<要素機器> ◇JFPA、2016 年・年度の油圧・空気圧機器需要見通しを発表 -年度は油圧 1.0%減の 2,853 億円、空気圧 0.8%増の 3,840 億円- 日本フルードパワー工業会(略称:JFPA) 油圧空気圧の出荷額推移(暦年、単位:億円) はこのほど、2016(平成 28)暦年・年度の 4,500 4,000 発表した。油圧機器は暦年 2,852 億円(前 3,500 年比 2.0%減)、年度 2,853 億円(前年度比 3,000 2,500 2,000 年比 0.5%増)、年度 3,840 億円(前年度比 1,500 0.8%増)と予測されている。 1,000 通 15 16 見 14 13 12 11 10 0 09 2,909 億円(前年比 9.0%減)、空気圧機器 500 06 同時に発表した 2015 暦年は、油圧機器 08 1.0%減)、空気圧機器は暦年 3,826 億円(前 07 油圧機器および空気圧機器の需要見通しを は 3,807 億円(同 7.9%増)、2015 年度見込 油圧 みは、油圧機器 2,881 億円(前年度比 8.7% 空気圧 減)、空気圧機器は 3,809 億円(同 5.3%増) となった。 同工業会によると、2016 年・年度のわが国の経済環境は、超金融緩和策によるアベノミックス政策の継 続に加え年初の日銀による「マイナス金利」政策の導入による経済の下支え、3月末の予算成立と早期執行 等により確実な景気回復を図るとしている。しかし、今後の経済・政治環境を見ると、来年4月の消費再増 税や今年7月予定の参議院選挙にからむ衆参同時選挙問題等多くのリスク要因がある。 一方、海外の経済環境は、米国では FRB による再度の利上げは見送られ、引き続き堅調に推移するもの と見込まれる。欧州も難民やテロ問題等を抱えているが、ECB 等のテコ入れもあり、明るさが見えている。 しかし、これまで世界経済を牽引してきた中国やアジア諸国に加え資源に依存するブラジル、ロシア等は厳 しい状況が予想され、海外経済の動向を慎重に見守る必要がある。このため、今後の内外の経済・政治環境 の推移に慎重に対応することが望まれる。 こうした厳しい状況のなかで3月末に同工業会の総需要委員会及び油圧分科会並びに空気圧分科会を開 催、4月 15 日の理事会で承認された。 <油圧機器出荷額> 1 2016 年・年度の市場動向を見ると、内需は震 ■油圧空気圧機器の出荷額推移(単位:百万円) 災の復旧・復興需要に期待できるが、多くの需 要分野で厳しい状況が予想される。 一方、外需は欧米の需要は期待できるが、資 源国向けの鉱山機械は依然として低迷してお り、中国市場のショベルに底打ち感は見られる ものの大きな回復は期待できない。 このため 2016 年は前年比 2.0%減の 2,852 億 円、2016 年度は前年度比 1.0%減の 2,853 億円と 予測している。 <空気圧機器出荷額> 2016 年・年度の市場動向を見ると、内需は震 災の復旧・復興需要に期待できるが、一般機械 や鉄鋼製品・建設関係等で低迷が見込まれる。 一方、外需は欧米の需要は期待できるが、中 国市場は高騰する人件費に対応するための省力 化や省エネ投資に期待し、また、欧米市場も堅 【暦年】 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16見通 油圧 345,839 384,615 379,179 202,042 326,396 413,165 349,156 305,400 319,624 290,875 285,200 空気圧 油圧+空気圧 345,959 691,798 353,062 737,677 310,711 689,890 168,836 370,878 296,787 623,183 315,724 728,889 284,822 633,978 314,328 619,728 352,664 672,288 380,665 671,540 382,560 667,760 【年度】 油圧 空気圧 油圧+空気圧 06 355,739 349,170 704,909 07 392,607 352,437 745,044 08 330,491 260,818 591,309 09 220,512 197,165 417,677 10 355,465 309,135 664,600 11 414,062 309,801 723,863 12 323,841 284,174 608,015 13 311,389 329,694 641,083 油圧機器の需要分類(2015暦年) 14 315,615 361,784 677,399 15見込 288,105 380,941 669,046 16見通 285,300 383,990 669,290 調に推移するものと見込んだ。 