特記仕様書 第1章 1 総則 仕様書の適用範囲 本仕様書は、戸田市(以下「発注者」という。)と受注者との間で契約する立地適正化計 画検討業務(その1)(以下「本業務」という。)に適用する事項を定めるものとする。 2 本業務の目的 都市における人口の急激な減少と少子高齢化に適切な対応を図るため、都市再生特別措 置法の一部改正により、市街化区域等において、居住誘導や医療・福祉、商業等の都市機 能の立地誘導と公共交通によるネットワークの連携などによる集約型都市構造の実現に向 けた取組みが制度化され、「立地適正化計画」として市町村で作成できることになった。 そこで首都圏に位置する本市では、持続可能な都市の実現を目指して、将来における重 要課題である人口減少や高齢化社会への対応を適切に捉え、都市機能の維持、増進による 将来にわたる居住環境の確保、向上を図るために、立地適正化計画の作成を進めるもので ある。 本業務は、このようなことを踏まえて、本市における人口はじめ様々な分野の都市の現 状や動向などの基礎的情報等を詳細に収集、整理、分析等をするとともに、関連計画や課 題等を整理し、立地適正化計画の作成に向けたまちづくり方針等の検討することを目的と する。 3 準拠する法令等 本業務は、本特記仕様書によるほか、次に示す各種令規定等に基づいて行うものとする。 4 (1) 都市再生特別措置法(平成14年法律第22号) (2) 都市再生特別措置法施行令(平成14年政令第190号) (3) 都市再生特別措置法施行規則(平成14年国土交通省令第66号) (4) 都市再生基本方針(平成14年閣議決定・平成26年一部変更) (5) 都市計画運用指針(平成27年第8版) (6) 関係府省庁が作成した資料及び手引き等 (7) その他関係法令、通達等 業務範囲 戸田市全域(戸田都市計画区域)とする。 5 業務期間 契約日の翌日から平成29年3月24日までとする。 1 6 業務着手時における提出書類 受注者は、本業務の着手にあたっては、発注者と十分な打ち合わせを行い、次の書類を 発注者に提出し承認を受けなければならない。また、その内容を変更する場合には、その 都度発注者に速やかに文書で提出し承認を受けなければならない。 7 (1) 業務計画書 (2) 業務着手届 (3) 業務工程表 (4) 連絡体制表 (5) その他必要とする書類 権利の帰属 本業務における成果品(履行過程において得られた記録等を含む。)の全ての権利は、発 注者に帰属する。また、受注者は発注者の許可なく、第三者への閲覧や使用、複製、流用 等をしてはならない。 8 貸与資料等 次の資料のうち貸与が可能なものについては、本業務の履行に必要と判断される場合、 発注者から受注者に貸与するものとし、資料の借用については、発注者の事務に支障をき たさないよう、発注者と受注者の協議により借用時期を調整するものとする。 (1) 貸与可能資料 ① 都市計画基本図データ ② 戸田市土地利用動向基礎調査データ ③ 都市計画基礎調査データ ④ 航空写真画像データ ⑤ 関係所管課の資料 ⑥ その他 (2) 貸与資料の管理 受注者は、貸与された資料の所在を明確にし、資料の紛失・破損・汚損等なきよう 厳重な管理を行わなければならない。万一、事故のあった場合には、受注者の責任に おいて原状に復さねばならない。 (3) 貸与資料の返却 受注者は、本業務完了後には、速やかに発注者に資料を返却しなければならない。 9 報告の義務 受注者は、本業務実施期間中は随時進捗状況を報告するものとし、必要に応じて書面に より発注者に提出するものとする。また、業務打ち合わせの際には記録簿を作成し、発注 者に提出するものとする。 2 10 瑕疵担保 受注者は、本業務完了後においても受注者の過失または遺漏に起因する不良箇所が発見 された場合は、速やかに発注者の必要と認める修正、補正及びその他の必要な作業を受注 者の負担において行うものとする。 11 成果品の納入期限及び納入場所 成果品の納入期限及び納入場所は次のとおりとする。 (1) 納入期限 平成29年3月24日とする。 (2) 納入場所 戸田市都市整備部都市計画課とする。 3 第2章 1 業務内容 業務計画 受注者は、契約後速やかに業務全般に渡る従事体制、作業内容、工程等について業務計 画を立案し、 「業務計画書」を発注者に提出しなければならない。また、受注者はその内容 を発注者に説明の上、発注者の承認を得なければならない。なお、やむを得ない事情によ り業務計画を変更しようとする場合は、事前に発注者の承認を得るものとする。 2 現状及び将来見通しの把握(基礎データ調査分析) (1) 既往計画及び関連施策の整理 総合振興計画、健康・福祉、子育て、産業・経済等関連する他部局の既往計画等、 本業務に関連する計画や他部局の施策等に関する整理を行う。 (2) ① 都市構造の現状及び人口の将来見通しの把握 基礎データの収集と都市の現状把握 人口、土地利用、都市交通、都市機能、経済活動、地価、災害、財政等に関する 基礎データを収集する。資料は、市全域、町丁目別、100mメッシュ等に関連する基 礎データを整理する。基礎データの収集・整理にあたっては、立地適正化計画作成 の手引き(案)、都市構造の評価に関するハンドブック等を参考とする。