあ げる ) との関係を明らかにする。 3. 高齢者イメージについての 自由回答データのテキストマイニンバ 分析 (1)調査対象と倫理的配慮 調査対象者は 天理大学社会福祉専攻の 学生計 99 名であ る。 内訳は 2004 年 4 月進級直後の 2 年生 26 人、 2004 年 4 月進級直後の 3 年生 23 人・ 2004 年 4 月進級直後の 4 年生 23 人、 2004 年 3 月卒業直前 の学生 27 人の合計 99 人であ る。 2 年生、 3 年生、 4 年生に関しては、 学年初めに、 また卒業直前の 学生に関しては、 2004 年 3 月卒業前に実施した。 調査対象をこの 4 学年に限定したのは、 大学に入学 後、 同一カリキュラムでの 学習や実習を 積み重ね、 1 年、 2 年、 3 年、 4 年を経過した 者の比較を行 な い たかったからであ る。 調査に際しての 倫理的配慮であ るが、 各学年の学生が 高齢者に対してどのようなイメージを 持って いるかということを 調べることによって 今後の教育。 研究に役立てたい 旨の調査趣旨を 述べた文章を 一7 一 調査対象者に 渡した。 それとともに、 調査者自身がさらに 詳しく調査意図と 内容と結果の 扱い方につ いて説明した ぅ えで協力を依頼した。 書かれた内容については、 全体としての 各学年別傾向を 見たい ので、 個人が特定されないように 無記名とすることと 研究以外に調査結果を 用いないという 点にっ い ての説明を行ない、 調査を実施した。 (2) 調査方法 質問紙を用いて 集合調査 法 にて実施した。 いくつかの属性項目に 関してたずねた 後、 「あ なたは高齢 者に対してどのようなイメージを 持っていますか」という 質問文を用意し、 自由に記述してもら ぅと い う方、法をとった。 (3) 分析方法と質的 手順は以下の 通りであ る。 収集した自由回答データを 分かち書きし、 削除辞書と置換辞書を 用いて 編集を行った。 削除したものは、 記号。 句読点・助詞などであ り、 置換したものは、 動詞は終止形に し 、 かな使いの違いは 統一し、 同じ意味合いのものも 統一した。 この段階で重要語をできるだけ 抽出 することと、 語句内容の意味的役割を 考えること、 また語句同士の 同義 牲と 異質性の認識を 十分に行 う ことを心掛けた。 このように慎重に 編集した結果、 キーワードを 抽出し、 多次元データ 解析を用い て 構成要素と質的変数との 関連性を観察するためこの 両者のクロス 表を作成し、 これに基づいた 対応 分析 (Corr 。, pond 。n 。 。 Analysis) を実施することによって、 高齢者イメージに 関するキーワード と学 年 との「同時布置 図 」を作成した。 さらに、 頻度による有意性検定およびクラスタ 一分析を行った。 型 なお「 Word Miner(R) Ver.l. Ⅱは、 原始変数 (Word Miner に取り込んだオリジナルなテキスト データ ) を構成要素変数 (分かち書きされた 文章の形式で 構成されている 一つひとつの「 語 」の 葉ま ) に変換する操作を 行りに際して、 分かち書き処理ツール「 Happiness/AiBASE 」という自然言語処 り 理システムを 使用している。 このような自然言語処理システムを 用いることは 単に「言葉」の 用いら れ 方やその頻度の 分析に陥ってしまうのではないかという 懸念を回避するため、 「コンコーダンス」機 能を用いて、 キーワードとなる 用語がオリジナルなテキスト 文の文脈のなかでどのような 意味合いを 持って用いられているのか、 指定した用語が 含まれる前後の 文章を常にコンコーダンス 検索しながら 意味の探索を 深め、 機械的な結果の 記述に陥らないように 配慮した。 