資料5 「もんじゅ」に係る課題の検証における論点

資料5
「もんじゅ」に係る課題の検証における論点(例)
※検討会の議論を踏まえ、青字追記
1.「もんじゅ」の運転管理に必要となる技術的能力
 発電用原子炉として求められる運転管理能力
 ナトリウム冷却高速炉、研究開発段階炉としての特殊性(商業用軽水炉
や他の試験研究炉との比較)
 東日本大震災という大きな環境変化があり、社会的な要請が変化す
る中で、まず研究開発の特殊性が何なのか等を明確にした上で、議
論していく必要がある。
 勧告のいう「保安上の措置を適正かつ確実に行う能力」、「安全確保
上必要な資質」を明確化し、何を指摘されたのかを正確に理解する
ことが必要。また、
「もんじゅ」の運転管理に必要となる技術的能力
について、具体的に整理・定量化していくことも必要。
 現状の安全性について、原子力規制委員会の指摘を含めて確認する
必要がある。
 これまで機構においてとられてきた電力事業者のノウハウの活用、
外部人材の登用、外部支援が奏功していないとされるのはなぜか、
検証する必要がある。
 「もんじゅ」運転に係る人的・資金的リソースの制約は、技術的能
力の維持・確保において、どのような影響をどの程度与えているか。
 保守管理に関する定量的なデータや実施体制等について、商業用軽
水炉と「もんじゅ」で整理して比較することが、原子力規制委員会
の指摘に応えるために重要。
 冷却材にナトリウム(液体金属)を使用することで、保守管理上ど
のような違いが生じてくるのか、具体的に整理すべき。
 宇宙開発では、サイエンスを目的としたプロジェクトであっても、
技術に依存しており、技術的に成功しなければ、ミッションは成功
しない。
「もんじゅ」が研究開発段階炉として機能するためには、初
めに発電炉として機能することが必要。
 国内外の動向や受け止め方にも留意すべき。特に「もんじゅ」のミ
ッションでもある国際的な核不拡散への貢献に関して、プルトニウ
ムの状況など、国際的な視点や技術力・知見を持って対応する能力
も必要であり、そうした視点が無ければ、国際社会からも批判を浴
びることにもなりかねない。
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2.「もんじゅ」における品質保証・保守管理の在り方
 現場における運転管理の現状(保全プログラムの導入・遵守意識、現場
と経営層の関係、目標管理と PDCA の仕組み等)
 長期運転停止によるソフト・ハード両面への影響
 「もんじゅ」の有する多面性を踏まえた品質保証・保守管理の課題(ナ
トリウム冷却高速炉/研究開発段階炉(原型炉)/発電用原子炉)
 背後要因を含めた深掘りが必要。現在は、背後要因が品質保証や保
守管理といった問題として顕在化しているだけという可能性はない
のか。深掘りをしないと、品質保証・保守管理への対応を行っても、
対処療法になってしまう可能性がある。
 勧告の原因が、保安措置命令に対する報告書の内容の不徹底なのか、
あるいは報告書以降に発生した新たな原因によるのか、明確にする
ことが必要。
 度重なる保安規定違反のうち、当初指摘を受けた違反(点検未実施
等)と直近で指摘を受けた違反(機器の安全重要度分類の不備)は
質が違う。前者は人数を増やせば対応可能なものだが、後者はいわ
ば動かしたことがない機械の点検であって、想像力が必要であり、
対応が難しいもの。
 「もんじゅ」運転に係る人的・資金的リソースの不足に対して、具
体的にどの程度あると十分なのか、規模感を考えることが必要。
 保全計画自体に問題が無いが対応が悪いという認識か、それとも2
カ月と短期で策定したため、保全計画自体が稚拙だったという認識
か。
 (安全確保にとって重要である)保全計画を自律的に適切に設定で
きていないと言うことが、安全確保上重要な保守管理を軽視してい
たことの表れではないのか。
 トップダウンでの管理も重要だが、安全は現場で確保されるもので
あり、対策に現場の声をどのように反映させるかが大事。
 QMS(品質マネジメントシステム)が適用できる組織体系、指揮系統
になっているか。
 品質保証・保守管理の問題は、いわゆる安全問題とは切り離して議
論する方が議論しやすいのではないか。
 「手続き的安全性」と「実質的安全性」を区別して議論することが
必要。
「手続き的安全性」に集中することで「実質的安全性」がおろ
そかになってはならないが、一方で、決めたこと、決められたこと
