2016年度 経営計画の概要 総合エネルギー企業への礎を築くための 今後3年間の取り組み 北海道電力株式会社 2016年4月 目 次 はじめに…………………………………………………………………………… 2 2016年度経営計画の概要(全体像)………………………………………… 3 「2018年度までに目指す姿」に向けた取り組み事項……………………… 6 経営の早期安定化に向けた取り組み 1.泊発電所の早期再稼働と安全性向上に向けた取り組み………… 7 2.収支改善・財務基盤の強化…………………………………………・ 14 収益拡大に資する成長戦略の展開 3.競争を勝ち抜くための販売活動の展開…………………………… 16 4.さらなる成長に向けた事業領域の拡大…………………………… 21 事業基盤の強化に向けた取り組み 5.将来の安定供給を支える発電・流通設備の構築………………… 23 6.法的分離に向けた組織・業務運営体制の検討…………………… 32 7.新たな課題に対応可能な人材の育成・確保……………………… 34 8.地域・社会との共生………………………………………………… 36 別紙1 経営効率化への取り組み 別紙2 収支の概況 1 はじめに 2016年4月より小売全面自由化が始まり、新しい時代の幕開けとなりました。 経営環境が大きく変化するなかにおいても、ほくでんグループがこれまで脈々と受け継いで きた技術力と使命感をもって、責任あるエネルギー供給の担い手としての役割を全うし、地域 の持続的な発展に尽くしていくことに変わりはありません。 ほくでんグループは、2016~2018年度を、「小売全面自由化のなかで競争を勝ち抜くとと もに、将来の安定供給を確かなものとしていく重要な期間」と位置付けました。 経営理念である「人間尊重」「地域への寄不」「効率的経営」のもと、持続的な企業価値の 向上を図っていくため、「ほくでんグループが目指す企業像」を全従業員が共有し、グループ 一丸となって今後3年間を見据えた取り組みを進めていきます。 こうした取り組みを通じて、総合エネルギー企業としてのさらなる成長と発展を遂げ、皆さま のご期待に沿える事業展開を目指していきますので、一層のご理解・ご支援を賜りますようお 願い申し上げます。 2016年4月 北海道電力株式会社 2 2016年度経営計画の概要(全体像) ほくでんグループが目指す企業像 • 2011年の東日本大震災以降、泊発電所の長期停止に加え、小売全面自由化による競 争の激化など、当社を取り巻く経営環境が大きく変化するなか、変わらぬ経営理念のもと、 「ほくでんグループが目指す企業像」に向け、グループ一丸となった取り組みを進めてい きます。 ほくでんグループ経営理念 人間尊重 地域への寄与 効率的経営 ほくでんグループが目指す企業像 ・「ともに輝く明日のために。Light up your future.」を コーポレート・スローガンに掲げ、責任あるエネルギー 供給の担い手としての役割を全うすることで、地域の持 続的な発展を支えていきます。 ・総合エネルギー企業としてさらなる成長と発展を遂げ るために、新たな視点を取り込みながら、果敢にチャレ ンジしていきます。 ・スピード感や柔軟性のある事業運営を進め、事業基 盤をゆるぎないものとし、ステークホルダーの皆さまの ご期待に応えていきます。 3 2016年度経営計画の概要(全体像) 2018年度までに目指す姿 • 2016~2018年度の3年間を、今後も責任あるエネルギー供給の担い手であり続けるた めに、小売全面自由化のなかで競争を勝ち抜くとともに、将来の安定供給を確かなもの としていく重要な期間と位置付けています。 2018年度までに目指す姿 ・安全確保を大前提に、泊発電所の3基稼働体制へ早期に復帰しています。 ・泊発電所の安全性向上を追求しています。 ・効率化や販売努力により、収支の改善や財務基盤の強化が進展しています。 ・泊発電所の営業運転後には、電気料金を改定しています。 経営の 早期 安定化 ・小売全面自由化後の競争を勝ち抜くとともに、電気の利用拡大が進んでいます。 ・事業領域の拡大に向けて動き出しており、総合エネルギー企業としての成長に向けた 礎を築いています。 成長戦略 の展開 ・将来にわたる安定供給の確保と価栺競争力を兼ね備えた電源構成を追求しています。 ・北本連系設備の増強により北海道内における電力の安定供給が一層向上しています。 ・設備の経年化へ適切に対応しています。 ・2020年4月の法的分離に向けた準備が整っています。 ・人材育成の早期化や技術・技能の継承によりスキルを維持・向上しています。 ・従業員が高いモチベーションを持って業務を遂行しています。 ・エネルギー供給を通じ、地域の持続的な発展を支えています。 事業基盤 の強化 4 2016年度経営計画の概要(全体像) 「2018年度までに目指す姿」に向けた取り組み • 「2018年度までに目指す姿」の実現に向け、以下の取り組みを進めていきます。 「2018年度までに目指す姿」に向けた取り組み事項 経営の早期安定化に向けた取り組み 1.泊発電所の早期再稼働と安全性向上に向けた取り組み 2.収支改善・財務基盤の強化 収益拡大に資する成長戦略の展開 3.競争を勝ち抜くための販売活動の展開 4.さらなる成長に向けた事業領域の拡大 事業基盤の強化に向けた取り組み 5.将来の安定供給を支える発電・流通設備の構築 6.法的分離に向けた組織・業務運営体制の検討 7.新たな課題に対応可能な人材の育成・確保 8.地域・社会との共生 5 「2018年度までに目指す姿」 に向けた取り組み事項 6 経営の早期安定化に向けた取り組み 1.泊発電所の早期再稼働と安全性向上に向けた取り組み 〔取り組みの背景〕 ◇2012年5月以降、泊発電所の全基停止が続き、2度の電気料金値上げを実 施しました。また、経年化が進んでいる火力発電所の高稼働が続き、計画外 停止は増加しており、北海道内の電力需給は厳しい状況が続いています。 ◇2013年7月に新規制基準が施行され、泊発電所3号機を優先して、新規制 基準適合に必要な安全対策工事を進めるとともに、原子力規制委員会による 審査を受けています。2015年12月には最大の課題と考えていた基準地震動 について概ね了解をいただき、残りの審査項目について対応を続けています。 ◇北海道内における電力の安定供給を確保しつつ、低廉な電気をお届けするた めには、安全確保を大前提とした泊発電所の一日も早い再稼働が必要です。 ◇また、福島第一原子力発電所のような事敀を決して起こさないとの強い決意 のもと、原子力事敀のリスク低減に向けた丌断の努力を継続し、より一層の安 全性向上に向けた取り組みを積み重ねることで皆さまから信頼していただける 発電所を目指していきます。 