テキストマイニンバによる 質的 データ解析を 行う際の質的保障を 確保する上で、 以上述べたような 編集時における 語句内容の意味的 役割の十分な 認識とコンコ 一 ダンス機能の 有効な使用が、 分析結果の有意性に 大きく影響を 及ぼすと 考えたからであ る。 (の 高齢者イメージについての 自由回答 ヂ 一タ の テキストマイニンバによる 分析結果 使用した 99 のデータの自由回答記述文を「 Happiness/AiBASE」を用いて分かち 書きを行った 後の構 成 要素数は 1250 、 削除辞書を用いて 編集を行った 後の構成要素数は 434 、 さらに意味が 近いと思われ る同種の語を 置換辞書を用いて 置換編集を行った 後の構成要素数は 294 、 この段階での 異なり構成 要 素数は 47 であ った。 次に編集後の 閾値 2 以上の構成要素を「キープード」と 考え、 47 構成要素の全 構成要素数中に 占める構成比と 距離を算出したものが 表 2 であ る。 一8 一 表2 元気 0 様々 0 必要 0 身体機能低下 0. 02 生活 0 尊敬 0. 02 多様 0 知識豊富 0 時間的余裕 0 くどい 0 援助必要 0, 014 穏やか 0 014 自由 0. 014 0% ㏄ 巧 ㏄㏄① Ⅱ 穏 2% ェ ㏄ L ㏄ 偶然 4 0 ㏄ 田田㏄ 027 ・ 027 ・ 耶 027 ・ ㏄ 024 ・ 02 0 鵠仰訊 ①㏄㏄ 017 1 02 ㏄ 02 桝 014 0l 5 98 5 Ⅰ ・ ・ 00 ・ ・ 11 ・ ・ 0. h4 一9 一 個人差 0. 007 国のため 0. 007 自己実現 0. 007 自分 0. 007 弱者 0. 007 生きがい 0. 007 昔 0 先駆者 0 大変 0. 007 第二の人生 0. 007 知恵者 0. 007 知恵袋 0. 007 背が低い 0. 007 病気 0. 007 物知り 0. 007 要介護状態 0. 007 両極端 0 ・ 007 ・ ・ 007 007 0l2L 0 01 丁 頑固 031 ・ ・ 323 0 0 01 ㏄ ま 知識 不自由 ・ ㏄ 0. 031 0 01 仇 社会的弱者 031 ・ 大先輩 ・ 針針 0 0 01 ㏄㏄ Ⅱ㍉ 社会的支援 031 ・ 趣味 ・ 篆囲 田鉄 0 0 ① ゆっくり 034 ・ ム 014 ・ 2% 0 041 ・ 0 3 先輩 071 ・ 足腰弱い 研 ム 0 071 ・ 0. 014 ㌻ L 経験豊富 099 ・ 若者 距離 0 数 存在 099 ・ 素地 要成 0 Ml 人生経験豊富 ㏄ 0 且且 人々 離 0 の 数 素地 要成 構 成構 体力低下 抽出された 全 成 要素 (キーワード ) 「距離」とは 布置 図 (図工 ) における重心からの 距離のことであ り、 重心からの距離が 近いほど多 くの属性の者が 満遍なくその 語を用いたということを 示す。 そうしたキーワードは「必要」「人々」「身 体機能低下」「多様」「生活」「存在」「経験豊富」等であ った。 これらをつなげると、 高齢者イメージ 経験豊富な人々であ るが、 身体機能の低下のために、 多様な生活上の 支援が必要な 存在 いうふ う にイメージできる。 こうした語を 用いている者が 多いというだけで、 このようなイメージに してしまうのは、 他の側面を捨象して 表象のあ る側面だけを 取り上げている 懸念があ る。 そこで閾値 8 以上の構成要素を 抽出してみると 在」 「人生経験豊富」 「経験豊富」 (表 3) 、 全部で 13 個あ り、 その内容は「体力低下」 「先輩」 「社会的支援」 「知識」 「ゆっくり」 「人々」 「存 「社会的弱者」 「様々」 「元気」 「頑固」であ った。 