正社員採用、拡大基調に頭打ち

2016/04/28
甲府支店
山梨県甲府市飯田 1-1-24
OSD-Ⅲビル 4F
TEL: 055-233-0241
URL:http://www.tdb.co.jp/
特別企画 : 2016 年度の雇用動向に関する山梨県内企業の意識調査
正社員採用、拡大基調に頭打ち
~ 非正社員、採用予定企業が 7 年ぶりに前年を下回る ~
はじめに
人手不足が深刻化するなか、2016 年 1 月の有効求人倍率は 1.28 倍と、1991 年 12 月以来 24
年 1 カ月ぶりの高水準となった。また、新規学卒者の就職内定率は 2015 年 12 月 1 日時点で 80.4%
(大卒)と 5 年連続で上昇し、リーマン・ショックの影響前の 2008 年の水準に迫っている。し
かし一方で、地域間や業界間、社員・非正社員間などの雇用動向には依然として格差がみられる。
そこで、帝国データバンクは、2016 年度の雇用動向に関する企業の意識について調査を実施
した。本調査は、TDB 景気動向調査 2016 年 2 月調査とともに行った。
※ 調査期間は 2016 年 2 月 16 日~29 日、調査対象は 187 社で、有効回答企業数は 88 社(回答
率 47.1%)。
調査結果(要旨)
1. 正社員の「採用予定がある」と回答した企業の割合は 55.7%となり、5 年ぶりに悪化した。
また、「採用予定はない」は 35.2%で前年度から 1.9 ポイント増加した。規模別にみると大
企業は 2 年ぶり、中小企業では 3 年ぶりに微減しており、正社員の採用動向にやや陰りが見
え始めた。
2. 非正社員の「採用予定がある」と回答した企業の割合は 43.2%で 7 年ぶりに減少した。「採
用予定はない」は 46.6%と 7 年ぶりに増加した。非正社員の採用動向はリーマン・ショック
後に急減したのち回復傾向を示していたが、ここにきて非正社員の採用を抑制する傾向が表
れてきた。
3. より良い人材を採用するために行っている取り組みでは、「福利厚生制度の充実(特別休暇
など)」が 27.3%で最多。次いで「就業制度の充実(時短やフレックスなど)」「募集方法・
内容を多様化」「自社採用ホームページの公開」
「公共機関の積極的活用」が 2 割台で続いた。
4. 採用に関して望ましい選考活動の開始時期については「分からない」(40.9%)や「選考活
動の開始時期は関係ない」(22.7%)と回答する企業が多かった。
©TEIKOKU DATABANK, LTD.
1
2016/04/28
特別企画 : 2016 年度の雇用動向に関する山梨県内企業の意識調査
1. 2016 年度の正社員採用、「採用予定あり」が 5 年ぶりに減少
正社員の採用について
2016 年度(2016 年 4 月~2017
年 3 月入社)の正社員(新卒・
採用予定がある
分からない
採用予定はない
中途入社)の採用状況について
47.0%
2008年度
尋ねたところ、「採用予定があ
る」(「増加する」「変わらな
2009年度
い」「減少する」の合計)と回
2010年度
45.5%
39.1%
54.7%
45.6%
7.6%
6.3%
3.8%
50.6%
答した企業は 55.7%(49 社)
と比べると 3.4 ポイント減少し、
5 年ぶりに悪化した。内訳とし
51.2%
42.7%
2011年度
となった。2015 年度の 59.1%
2012年度
49.4%
2013年度
50.0%
6.1%
4.8%
45.8%
41.7%
8.3%
て「増加する」は 19.3%(17
ト 減 少 し 、「 変 わ ら な い 」 は
2015年度
30.7%(27 社)、「減少する」は
59.1%
33.3%
55.7%
2016年度
5.7%(5 社)で、前年度からそ
3.9%
41.6%
54.5%
2014年度
社)で、前年度から 6.5 ポイン
35.2%
7.5%
9.1%
注:「採用予定がある」は、「増加する(見込み含む)」「変わらない(見込み含む)」「減少する(見込み含む)」の合計
れぞれ 1.7 ポイント、1.4 ポイ
ント増加した。他方、「採用予
定はない」は 35.2%(31 社)となり前年度から 1.9 ポイント増加した。
企業からは「非正規の社員登用を予定」「新規・中途問わず採用したい」
(卸売)などの声の一
方、「業績低迷が原因で採用は行っていない」「経費削減の1つで採用を控えている」(卸売)な
どの声もあがった。
また、規模別でみると、大企業の採用意欲は昨年からは 8.3 ポイント減少したものの 9 割を上
回った。中小企業は 50.0%と 1.3 ポイント悪化し、3 年ぶりに微減となった。
正社員の「採用予定がある」割合の推移 ~規模別~
120
(%)
100.0
92.9
100
92.9
86.7
80.0
80
100.0
94.4
92.9
91.7
84.6
66.7 69.2
60
56.8
60.5
51.1
40
41.8
34.6
20
48.4
37.7
41.2
51.3
50.0
37.9
大企業
中小企業
24.0
0
2005
©TEIKOKU DATABANK, LTD.