を確実に順守する「手続き的安全性」も安全文化などの観点から重
要。
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 研究開発段階炉において「意味のある」保全計画の策定について検
討する必要がある。不必要な作業を多く含む保守管理は、
「実質的な
安全に寄与しない」という観点から適正に運用されない可能性が高
くなる。
 保守管理に関する定量的なデータや実施体制等について、商業用軽
水炉と「もんじゅ」で整理して比較することが、原子力規制委員会
の指摘に応えるために重要。(再掲)
 冷却材にナトリウム(液体金属)を使用することで、保守管理上ど
のような違いが生じてくるのか、具体的に整理すべき。
(再掲)
 ナトリウム漏えい事故及び炉内中継装置落下事故の際に、日本原子
力研究開発機構側とメーカー側がそれぞれどのように対処したのか、
責任体制や事後処理体制がどうであったか、改めて整理してほしい。
 原子炉の保全活動において、事業者、プラントメーカー、工事会社
がどのように連携して品質管理に取り組んでいるか、商業用軽水炉
と「もんじゅ」における実際の取組を基に比較することが重要。
 情報の収集・活用について、軽水炉は既に世界中で運転されており、
事業者も組織的に多くの不具合事象・規制等の情報を収集し、活用
している。一方「もんじゅ」は、軽水炉に比べて活用できる情報量
が圧倒的に少ないこともあるが、ナトリウム炉だからと軽水炉の情
報を活かそうとしておらず、規制動向への対応の遅れが生じている
ことなど、情報に対する積極性(感度)が欠けていると感じる。
 日本原子力研究開発機構におけるオールジャパン体制による短期的
な業務改善計画案の作成作業が進められていることの説明があった
が、通常の担当部署と短期の検討チームがどのように連携しており、
情報共有がなされているのかが明確でない。責任と権限の分散が起
こっていないかということが懸念される。
 「ふげん」の運転開始時の体制として、管理職の大部分が電力事業
者からの出向者だったという特徴があるが、
「ふげん」の運転管理が
上手くいった背景には電力事業者の出向者によるDNAが最後まで
引き継がれた点があると言えるのではないか。
 保守管理に関するメーカーとの関係に関して、安全に係る作業をど
のような基準でアウトソーシングしているのか、判断基準やポリシ
ーについて確認する必要がある。
 「ふげん」と比較する際、
「もんじゅ」のシステムの複雑性の観点か
ら、小さな変化が別の場所で大きな影響を与えてしまうといったバ
タフライ効果を考慮しなければならない。
 「ふげん」や海外の研究開発炉において、QMSにどのように取り
組んでいるのか実態を把握することは、
「もんじゅ」の検討において
も参考になる。
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 これまでにも多くの取組が進められていることから、原子力規制委
員会の勧告に対しても、どこまでができていて、どこまでができて
いないのかをしっかり把握することが必要ではないか。
 フランスの研究炉の品質保証を担当している部局では、品質マネジ
メントシステムに関する企画である ISO9001 認証を取得している。
研究開発に限らず、品質管理をきちんと行うことが重要であり、参
考にすべき。
 作業ミスが生じた原因としては、品質保証の意識が浸透していなか
っただけではなく、例えば、工程が詰まっていってできなかったと
か、予算が足りなかったとかの事由もあるのではないか。
 現在の停止状態で品質保証体制を立て直し、その後、運転再開に向
け、ステップ・アップして対応していくことが必要。品質管理の実
効性を上げるため、品質保証室による第三者的なチェックの下、ど
こが問題だったのかを明確にした上で、実行・徹底していくことが
重要。
 規制状況の変化に遅れをとらないように感度よく対応する必要があ
る。軽水炉においては、電気事業連合会や JANSI(原子力安全推進
協会)のような情報共有の場があり、GE やウェスティング・ハウス
等の海外企業からの情報を本社で情報が一元管理し、共有している。
「もんじゅ」に軽水炉の問題がそのまま反映されるわけではないが、
必要な情報を掘り起こす感度が大事だし、そのための人材育成も欠
かせない。
3.「もんじゅ」における研究開発と運転管理の関係
 「もんじゅ」は研究開発段階炉であるものの、発電プラントに近い。
その点がきちんと認識されることが必要。