このなかには 身体的側面に 関しての ネ、ガティブ。 イメージ ( 「体力低下」 「社会的支援」 生 経験豊富」 な 「存在」で、 「ゆっくり」 「経験豊富」 「社会的弱者」 ) と 、 精神的側面に 関してのポジティブ。 イメージ ( 人 「 「先輩」 「知識」 ) とが入っていて、 それ以外もこ 「様々」 な 「人々」もいる という一律のイメージからはず (思ったより ) 「元気」 る 多様な見方も 出現し ている。 このようにテキストマイニンバ、 法でほ、 一部の人々のイメージを 含めてさまざまな 見方を読 み 取れる。 閾値 8 以上の構成要素は 以下の通りであ る。 たとえば「体力低下」という て 29 回用いられたことを 意味する。 また「人生経験豊富」という 言葉は、 27 人の人によっ 言葉は、 21 人の人によって 21 回用 いられたということであ る。 「人々」や「存在」という 言葉に関しては、 どのような文脈において いられたのかということを「コンコーダンス」検索しておく 必要があ る。 表3 閾値 8 以上の 27 人々 29 28 存在 21 21 人生経験豊富 21 21 経験豊富 12 12 999988 社会的支援 知識 ゆっくり 2999888 ㏄ 先輩 社会的弱者 様々 元気 頑固 8 一 10 一 8 数 度 29 Ⅱ ソ ン プ サ 数 素 要 成 素 要 成 体力低下 用 成 要素による有意 作 テストの結果 表4 「学年別」の 成 要素による有意性テストの 結果 3 年生 4 年生 卒業直前の学生 体 ィ力 古 Ⅱ @ 上 カ 社会的弱者 ゆっくり 穏やか 不自由 人生経験豊富 第二の人生 ゴ 上位 3 大変 知恵者 個人差 知恵袋 リ 上位 4 人々 要介護状態 大先 様々 上位 5 存在 知識豊富 先繋 援助必要 知識 くどい 頑固 先輩 自由 元気 若者 援助必要 頑固 時間的余裕 経験豊富 足腰弱い 時間的余裕 元気 67 に寄 @ 0 知識 Ⅰ ⅠⅠⅠⅠⅠⅠⅠⅠ 成 llll 234432 Ⅰ1 ー 者 l Ⅰl1 存分 9 する 位位位 位位位位位位位位位位位 位位位位位位 上上上 上上上下下下下下下下下 下下下下下下 要素カテゴリーに寄与 しない構成要素 年上位 8 拝白頭 社会的支援 昧敬 趣尊 上位 2 位位 上上 テ 国 のため 自己実現 弱者 背が低い 国 のため 生きが い 生きがい 物知り 自己実現 晋 病気 穏やか 自分 先駆者 両極端 必要 趣味 不自由 体力低下 0 昧 987 65432 Ⅰ 不自由 尊敬 元気 元気 ムヮ 援助必要 大先輩 くどい 大先輩 穏やか 不自由 援助必要 穏やか 若者 体力低下 自由 人々 社会全体で支える 人生経験豊富 ゆっくり 人生経験豊富 知識 足腰弱い 人生経験豊富 存在 人々 社会的支援 頑固 時間的余裕 知識 社会的弱者 体力低下 存在 先輩 様々 社会的弱者 ゆっくり 表 4 では学年によって 出現頻度の高い 構成要素が明らかになっている。 2 年生では体力が 低下して 社会的支援が 必要であ る高齢者像、 3 年生では介護の 必要な社会的弱者という 高齢者像、 4 年生では 人生経験豊富な 高齢者像、 卒業直前では 穏やかな第二の 人生を送る高齢者の 存在にも気づき、 高齢者 といっても様々な 人がいるのだという 多様な高齢者像をイメージしているように 思われる。 一 11 一 大変 趣味 若 哲ヨ 第二の人生 社会的支援 人々体力低下 卒業直前 必要 在 存 自己実現 身体機能低下 生活 3年 背が低い 足腰弱い 物知り 人生経験豊富 頑固 生きがい 両極端 先輩 年 くどい Ab 先駆者 自分 自由 ゆっくり 成 要素 (キーワード ) X 一 t2 学年の対応分析結 一 大先輩 2 年生から 3 年生に移行するときに 社会的弱者という 高齢者像が浮かび 上がるのは、 実習を経験し て 障害高齢者と 接する機会をもった 影響が少なからずあ ると考えられる。 