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
16(年度)
2
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特別企画 : 2016 年度の雇用動向に関する山梨県内企業の意識調査
2016 年度の正社員雇用について
(構成比%、カッコ内社数)
採用予定が
ある
増加する
変わらない
減少する
(見込み含む) (見込み含む) (見込み含む)
採用予定は
ない
分からない
27.0 (2,832)
10.1 (1,065) 100.0 (10,497)
合計
全国
62.9 (6,600)
24.0 (2,515)
30.1 (3,159)
8.8
(926)
山梨
55.7
(49)
19.3
(17)
30.7
(27)
5.7
(5)
35.2
(31)
9.1
(8) 100.0
大企業
91.7
(11)
33.3
(4)
58.3
(7)
0.0
(0)
0.0
(0)
8.3
(1) 100.0
(12)
中小企業
50.0
(38)
17.1
(13)
26.3
(20)
6.6
(5)
40.8
(31)
9.2
(7) 100.0
(76)
(88)
35.5
(11)
9.7
(3)
19.4
(6)
6.5
(2)
51.6
(16)
12.9
(4) 100.0
(31)
建設
75.0
(9)
16.7
(2)
50.0
(6)
8.3
(1)
16.7
(2)
8.3
(1) 100.0
(12)
不動産
50.0
(1)
0.0
(0)
50.0
(1)
0.0
(0)
50.0
(1)
0.0
(0) 100.0
(2)
製造
51.9
(14)
22.2
(6)
25.9
(7)
3.7
(1)
40.7
(11)
7.4
(2) 100.0
(27)
卸売
46.4
(13)
17.9
(5)
28.6
(8)
0.0
(0)
46.4
(13)
7.1
(2) 100.0
(28)
小売
66.7
(2)
33.3
(1)
33.3
(1)
0.0
(0)
0.0
(0)
33.3
(1) 100.0
(3)
運輸・倉庫
100.0
(1)
0.0
(0)
0.0
(0) 100.0
(1)
0.0
(0)
0.0
(0) 100.0
(1)
サービス
64.3
(9)
21.4
(3)
28.6
(4)
14.3
(2)
21.4
(3)
14.3
(2) 100.0
(14)
その他
0.0
(0)
0.0
(0)
0.0
(0)
0.0
(0) 100.0
(1)
0.0
(0) 100.0
(1)
17.6
(3)
5.9
(1)
11.8
(2)
0.0
(0)
64.7
(11)
17.6
(3) 100.0
(17)
(27)
うち小規模
5人以下
従 6人~20人
業 21人~50人
員
数 51人~100人
別 101人~300人
48.1
(13)
18.5
(5)
22.2
(6)
7.4
(2)
44.4
(12)
7.4
(2) 100.0
56.3
(9)
25.0
(4)
31.3
(5)
0.0
(0)
37.5
(6)
6.3
(1) 100.0
(16)
76.5
(13)
17.6
(3)
52.9
(9)
5.9
(1)
11.8
(2)
11.8
(2) 100.0
(17)
100.0
(9)
33.3
(3)
44.4
(4)
22.2
(2)
0.0
(0)
0.0
(0) 100.0
(9)
301人~1,000人 100.0
(2)
50.0
(1)
50.0
(1)
0.0
(0)
0.0
(0)
0.0
(0) 100.0
(2)
注1:網掛けはブロック全体以上を表す
注2:全国の母数は有効回答企業1万497社。山梨は88社
2. 非正社員採用、採用予定企業が 7 年ぶりに減少
2016 年度の非正社員(新卒・中途入社)の採用状況について尋ねたところ、「採用予定がある」
(「増加する」「変わらない」「減少する」の合計)と回答した企業は 43.2%(38 社)となり、2015
年度の 51.6%と比べると 8.4 ポイントの減少となった。非正社員の採用予定は 2010 年度以降 6
年連続で上昇してきたが、今回は減少に転じており、ここにきて企業に採用を抑制する傾向が表
れてきた。他方、「採用予定はない」は 46.6%(41 社)となり、前年度から 10.0 ポイント増加
した。非正社員の雇用状況は、
非正社員採用について
リーマン・ショック後に急激
採用予定がある
な人員調整に直面してきたの
ち改善が続いていたが、ここ
2007年度
にきて変化の兆しが表れてき
2008年度
た。
企業からは「非正社員の社