 研究開発と安全確保は異なるが、
「もんじゅ」の在り方について、あ
くまで安全確保に絞って考えるべきなのか、研究開発も踏まえて考
えるべきなのか、明確にすべき。
 東日本大震災という大きな環境変化があり、社会的な要請が変化す
る中で、まず研究開発の特殊性が何なのか等を明確にした上で、議
論していく必要がある。
(再掲)
 日本原子力研究開発機構は、研究開発法人として、研究開発成果の
最大化が要請されていることから、
「もんじゅ」の安全確保への取組
が組織内で認められ、十分リスペクトされていないのではないか。
 「もんじゅ」は研究開発段階炉であることから、その特性を踏まえ
た適切な安全規制が実施されることが必要。保全計画の策定に当た
っても、研究開発段階炉であることを十分に踏まえた合理的な保全
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計画とすることが重要。
 研究開発段階炉の役割として、
「もんじゅ」においては、前例がない
中、機器等のハード面だけでなく、保全計画の策定も含めたソフト
面での開発を併せて行うことも重要。
 「もんじゅ」は研究開発段階炉であるものの、それだけを強調して
は、原子力規制委員会の認識とずれが生じ、勧告に十分に応えるこ
とにはならないことに留意する必要がある。
 今回と同様の問題を繰り返すことがないよう、原子力規制委員会の
指摘内容や要求水準を吟味することが必要。
 「もんじゅ」は研究開発段階炉であるため、保全計画などを最適化
することもミッションの一つとされている。日本原子力研究開発機
構では、保全計画・保安規定は最適化する対象であることから、こ
れらを「(変えるものだから)遵守しなくても良い」という意識があ
ったのではないか。
 宇宙開発では、サイエンスを目的としたプロジェクトであっても、
技術に依存しており、技術的に成功しなければ、ミッションは成功
しない。
「もんじゅ」が研究開発段階炉として機能するためには、初
めに発電炉として機能することが必要。(再掲)
 研究開発と保守運転は陽の当たりやすさが違う。保守管理の業務に
関しても処遇がきちんとされ、動機付けがしっかりされることが重
要。遂行力については、
「もんじゅ」が動かないことが組織に大きな
影響を与えるということを理解した上で、何とかしないといけない
という認識を組織全体で共有されないといけない。
 旧原研と旧動燃が統合したことが最大の失敗。組織が大きくなった
ことがメリットになっておらず、ミッションが埋没する結果になっ
た。制度設計にも問題があったと考えられるため、この際、新たな
ミッションで体制を構築しなおすことが必要。
4.「もんじゅ」の組織運営における課題
 日本原子力研究開発機構(動力炉・核燃料開発事業団/核燃料サイクル
開発機構時代を含む)によるプロジェクトマネジメントや組織体制の課
題(特に、現行の法人制度や経営(スケジュール/コスト等)の観点等
から)
 安全を最優先とする組織の運営上の課題(人員、人事(ローテーション
等)、予算、時間等)
 現場の技術・技能の継承と人材育成
 「もんじゅ」の運営にあたって、監督省庁の関与の在り方(従前の問題
や過去の改革等の取組み等)
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 これまで機構においてとられてきた電力事業者のノウハウの活用、
外部人材の登用、外部支援が奏功していないとされるのはなぜか、
検証する必要。(再掲)
 電力からの支援について、産業界の考えとして本件のリソース・難
しさの点を踏まえてどれだけ協力してもらえるか意見を聞く必要が
ある。また、仮に産業界に対して協力要請するならば何を依頼する
のか、議論していく必要がある。
 研究開発成果の最大化を要請される研究開発法人において、安全確
保が最高優先順位となる運転管理を行うことは、本質的な難しさが
存在するのではないか。
 日本原子力研究開発機構は、研究開発法人として、研究開発成果の
最大化が要請されていることから、
「もんじゅ」の安全確保への取組
が組織内で認められ、十分リスペクトされていないのではないか。
(再掲)
 仕事のやりがいは、
「リスペクト」
「達成感」
「処遇」などに存在する
と考えられるが、これらの条件がどのように実現されているか。あ
るいは、実現されていないのか。
 日本原子力研究開発機構のプロパー職員が、今回の問題に対してど
