2 昔と今との暮らしの接点 前田亜礼さんが想う 前田亜礼 まえだあれい 日田育ち・福岡在住。愛猫と 築60年の長屋暮らしを楽し んでいます。敬愛する人は、花 森安治さん。旅して好きにな った国は、台湾、 コスタリカ。 311以降の世界に、生き方の ヒント、光を見つけられるよう な人やものごとを取材して、伝 えていきたいです。 梅頭窯跡 写真・いわいあや 文・前田亜礼 毎日の食事で何気なく使っているお茶碗 り、旅先で手に入れた思い出の品だったり、 や 湯のみ 。好 き な 陶 芸 家 さ んの器 だった 素 材 や デザインに限ら ずと も 、日々使って いるからこそ、 手に馴染み、 愛着が湧くもの。 だが、本来、土や石などを原料に、人の手で 生 活の器は今ではあた り 前にある もの 脈々とかたちづくられてき た 。人はいつ頃 からこうした 道 具を 暮らしにと り 入れる 意 外と 身 近なところで器との接 点 を 見つ ようになったのだろうか。実は、大野城では けることができる。 今から 千 数 百 年 以 上 も 前の、三 兼 池 公 うめがしら 園。 ここには古 墳 時 代 、山の斜 面を く り 貫 いて造ら れた﹁ 梅 頭 窯 跡 ﹂といわれる 窯 跡 が残っています。 ここで多数出土しているの 職 人さ んた ちが工 房 を 人 と 呼 ば れた 、今でいう れている 。牛頸では当時、工 名 前から 想 像がつき ま すが 、 この焼 き が﹁須恵器﹂ と 呼ばれる陶器。須恵という ものは上大利一帯で作られ、福岡をは 遺 物 も 見つかってお り、窯の 構え 、定住していた。窯内 操 業 終 了 後 、工 人の墓に転 用さ れ じめ広く各地へ発展しました 。硬 質で み 物 用の器 、杯のかた ち を し た 器 、高 台 からは 鉄 刀 や 耳 環 な どの がついたものは捧 げものに使われていたの たと言われている。土に触れ、土に還る。窯 黒灰色をした 肌質が須恵器の特長。飲 だ ろ う か 。先 人 た ちのアイ ディア や 美 意 が 墳 墓と なった 例は 全 国 的にも 珍しいそ うだ。 識、技術の高さに見とれてしまう。 はじき あった が 、須 恵 器は 1 1 0 0 度の高 温の 当時は土師器といわれる野焼きの器も 城と 近 隣の市 民の方から 土 地にち なんだ 俳 句 を 募 集して作 ら れた 大 野 城 市の ﹁大 ﹁須恵器焼く 煙たなびく 牛頸山﹂。大野 野ジョーかるた﹂ にもこんな句が登場する。 中、酸素のない状態で焼かれる還元焼成と いう焼き 方で作られ、 その製法は朝鮮半島 ルーツを って知ってみると、 なんだか古代 の作陶風景や先人の暮らしの様子が身近に 温 焼 成の土 師 器が 煮 炊 き 用に使 われてい たのに対して、土師器より丈夫な須恵器は 感じられるような気がする。 窯跡や市役所 から伝わり定着したと推測されている。低 その性 質 を 生かし 、水 な どの液 体 を 保 存 内にある資料館の見学もおすすめだが、今 いを馳せてみるのも楽しい食卓のひととき 日はお茶碗やカップを手に、 大野城の昔に思 しておく器として活躍したようだ。 頭窯跡﹂ には、発 見さ れた 3 0 0 を 超え 、 になるかもしれない。 須恵器が出土するエリアでもとくに ﹁梅 600と もいわれる 窯 跡があると 推 測さ 10 11 大野城市の にぎわいづくりが始まります。 ぜひ、 ご参加ください。 各種メディアを活用した情報発信 1 印刷物やWEBを使った情報発信、窓口での情報案内、報道機関への プレスリリースなど、ふるさと大野城の「宝」 を、 より多くの人に知っても らうきっかけづくりに取り組みます。 市内各団体等が連携したイベントの実施 2 一般社団法人 大野城市にぎわいづくり協議会 設立予定 平成 28 年 6 月 市内のさまざまな団体・事業所等と連携し、ふるさと大野城の魅力を体 感してもらうイベントを企画・実施します。 日常的な誘客につながる回遊ルート開発 3 協 議 会 の 考え方 4 大野城市にぎわいづくり協議会は、ふるさと大野城の 「宝」 (=地域資源) に関わる ふるさと大野城の日常を再発見し、 もっと親しんでもらえるような、 さま ざまなテーマに基づいたまち歩きコースを提案します。 各地域資源を連携させた事業の実施 それぞれに魅力を放つ、 ふるさと大野城の「宝」 を互いにつなぐことで、 まち全体のにぎわいを生み出すさまざまな事業を企画・実施します。 市民・事業所・団体等により組織され、互いに交流・連携することで、個々の活 市民参画による事業の実施 動が市全体のにぎわいづくりにつながるような、にぎわいづくりの輪を形成するこ とを目指しています 5 事業所 資源 まちのにぎわいづくりに楽しみながら参加することで、市民一人ひとり のふるさと大野城への愛着が高まるような、 さまざまな仕掛けを企画・ 実施していきます。 入会のご案内 資源 [正会員] 地域資源の発掘 団 体 本会の趣旨に賛同し、 積極的に運営に関わって頂ける個人、 法人及び団体 施 設 にぎわい情報の集約 事業者・法人・団体等 年会費 6,000円 / 個人 年会費 3,000円 [賛助会員] 大野城市 資源 回遊ルートの 開発 連携 にぎわいづくり 協議会 資源 イベントの 実施 市 会員間の交流・連携 市 民 本会の趣旨に賛同し、 ご支援頂ける個人、法人及び団体 年会費 一口以上(一口1,000円) 入会申し込み&お問合せ 大野城市にぎわいづくり協議会設立準備委員会 住所:福岡県大野城市曙町2-2-1 TEL:092-558-1303 FAX:092-558-1304 資源 23 ※情報は H28 年 3 月時点の予定です。 22
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