卒業直前になると、 様々な 高齢者像を描くことができ、 一律に高齢者をとらえることがなくなってくるのであ ろう。 ③多次元デ一夕解析 (対応分析結果 ) 次に多次元データ 解析を行っていく。 ここで多次元 ヂ 一タ解析というのは、 かから意味的特徴を 探索的に引き 出す方法論のことをいう。 多次元データ 構造のな ここでは閾値 2 以上の構成要素と 学年と を掛け合わせてクロス 表を作成し、 対応分析を行った。 解析対象とするクロス 表の基礎情報は、 解析 対象とする総構成要素数 294 、 解析対象とするカテゴリー 数 4 、 指定した成分数 (成分袖の 数 ) 3 、 総変動 (固有値の総和 )0 . 6 、 第 1 成分袖の固有値 0 . 2173 、 寄与率 38.73 、 第 2 成分袖の固有値 0 . 1874 、 寄与率 33.41 、 第 3 成分軸の固有値 0 . 1h63 、 寄与率 27.86 (累積寄与率 100) であ る。 構成要素と学年 との対応分析の 結果、 関連性の程度を 表す布置図は 図 1 の通りであ る。 布置 図 をみれば、 学年と、 多 崩 されているキーワードとの 関係を把握することができる 。 2 年生から 3 年生へと移行すると イメージは大きく 変化し、 3 年生から 4 年生へと移行すると 高齢者 高齢者イメージはさらに 変化し、 4 年生 から卒業直前に 移行すると高齢者イメージはさらに 変化することがわかる。 ④クラスタ一分析結果 次に、 閾値 2 以上の構成要素を 対象として行った 対応分析によって 得られた成分スコアをもとに ク ラスタ一分析を 行った。 構成要素クラスタ 一別統計値は、 クラスター化で 用いる成分数 3 、 クラスタ ー数 7 、 クラスタ一内変動の 総和 0 . 1、 クラスタ一間変動 0. 4、 クラスタ一の 総変動 0. 6 であ る。 構成 要素クラスタ 一分析の結果は 表 5 で示し、 クラスタ一の 成分スコアの 布置図は図 2 で示す。 ク 成 要素ウラ 成 要素ク 5 9 スム 4 援 五 か ﹁ く 社 泰一文 要タ的 成 ラ ウ 表 要一 ス穏 3 成タや ラ ク 素 スム 要一 成タ ラ ク @29 要一 1234567890 くどい スゆ スター l 成タっ 成 要素クラ 成 要素クラスタ 一分析の結果 スター 6 ラスター 7 援助必要 社会的弱者 頑固 個人差 時間的余裕 第二の人生 若者 経験豊富 知恵者 自分 大先輩 弱者 知恵袋 趣味 元気 不自由 自由 背が低い 生きがい 人々 国 のため 要介護状態 人生経験豊富 物知り 様々 存在 自己実現 両極端 尊敬 身体機能低下 先駆者 体力低下 生活 先輩 大変 足腰弱い ぉ 多様 知識 Ⅰ 知識豊富 23 必要 病気 一 13 一 図2 クラスタ一の 成分スコアの 布置 図 (5)考察 成 要素と学年との 関 性を示す布置図の 軸の解釈 まず布置図の 横軸は、 身体的イメージを 表わしていると 考えられる。 右から左へいくに 従って 、 大 変 そうで背が低くてゆっくりしているといった 一般的高齢者イメージから、 体力が低下して 社会的支 援が必要な弱者高齢者イメージへと 移行していき、 やがては身体機能が 低下し、 足腰が弱くなり、 援 助 が必要となる 要介護高齢者イメージに 移行していく、 という軸であ ると解釈できる。 