のような形で自律的に対応を行おうとしているかどうかが見えない。
 もんじゅにおいて、様々なプロジェクト(あるいはトラブル対応)の
進捗は、どのように構成員の処遇に反映されているのか。
 「もんじゅ」運転に係る人的・資金的リソースは、様々な対応にお
いて、どの程度の制約になっているのか。
 組織運営に係る課題として、監督省庁と機構の関係という、そもそ
もの国の関与の在り方に加え、勧告という緊急事態を乗り切るため
の組織体制も考える必要があるのではないか。
 事故後の東京電力の改革と比較すると、日本原子力研究開発機構及
び文部科学省ともにきちんと対応していくという本気度があまり伝
わってこない。魂がちゃんと入ってないといけない。
 本部と現場だけでなく、メーカーや協力会社など、
「もんじゅ」に関
わる関係者を網羅的に提示した上で、全体の関係を考えることも必
要ではないか。
 「もんじゅ」における経験知を、どのように暗黙知から形式知に変
え、蓄積していくのかということも重要な課題。
 「もんじゅ」で働いている人の気質や雰囲気が、他の発電所と比較
してテンションが低いと感じた。その理由として、①民間企業とは
異なる公的な性格の機関である点、②必ずしも世俗的ではない研究
活動に携わっている点、③長年プロジェクトが上手く進んでいない
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ことにより将来の展望が見えない点、の3つが考えられる。
 日本原子力研究開発機構の行政対応にも問題があり、お互いに理解
のある文部科学省の対応には慣れているが、厳格な規制を目的とす
る原子力規制委員会の対応が上手くできていない。一方、各電力会
社では、苦労しながらも、規制委員会への対応に努力している。
 文部科学省は日本原子力研究開発機構に対して、内輪の雰囲気を感
じる。ある種の外部委員会(ボード)のようなものが両者の間に入
ることで、お互いに緊張感を持つことができるのではないか。
 プロパー職員の割合や経験年数について、「ふげん」と「もんじゅ」
では大きな差がある。人事異動やローテーションの関係によって、
職員の経験に不足が生じる原因となっているのではないか。
 全体のプラントの運営についての目配りや新しい課題への対応など、
必ずしもプロパーが多い方がいいという話ではないのではないか。
 「ふげん」における状況と比較して、「もんじゅ」における事故と、
職員の特質やプロパー職員の割合などとの関連について、分析を行
うことが必要。
 「もんじゅ」の現在の状況も踏まえて、管理職対技術職員の人数構
成や経験年数が理想的にどうあるべきか、検討することが必要。
 「もんじゅ」の事故対応において、失敗のリスクマネジメントがで
きていなかったことが問題。適切に対応していくことが重要。
 「もんじゅ」に必要な人材については、通常の保全作業に従事する
人材と、緊急問題が発生した際にすぐに対応できる人材と分けて考
えるべき。
 「もんじゅ」の現状に対する文部科学省の認識と原子力規制委員会
の認識との間にはギャップがあるように見える。原子力規制委員会
の勧告に応えるためには、スピード面だけでなく、これまでの対応
とは質的な違いが求められているのではないか。
 「もんじゅ」の組織を検討するにあたっては、今後「もんじゅ」を
どういう位置付けで、どのようなステップで動かしていくのか、具
体的な計画やロードマップがなければ、品質対策をするにしても、
いつどういう資源を投入していけばいいのかも分からないのではな
いか。
 「もんじゅ」に求められているのは、今回の保守点検問題だけでは
なく、長期的には、新しい規制基準をクリアして,運転再開という
ことまで見通した新しい体制というのを考えなければいけない。そ
こまで見通した体制を検討すべき。
 「もんじゅ」の新しい体制を考えるにあたっては、長期的に高速炉
開発を完遂することまでをにらんで、新しい保全計画や新型炉の開
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発に伴う規制の在り方を含めて、大きな括りで議論しないと限界が
自ずと見えてくるのではないか。
 業績評価については、本人の評価と上司の評価のギャップを生かし
て PDCA を 回 す の が 良 い 。 組 織 と し て の 遂 行 力 と し て は 、 PI
(Performance Indicators)を用いた進捗管理が、コミュニケーシ
ョン・やる気・達成度の観点からも有効。
