第3期 - 板橋区

第3章 重点施策
板橋区の現状と主要課題や国の施策の方向などを踏まえ、地域保健福祉施策を推
進するための主要課題を解決するため、次の取り組みを重点施策として設定し重点
的に推進します。
1 障がい者の地域生活への移行と就労の促進
● 施設に入所している障がい者や病院に入院している障がい者が、地域生活
に移行できるよう、相談支援体制を充実するとともに、その基盤となる住
まいの確保・整備を推進します。
●障
がい者が地域で自立して生活し、その生活の質の向上を図るため、障が
い者の働く機会を拡大するとともに、安心して働き続けることができるよ
うに、企業や福祉施設、
関係機関と連携して一般就労への移行を支援します。
【重点事業】
事業名
相談支援体制の
充実
事 業 概 要
担当課
障がい者が適切なサービスを効果的に利用できる
よう、相談支援従事者の質と数を確保するとともに、
障がい者福祉課
関係機関との連携を強化し、相談支援体制の充実を
図ります。
障がい者が安心して住み慣れた地域で暮らせるだ
グループホーム・
けでなく、施設に入所している人や病院に入院して
ケアホームの整備
障がい者福祉課
いる人が、地域生活に移行するために、グループホー
促進
ム・ケアホームの整備を促進します。
就労移行支援の
充実
一般企業等への就労を希望する障がい者に、一定
期間、就労に必要な知識及び能力の向上のために必 障がい者福祉課
要な訓練の機会を提供し、就労移行を支援します。
職場で働くことの練習や自分の職業適性を探る体
験実習、就職を前提とした就労前実習などさまざま
な訓練・実習を経て就労につなげる取り組みの事業
を強化し、「ハート・ワーク」に通所する障がい者の
板橋区障がい者就 一般就労への移行を更に促進します。
また、職場訪問などにより事業所などとの信頼関
労支援事業
障がい者福祉課
「ハート・ワーク」の 係の構築や就職者の仕事上の悩みに向き合い、就職
後も安心して働き続けられるよう就労定着支援を強
充実
化していきます。
さらに、平成 24 年度からは、精神障がい者や発
達障がい者などの登録者拡大を進め、
「ハート・ワー
ク」の支援体制の刷新を図ります。
— 37 —
第1部 第3章
【施策の方向性】
2 高齢者が安心して暮らせるまちと生きがいづくり
【施策の方向性】
●介
護や療養が必要になっても住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる
よう、地域包括支援センター(おとしより相談センター)の機能を拡充し、
医療、介護、福祉等が一体となった地域包括ケアシステムを構築します。
●シ
ニア世代の区民が、地域社会の中でいきいきと活動することができるよ
第1部 第3章
う、シニア世代の社会参加に関する総合的な支援をワンストップで行う施
設として(仮称)シニア活動センターの整備を推進します。
【重点事業】
事業名
事業概要
担当課
「(仮称)板橋区認知症支援連絡会」を設置し、
医療、おとしより保
認知症高齢者支援
介護、行政、地域のネットワークを強化し、認知症 健 福 祉 セ ン
体制の構築
高齢者への総合的な支援体制を構築していきます。 ター
平成 22 年度に東京都健康長寿医療センター研究
認知症予防事業
所と連携実施した「認知症予防プロジェクト」の成 おとしより保
(脳力アップ
果を受け、65 歳以上 79 歳以下の高齢者を対象に認 健 福 祉 セ ン
ウォーキングゼミ
知機能の低下を予防するウォーキングプログラムを ター
ナール)
各地域で実施します。
高齢者が住み慣れた地域において、いつまでも生
きがいを持って充実した日々を過ごせるように、介
地域包括支援セン 護・予防・医療・福祉等を一体的に提供する「地域
おとしより保
ター(おとしより 包括ケアシステム」の構築を進めます。 地域の中核
健福祉セン
相談センター)の 機関となる地域包括支援センター(おとしより相談
ター
センター)は現在 16 か所設置していますが、地域
拡充
との連携・協力体制の強化を図るため、設置数の増
や機能を拡充する方向で検討していきます。
特別養護老人ホームの施設整備を促進するために、
民間事業者に整備助成を行います。平成 24 年度以
特別養護老人ホー
降は「いたばし No.1 実現プラン 2015」の整備目標 介護保険課
ムの整備促進
を達成するために、第 5 期事業計画に基づいて整備
をすすめていきます。
地域密着型介護
サービスの整備
促進
在宅介護を地域で支える施設の整備を促進するた
め、民間事業者に整備助成を行います。平成 24 年
度以降は、第5期介護保険事業計画に基づき、これ 介護保険課
まで整備されていないサービス及び生活圏域を中心
に整備を進めていきます。
シニア世代が、地域社会の中でいきいきと活動し、
シニア世代の社会 まちづくりの主体の一つとして大きな力を発揮する
参加に関する総合 ことを目的として、シニア世代の社会参加活動に関 生きがい推進課
(仮称)シニア活動セ
的な支援策の推進 する総合的な支援を行う施設「
ンター」を改修後の旧高島第七小学校に開設します。
— 38 —
3 子育て世帯への支援の充実
【施策の方向性】
●民