学年との関連 では、 2 年生は社会福祉や 高齢者福祉に 関する専門的な 学習をまだ十分にしておらず、 入学以双にも っていた一般的高齢者イメージをそのまま 引きずっていると 考えられる。 2 年生の夏に社会福祉現場 実習を体験する。 高齢者関係の 入所施設 (特別養護老人ホーム ) で実習を行な 3 者は全体の約三分の 一であ るが、 実習の事後指導の 時間に実習報告会を 行なうなどして 全員が実習施設での 体験を聞くと 一 14 一 いうことを通して 体験の共有が 行なわれる。 このことは良くも 悪くも高齢者に 対するイメージを 強化 させる。 したがって障害高齢者の 介護を行 援助が必要な 要介護高齢者イメージへと う 実習を経験後の 3 年生始めには、 もっとも横軸の 左側の 3 年生の夏休みに 再び社会福祉現場実習を 大きく変化する。 体験するが、 ここでは高齢者と 接触する機会のあ る機関 (在宅介護支援センター、 老人保健施設、 社 会 福祉協議会、 福祉事務所 ) で実習を行なう 者は全体の約二分の 一となっている。 たとえば在宅介護 支援センタ一などでは、 地域で生活する 在宅の高齢者を 訪問したり介護予防教室に 参加するなどして 在宅の比較的元気な 高齢者とも接触する 機会が与えられる。 そのため 4 年生になったばかりの 頃 は横 軸の右側に逆戻りし、 テゴリーも見られ、 一般的高齢者イメージへと 戻る。 この付近には「両極端」「個人差」といった カ 多様な高齢者像を 抱くことができるようになっていることが 読み取れる。 そして 4 年生になるともはや 実習はなく、 卒業論文を 1 年かけて書きながら、 対象者に対して 距離を置いて 客観的に考える 時間を持つ。 卒業直前になると 身体機能低下という 正常老化に見られる 弱者高齢者イ メージへと才望秀才子していく。 次に布置図の 縦軸は精神的イメージを 表していると 考えられる。 上から下へいくに 従って 、 穏やか で知恵や経験が 豊富であ るという知恵者のイメージから、 しながら今を 生きる存在であ 身体機能は低下しても り自己実現を 図る高齢者イメージへと 元気で趣味を 大事に 移行していき、 やがてはゆっくり していてくどくて 頑固な厄介者高齢者イメージへと 変化して い く。 学年との関連では、 2 年生は穏 や かで知恵や経験が 豊富であ るという知恵者のイメージを 持っており、 3 年生になると 身体機能は低下 しても元気で 趣味を大事にしながら 自己実現を図る 高齢者イメージへと 移行していき、 とゆっくりしていてくどくて 頑固な厄介者高齢者イメージへと 4 年生になる 変化していく。 しかし卒業直前になる と、 穏やかな第二の 人生を送る存在に 気づき知恵者としてのイメージが 浮かび上がる。 これは多様な 高齢者像を自己のうちに 持つことができるよ う になった結果であ ろうと考えられる。 布置図を総合して 見る限り、 大学で 1 年間学習をした 2 年生の初めでは、 高齢者イメージというも のはまだ漠然として「大変」「体力低下」「背が 低い」「物知り」といったプリミティブな 表現をしてい るものが多い。 3 年生の初めでは 実習や学習の 影響で弱者高齢者イメージに 傾くとともに、 懐 介護状 態」「社会的弱者」「不自由」 といった用語で 表現するようになってくる。 しかしこれらの 言葉で示さ れる高齢者像は 援助が必要な 存在という極めて 一律な見方でもあ る。 4 年生の初めではさらに 実習や 学習を積み重ねた 結果、 「ゆっくり」ではあ るが「人生経験豊富」 な 人生の「大先輩」というイメージ も持ちながら「両極端」で「個人差 / があ るということも 認めている。 つまり、 時間経過と共に 落ち 着いた高齢者イメージも 見出し、 イメージが一律ではなく 分散してくる。 