 研究開発と保守運転は陽の当たりやすさが違う。保守管理の業務に
関しても処遇がきちんとされ、動機付けがしっかりされることが重
要。遂行力については、
「もんじゅ」が動かないことが組織に大きな
影響を与えるということを理解した上で、何とかしないといけない
という認識を組織全体で共有されないといけない。(再掲)
 規制状況の変化に遅れをとらないように感度よく対応する必要があ
る。軽水炉においては、電気事業連合会や JANSI(原子力安全推進
協会)のような情報共有の場があり、GE やウェスティング・ハウス
等の海外企業からの情報を本社で情報が一元管理し、共有している。
「もんじゅ」に軽水炉の問題がそのまま反映されるわけではないが、
必要な情報を掘り起こす感度が大事だし、そのための人材育成も欠
かせない。(再掲)
 過去、新たな原発立地が進まなかった頃、プラントメーカー等で技
術伝承の課題への対応として精緻な人材育成システムを構築してい
るところがある。効果的な人材育成に向けて、参考にすべき。
 マイプラント意識は、PDCA を自律的に回すという意識につながる。
また、
「もんじゅ」を通して得られた知見を実証炉・実用炉に反映し
ていくという目標が重要であり、これまで蓄積してきた知見・人材
を失わないように維持していく必要がある。
 問題は分かっているのに出来てこなかったというのが本質であり、
どう取り組んでいくのかというガバナンスの問題。福島事故後、社
会の要請を踏まえて規制体制が大きく転換され、ハレーションもあ
るが、変化を受け止めて対応していくことが重要であり、技術的な
観点だけではなく、社会への感度を持った組織が必要。
 監督官庁に代わって、自律的な運営や技術的な課題の克服を強力に
行うエンジンとして、理事長体制だけではなく、ボードを入れ込ん
だような仕組みが必要。公的な任務があるので、組織形態としては、
一般的な株式会社でなく、特殊会社、特殊法人、認可法人などが選
択肢となろう。また、独立行政法人ではあるが、本国会で提出され
ている年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の改正案のように、
経営委員会を設置して強力に進めるというのも参考になる。
 過去の国立大学も外部の意見を入れづらかったが、国立大学法人化
により大学内に経営協議会ができた。半分は外部で構成されており、
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これがうまく機能している。外部の視点が入るのは非常に大事。
「も
んじゅ」の運営にマスコミや産業界等外部の人を半数入れ、外から
見た意見を経営に取り入れることを考えるべき。
 「もんじゅ」の役割として、教育や若手研究者の育成に生かしてい
くという視点が大事。大学院の学生やポスドク等、研究に参画して
いける体制づくりが重要。
 国内外の動向や受け止め方にも留意すべき。特に「もんじゅ」のミ
ッションでもある国際的な核不拡散への貢献に関して、プルトニウ
ムの状況など、国際的な視点や技術力・知見を持って対応する能力
も必要であり、そうした視点が無ければ、国際社会からも批判を浴
びることにもなりかねない。(再掲)
 今回の体制検討では、時間軸の観点が抜けている。軽水炉の再稼働
や「もんじゅ」の運転再開の時期が見通せないと、大学で原子力分
野を学びたいという学生はいなくなる。一度いなくなると復活まで
ものすごく時間がかかるため、人材維持対策をする必要がある。
 第三者からの視点による評価の仕組みは、どうしても限界がある。
外部の人が参加する委員会そのものを、組織の中に置く必要があり、
諮問機関では効果が弱く、意思決定を行う機関にする必要がある。
また、委員の構成についても何らかの形で明文化しておくことが好
ましい。
 ガバナンスについては、文部科学省がミッションを明確にし、それ
を機構の役員等がロードマップ化していくという必要がある。
 国の政策に大きく依存する事業であり、単に経営に外部からの意見
を入れればよい、という話にはならないのではないか。
 旧原研と旧動燃が統合したことが最大の失敗。組織が大きくなった
ことがメリットになっておらず、ミッションが埋没する結果になっ
た。制度設計にも問題があったと考えられるため、この際、新たな
ミッションで体制を構築しなおすことが必要。(再掲)
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