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関 係 各 位
2016 年 4 月 28 日
大鵬薬品工業株式会社
LONSURF ® (一般名:トリフルリジン・チピラシル)が
進行・再発の結腸・直腸がん治療薬として欧州で承認を取得
- 欧州の患者さんに新たな治療選択肢を -
大鵬薬品工業株式会社(本社:東京、代表取締役社長:小林 将之)は、新規の
経口ヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤「LONSURF ® 」(日本での製品名:「ロンサーフ ®
配合錠 T15・T20」、開発コード:TAS-102、一般名:トリフルリジン・チピラシル塩
酸塩、以下「本剤」)について、提携先のセルヴィエ社(フランス)が欧州委員会
(European Commission:EC)より、承認を取得しましたのでお知らせします。適応
症は、「フルオロピリミジン療法、オキサリプラチン療法、イリノテカン療法や抗
VEGF 抗体療法、および抗 EGFR 抗体療法を含む既存治療の施行後、またはこ
れらの治療法が適応とならない、遠隔転移を有する成人の結腸・直腸癌」です。
本剤は大鵬薬品が創製・開発し、ライセンス契約のもと、セルヴィエ社に EU 諸
国での開発・販売権を許諾しています。
本試験の研究代表者の一人である University Hospitals Leuven の Eric Van
Cutsem 教授(ベルギー)は、「RECOURSE 試験のデータから、LONSURF 投与群
ではプラセボ投与群と比較して、進行・再発の結腸・直腸がん患者さんに生存期
間の延長と死亡リスクの低下をもたらす可能性があるエビデンスが示されていま
す。トリフルリジンとチピラシルを配合した LONSURF は、がん細胞の DNA に直接
作用し、がん細胞の増殖を抑制します。LONSURF はこれまでの抗悪性腫瘍剤
とは異なる作用機序を有しており、新たなアプローチでがんの進行を遅らせるこ
とができる可能性があります。」と述べています。
2016 年 2 月の欧州医薬品庁(European Medicines Agency:EMA)の医薬品委
員会(Committee for Medicinal Products for Human Use:CHMP)による承認勧
告 1 を受け、今回の欧州委員会による承認となりました。いずれの決定も、国際
共同第Ⅲ相臨床試験(試験名:RECOURSE)の結果に基づいています 2、 3、 4 。
【RECOURSE 試験について】
標準化学療法に不応・不耐となった治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん患者
800名(うち403名が欧州の患者 5 )を対象に、日本を含む13カ国で実施した国際共同第
Ⅲ相臨床試験(試験名:RECOURSE)です。本試験において、本剤投与群はプラセボ投
与群に比較して、主要評価項目である全生存期間(Overall Survival: OS)を有意に延
長しました。
本年開催されたGastrointestinal Cancers Symposium (米国臨床腫瘍学会消化器がんシ
ンポジウム)で発表された全生存期間の最終解析データ(死亡イベント89%)においても、本
剤投与群でプラセボ投与群に比較して臨床的な有用性と統計学的に有意な生存期間の
延長が確認されました。この最終解析結果では、本剤投与群で死亡リスクを31%低下し
(ハザード比0.69; 95%信頼区間: 0.59 - 0.81; p<0.0001)、全生存期間の中央値を2カ月延長
しました。全生存期間の中央値は本剤投与群で7.2カ月、プラセボ投与群で5.2カ月であり、
1年生存率はそれぞれ27.1%と16.6%でした 2、3、4 。
最も多く観察された副作用(≥ 30%)は好中球減少症、悪心、食欲不振、下痢、倦怠感、貧
血、血小板減少症、総ビリルビン値の上昇、アルカリホスファターゼの上昇、アスパラギン
酸アミノトランスフェラーゼ値の上昇、白血球減少症でした 2、4 。
【遠隔 転移を有する結腸・直腸がんについて】
結腸・直腸がんは、今なおアンメット・ニーズの高い疾患であり、2012 年には欧州で 21 万
5,000 人が結腸・直腸がんで死亡し、2 番目に死亡数の多いがんとされています 6 。結腸・
直腸がん患者の約 25%において初回診断時に遠隔転移が確認され、約 50%で遠隔転移
を起こすとされています 7 。遠隔転移は、結腸・直腸がんの高い死亡率につながっており、
遠隔転移を有するステージIVの結腸・直腸がん患者の 5 年生存率は約 11%です 8 。
【LONSURF(ロンサーフ)について】
本 剤は、トリフルリジン(FTD)とチピラシル塩酸 塩(TPI)を配合することにより薬 剤の効 果 を
維持できるよう設計した経口のヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤で、フルオロピリミジンとは異な
る作 用 機 序 を有 しています。FTDはDNAの複 製 時 にチミジンの代 わりにDNA鎖 に取 り込 ま
れ、DNAの機 能 障 害 を引 き起 こして抗 腫 瘍 効 果 を発 揮 すると推 測 されています。TPI は
FTDの分解に関与するチミジンホスホリラーゼ(TP)を阻 害 し、FTDの血 中濃度 を維持 します
2、4、 9
。
本 剤 は、日 本 では「治 癒 切 除 不 能 な進 行 ・再 発 の結 腸 ・直 腸 癌 」の適 応 症 で大 鵬 薬 品 が
販 売 、米 国 では 「フルオ ロピリミジン療 法 、オキ サリプラチン療 法 、イリノテカン療 法 や抗
VEGF抗 体 療 法 、およびRAS野 生 型 の場 合 は抗 EGFR抗 体 療 法 の治 療 歴 があり、遠 隔 転
移 を有する結 腸・直腸 癌」の適応 症で、大鵬 薬品の米 国子 会社 である大鵬 オンコロジー社
が販売しています
10、 11, 12
。
2015 年 6 月、大鵬薬品とセルヴィエ社は本剤の共同開発および商業化に関するライセンス
契 約 を締 結 しました。本契 約 に基づき、セルヴィエ社 は欧 州 ・その他地 域 (北 米 ・日 本 /アジ
アを除 く)において、本 剤 の開 発 と商 業 化 を進 めています。大 鵬 薬 品 は本 剤を製 造 ・供 給 し、