7 1.泊発電所の早期再稼働と安全性向上に向けた取り組み 新規制基準適合性審査への的確な対応 • ほくでんグループの総力を挙げて対応し、皆さまのご理解をいただきながら、安全確保を 大前提に一日も早い泊発電所の再稼働を目指していきます。 • 原子力規制委員会の確認ができるだけ早く得られるよう、全社的な応援体制を構築し、 先行事例の最大限の活用により工程の短縮を図っていきます。 丁寧かつ分かりやすい情報発信 • 泊発電所の安全対策等に関する地域説明会のほか、新規制基準適合性審査の状況 や泊発電所の必要性などについてご理解いただけるよう、地域の皆さまとの対話やホー ムページを通じて、丁寧かつ分かりやすい情報発信に努めていきます。 地域説明会の様子 当社ホームページ 各種リーフレット 8 1.泊発電所の早期再稼働と安全性向上に向けた取り組み <泊発電所3号機における再稼働までの工程イメージ> これまでの動き 新 規 制 基 準 適 合 性 審 査 原 子 炉 設 置 変 更 許 可 工 認事 可計 画 変保 更安 許規 可定 今後の予定(イメージ) 現在 原子炉設置変更許可申請 '2013年7月( 先行事例を最大限に活用して、 再稼働に向けた工程の短縮を目指していきます。 補正書作成 審査対応 補正書提出※1 審査 審査書案 パブリックコメント 作成 許可手続き 許可 ※1 設備の設計のもとになる基準地震動や基 準津波などに関する審査会合での指摘を 踏まえ、変更・追加した内容を補正書とし て提出します。 新たな基準地震動による耐震性の評価など 補正書提出 工事計画認可申請 '2013年7月( 審査 認可 補正書提出 保安規定変更認可申請 '2013年7月( 審査 認可 ※2 認可を受けた工事計 画どおりに工事が行わ れているかなどについ て、国が確認します。 使用前検査※2 泊発電所 安全対策工事 起動操作 試運転 再稼働(発電再開( 原子炉設置変更許可(基本設計) 重大事敀などの対策に関する基本的な設計方針および対策の有効性評価 工事計画認可(詳細設計) 原子炉設置変更許可に基づく、重大事敀などの対策に必要な設備などの詳細な設計内容 保安規定変更認可(運転管理や体制) 重大事敀などの対策に関する体制および設備の運転・管理の手順など 9 1.泊発電所の早期再稼働と安全性向上に向けた取り組み 安全対策工事の着実な実施 • 泊発電所3号機においては、当初計画していた安全対策工事が概ね完了しています。 基準地震動の検討と並行して、設備への影響を評価し補強工事などを進めていきます。 • 特定重大事敀等対処施設についても、着実に工事を進めていきます。 <安全対策の考え方> 電源を絶やさない 自然現象から発電所を守る 森林火災対策 敷地浸水対策 建屋浸水対策 として防潮堤を設置 として水密扉を設置 として防火帯を整備 外部電源の受電 ルートを多重化 炉心(燃料)を冷やし続ける 水を供給するための ポンプを多重化・多様化 代替屋外給水 タンクを追加設置 常設バックアップ 電源を追加設置 移動可能なバック アップ電源車を配備 重大事故に備える 水素爆発を 防ぐ装置を 設置 放射性物質の 拡散を抑制する 緊急時対策所 を整備 放水砲を配備 継続的な 訓練を実施 10 1.泊発電所の早期再稼働と安全性向上に向けた取り組み <泊発電所の主な安全対策の現状(全体イメージ)> 竜巻対策 外部電源の受電ルートを多重化 防火帯 緊急時対策所 常設のバック アップ電源 移動可能なポンプ車 代替屋外 給水タンク 飛来物防護設備 移動可能なバックアップ 電源車 代替格納容器 スプレイポンプ 水密扉 水素爆発を 防ぐ装置 放水砲 原子炉格納容器 高台 海抜3 1 m以上 防潮堤(高さ海抜16.5m) 敷地 海抜1 0 m 制御棒 既 存 ポ ン プ 蒸気発生器 燃料 原子炉 給( 新 水蒸 設 用気 ポ 高発 圧生 ン ポ器 プ ン直 プ接 ) 既 存 ポ ン プ 11 1.泊発電所の早期再稼働と安全性向上に向けた取り組み 泊発電所のたゆまぬ安全性向上の追求 • 「安全性向上計画」に基づき、国内外の新たな知見の導入、リスク評価やリスクコミュニ ケーションの実施、事敀対応能力の一層の向上などに取り組むとともに、計画の継続的 な改善を通じた安全性向上を図ってきました。 • 引き続き、安全最優先の価値観をほくでんグループで共有し、社長のトップマネジメントの もと、新規制基準への適合はもとより、泊発電所の安全性のより一層の向上に向け、丌 断の努力を重ねていきます。 • また、国・周辺自治体と連携を深め、被災者支援を含めた原子力災害に対する緊急時 対策対応の充実・強化に向けて原子力事業者として継続的に取り組んでいきます。 <たゆまぬ安全性の追求> 建屋入口へ 水密扉を設置 リ ス ク の 低 減 防潮堤の高さ決定(2012年5月) 防潮堤完成(2014年12月) ※新規制基準施行前から自主 的な安全対策を随時実施 蒸気発生器直接給水用 機器の故障等 (2011年10月完了) 高圧ポンプの設置 の防止を中心 (1・2号機:2012年11月完了) とした対策 福島第一原子力 (3号機:2013年10月完了) 発電所事故後の 緊急安全対策 新規制基準 (2011年5月) 適合性対策 総合管理事務所 (2013年7月) の耐震補強 (2016年1月完了) 福島第一 原子力発電所 事故発生 (2011年3月) 当社は、毎年度、外部機 関'JANSI・WANO等(に よる評価・提言を活用し ながら、「安全性向上計 画」に基づき、リスク低減 および安全性の向上に 継続的に取り組んでいき ます。 安 全 性 の 向 上 12 1.泊発電所の早期再稼働と安全性向上に向けた取り組み 泊発電所の再稼働までの間に安定供給を維持するための需給対策 • 泊発電所が再稼働するまでは厳しい需給状況が続くため、引き続き、電力の供給と需要の 両面から様々な対策を行い、電力の安定供給の確保に取り組んでいきます。 <これまでの主な需給対策> 供給面の対策 ・発電・流通設備のパトロール・運転監視の強化 ・緊急設置電源'苫小牧発電所および南早来変 電所構内に設置、合計出力14.9万kW(の継続 設置 ・火力発電所の増出力運転 ・自家発電設備をお持ちのお客さまからの電力 購入 ・燃料輸送能力の増加 ・京極発電所'20万kW×2(の営業運転開始 発電所のパトロールを強化 緊急設置電源 需要面の対策 ・節電や各種需要対策メニュー加入のお願い ・ホームページやSNS'フェイスブック・ツイッ ター(に「でんき予報」や具体的な節電方法を 掲載するなど、お客さまの省エネ・節電に役立 つ情報を発信 街頭での節電のお願い フェイスブック画面イメージ 13 経営の早期安定化に向けた取り組み 2.