員登用を予定」(卸売)「期間
限定の製造が始まるため」
(製造)などの声の一方、「資
格や勤務実績が問われる職業
のため、非正規社員の雇用は
難しい」(建設)「非正社員の
2009年度
2010年度
2011年度
9.4%
10.1%
62.0%
27.8%
58.5%
30.5%
44.0%
49.4%
51.6%
43.2%
6.5%
10.6%
67.2%
23.4%
2013年度
2016年度
37.1%
56.1%
33.3%
43.4%
2015年度
分からない
56.5%
2012年度
2014年度
採用予定はない
11.0%
50.6%
46.4%
42.9%
36.6%
46.6%
6.0%
9.5%
7.8%
11.8%
10.2%
注:「採用予定がある」は、「増加する(見込み含む)」「変わらない(見込み含む)」「減少する(見込み含む)」の合計
応募も非常に少ない」などの声もあがった。
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3
2016/04/28
特別企画 : 2016 年度の雇用動向に関する山梨県内企業の意識調査
2016 年度の非正社員雇用について
(構成比%、カッコ内社数)
採用予定が
ある
増加する
変わらない
減少する
(見込み含む) (見込み含む) (見込み含む)
採用予定は
ない
分からない
合計
全国
48.8 (5,121)
12.1 (1,266)
29.9 (3,142)
6.8
(713)
38.8 (4,074)
12.4 (1,302) 100.0 (10,497)
山梨
43.2
(38)
17.0
(15)
21.6
(19)
4.5
(4)
46.6
(41)
10.2
(9) 100.0
(88)
大企業
50.0
(6)
25.0
(3)
25.0
(3)
0.0
(0)
33.3
(4)
16.7
(2) 100.0
(12)
中小企業
42.1
(32)
15.8
(12)
21.1
(16)
5.3
(4)
48.7
(37)
9.2
(7) 100.0
(76)
38.7
(12)
16.1
(5)
12.9
(4)
9.7
(3)
51.6
(16)
9.7
(3) 100.0
(31)
(12)
うち小規模
建設
33.3
(4)
8.3
(1)
16.7
(2)
8.3
(1)
58.3
(7)
8.3
(1) 100.0
不動産
50.0
(1)
50.0
(1)
0.0
(0)
0.0
(0)
50.0
(1)
0.0
(0) 100.0
(2)
製造
59.3
(16)
29.6
(8)
25.9
(7)
3.7
(1)
33.3
(9)
7.4
(2) 100.0
(27)
卸売
25.0
(7)
3.6
(1)
14.3
(4)
7.1
(2)
64.3
(18)
10.7
(3) 100.0
(28)
小売
33.3
(1)
33.3
(1)
0.0
(0)
0.0
(0)
33.3
(1)
33.3
(1) 100.0
(3)
運輸・倉庫
100.0
(1) 100.0
(1)
0.0
(0)
0.0
(0)
0.0
(0)
0.0
(0) 100.0
(1)
サービス
57.1
(8)
14.3
(2)
42.9
(6)
0.0
(0)
28.6
(4)
14.3
(2) 100.0
(14)
その他
0.0
(0)
0.0
(0)
0.0
(0)
0.0
(0) 100.0
(1)
0.0
(0) 100.0
(1)
29.4
(5)
11.8
(2)
11.8
(2)
5.9
(1)
58.8
(10)
11.8
(2) 100.0
(17)
33.3
(9)
11.1
(3)
11.1
(3)
11.1
(3)
55.6
(15)
11.1
(3) 100.0
(27)
50.0
(8)
31.3
(5)
18.8
(3)
0.0
(0)
43.8
(7)
6.3
(1) 100.0
(16)
(17)
5人以下
従 6人~20人
業 21人~50人
員
数 51人~100人
別 101人~300人
41.2
(7)
5.9
(1)
35.3
(6)
0.0
(0)
41.2
(7)
17.6
(3) 100.0
77.8
(7)
22.2
(2)
55.6
(5)
0.0
(0)
22.2
(2)
0.0
(0) 100.0
(9)
(2) 100.0
(2)
0.0
(0)
0.0
(0)
0.0
(0)
0.0
(0) 100.0
(2)
301人~1,000人 100.0
注1:網掛けはブロック全体以上を表す
注2:全国の母数は有効回答企業1万497社。山梨は88社
3. 優秀な人材の採用、福利厚生制度の充実(特別休暇など)が最多
より良い人材を採用するために自社で