間活力を積極的に導入し、保育サービスの定員を拡大し、保育園入園待
機児の解消を図ります。
●子
育て家庭の孤立化を防ぎ、地域で安心して子育てができる環境の充実を
図ります。
事業名
事業概要
担当課
保育園入園待機児の解消をめざし、「第二期保育計
画」(平成 22 年度〜平成 26 年度)で目標とする保
待機児対策担
保育園入園待機児 育サービス定員 1,000 人増加の達成に向けて、民間
当 課・ 保 育
対策の推進
事業者の活用により、認可保育所や認証保育所、板
サービス課
橋保育ルーム等の整備を着実に推進するとともに、
家庭福祉員を増員します。
小学校の学校施設等を有効活用し、児童の放課後
放課後の居場所づ
の安心・安全な居場所づくりと地域との連携による 学校地域連携
くり(あいキッズ
健全育成を推進します。併せて、学童クラブ待機児 担当課
事業)
の解消を図ります。
子育て支援者の活
地域の子育て力向上のため、子育て支援に携わる 子ども家庭支
動支援
人材を養成し、その活動を支援します。
援センター
区立母子生活支援
区立母子生活支援施設を改築し、生活上の問題を
子ども政策課
施設の改築
抱える母子家庭の自立を支援する環境を整備します。
母子保健部門との連携による早期発見と未然防止
児童虐待防止に向 に向けた取り組みや、関係機関で構成する要保護児 子ども家庭支
童対策地域協議会を活用した緊密な支援体制の構築 援センター
けた取り組み
に努めます。
— 39 —
第1部 第3章
【重点事業】
4 区民の健康づくりの推進
【施策の方向性】
●区
民の健康な長寿の実現に向けて、区民自らが健康づくりや介護予防に取
り組めるよう、栄養・食生活、生活習慣病の予防、がんの予防、歯の健康、
こころの健康、介護予防の6つの重点課題に取り組み、情報提供や人材育
成などを推進します。
第1部 第3章
【重点事業】
事業名
事業概要
担当課
“健康でいきいきとした暮らしをめざして”を基本
方針として策定された健康づくり 21 計画は、平成
健康づくり 21 計
24 年度で計画期間が終了となります。現計画の最終 健康推進課
画の評価と改定
評価を踏まえながら、区民の健康づくりを推進する、
新たな次期健康づくり 21 計画を策定します。
食育推進ネット
ワークの構築
子どもの発達段階に応じた食育を広く普及・啓発
するとともに、食育を実践する食育ボランティアを 健康推進課
養成し、広く食育活動を普及・推進します。
健康づくりの正しい知識や実践方法を普及するた
め、区内飲食店などのメニューや商品に栄養成分表
健康づくり協力店
示を行い、正しい食情報を提供します。また、受動 健康推進課
制度の推進
喫煙防止の取り組みを支援する「きれいな空気事業」
を行います。
メンタルヘルスについて正しい知識を持ち、適切
こころの健康サポー
ター(精神保健福 に対処がとれる区民ボランティアを養成します。ま
予防対策課
祉ボランティア)の た、フォローアップ講座の開催や養成したサポーター
の自主的な活動の支援を行います。
養成
旧高島第七小学校を改修して高島平健康福祉セン
高島平健康福祉セ
ターを移転し、区民の健康づくりを推進する地域の 健康推進課
ンターの移転・
健康・福祉の拠点として整備します。
開設
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5 災害に強いまちづくりの推進
【施策の方向性】
●近
い将来起こりうる大地震や近年頻発する局地的豪雨に対応するため、災
害時要援護者への支援を強化するとともに、二次(福祉)避難所の整備や
福祉サービス提供事業者の事業継続計画(BCP)の策定を促進します。
事業名
事業概要
担当課
特別養護老人ホームや福祉園など二次(福祉)避
二次(福祉)避難 難所として指定している 25 施設について、必要な
防災危機課
所の充実
物資を配備し災害時要援護者の支援体制を確立しま
す。
福祉サービス提供
事業者の事業継続
計画(BCP)策定
の促進
被災した要援護者に対し、居宅・避難所・仮設住
宅などにおいて、福祉サービスに関する情報を提供
しながら、福祉サービスの継続的な提供や福祉施設 障がい者福祉課
が早期に再開できるよう、事業者連絡会等の場を活 介護保険課
用して、福祉サービス提供事業者の事業継続計画(B
CP)の策定を促進します。
6 生活保護受給者に対する自立支援の促進
【施策の方向性】
●板
橋区福祉事務所自立支援プログラムにおける 3 つの自立概念「日常生活
自立」
「社会生活自立」
「経済的自立」を尊重し、就労を通じた自己実現あ
るいは社会や人とのつながりの回復または構築を図ることを目的とした支
援を行います。
【重点事業】
事業名
事業概要
担当課
相談から就職までの一貫した支援を行う「無料職
業紹介事業」、就労に対する動機付けや意欲の醸成を
生活保護受給者に 図る「就労意欲喚起等事業」をはじめ、生活保護受
福祉事務所
給者本人による当事者評価も加えた PDCA サイクル
対する就労支援
に基づく自立支援プログラムへ改善し、生活保護受
給者の就労を支援します。
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第1部 第3章
【重点事業】