そして 4 年間の学びを 終了 する卒業直前では、 穏やかな第二の 人生を送る存在であ り、 援助が必要な 人もいれば元気な 人もいる という多様性の 認識が出来るよ う になってくる。 すな む ち、 多様で様々なイメージを 内包するのが 高 齢 者であ るという認識に 至ると考えられる。 く カテゴリー ( クラスタ一の 成分スコア ) の解釈 ノ 構成要素クラスタ 一分析の結果から 以下のように 考察することができる。 まずクラスター t は、 どい、 頑固、 自分、 自由、 人生経験豊富、 昔、 先駆者、 先輩という構成要素から としての高齢者イメージ」を 成り、 く 「人生の先達 表していると 思われる。 クラスター 2 は、 ゆっくり、 個人差、 大先輩、 背が低い、 物知りという 構成要素から 成り、 「枯れた高齢者イメージ」を 表わしていると 思われる。 クラスター 3 は、 今、 時間的余裕、 弱者、 生きがい、 様々、 両極端という 構成要素から 成り、 「悠々 一 15 一 とした高齢者イメージ」 「両義的存在としての 高齢者イメージ」を 表わしていると 思われる。 クラス ター 4 は、 穏やか、 第二の人生、 知恵袋という 構成要素から 成り、 「達観した高齢者イメージ」を 表 していると思われる。 クラスター 5 は、 社会的支援、 若者、 趣味、 人々、 存在、 尊敬、 体力低下、 大 変 という構成要素から 成り、 「衰えゆく存在としての 高齢者イメージ」を 表わしていると 思われる。 クラスター 6 は、 援助必要、 経験豊富、 元気、 国のため、 自己実現、 身体機能低下、 生活、 足腰弱い、 多様、 知識、 知識豊富、 必要、 病気という構成要素から 成り、 「援助対象としての 高齢者イメージ」 を表していると 思われる。 クラスター 7 は、 社会的弱者、 知恵者、 不自由、 要介護状態という 構成要 素から成り、 「要介護者としての 高齢者イメージ」を 表していると 思われる。 各クラスタ一の 距離的 な 位置関係を示した 各クラスタ一の 布置 図 (図 2) も考慮すると、 クラスター ェと クラスター 2 は近 い関係にあ り、 クラスター 3 、 クラスター 4 、 クラスター 5 、 クラスター 6 が近い関係にあ り、 クラ スター 7 が少し離れたところに 位置している。 ここで明らかになったことは、 高齢者イメージ」、 大学生の抱く 高齢者イメージの 構成概念は、 「枯れた高齢者イメージ」、 在 としての高齢者イメージ」、 、ジ 」 「悠々とした 「達観した高齢者イメージ」、 「援助対象としての 高齢者イメージ」、 かった。 そしてこのイメージは、 「人生の先達としての 高齢者イメージ」あ るいは「両義的存 「衰えゆく存在としての 高齢者イメー 「要介護者としての 高齢者イメージ」であ ることがわ 普遍的なものではなく、 学年進行と共に 経験や学習を 重ねることに よって変化していくものであ るということもわかった。 生の先達としての 高齢者イメージ」、 クラスタ一の 距離関係から 推察すると、 「枯れた高齢者イメージ」というのはポジティブなイメージで あ り、 近いところに 位置するのが 理解できる。 「要介護者としての 高齢者イメージ」というのは ネ、ガ ティブなイメージであ りこれが独立して 離れた位置にあ るのは、 あ る時期にこうしたイメージを させるためであ ろう。 あ と、 「悠々とした 高齢者イメージ」あ るいは「両義的存在としての メ - ジ 」 「達観した高齢者イメージ」、 しての高齢者イメージ」等は 「人 「衰えゆく存在としての 高齢者イメージ」、 近いところに 位置しており、 一 つに 強化 高齢者 イ 「援助対象と 限定されない 多様なイメージとして 括れるものであ る。 