収支改善・財務基盤の強化 〔取り組みの背景〕 ◇泊発電所の長期停止に伴い、火力発電所の燃料費が急増し、財務状況が急激 に悪化しました。 ◇経営全般にわたる徹底した効率化への継続的な取り組みに加え、料金値上げの 影響などにより、2015年度の収支は大幅に改善しましたが、今後も電力の安定 供給を磐石なものとしていくためには、収支改善・財務基盤の強化が必要です。 <収支状況の推移(連結)> '億円( <自己資本比率の推移(連結)> '%( 292 0 119 24.4 280 300 29 -96 25 19.5 212 20 -93 -300 自己資本の回復 15 -600 -629 -720 -900 -1,281 -1,200 -953 -1,328 -1,500 2010 2011 2012 10.8 ※ 10.2 2014 2015 7.6 10 当期純損益 経常利益 9.8 5 0 2013 2014 2015 ※「純損益」は、「親会社株主に帰属する純損益」を表しています。 2010 2011 2012 2013 14 2.収支改善・財務基盤の強化 電気料金の値下げに向けた対応 • 電力需給および収支・財務両面の改善に寄不する泊発電所の一日も早い再稼働に全 力で取り組み、営業運転に復帰した後には電気料金の値下げを行ってまいります。 経営効率化の推進 • 小売全面自由化を迎えるなかでの価栺競争力の向上や財務基盤の強化に向けて、引 き続き経営効率化の取り組みを進めていきます。 • これまで蓄積してきた技術力や経験を活用するとともに、これまでの発想にとらわれない 合理的かつ効率的な設備の保全や業務運営方法の改善などに取り組んでいきます。 • 資機材調達コストのさらなる削減に向けて、外部専門家の視点のさらなる活用を図りつ つ、今後も競争発注率30%に向けた取り組みなどを継続していきます。 収益拡大に資する取り組み • 販売活動や事業領域の拡大に取り組み、収益の拡大を図っていきます。 ※具体的な取り組みについては、「3.競争を勝ち抜くための販売活動の展開」'16~ 20ページ(、「4.さらなる成長に向けた事業領域の拡大」'21~22ページ(をご覧く ださい。 15 収益拡大に資する成長戦略の展開 3.競争を勝ち抜くための販売活動の展開 〔取り組みの背景〕 ◇2016年4月から電力の小売全面自由化が始まりましたが、引き続き責任ある エネルギー供給事業者としての役割を果たすことにより、地域の活性化に寄 不していきます。 ◇競争が進展するなかにおいても、引き続き当社をお選びいただけるよう、お客 さまのご期待にお応えしていきます。 ◇また、省エネにも資する高効率電化機器の導入拡大を通じて、寒冷な北国に おいても快適かつ安全で安心な暮らしの実現をお手伝いしていきます。 16 3.競争を勝ち抜くための販売活動の展開 電気料金メニューの拡充 • 小売全面自由化を迎えるなか、お客さまのニーズにお応えできる新たな料金メニューと してeタイム3〔Mプラン〕および〔Sプラン〕 をご用意いたしました。 • 引き続き、お客さまのニーズにお応えできる料金メニューを順次ご提供していきます。 eタイム3 〔Mプラン〕 ※7月実施 eタイム3 〔Sプラン〕 ※4月実施 集合住宅で、省エネ性の高いヒートポンプ機器'暖冷房 暖冷房エアコンやIHクッキングヒーターをご利用されるな メリットが エアコンやエコキュート(によるオールヒートポンプ電化をご利用 ど、契約容量6kVA以下で、比較的ご使用量の 期待できる されるなど、契約容量8kVA以下で、比較的ご使用 多いお客さま お客さま 量の多いお客さま 年間5,377円 (2.5%)おトク 料金試算 211,535円 ドリーム8 <料金単価> 基 本 料 金 な ど 206,158円 契約容量: 8kVA 使用電力: 7,752kWh/年間 eタイム3〔Mプラン〕 区分 eタイム3 '10kVAまで( eタイム3〔Mプラン〕 '8kVAまで( eタイム3〔Sプラン〕 '6kVAまで( 単位 1契約 年間14,684円 (8.4%)おトク 175,826円 契約容量: 6kVA 使用電力量: 5,181kWh/年間 161,142円 従量電灯B 料金 3,175.20円 電 力 ▲500円 量 料 ▲1,000円 金 eタイム3〔Sプラン〕 区分 単位 午後時間 朝晩時間 夜間時間 料金 39.94円 1kWh 30.35円 14.37円 17 3.競争を勝ち抜くための販売活動の展開 新たなサービスの導入 • お客さまニーズを踏まえ、ポイントサービスをはじめとする会員制Webサービスなど、付加 価値の高いサービスをご提供していきます。 • さらなるサービスの向上に向けて、セット販売などエネルギーに関するあらゆるニーズを 捉えたサービスを検討していきます。 <会員制Webサービス 「ほくでんエネモール」 > • 会員制Webサービス「ほくでんエネモール」を2016年6月から開始いたします。 • ほくでんエネモールでは、パソコンやスマートフォン等を通じて、 暮らしに役立つ情報やお客さまにお楽しみいただけるコンテンツ、 おトクなポイントサービス等をご提供いたします。 道産品レシピや電気にまつわる情報等、 お客さまに喜んでいただける情報を定期 的に提供します。 アンケートや投稿、ゲームなどWebサイト 内で、お客さま参加型のイベントを随時展 開します。 Webサイトの利用に応じて、お客さまに ポイントを進呈、様々なラインナップから 交換いただけます。 毎月の電気料金や使用量のグラフ表 示、検針結果やご請求額をメールでお 知らせします。 記事を読んで 貯める アンケートに 答えて貯める 情報を投稿して 貯める キャンペーンや イベントで貯める 道産品と交換 他企業のポイント へ移行 地域団体への チャリティ 18 3.競争を勝ち抜くための販売活動の展開 お客さまニーズを捉えた販売活動 • 価栺競争力を高めるとともに、お客さまニーズを捉えた販売活動を展開し、北国の快適 な生活をご提案していきます。 • 住宅分野においては、住宅全般の省エネルギーに係る情報発信や、ヒートポンプ機器・ 省エネ家電・HEMS'ホーム・エネルギー・マネジメント・システム(などの省エネルギーに 貢献する設備・機器のご提案・ご紹介など、お客さまの快適な暮らしをサポートする活動 を展開してまいります。 <次世代住宅として期待されているスマートハウス> 電気の流れ 太陽光発電 HEMSモニター 電気自動車 スマート家電 遠隔制御 スマート メーター <ヒートポンプシステムのイメージ> ・ヒートポンプシステムは、空気中や地中にある熱 エネルギーを電気の力で取り込み、有効活用で きるため、省エネルギーや省CO2を実現します。 電気 エネル ギー 電気 エネル ヒートポンプ だから ギー システムを 空気・ 地中等 活用 の熱 従来のヒーター式 電気機器の エネルギー源 ヒートポンプ式 電気機器の エネルギー源 省エネルギー & 省CO2 19 3.競争を勝ち抜くための販売活動の展開 省エネ性能に優れた電化システムを提案 • 法人のお客さま'業務用ビルや飲食店、商業施設など(に対して、高効率ヒートポンプ '空調・給湯・融雪(や電化厨房などの電化システムを提案し、お客さまのエネルギー消 費量の削減をサポートいたします。 • お客さまの建物の状況に応じて必要なエネルギー量やコスト、CO2排出量などを試算の うえ、お客さまに最適なプランをご提案いたします。 <電化システムの採用例> 北海道の冬でも活躍する 高効率ヒートポンプ <法人のお客さまへのご提案> エネルギーロスが尐ない IH調理器などを導入した 電化厨房 20 収益拡大に資する成長戦略の展開 4.さらなる成長に向けた事業領域の拡大 〔取り組みの背景〕 ◇省エネルギーの進展や北海道における総人口の減尐の影響に加え、電力の 小売全面自由化に伴う競争の進展などにより、電力需要の伸びが鈍化し、近 年は減尐に転じています。 ◇ほくでんグループが将来にわたって成長を成し遂げるため、これまで当社の中 核を成してきた北海道内の電気事業における販売活動を進めるとともに、事 業領域を広げ、収益の拡大に資する新たな事業を発掘することで、総合エネ ルギー企業としてのさらなる成長につなげていきます。 21 4.さらなる成長に向けた事業領域の拡大 総合エネルギー企業としての礎の構築 • 道外での電力販売やガス供給事業などの新たな事業領域の拡大について、他企業との アライアンスも含め、具現化に向けた検討を進めていきます。 <事業領域拡大のイメージ> 北海道外での電力販売 事 業 エ リ ア の 拡 大 早期の事業開始に向けて、 検討を進めています。 北海道内での電気事業 (ほくでんグループの基盤となる事業) ガス供給事業 石狩LNGタンク等完成後の早期事業 開始に向けて、検討を進めています。 事業分野の拡大 22 事業基盤の強化に向けた取り組み 5.将来の安定供給を支える発電・流通設備の構築 〔取り組みの背景〕 ◇2015年7月に決定したエネルギーミックスの内容を踏まえ、S+3Eの観点か ら一層バランスの取れた電源構成を目指しています。 ◇また、北海道エリアの安定供給確保をより確実にすることを目的として、流通 設備の増設や更新を進めています。 ◇系統規模の小さい北海道においては、気候により出力が変動する風力・太陽 光発電などの再生可能エネルギーを導入拡大していくためには、技術的な課 題を解決していくことが必要です。 <S+3E> エネルギー安定供給 経済効率性の向上 環境への適合 (Energy Security) (Economic Efficiency) (Environment) 安全性(Safety) 23 5.将来の安定供給を支える発電・流通設備の構築 将来の安定供給確保に向けた取り組み • 将来にわたる安定供給の確保に向け、石狩湾新港発電所の新設や北本連系設備の増 強工事などを進めるとともに、価栺競争力のある電源構成の構築を進めていきます。 • 設備の経年化が進む発電・流通設備について、これまで得られた知見やアイデアを活 用しながら、適切な設備保全を実施していきます。 <主な電源・流通設備の構築> 石狩湾新港発電所'170.82万kW) 1号機:2019年2月運転開始 2号機:2023年12月運転開始 3号機:2028年12月運転開始 京極発電所'20.0万kW) 3号機:2026年度以降運転開始 新得発電所'2.31万kW(※ 2021年8月運転開始 上岩松発電所'2.0万kW( 2020年11月廃止 ※廃止する上岩松発電所の設備のうち 流用可能なものを極力活用して新た な発電所を建設します。 北本連系設備'30万kW増強( 2019年3月運転開始 24 5.将来の安定供給を支える発電・流通設備の構築 <自社の電源計画> 工事中 着 工 準備中 発電所 出力(万kW) 着工※1 運転開始/廃止 京極3号機'水力( 20.0 2001年9月 2026年度以降 石狩湾新港1号機'LNG火力( 56.94 2015年8月 2019年2月 沓形10号機'内燃力( 0.075 2016年3月 2016年7月 石狩湾新港2号機'LNG火力(※2 56.94 2020年3月 2023年12月 石狩湾新港3号機'LNG火力( 56.94 2025年3月 2028年12月 新得'水力( 2.31 2018年12月 2021年8月 高見2号機'水力( 10.0→11.4 - 2018年12月 上岩松1号機'水力( △2.0 - 2020年11月'廃止( 音別'石油火力( △14.8'7.4×2台( - 未定'廃止( 沓形4号機'内燃力( △0.075 - 2016年4月'廃止( 廃 止 その他 <グループ会社の電源計画> ほくでん エコエナジー 発電所 出力(万kW) 着工※1 運転開始/廃止 京極名水の郷'水力( 0.041 2016年1月 2016年6月'新設( サンル'水力( 0.11 2015年7月 2018年1月'新設( 洞爺'水力( 0.55→0.64 2016年4月 2018年6月'再開発( ※1 着工は電気事業法第48条に基づく届出年月。 ※2 石狩湾新港2号機'LNG火力(は「2021年12月」から「2023年12月」に運転開始時期を繰り延べています。 25 5.将来の安定供給を支える発電・流通設備の構築 石狩湾新港発電所導入に向けた取り組み • 将来にわたる安定供給の確保に向けて、石狩湾新港発電所導入 の取り組みを着実に進めていきます。 • LNGの調達については、基本合意書を締結した関西電力㈱殿およ びマレーシアLNG社殿と詳細協議を進めていきます。 完成予想図 <石狩湾新港発電所の特徴> 高い発電効率 優れた環境特性 優れた運用性 ガスタービンと蒸気タービンを組み 合わせたコンバインドサイクル発電 方式を採用し、従来型に比べ、58 ~60%と高い発電効率※を有してい ます。 燃料となる天然ガスは、化石燃料 の中でも燃焼時のCO2排出量が尐 なく、環境性に優れています。 