このため 2016 年は前年比 0.5%増の 3,826 億 輸出 20% 円、2016 年度は前年度比 0.8%増の 3,840 億円と 予測している。 その他 12% 船舶 3% 一般産機 12% *次ページに油圧空気圧機器の暦年、年度の需 要部門別出荷額見通しを掲載。 2 建機車両 53% ■油圧機器の2016年需要部門別出荷額見通し <暦年> 2014年実績 2015年実績 2016年見通し 平成26年実績 平成27実績 平成28年見通し 百万円 土木建設機械 144,255 構成比 前年比 出荷額 % % 構成比 前年比 出荷額 構成比 前年比 百万円 % % 百万円 % % 45.1 5.2 130,319 44.8 -9.7 128,000 44.9 -1.8 農業機械 6,364 2 5.6 5,899 2.0 -7.3 6,160 2.2 4.4 プラスチック加工機械 6,022 1.9 0.6 5,981 2.1 -0.7 5,900 2.1 -1.4 工作機械 16,954 5.3 -0.7 16,218 5.6 -4.3 15,380 5.4 -5.2 金属一次 5,320 1.7 22.9 4,474 1.5 -15.9 4,550 1.6 1.7 第二次金属 9,083 2.8 8.7 8,514 2.9 -6.3 8,000 2.8 -6.0 自動車(特装車) 7,724 2.4 15.4 7,079 2.4 -8.4 7,080 2.5 0.0 産業車輌 10,649 3.3 4.9 10,449 3.6 -1.9 10,050 3.5 -3.8 船舶 10,129 3.2 10.9 9,557 3.3 -5.6 10,440 3.7 9.2 小 計 216,500 67.7 5.7 198,490 68.2 -8.3 195,560 68.6 -1.5 そ の 他 103,124 32.3 2.5 92,385 31.8 -10.4 89,640 31.4 -3.0 輸 出 68,253 21.4 0.7 58,919 20.3 -13.7 58,200 20.4 -1.2 その他 34,871 10.9 6.4 33,466 11.5 -4.0 31,440 11.0 -6.1 319,624 100.0 4.7 290,875 100.0 -9.0 285,200 100.0 -2.0 合 計 注)「プラスチック加工機械には化学機械を、「その他部門」には運搬機械と産業ロボット等を含む。 <年度> 土木建設機械 2014年実績 2015年度見込み 2016年度見通し 平成26年実績 平成27年度見込み 平成28年度見通し 出荷額 構成比 前年比 出荷額 構成比 前年比 出荷額 構成比 前年比 百万円 % % 百万円 % % 百万円 % % -1.9 144,989 45.9 3.8 130,020 45.1 -10.3 127,600 44.7 農業機械 5,985 1.9 -5.4 6,040 2.1 0.9 6,220 2.2 3.0 プラスチック加工機械 6,120 1.9 1.7 5,895 2.0 -3.7 5,890 2.1 -0.1 工作機械 17,149 5.4 1.7 15,848 5.5 -7.6 15,210 5.3 -4.0 金属一次 4,907 1.6 6.7 4,680 1.6 -4.6 4,560 1.6 -2.6 第二次金属 8,827 2.8 0.4 8,397 2.9 -4.9 7,850 2.8 -6.5 自動車(特装車) 7,646 2.4 9.6 7,160 2.5 -6.4 7,280 2.6 1.7 産業車輌 10,824 3.4 5.8 10,130 3.5 -6.4 10,180 3.6 0.5 船舶 10,108 3.2 9.2 9,955 3.5 -1.5 10,360 3.6 4.1 小 計 216,555 68.6 3.8 198,125 68.8 -8.5 195,150 68.4 -1.5 そ の 他 0.2 99,060 31.4 -3.5 89,980 31.2 -9.2 90,150 31.6 輸 出 64,512 20.4 -6.2 57,010 19.8 -11.6 58,600 20.5 2.8 その他 34,548 10.9 2 32,970 11.4 -4.6 31,550 11.1 -4.3 315,615 100.0 1.4 288,105 100.0 -8.7 285,300 100.0 -1.0 合 計 注)「プラスチック加工機械には化学機械を、「その他部門」には運搬機械と産業ロボット等を含む。 