さらに、公 共交通について、利用者数、路線、運行状況等の実態を把握する。 ② 人口の将来の見通しに関する分析 現状のまま推移した場合における、市全域、町丁目別、100mメッシュ等の区域ご との人口分布及び年齢階層別人口等を推計し、推計を基に人口動態を分析する。 推計に当たっては、戸田市まち・ひと・しごと創生総合戦略における人口、日本 の地域別将来推計人口(国立社会保障・人口問題研究所)等の将来推計人口等を参 考とする。 3 現状及び将来見通しにおける課題の分析(各種データの重ね合わせによる課題の分析) 本市の都市構造に関する事項についての現状と将来見通しにおける課題を把握するため、 2の基礎データ等の調査・分析の各種分析結果を重ね合わせて、次の項目について課題分 析等を行う。 4 (1) 公共交通路線網の現状と将来見通し (2) 主要な都市機能(公共、民間施設)の現状と将来見通し (3) 災害上の危険性が懸念される区域等の現状 (4) その他 まちづくり方針及び都市の骨格構造等の検討 3で得られた現状と将来見通しにおける都市構造上の課題及び戸田市都市マスタープラ ン等を踏まえ、まちづくり方針及び都市の骨格構造等を検討する。 4 (1) まちづくり方針の検討 戸田市都市マスタープランの都市づくり目標、理念や将来の都市構造等を再確認す るとともに、既往計画及び関連施策の再整理を行い、それらの結果をもとに、現状及 び将来見通しにおける都市構造上の課題の分析を踏まえて、まちづくり方針を検討し、 整理する。 (2) 都市の骨格構造及び誘導方針の検討 上位計画との整合性や目指すべきまちづくりの方向性を見据えながら、目指すべき 都市の骨格構造について検討する。また、各区域の人口減少や高齢化等への対応、居 住者の誘導、拠点となる場所への都市機能の誘導の考え方や方法等についてまとめた 誘導方針を検討し、整理する。 5 会議等運営補助 計画策定を進めるため設置する庁内会議等において、資料作成、出席、記録作成など運 営を支援する。また、関係各課からの情報取集や関連計画における必要な確認等を適切に 行う。さらに、会議には必要に応じてアドバイザーとして有識者にも参加いただき、市の 将来の都市構造の見通しやまちづくりの方針等に関する助言をいただく。 その他、必要に応じて、国・県など関係機関との調整等のために資料作成などの支援を 行う。 庁内検討会議等(予定)※会議名については仮称 (1) 立地適正化計画策定調整会議(関係各課担当) (2) 立地適正化計画策定検討委員会(関係課長等) (3) 立地適正化計画策定推進委員会(関係部長等) 上記会議については、年度内各3回程度を予定する。 有識者については、立地適正化計画策定推進委員会に1回(2名)程度を想定する。 6 市民パブリックコメントの実施支援 受注者は、発注者が実施する市民パブリックコメントにおいて、実施に向けた公表用素 案の作成、関係資料の作成等の支援を行う。 7 とりまとめ 本業務における整理・分析等の過程及び結果については次のとおりまとめるものとする。 (1) GISによる空間情報等の整理 GISを活用して都市構造や地域特性などが空間的に把握できるように、本業務に おいて作成する資料のうち、技術的に可能なものについては全てGISデータを作成 し、GISによる見える化を行うものとする。 (2) 次年度に向けた課題等の整理 2から6までの結果を踏まえて、平成29年度以降に予定している都市機能誘導区 域や居住誘導区域、中心拠点、生活拠点などの設定や都市機能・居住を誘導する施策 5 等を検討するに当たって必要となる事項について精査し、課題等を整理する。 (3) その他の整理 国等の最新動向に合わせて、立地適正化計画作成のために必要となる調査等につい ては、発注者との協議の上適宜行い、整理する。 6 第3章 1 成果品 報告書 受注者は、調査結果について記載した立地適正化計画検討業務(その1)報告書(以下 「報告書」という。)を作成するものとする。なお、報告書等については、調査結果を図、 表、グラフ、文章等を用いてわかりやすくまとめ、今後の立地適正化計画作成に活用でき る資料となるように留意して作成しなければならない。なお、報告書については、原稿の 段階で発注者の承諾を得ることとする。 2 成果品 本業務において、受注者が発注者に納入する成果品は次のとおりとする。 (1) 報告書(A4版)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5部 (2) 会議資料及び議事録等資料 ・・・・・・・・・・・・・・・・1式 (3) 業務で使用した基礎データ等(A4版)・・・・・・・・・・・1式 (4) 電子媒体CD-R等(報告書原稿、図面、GISデータ等)・・1式 (5) 参考資料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1式 (6) その他資料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1式 7
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