聖イグナチオ教会 ヨセフホール

Yukari
(シンガー)
福島でレストラン専属歌手
として活躍していたが、震
災後東京に避難。2013 年、
アルバム「マイライフ」、
2015 年「Voyage 旅立ち」を
リリース。7 月 3 日にはパ
リでライブ開催予定。
Facebook、アメブロ、
Twitter でも発信中。
http://www.yukari311.com
棚澤明子
(フリーライター)
親子で鉄道を楽しむことを
テーマに 2009 年「子鉄&マ
マ鉄の電車ウオッチングガ
イド」2011 年「子鉄&ママ
鉄の電車お出かけガイド」
(エイ出版社)出版。食など
の分野でも執筆を手がける。
2016 年「福島のお母さん、
聞かせて、その小さな声を」
(彩流社)出版。
福島への思い、未来への思いを歌で届ける
福島のお母さんの声を、書き残していきたい
震災後、日本全国のみならず、フランスにも渡って歌
私はジャーナリストではありません。福島県民でもあ
で思いを伝えてきました。イベント当日は、トークの
りません。東京で 2 人の息子を育てながら、文章を書
他にオリジナルを 3 曲歌います。
く仕事をしてきました。
「今でも」
そんな私が福島のお母さんたちのインタビュー集を作
海が大好きで、福島で暮らしていた頃は 1 人で考え事
ろうと思ったきっかけは、放射能汚染を逃れて東京で
をしたい時はいつも海に行っていました。何をするに
避難生活を送るひとりのお母さんと、2012 年に出会っ
も、そばには広い海があったように思います。東京に
たことです。
避難し、大都会のビルに囲まれている時にこの歌が生
震災からたった1年半しか経っていないのに、すっか
まれました。海のそばで過ごした他愛もない日常を描
り日常を取り戻していた私は、彼女を通して、まだ避
いた歌です。故郷の海。それをいま痛切に愛おしく思
難生活を続けている方が大勢いることを知って驚きま
います。
した。福島に関する報道がいつのまにか減り、自分を
「マイライフ」
含め、身のまわりにいる東京の友人たちが現実を知ら
もう一度、人に話してみよう。手を繋いでみよう。好
ないまま 3.11 を忘れ始めていることにもあらためて驚
きなら好きって言ってみよう、明日が来る前に。この
きました。
曲は「当たり前のことなんてないんだ」と思い知らさ
そして、福島のお母さんたちの小さな声を集めて広く
れた経験から生まれました。自分を大切にできない時
伝えることが、この時代を生きるライターとして、ま
期に巡りあい、再び子育てにも向き合わせてくれた大
たひとりの母親としての自分の役目なのではないか、
切な人との出会いを描いています。
と思うようになりました。
「風のながれ」
yukari さんとは取材の過程で出会い、多くの時間を一
フランス・リヨンの丘から見た景色と肌で感じた風は、
緒に過ごしました。ともに笑い、ともに泣き、フラン
懐かしい香りがしました。旅の途中で見た景色は、昔
ス行きにも同行して、彼女の歌や語りが国籍を問わず、
の人たちが作りあげた歴史の上にありました。時代が
多くの人の心に届く様子を目の当たりにしてきました。
変わっても、風が何かを知らせてくれるように、この
震災から5年を迎え、自分に何ができるのかをあらた
願いも誰かにところに届くかもしれません。最後のフ
めて模索している今、こうして yukari さんと語り合え
レーズは、聴いた方へのメッセージです。
る場をいただけたことに感謝しています。
手話コミュニケーター:大瀧由美子(ゆみりん)
聖イグナチオ教会 ヨセフホール
東京都千代田区麹町 6-5-1
聞こえる人と聞こえない人をつなぐ手話通訳者。YYPJ
代表。“言葉を伝えるには内面を知ることも必要”と心
理を学び、産業カウンセラーの資格を取得。また、笑顔
で世の中を明るくしたいと M.snow® スマイルトレーナー
の資格も得る。2011 年には手話通訳者として福島へ。
現地で聞こえない方々へのサポートに携わった。
中央線、丸の内線、
南北線
四ツ谷駅下車
徒歩1分
(上智大学手前)