3 ■空気圧機器の2016年需要部門別出荷額見通し <暦年> 2014年実績 2015年実績 2016年見通し 平成26年実績 平成27実績 平成28年見通し 出荷額 構成比 前年比 出荷額 構成比 前年比 出荷額 構成比 前年比 百万円 % % 百万円 百万円 % % % % 2,174 0.6 8.9 2,244 0.6 3.2 2,350 0.6 4.7 16,944 4.8 10 17,548 4.6 3.6 17,180 4.5 -2.1 鉄鋼製品 7,799 2.2 11.5 8,216 2.2 5.3 7,830 2.0 -4.7 金属製品 10,303 2.9 10.2 10,978 2.9 6.5 11,440 3.0 4.2 一般機械 66,498 18.9 11.3 71,568 18.8 7.7 72,000 18.8 0.6 電気機械 14,447 4.1 11.7 14,834 3.9 2.7 15,260 4.0 2.9 輸送機械 12,200 3.5 10.1 12,713 3.3 4.2 13,200 3.5 3.8 精密機械 5,818 1.6 7.3 6,096 1.6 4.7 6,100 1.6 0.1 建設 4,299 1.2 9.4 4,499 1.2 4.7 4,200 1.1 -6.6 小 計 140,482 39.8 10.7 148,696 39.1 5.9 149,560 39.1 0.6 そ の 他 212,182 60.2 13.2 231,969 60.9 9.3 233,000 60.9 0.4 170,887 48.5 16.1 187,145 49.2 9.5 187,000 48.9 -0.1 食料品 化学窯業製品 輸 出 その他 合 計 41,295 11.7 2.6 44,824 11.8 8.6 46,000 12.0 2.6 352,664 100.0 12.2 380,665 100.0 7.9 382,560 100.0 0.5 注)「化学窯業製品」には、繊維製品、紙パルプ、ゴム製品、化学製品、石油製品、窯業製品を含む。 <年度> 食料品 2014年実績 2015年度見込み 2016年度見通し 平成26年実績 平成27年度見込み 平成28年度見通し 出荷額 構成比 前年比 出荷額 構成比 前年比 出荷額 構成比 前年比 百万円 % % 百万円 % % 百万円 % % 2,222 0.6 7.6 2,272 0.6 2.3 2,380 0.6 4.8 17,226 4.8 7.7 17,278 4.5 0.3 16,830 4.4 -2.6 鉄鋼製品 7,957 2.2 8.9 8,158 2.1 2.5 7,780 2.0 -4.6 金属製品 10,512 2.9 8.4 10,980 2.9 4.5 11,050 2.9 0.6 一般機械 67,881 18.8 9 71,897 18.9 5.9 73,000 19.0 1.5 電気機械 14,655 4.1 8.1 14,923 3.9 1.8 15,350 4.0 2.9 輸送機械 12,442 3.4 8 12,706 3.3 2.1 13,300 3.5 4.7 精密機械 6,059 1.7 9.8 5,956 1.6 -1.7 6,200 1.6 4.1 建設 4,354 1.2 7 4,391 1.2 0.8 4,300 1.1 -2.1 小 計 143,308 39.6 8.6 148,561 39.0 3.7 150,190 39.1 1.1 そ の 他 化学窯業製品 218,476 60.4 10.5 232,380 61.0 6.4 233,800 60.9 0.6 輸 出 176,524 48.8 13.1 187,360 49.2 6.1 188,000 49.0 0.3 その他 41,952 11.6 0.9 45,020 11.8 7.3 45,800 11.9 1.7 361,784 100.0 9.7 380,941 100.0 5.3 383,990 100.0 0.8 合 計 注)「化学窯業製品」には、繊維製品、紙パルプ、ゴム製品、化学製品、石油製品、窯業製品を含む。 4
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