おわりに 以上に述べたよ う に、 テキストマイニンバによる 自由回答 ヂ 一タ分析をしてみることによって、 イ メージ分析をより 科学的に行な う ことができたのではないだろうか。 すなむち質的データ 解析を統計 学的手法によって 行っているので、 誰がやっても 同じ結果が導き 出せる点において、 妥当性・信頼性を 確保できる。 これまで最も 多用されている SD 法ではその性質上ポジティブ・イメージノネガティブ・ イメージのニ 分 律 での解釈になってしまうが、 はずれ値も見逃さないため (思ったより ) テキストマイニンバによる 自由回答データ 分析では、 「元気」 な 「存在」で、 「様々」 な 「人々」もいる い う 一律のイメージからはずれる 多様な見方も 取り上げられる。 そのような見方をしている 過ごさないということ、 者をも見 そしてむしろ 高齢者に対してそのような 一律ではない 多様なイメージを 抱く ことこそが大切な 視点であ るということを 示してくれる 点が大事であ ると思われる。 布置 図 で中心か ら外れたところに 位置している 回答 (たとえば個人差など ) は、 どのような属性の 者がどのような 文 脈 のなかで述べたのか、 という点を掘り 下げていくことも 必要であ ろう。 分析結果より、 高齢者イメージは 学年進行に伴って 変容していくことがわかった。 者 イメージは漠然としたものであ り、 実習や学習を 積み重ねながら、 一 16 一 2 年生では高齢 3 年生では一律に 弱者イメージ に 傾き、 4 年生では時間経過と 共に落ち着いたイメージになり、 次第にイメージは 分散してくる。 そ して卒業直前では 援助が必要な 高齢者もいれば 元気な高齢者もいるという 多様性の認識と 共に、 中立 的イメージの 布置図の中心近くの 部分に落ち着いてくる。 損 した上で、 固定的な高齢者イメージを 意識的に行なっていく こうしたそれぞれの 学年における 傾向を把 定着させないような 教育的配慮を、 さまざまな場面において 必要性があ るという知見が 導き出せた。 こうした変容のプロセスには、 何が関与しているのかという 点についても 考えなければならない。 学年別のイメージの 変化を概観して、 学習や実習体験や 実習体験をどのように 客観化しているかとい った事柄が大きく 関与していると 考えた。 しかし、 人が抱くイメージの 形成のプロセスというものは それ 程 簡単に分析できるものではない。 学生が大学に 入学してくるまでの 生育歴における 家庭での高 齢者との接触体験がポジティブなものであ ったのかネガティブなものであ ったのか、 地域社会におい て高齢者とどのようなかかわりをしてきたのか、 ボランティア 体験などによって 高齢者といかにかか わったことがあ るか、 祖父母が健康であ ったのか病気がちであ ったのか、 親が同居祖父母の 介護をし ていたのか、 高齢者を介護することに 対してどのような 気持ちを持っているのか・・・ 等々影響を受 ける要因は数多く 存在する。 解釈の窓 意 性を回避し、 統計学的手法に 頼ることはそれなりに 意味はあ ると思 うが 、 分析や解釈が 一面的になることも 事実であ る。 考えられる多くの 影響要因をここでは 取 り上げずに、 学年というただ 一つの質的変数との 関係のみで高齢者イメージを 分析したことは、 本所 究の限界であ ることを認、 めなければならない。 注 1) この手法を用いて 自由回答の分析を 行なった先行研究としては、 以下の研究があ る。 ,大隈 昇 Lebart,L. 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