北米・日本/アジアで本剤の開発と商業化を進めています。
【セルヴィエ社について】
セルヴィエ社は、フランスに本社を置く研究開発型の非上場製薬会社です。世界 148 カ国
で積極的に事業を展開しており、セルヴィエ社の医薬品の 92%がフランス国外で処方され
ています。従業員数は 21,200 名を超えています。2015 年の売上高は約 39 億ユーロで、う
ち 24%が研究開発に投資されました。
現在、乳がん、肺がん、その他固形がん、種々のリンパ腫、白血病等を対象 にした 9 つの
新 規 化 合 物 の開発 を世界 中 の複 数 のパートナーとともに進 めており、これらの革 新 的 なが
ん治 療 薬 は、細 胞 毒 性 や、プロアポトーシス、分 子 標 的 、免 疫 ・細 胞 治 療 といった、がんの
様々な異なる治療法をカバーしています。
Meeting highlights from the Committee for Medicinal Products for Human Use (CHMP)
22-25 February 2016. Available at:
http://www.ema.europa.eu/ema/index.jsp?curl=pages/news_and_events/news/2016/02/news_
detail_002474.jsp&mid=WC0b01ac058004d5c1 Accessed April 2016
2 LONSURF Summary of Product Characteristics
3 TAS-102 versus placebo plus best supportive care in patients with metastatic colorectal
cancer refractory to standard therapies: Final survival results of the phase III RECOURSE
trial. J Clin Oncol 34, 2016 (suppl 4S; abstr 634) Available at:
http://meetinglibrary.asco.org/content/159397-173 Accessed April 2016
4 Mayer R, Van Cutsem E, et al. Randomized Trial of TAS-102 for Refractory Metastatic
Colorectal Cancer. N Engl J Med 2015; 372:1909-19.
5 Ohtsu A, Yoshino T, Wabha M, et al. Phase 3 RECOURSE Trial of TAS-102 Versus Placebo
With Best Supportive Care in Patients With Metastatic Colorectal Cancer: Geographic
Subgroups. J Clin Oncol 33, 2015 (suppl; abstr 3564).
6 Ferlay J, Steliarova-Foucher E, Lortet-Tieulent J, et al. Cancer incidence and mortality
patterns in Europe: estimates for 40 countries in 2012. Eur J Cancer 2013;49: 1374–1403.
7 Metastatic colorectal cancer: ESMO Clinical Practice Guidelines for diagnosis, treatment
and follow-up. Ann Oncol (2014) 25 (suppl 3): iii1-iii9.
8 American Cancer Society. Colorectal Cancer. Available at:
http://www.cancer.org/cancer/colonandrectumcancer/detailedguide/colorectal-cancer-surviva
l-rates Accessed April 2016
9 Emura T, et al. A novel antimetabolite, TAS-102 retains its effect on FU-related resistant
cancer cells. Int J Mol Med 2004;13:545-49.
1 0 FDA News Release. FDA approves new oral medication to treat patients with advanced
colorectal cancer. 22 September 2015. Available at:
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm463650.htm Accessed
April 2016
1 1 Taiho Pharma. Taiho's Lonsurf ® (trifluridine and tipiracil hydrochloride) Tablets
Approved in Japan for Treatment in Advanced Metastatic Colorectal Cancer. Available at:
http://www.taiho.co.jp/english/news/20140324.html Accessed April 2016
1 2 Taiho Pharma. Lonsurf ® Combination Tablet for the Treatment of Unresectable
Advanced or Recurrent Colorectal Cancer Receives Approval in Japan for Partial Change in
Indications. Available at: http://www.taiho.co.jp/english/news/20150320.html Accessed
April 2016
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