どのような取り組みを行っているか尋ね
優秀な人材を採用するために
やっていること(複数回答)
(%)
たところ、「福利厚生制度の充実(特別休
暇など)」と回答した企業が 27.3%で最
も多かった(複数回答、以下同)。次いで、
「就業制度の充実(時短やフレックスな
ど)」「募集方法・内容を多様化」
(23.9%)、
「自社採用ホームページの公開」「公共
機関の積極的活用」(22.7%)などが続い
た。企業は、福利厚生制度の充実、募集
対象や方法の多角化などソフト面の強化
を図ることで、優秀な人材を採用・確保
しようとしている様子がうかがえる。
企業からは、「不定期の水曜休みを不
定期の土曜休みに変更するなど、定休日
を変更することで優秀な人材を確保しや
すくなると考えている」
(製造)などの声
1 福利厚生制度の充実(特別休暇など)
2 就業制度の充実(時短やフレックスなど)
3
募集方法・内容を多様化
4
自社採用ホームページの公開
5
公共機関の積極的活用
6
分煙、禁煙の実施
7
自社セミナー・説明会の実施
8
福利厚生施設・設備の充実
9
学内セミナー・説明会の実施
10
(学校)推薦制度の実施
11
採用活動スケジュールの短縮化
12
採用活動内容の差別化
13 交通の便の良いところに事業所を移転
その他
分からない
27.3
23.9
23.9
22.7
22.7
19.3
18.2
9.1
9.1
8.0
3.4
2.3
0.0
1.1
26.1
注: 母数は有効回答企業88社
があがった。
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特別企画 : 2016 年度の雇用動向に関する山梨県内企業の意識調査
4. 望ましい選考活動の開始時期、22.7%が「関係ない」と回答
2017 年春の卒業予定者について、就職活動のスケジュールが昨年の 2016 年卒業者より前倒し
された。昨年の採用活動を後ろ倒しした結果、学生の就職活動が長期化し、学業に悪影響を及ぼ
したという状況を踏まえ、選考活動を昨年より2ヶ月早めることとなった。
そこで、自社にとって選考活動は何月に開始されるのが望ましいと思うか尋ねたところ、「分
からない」(40.9%)や「選考活
採用活動の前倒しルール(大学生の例)
動の開始時期は関係ない」
変更後
(2017年卒)
(22.7%)と回答する企業が多
大
学
3
年
生
かった。多くの中小企業にとっ
て人材が必要となったタイミン
グで採用を行っているほか、大
大
学
4
年
生
手企業の採用活動終了後や通年
で採用を行っていることも多く、
15年 12月
1月
2月
解禁
3月
2
0
1
6
年
2016年卒
従来
14年 12月
1月
2月
3月
(説明会など)
4月
5月
6月 選考活動開始
(試験、面接など)
7月
2
0
1
5
年
解禁
解禁
(説明会など)
4月
5月
選考活動開始
6月
7月
8月 選考活動開始
8月
(試験、面接など)
9月
9月
10月
内定
10月
内定
注:日本経済団体連合会「採用選考に関する指針」を参考に作成。2016年卒は経団連「加盟企業向けガイドライン」
選考活動の開始時期に左右され
ないという傾向がある。
他方、具体的な時期では現在の 2017 年卒の選考活動開始時期である「6 月」と考える企業が
9.1%で高く、次いで従来までの選考活動開始時期の「4 月」と 2016 年卒の解禁日と同時となる
「3 月」が 8.0%で続いた。また、従来までの解禁日と同時となる「12 月」が 6.8%だった一方、
前年の 2016 年卒の選考活動開始時期だった「8 月」と回答した企業は 3.4%にとどまった。
企業からは、「学業に影響があるなら選考活動の時期を早めても解決にならない。」(製造)や
「新卒は内定を出しても大手企業に就職をしてしまうので、採用計画がくるってしまう。」(サー
ビス)などの意見があった。
望ましい選考活動の開始時期
(%)
40.9
22.7
9.1
8.0 8.0
6.8
0.0 0.0
0.0
0.0
3.4
0.0 1.1 0.0
分 から な い
選 考 活 動 の開 始 時 期
は関 係 な い
1 1月
1 0月
9月
8月
7月
6月
5月
4月
3月
2月
1月
1 2月
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
注1:「12月」は従来の解禁日と同時、「3月」は2016年卒の解禁日と同時、「4月」は従来
の選考活動開始時期、「6月」は2017年卒の選考活動開始時期、「8月」は2016年卒
の選考活動開始時期
注2:母数は有効回答企業88社