発電機の起動にかかる時間が短く、 また発電出力の調整速度が速いた め、時々刻々と変化する電力需要 への即応力があります。 <LNGの調達> ※低位発熱量'水蒸気の潜熱分を除いた発熱量( 売主 関西電力㈱殿 マレーシアLNG社殿 主な供給元 関西電力㈱殿が 調達する複数のLNG マレーシア産LNG 契約期間 契約数量 2018年4月1日から10年間 最大3隻/年 '約20万t( 最大2隻/年 '約13万t( 関西電力㈱殿との調印式 マレーシアLNG社殿との調印式 26 5.将来の安定供給を支える発電・流通設備の構築 北本連系設備増強工事の着実な推進 • 北本連系設備の増強工事を着実に進め、北海道内における電力の安定供給をより確実 なものとしていきます。 <北本連系設備増強工事の概要> 工事概要 ・送電容量:30万kW ・送電電圧:250kV'直流( ・送電亘長:122km 架空送電線 北海道側77km 本州側21km 地中ケーブル 24km ・工程:2014年4月着工 2019年3月運転開始 ルート図 自励式変換器の採用 直流送電としては国内で初めて 「自励式変換器」を採用 北斗変換所 新ルート 30万kW 既設ルート 60万kW ※電源開発㈱殿 所有 青函トンネル ・電圧調整が可能 ・交流系統に影響されず運転可能 ⇒系統の安定運用に貢献 ・調相設備・フィルタ等が不要 ⇒建設コスト低減 今別変換所 27 5.将来の安定供給を支える発電・流通設備の構築 再生可能エネルギーの導入拡大 • 水力発電をはじめ風力・太陽光発電など、再生可能エネルギーの導入拡大に積極的に 取り組んでおり、2015年度末時点の導入量は300万kWを超えています。 <北海道内の再生可能エネルギー導入量> 風力 31.5万kW 太陽光 97.3万kW バイオマス8.3万kW 水力 164.1万kW ※2016年3月末合計:303.7万kW 水力には純揚水式発電所である京極発電所を含まない 地熱2.5万kW • 電力量に占める再生可能エネルギー'固定価栺買取制度'FIT(適用分を含む(の割合 は2割程度となっています。 再生可能 エネルギー 2割程度 <電力量の構成> 2% 16% 27% 6% 2015年度 実績 49% ※自社電源の発電電力量と他社購入分の受電電力量の合 計'離島分を含みます(。 ※「再エネ'FIT電気以外(」には水力'純揚水式を除く(、太陽 再エネ 'FIT電気以外( 光・風力・バイオマスを含みます。 ※「卸電力取引所・その他」には、卸電力取引所からの調達 FIT電気 分のほか、純揚水式水力・廃棄物を含みます。なお、卸電 力取引所からの調達分には、水力・火力・原子力・FIT電 石炭 気・再生可能エネルギーなどが含まれます。 ※当社がFIT電気を調達する費用の一部は電気をご利用の 石油 全ての皆さまから集めた賦課金により賄われており、火力 発電などを含めた全国平均の電気のCO2排出量を持つ電 気として扱われます。 卸電力取引所 ※当社の2014年度のCO2排出係数'調整後(は0.688kg・その他 28 CO2/kWh'2015年度実績は現在集計中(。 5.将来の安定供給を支える発電・流通設備の構築 再生可能エネルギーの導入拡大 • 固定価栺買取制度開始以降の再生可能エネルギーの急速な導入拡大により、北海道 における風力・太陽光発電の接続申込量が30日等出力制御枠※1に達していますが、 新たな運用ルール※2のもと、受け入れを継続していきます。 ※1 風力・太陽光の出力制御を行わなければ追加的な受け入れが丌可能となる接続量 ※2 30日等出力制御枠を超えて接続される太陽光発電および風力発電について、需給のバランスを維持する ことが困難な場合に設備容量にかかわらず補償なく出力制御していただくルール • 確実かつ効率的な需給運用を図るため、風力・太陽光発電の出力予測精度の向上や 出力制御方法の確立などに取り組むとともに、各種実証試験・事業を進め、再生可能エ ネルギーの導入拡大と安定供給の確保との両立を図ります。 <北海道内における風力・太陽光発電の導入実績> (万kW) 30日等出力制御枠 160 140 120 100 上段 : 太陽光発電の導入量 下段 : 風力発電の導入量 80 117 97 60 40 36 20 32 (+20)※ 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 (年度) 0 ※ ' (内は東京電力殿との風力実証試験案件 <再生可能エネルギー予測システム> ・気象会社から配信される気象予報と実績に基 づき、風力・太陽光発電の出力を予測し、安定 した需給運用につなげていきます。 太陽光発電量予測の流れ ① 日 射 量 予 測 ② 出 力 予 測 モ デ ル ③ 発 電 量 予 測 発 電 量 実 績 直前実績で自動補正 '当日予測( 実績 学習機能で モデルを自動更新 29 5.将来の安定供給を支える発電・流通設備の構築 再生可能エネルギーの導入拡大 • 地域の資源である再生可能エネルギーのさらなる活用に向け、水力発電における未利 用エネルギーの活用や各種の実証試験などを積極的に推進しています。 水力発電所の出力向上 ・水力エネルギーのさらなる有効活用により発 電電力量の増加を図ります。 <中小水力発電所の開発> 上岩松発電所1号 廃止(20,000kW) 新得発電所新設 (23,100kW) 流用可能な既設設備 を極力活用 2018年12月 着工 2021年8月 営業運転 開始予定 <高効率な水車ランナによる出力向上> 新型水車ランナ ※羽根の形状と水の流れ・圧力 を条件に解析し、羽根の形・厚 さ・角度を最適化することで効 率が向上。また、エネルギーの 損失を減らしたことで、水車の 損傷も減尐。 風力発電の導入拡大に向けた実証試験 ・東京電力殿と共同で北本連系設備を活用し た実証試験を実施し、20万kW程度の導入拡 大を図っていきます。 ウィンド ファーム ウィンド ファーム 風力発電出力制 御技術の導入 北海道地域内 の系統 ウィンド ファーム 北本連系設備 ウィンド ファーム 北本連系設備 の活用 東京電力エリアへ送電 ・出力変動に相当する電力を東京電力エリア へ送電し、当社エリアの風力導入量の拡大を 図ります。 30 5.将来の安定供給を支える発電・流通設備の構築 再生可能エネルギーの導入拡大 大型蓄電システム実証事業 ・南早来変電所にレドックスフロー電池'定栺出 力1.5万kW×4時間容量(を設置し、風力・太 陽光発電の出力変動に対する新たな調整力と しての性能実証および制御技術を開発します。 ※経済産業省の「大型 蓄電システム緊急実 証事業」に参画。 '2013~2018年度( バイオマス発電に係る研究開発・実証事業 ・地域に根ざしたエネルギーである家畜系バイオ マス発電の出力制御に係る研究開発に取り組 んでいます。 ※NEDOの事業として北海道大学と共同実施。 '2014~2018年度( ※鹿追町と別海町にあるプラントでエネルギーの有 効活用に向けたデータ計測を実施。 ・また、倶知安町において、水素を活用した新た な技術の開発を目指す林野庁の小規模木質バ イオマス発電実証事業に取り組んでいきます。 31 事業基盤の強化に向けた取り組み 6.法的分離に向けた組織・業務運営体制の検討 〔取り組みの背景〕 ◇2015年6月に電気事業法が改正され、電力システム改革の第3弾として、当 社を含めた全国の10電力会社については、国の検証を踏まえたうえで、法的 分離'分社化(が実施されることになりました。 ◇送配電部門の中立性や安定供給の確保を大前提に、ほくでんグループの総 合力や効率性を発揮し円滑な業務運営ができるよう、分社化に向けた対応を 進めていきます。 32 6.法的分離に向けた組織・業務運営体制の検討 分社化に向けた検討・準備 • 2020年4月の分社化に向け、組織・業務運営体制などに関する検討・準備を着実に進 めていきます。 <電力システム改革の工程表> 2015年4月 電 力 シ ス テ ム 改 革 に 関 す る 基 本 方 針 広域機関 設立 2016年4月 2020年4月 運用開始 小売全面 自由化 料金規制の 経過措置期間 料金規制 の撤廃※ ※競争の進展に応じて エリアごとに料金規制を撤廃 法的分離の実施にあたっては政府が需給状況 などの検証を行うこととされており、当社としては、 検証の結果を踏まえて必要な措置が実施され ることを求めていきます。 改革検証 '法的分離前( 改革検証 '法的分離から5年以内( 送配電部門 の法的分離 33 事業基盤の強化に向けた取り組み 7.新たな課題に対応可能な人材の育成・確保 〔取り組みの背景〕 ◇安定供給の確保や新たな課題に取り組むなかで、企業の原動力になる人材 の育成・確保は極めて重要です。 ◇近年、従業員の世代交代が急速に進むなか、これまで脈々と受け継いできた 技術・ノウハウの維持・伝達が急務となっています。 ◇女性のさらなる活躍を含めた人材の多様化や従業員一人ひとりの能力を最 大限に発揮できる職場づくりに努めていきます。 34 7.新たな課題に対応可能な人材の育成・確保 人材育成と技術継承 • ベテラン社員の退職と若年層の増加傾向が続くなかでも、ほくでんグループを支える人 材や技術の維持・確保に向けて、人材育成の早期化や若年層への技術継承を進め、ス キルの維持・向上に努めていきます。 模擬柱を用いた高圧線新設 訓練 タービン分解点検実習 泊発電所の運転訓練シミュレータ を使用した事敀時操作訓練 女性従業員のさらなる活躍推進 • 仕事と家庭の両立支援に向けた取り組みを通じて、2015年4月に厚生労 働大臣より「子育てサポート企業'くるみん(」の認定を受けました。 • 今後は、女性従業員の管理職数を4年後に2倍以上とする目標を掲げ、積 極的登用を推進するなど、女性従業員のさらなる活躍を進めていきます。 くるみんマーク 35 事業基盤の強化に向けた取り組み 8.地域・社会との共生 〔取り組みの背景〕 ◇ほくでんグループは北海道に根ざす企業として65年間、北海道の皆さまととも に歩み続けてきました。 ◇経営環境が変わろうとも、北海道の持続的発展と活性化につながる事業運営 を進めていきます。 36 8.地域・社会との共生 皆さまからの期待と信頼にお応えするための取り組み • 地域の皆さまからお寄せいただく期待と信頼に誠実にお応えし、地域経済や地域社会の 活性化に向けて取り組んでいきます。 街路灯清掃 除雪ボランティアイベントに参加 道内各地で実施している植樹活動 地域・社会とのコミュニケーションの充実 • 事業活動に関わる情報を積極的にお知らせするとともに、地域社会の一員として地域の皆 さまとのコミュニケーションを充実させて相互理解を深めていきます。 小中学校への出前教室 投資家への説明会 広報紙「あなたのでんき」 37 参考 ほくでんグループ各社の事業内容 '2016年4月現在( 北海電気工事 電気・電気通信工事、土木・建築工事、 管・空調・給排水設備工事、防災・防犯 設備工事 北海道計器工業 電力量計の整備・製造・販売および検定 代弁、電気計器・機器の試験・工事 北電興業 建物の総合管理、土木・建築工事、緑化 維持管理等の環境保全、燃料・資機材 等の販売、温浴事業、清掃・警備、電柱 広告 北電総合設計 土木・建築・電気・環境・エネルギーに関 する総合建設コンサルタント 北海道パワーエンジニアリング 火力発電事業、火力発電所の運営受託、 発電設備ほか各種プラントの建設・補修・ 保守・運転およびコンサルティング 苫東コールセンター 海外炭の受入・保管および払出業務、海 運代理店業、通関業 ほくでんエコエナジー 水力発電事業、太陽光発電等の再生可 能エネルギーによる電力販売、発電設備 等の維持管理業務の受託およびコンサル ティング ほくでんサービス 電気料金に関する検針・集金、配電設備 の設計・調査・保守業務、住宅電化機器 の敀障に関する総合窓口、省エネルギー 提案 北海道総合通信網 イーサネット通信網・インターネット接続等の電気 通信サービス、情報通信ネットワークの工事・ 保守・監視およびコンサルティング、ネットワーク 関連機器販売、セキュリティビジネス ほくでん情報テクノロジー 情報処理システムのコンサルティング、開発・ 運用管理・教育、情報処理機器・ソフトウェ アの販売、インターネットデータセンター事業、その 他情報処理関連サービス ほくでんアソシエ デザイン・印刷・製本、放送字幕制作、ノ ベルティー・ギフト商品類の販売、日用雑 貨・食料品等の販売 北海道レコードマネジメント 文書管理改善業務、機密文書の機密消 滅処理・リサイクル 38 本資料は2016年4月27日現在のデータに基づいて作成されております。また、金融商品取引法上のディスクロージャー資料ではなく、 その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。本資料には将来の業績に関する記述が含まれておりますが、これらの記述 は将来の業績を保証するものではなく、リスクと丌確実性を内包するものです。将来の業績は経営環境に関する前提条件の変化などに 伴い変化することにご留意ください。 