「危険ドラッグ」が手に入ると思う・・約8割 「危険ドラッグ」に接する場面が

横 浜 市 記 者 発 表 資 料
平 成 2 8 年 4 月 2 7 日
教育委員会事務局健康教育課
健 康 福 祉 局 保 健 事 業 課
小中学生を対象に「薬物・たばこ・酒」に関する意識調査を実施しました
【調査結果から】
 「危険ドラッグ」が手に入ると思う・・約8割
 「危険ドラッグ」に接する場面があるかも知れない・・4人に1人
近年、学校等における薬物乱用の有害性・危険性に関する指導の充実などにより、青少
年の覚せい剤事犯の検挙者数は減少傾向にあります。一方で、危険ドラッグ等乱用される
薬物が多様化し、若者への拡がりが懸念されています。
また、たばこはゲートウェイドラッグと言われているように、未成年者の喫煙は危険ド
ラッグなど薬物乱用へのハードルを下げるだけではなく、周囲の喫煙者による健康被害に
ついても問題視されています。未成年者の飲酒についても、決して少ないとは言えない状
況です。
そこで、横浜市教育委員会事務局と健康福祉局では、「薬物・たばこ・酒」に関する教
材の充実と効果的な啓発活動につなげるため、市立学校の小中学生を対象とした「薬物・
たばこ・酒」に関する意識調査を実施しました。
<調査概要>
(1) 時 期:平成 27 年 12 月~平成 28 年 2 月
(2) 対 象:横浜市立小学校 5 年生児童、横浜市立中学校 2 年生生徒
(3) 配布数:小学生 1,659 人 中学生 3,248 人 合計 4,907 人
(4) 方 法:質問数は全 23 問(小中共通)。無記名方式、学校から調査票を配布、
家庭で児童生徒本人が記入し、郵送にて回収。
(5) 実施主体:横浜市教育委員会事務局・横浜市健康福祉局
(6) 協 力:ファイザー株式会社(※)、(一般社団法人)横浜市薬剤師会
(7) 回収率:全体 36.7%(1,801/4,907)
小学生 50.0%(830/1,659)、中学生 29.9%(971/3,248)、
※ ファイザー株式会社は、平成 25 年 10 月に横浜市と「禁煙・疾患(ニコチン依存症)の啓発活動に
関する協定」を締結しています。
裏面あり
【調査結果(抜粋)】
<薬物>
質問7 あなたは身近に、「脱法ハーブ」や「危険ドラッグ」に接する場面はあると思
いますか。
1 あるかも知れないと思う
2 ないと思う
3 わからない
◆ 4 人に 1 人は、危険ドラッグ等に接する場面があると認識。
質問8「脱法ハーブ」や「危険ドラッグ」を手に入れようとした場合、それはすぐに
手に入ると思いますか。
1 簡単に手に入ると思う
3 ほとんど不可能だと思う
2 少し苦労するが、何とか手に入ると思う
4 ぜったい不可能だと思う
◆ 小学 5 年生の 70.6%、中学 2 年生の 84.9%が危険ドラッグを「手に入れることができ
る」と回答。
70.6%
84.9%
<喫煙>
質問9 20 歳になる前からたばこを吸うこと(喫煙)は法律で禁止されていますが、
あなたはこれまでたばこを吸ってみたいと思ったことがありますか。
1 吸ってみたいと思ったことがある
2 吸ってみたいと思ったことはない
◆ 小学 5 年生、中学 2 年生共に 90%以上がたばこを「吸ってみたいと思ったことがない」。
質問 12 たばこの煙でいやな思いをしたことがありますか
1 ある
2 ない
◆ 大半が「たばこの煙で嫌な思いをした」と回答。
<飲酒>
質問2 0 あなたが将来 20 歳以上になった時、酒を飲んでいる自分を想像できますか。
1 できる
2 できない
3 わからない
◆ 成人になったら酒を飲んでいる自分を「想像できる」と思う中学2年生は半数以上。
<たばこ・酒共通>
質問 23 20 歳になる前から酒を飲んだり、たばこを吸ったりすることがきっかけと
なって薬物乱用につながることがあると思いますか。
1 あると思う
2 ないと思う
3 わからない
◆ 65%以上が未成年の飲酒や喫煙が薬物乱用につながると考えている。
【アンケート結果の全体的な傾向について】
薬物とたばこについては「やってはいけない」「吸いたいと思わない」という回答割
合がそれぞれ 90%以上であり、その有害性や危険性が認知されていることがわかりま
した。しかしながら、「脱法ハーブ」や「危険ドラッグ」については、身近に接する場
面があるかも知れないという回答が4人に1人、小学5年生の 70%、中学2年生の 84%
が「入手できる」という認識があることがわかりました。
一方で、飲酒については、薬物やたばこに比べて若干抵抗感が低い傾向にあり、特に
中学2年生においては、半数以上が成人になったら飲酒をしているイメージを持ってい
ました。
また、未成年の喫煙・飲酒と薬物乱用の関係については、65%以上の子どもたちが未
成年時の飲酒や喫煙が薬物につながると考えており、たばこや飲酒の危険性や社会ルー
ルについて、今後も継続して啓発していくことが薬物乱用防止に向けて効果があること
がわかります。
【今後の活用について】
 教育委員会事務局
今回のアンケート結果から、子どもたちが「危険ドラッグ」を比較的身近にある
ものととらえていることがわかりました。このことを踏まえ、学習指導要領に定め
られている既存の学習内容に加え、小学6年生から危険ドラッグについても正しい
知識を定着させるための指導資料作成を進めます。また、その前段階である小学5
年生から「薬物・飲酒・喫煙」に関する学習ができるよう、新たな教材づくりも進
めます。
◆ 健康福祉局
たばこの煙で嫌な思いをした子どもの現状を踏まえ、周囲の大人に対する禁煙・
受動喫煙防止啓発をより一層進めます。また、大人に対する適量飲酒の普及啓発に
活用するとともに、未成年者への喫煙防止教育、飲酒防止教育を横浜市教育委員会
事務局等と連携して進めます。
そして、危険ドラッグ等の使用はしないとすべての市民が考えられるよう普及啓
発していきます。
※ 調査結果の詳細は、横浜市ホームページに掲載します。
【URL】http://www.city.yokohama.lg.jp/kyoiku/bunya/bunya7000.html(教育委員会事務局HP)
お問合せ先
教育委員会事務局健康教育課長 茨 志麻 Tel 045-671-3234
健康福祉局保健事業課健康づくり担当課長 横森 喜久美 Tel 045-671-3376