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2016/04/28
特別企画 : 2016 年度の雇用動向に関する山梨県内企業の意識調査
まとめ
2016 年度の雇用動向は正社員、非正社員ともにやや陰りが見え始めた。人手不足が継続する
なかで業績への懸念も高まっている。大企業の正社員の採用意欲は減少しつつも高水準が続いて
いるものの、中小企業では 3 年ぶりに微減となった。また、非正社員についても、リーマン・シ
ョック後の大幅な人員調整に直面したのち改善が続いてきたが、ここにきて変化の兆しが表れて
きた。
他方、中小企業が優秀な人材を確保するためには、募集対象や方法を多様化し、福利厚生制度
や就業制度などソフト面を充実させ、自社の PR 活動を強化することなど、さまざまな工夫が必
要となる。頻繁に変更される採用活動の開始時期をめぐる混乱は、人手不足にともなう人件費の
上昇とも相まって、業績改善が進まないなかで人手の確保・維持のために拡大してきた中小企業
の採用活動を抑制させる一因となっている。
2016 年度の企業の採用意欲は、拡大基調に頭打ちの兆候がみられる。
【参考表】正社員および非正社員の採用について(時系列)
(%)
正社員採用
採用予定が
採用予定は
変わらない
減少する
増加する
ある
ない
(見込み含む) (見込み含む) (見込み含む)
2005年度
2006年度
2007年度
2008年度
2009年度
2010年度
2011年度
2012年度
2013年度
2014年度
2015年度
2016年度
61.7
68.4
62.9
47.0
39.1
45.6
42.7
49.4
50.0
54.5
59.1
55.7
23.4
28.1
24.2
13.6
10.9
13.9
14.6
18.1
16.7
14.3
25.8
19.3
31.9
35.1
29.0
22.7
20.3
13.9
20.7
24.1
22.6
31.2
29.0
30.7
6.4
5.3
9.7
10.6
7.8
17.7
7.3
7.2
10.7
9.1
4.3
5.7
31.9
29.8
30.6
45.5
54.7
50.6
51.2
45.8
41.7
41.6
33.3
35.2
分からない
6.4
1.8
6.5
7.6
6.3
3.8
6.1
4.8
8.3
3.9
7.5
9.1
有効回答数
(N)
47
57
62
66
64
79
82
83
84
77
93
88
調査年月
2005年2月調査
2006年2月調査
2007年2月調査
2008年3月調査
2009年2月調査
2010年2月調査
2011年2月調査
2012年3月調査
2013年2月調査
2014年2月調査
2015年2月調査
2016年2月調査
※母数は有効回答企業
(%)
非正社員採用
採用予定が
採用予定は
変わらない
減少する
増加する
ある
ない
(見込み含む) (見込み含む) (見込み含む)
2005年度
2006年度
2007年度
2008年度
2009年度
2010年度
2011年度
2012年度
2013年度
2014年度
2015年度
2016年度
61.7
63.2
56.5
33.3
23.4
27.8
30.5
43.4
44.0
49.4
51.6
43.2
8.5
17.5
11.3
3.0
4.7
6.3
8.5
13.3
10.7
9.1
17.2
17.0
48.9
40.4
30.6
18.2
12.5
8.9
19.5
22.9
29.8
36.4
29.0
21.6
4.3
5.3
14.5
12.1
6.3
12.7
2.4
7.2
3.6
3.9
5.4
4.5
31.9
31.6
37.1
56.1
67.2
62.0
58.5
50.6
46.4
42.9
36.6
46.6
分からない
6.4
5.3
6.5
10.6
9.4
10.1
11.0
6.0
9.5
7.8
11.8
10.2
有効回答数
(N)
47
57
62
66
64
79
82
83
84
77
93
88
調査年月
2005年2月調査
2006年2月調査
2007年2月調査
2008年3月調査
2009年2月調査
2010年2月調査
2011年2月調査
2012年3月調査
2013年2月調査
2014年2月調査
2015年2月調査
2016年2月調査
※母数は有効回答企業
©TEIKOKU DATABANK, LTD.
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2016/04/28
特別企画 : 2016 年度の雇用動向に関する山梨県内企業の意識調査
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