別 紙 1 経営効率化への取り組み 1.2015年度の効率化実績 • 2015年度は、2014年11月の電気料金値上げ認可時の審査専門小委員会でお示しした 560億円程度の効率化に、国から示された査定への対応として補正額100億円を加えた 660億円程度の効率化計画を2015年4月に公表しておりました。 • 人件費や需給関係費の削減、資機材調達コストの低減などに取り組むとともに、2015年 度が黒字必達の中、緊急対策として修繕費および諸経費等の支出削減を行ったことなど により、計画値を100億円程度上回る756億円の効率化を達成しました。 (億円、億円程度) 費用項目 計画(b) (2015年4月公表) 実績(a) 増減(a)-(b) 人件費 163 160 同程度 需給関係費 221 190 +30 設備投資関連費用 62 60 同程度 修繕費 175 130 +50 諸経費等 134 120 +20 資産売却 0 ー 同程度 756 660 +100 合計 1 1.2015年度の効率化実績 【人件費】 主な効率化の内容 2015年度 実績 具体的な取り組み例 役員報酬の削減 ・役員報酬の減額 給料手当の削減 ・月例賃金減額 ・賞与の減額 ・賃金制度、再雇用制度等の見直し 厚生費の削減 ・健康保険料会社負担率の引下げ 163億円 【需給関係費】 2015年度 実績 主な効率化の内容 具体的な取り組み例 燃料費の削減 ・燃料調達方法の多様化による削減 ・石炭保管料などの燃料の受入・払出し業務に関する経費等の削減 ・水力発電所の出力増強 ・石油に比べ安価な国内炭火力の稼働増 ・競争原理の活用など燃料調達価格のさらなる低減 221億円 購入電力料の削減 ・他社電源の固定費用削減 ・自家発電設備をお持ちのお客さまからの電力購入単価の低減 卸電力取引所の活用 ・卸電力取引所からの安価な電力購入による燃料費の削減等 2 1.2015年度の効率化実績 【設備投資関連費用】 主な効率化の内容 2015年度 実績 62億円 資機材調達コスト の低減 具体的な取り組み例 ・外部知見の活用 ・機器の仕様見直しや汎用品の採用 工事実施時期 の見直し ・当社やメーカーが新たに開発した保全・診断技術の活用による設 備更新時期の最適化 工事内容・工法 の見直し ・全体更新から部分更新への工事範囲の縮小 ・撤去機器の再利用による新規購入の取り止め 【修繕費】 主な効率化の内容 2015年度 実績 175億円 具体的な取り組み例 資機材調達コスト の低減 ・新規の取引先の参入による競争促進 ・材料・工事等の分離発注 新技術・新工法 の開発・導入 ・メーターボックス(計器箱)の小型化 工事実施時期 の見直し ・設備点検と取替・補修工事などの実施時期調整による施工面での 効率化 緊急対策 ・厳しい収支状況を踏まえた緊急的な支出削減の実施 3 1.2015年度の効率化実績 【諸経費等】 主な効率化の内容 2015年度 実績 134億円 具体的な取り組み例 普及開発関係費 の削減 ・広報紙のモノクロ化 資機材調達コスト の低減 ・競争拡大に向けた取り組み ・間接材調達における社外専門家の活用 その他の費用の削減 緊急対策 ・自社研究の実施内容・時期の見直し ・厳しい収支状況を踏まえた緊急的な支出削減の実施 【資機材調達】 • 全社的な資機材調達コストの低減に向け、「調達検討委員会」を中心に経営層の指揮のも と全社一体となって取り組み、すべての調達案件を対象にコスト低減のための具体方策の 検討・実施※を進め、2015年度は資機材調達コストの10%の低減目標を達成しました。 ※競争発注率目標、2013~2015年度平均30%程度についても達成。 4 2.効率化の取り組み事例 【事例①:燃料費の削減】 • 泊発電所の長期停止により、火力発電所の燃料費が急増しているなか、燃料費の削減 に向けて取り組んでいます。 • 具体的には、海外炭における「価格決定方式の多様化」「契約時期の分散化」、海上輸 送における「スポット用船市況の活用」によるCIF価格の低減などに取り組んでいます。 価格決定方式の多様化 ・これまで長期契約の価格決定方式において一般的であった年間固定価格に加え、市況下落も反映で きる市況連動価格方式の契約を導入し、経済性と安定性を追求しています。 契約時期の分散化 ・長期・短期・スポット契約の契約時期を分散させ、価格変動リスクの低減を図っています。 スポット用船市況の活用 ・燃料輸送にあたっては、大型専用船と船舶を特定しない長期契約を軸に 低廉な運賃を確保していますが、現在大きく低迷しているスポット用船市況を 活用するべく、長期契約を下限まで減らし、競争によるスポット調達を増やして 輸送コストの抑制に努めています。 石炭輸送船 5 2.効率化の取り組み事例 【事例②:配電設備の冠雪防止対策】 • 電柱など配電設備への著しい冠雪※は停電につながる可能性もあることから、冠雪対策 は北海道の冬における宿命的課題です。特に豪雪地域においては、その対応に多大な 労力を費やしています。 • 3年間かけて機材・工法の改良を重ね冠雪防止対策の研究を行い、雪を分離する様々 な機材を考案し、冠雪の抑制方法についての検証を進め、一定の成果を確認することが できました。引き続き、実用化に向けた研究を継続していきます。 ※電柱や鉄塔などの設備の上に雪が積もること。 対策前 対策後 同じ電柱で 対策後 著しい冠雪が発生し停電となる可能性 もあることから、冠雪落とし作業に多大 な労力を要しています。 雪を分離する2種類の機材を組み合 わせて設置し、冠雪は減尐しました。 6 2.効率化の取り組み事例 【事例③:変圧器の構内移動工法の採用】 • 基幹系変電所における18万7千ボルト以上の変圧器については、老朽化の状況を見極 めながら、更新工事を実施しています。 • 更新工事においては、構内で100t以上の変圧器を移動させる必要がありますが、従来 のコロ引き工法などに代わり油圧式の重量物移載装置※を採用することで、工事期間の 短縮と工事費のコストダウンを実現しました。 ※㈱北日本重量殿の特許技術 従来工法:コロ引き 新工法:重量物移載装置による移動 変圧器 拡大 アタッチメント メインシリンダー: 変圧器を5cm程度 持ち上げる スライド シリンダー スライドプレート: 水平方向に40cm程度移動 重量物の下にコロ棒を入れ、 ウインチ(巻き揚げ機)を 使用して移動していました。 変圧器に4台の重量物移載装置を取り付け、変圧 器の持ち上げとスライドシリンダーによる水平移動を 繰り返します。(全方向への移動が可能) 7 2.効率化の取り組み事例 【事例④:資機材調達における取り組み】 • 大型の新規プロジェクトのほか、一般資機材やサービス系委託などの間接材の調達にお いても 、品質維持とコスト低減の両立に向けた取り組みを実施しました。 ・EPC(設計・調達・建設)契約を採用 設計・調達・建設を一括りにして発注することで、受注者の総 石狩湾新港発電所や 合力を活用するとともに、詳細設計以降の金額上昇リスクを 北本連系設備などの 回避 大型の新規プロジェクト ・取引先から技術的コスト低減方法の提案を受け当社の仕様に反 映する「VE提案方式」を積極的に採用 間接材 スマートメーター ・外部専門家のノウハウも活用しながら、グループ一括での調達や 契約先からの多様な提案を受容することで、きめ細かなコスト低 減を実施 ・北陸電力㈱殿および四国電力㈱殿と 共同調達を実施し、スケールメリットを 活用して調達コストを低減 スマートメーター 8 3.2016年度の効率化計画 • 2016年度については、小売全面自由化を迎えるなかでの価格競争力の向上や財務 基盤の強化に向けて、これまで実施してきた効率化の取り組みを弛めることなく継続し ていくことが必要と考えております。 • このため、2016年度の効率化の取り組みについては、一昨年の電気料金値上げ時に 560億円程度とお示しした2015年度の効率化計画と同様の取り組みを継続してまいり ます。 • また、効率化の実施段階においてもコスト削減余地の洗い出しを行うことで、さらなる効 率化を達成するよう、全社をあげて努力してまいります。 9 別 紙 2 収支の概況 1.収支および財務の状況(単独) 2011年3月の東日本大震災以降、泊発電所が順次停止したことにより、火力発電所の 燃料費や、他社から購入している購入電力料が急増しています。 2013年度は32年ぶりとなる電気料金の値上げを実施させていただくとともに、462億円 のコスト削減を実施しましたが、988億円の経常損失となりました。 2014年度は、11月に2度目となる値上げを実施させていただくとともに、774億円のコス ト削減に取り組みましたが、泊発電所の長期停止に伴う燃料費等の大幅な増加を吸収す るに至らず、87億円の経常損失となり、当期純損益は、渇水準備引当金を全額取り崩し たことなどにより、42億円の利益となりました。また、2014年度末の純資産は優先株式の 発行などから1,475億円となりました。 2015年度は、現行料金で発電再開を織込んでいた泊発電所が引き続き長期停止中で ありますが、緊急収支対策を含めた756億円のコスト削減を実施したことや、燃料価格の 低下が電気料金に反映されるまでの期ずれ影響により190億円程度の差益が発生したこ となどから、経常損益は212億円の利益となり、2010年度以来となる5年ぶりの黒字を達 成し、当期純損益も170億円の利益となりました。 1 1.収支および財務の状況(単独) 2015年度末の純資産は、170億円の当期純利益を計上したことなどにより、1,608億円 (自己資本比率9.1%)となりましたが、震災以前の2010年度末には3,659億円(自己資 本比率23.2%)であった純資産に比べ半分を下回る低い水準となっております。また、有 利子負債残高については1兆2,900億円となり、過去最高となった2013年と同水準である など、依然として当社の財務状況は大変厳しい状況が続いております。 なお、当期純利益につきましては、内部留保の充実等に充当し、内部留保資金につきま しては、設備投資ならびに財務体質の改善等に活用しております。 また、電気料金につきましては、現時点で泊発電所の発電再開時期を明確に見通すこ とができないため、経営全般に亘る効率化を進めながら当面は現行料金の維持に努めて まいりますが、営業運転復帰後は値下げを実施したいと考えております。 2 1.収支および財務の状況(単独) (億円) <収支実績> 年 2011 経常 収益 2014 2015 5,511 5,405 5,737 6,263 6,378 その他収益 676 385 339 426 607 合 計 6,188 5,791 6,076 6,689 6,986 人 件 費 586 580 535 451 507 2,214 3,149 3,230 3,036 2,565 繕 費 1,018 764 729 707 827 減価償却費 992 920 897 877 850 支 払 利 息 139 150 163 166 162 その他費用 1,383 1,413 1,508 1,537 1,861 合 6,334 6,977 7,064 6,777 6,774 (△18) △146 (△1,200) △1,186 (△842) △988 (45) △87 (361) 212 48 14 26 △193 10 △195 △1,200 △1,014 106 202 549 - △372 64 31 △745 △1,200 △642 42 170 修 経常 費用 ( 営 業 経 常 計 損 益 ) 損 益 渇水準備金引当又は取崩し 税引前当期純損益 人 2013 電灯電力料 燃料費・購入電力料 法 2012 度 税 等 当 期 純 損 益 ※億円未満は切り捨て ※営業損益、経常損益、税引前当期純損益、当期純損益欄の△は損失 3 1.収支および財務の状況(単独) <主要諸元> 年 2011 2012 度 2013 2014 2015 販売電力量(億kWh) 321 312 306 298 286 為替レート(円/$) 79 83 100 110 120 原油CIF価格($/b) 114.2 113.9 110.0 90.4 48.7 <財務指標等> 年 2011 2012 度 2013 2014 2015 純資産残高(億円) 2,797 1,552 929 1,475 1,608 自己資本比率(%) 18.0 9.7 5.4 8.4 9.1 有利子負債残高(億円) 9,518 11,332 12,965 12,960 12,900 4 2.2016年度収支見通し(単独) 売上高は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度の影響による増加は見込まれま すが、販売電力量の減少に加え、燃料価格の低下による燃料費調整額の減少などにより、 前年度に比べ110億円程度減少の6,850億円程度となる見通しであります。 一方、損益につきましては、今後の供給力の状況を見極めていく必要があり、燃料費な どの費用を合理的に算定することができないため、未定といたします。 今後、業績を見通すことが可能となり次第、速やかにお知らせいたします。 5
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