熊本地震に対する全国連の対応

熊本地震に対する全国連の対応
平成 28 年 4 月 25 日
全国商工会連合会
1.現地への連絡等
地震発生後、直ちに熊本県連に連絡し、余震が続いているため、職員の安全確保と避
難者の誘導を最優先に取り組むよう指示。16 日の地震により、熊本県連の事務所が立
入禁止となったことから商工会地域の被害状況等の把握が断片的なものとなる。このた
め、県連の補助として全国連が各商工会との連絡調整等を行う旨申し出たが、県連から
は、自身が被災し、また避難している職員が多数いることもあり、全国連が県内商工会
に直接連絡をとり情報収集することは控えるよう要請あり。
なお、14 日の地震の震源地である益城町商工会では、商工会館を避難所として開
放、最大 40 人(現在は 20 人)が避難生活をし、職員が身の回りの世話を行っている。
2.緊急会議の開催
4 月 19 日(火)、熊本を除く全県連の事務局長が出席し、緊急商工会連合会事務局長
会議を開催。事前に熊本県連と打ち合わせ、米、水、トイレットペーパー、ウェットテ
ィッシュが不足していること、また、益城町商工会長が営む運送会社(本社倉庫 18 千
坪、車両 500 台)に救援物資の一時保管をお願いすることを説明、傘下商工会への周知
を要請。各地から届けられた支援物資については、県青年部員が中心となって各避難所
に配送している。(別紙 1 参照)
また、同会議の中で、大分県連事務局長から、地震発生後、湯布院で観光客が激減し
ているとの報告あり。
3.九州各県連へのヒヤリング
4 月 21 日(木)より熊本県連が事務所において業務再開。熊本県連から支援要望を
ヒヤリングするとともに、大分県連の事務局長報告を踏まえ、熊本を除く九州各県連に
対しても、地震の影響、特に、商工会地域の観光業の状況等を聴取し、第 1 次要望書を
取りまとめ。(別紙 2 参照)
4.今後の対応
4 月 25 日(月)、全国連職員 2 名を熊本県に派遣。
今後、中小企業・小規模事業者の復旧・復興に向けた動きが加速化することに伴い、
各地域の商工会への相談も急増することから、当面は熊本県内及び近隣県の商工会職員
OBを中心に臨時相談員を確保する。その後、相談対応状況に応じて、各県連に指導員
の派遣を要請する予定。
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別紙1
商工会による支援活動状況について
平成 28 年 4 月 25 日
全国商工会連合会
熊本県益城町商工会
4 月 14 日(木)
商工会館に 40 名(現在は 20 名)避難。職員が身の回りの世話を行っている
熊本県阿蘇市商工会ほか
4 月 15 日(金)~
炊き出しを実施
熊本県天草市商工会ほか
4 月 18 日(月)
救援物資受け入れ開始
鹿児島県姶良市商工会青年部
4 月 18 日(月)
熊本県宇土市へ救援物資配送
広島県安佐商工会青年部
4 月 18 日(月)
熊本県阿蘇市へ救援物資配送
福岡県青連
4 月 16 日(土)、17 日(日)
宇土市、熊本市南区富合町へ支援物資2tトラック3台、乗用車1台、軽自動車1台分輸
送。
4 月 18 日(月)
阿蘇西原村へ支援物資 3tトラック1台分、阿蘇一宮へ炊
き出しに必要な具材や材料、野菜 100 キロ、支援物資など
2tトラック1台分輸送。
4 月 20 日(水)
阿蘇一宮へ炊き出し用の食材(肉 100 キロ等)を行った。
小郡市商工会青年部でも水、お茶、食料、生活用品等 1t
トラック1台、軽自動車1台分を輸送。
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長崎県内商工会青年部
4 月 18 日(月)
雲仙市、南島原市、有明町等の住民や青年部の有志、企業から支援物
資を受入れ。収集後雲仙市商工会青年部の有志 2 名で多比良港より御
船町へ輸送。
4 月 19 日(火)
対馬市、壱岐市商工会青年部員
阿蘇市への支援。青年部がフェリーで渡航し、支援物資を搬送。熊本
県青連と合流し、水・おむつ・カップラーメン等の支援物資を渡す。
4 月 20 日(水)
益城町へ東彼青年部、雲仙市青年部有志計 5 名で 18 日に集めた支援物資及び追加の物資
を車両 2 台で輸送。
4 月 20 日(水)
東長崎商工会青年部、他地区青年部 11 名が益城町
の支援物資拠点へ車両 4 台(6t、4t トラック等)分
の支援物資の送付や搬送。支援物資は、長崎県内の
琴海市、西海市、西そのぎ、諫早市商工会青年部等
と連携して収集。
4 月 21 日(木)
平戸市商工会青年部生月支部が、大津町総合体育館へ日用品等の支援物資を搬送。
佐賀県青連
4 月 17 日(日)
熊本県大津町へ救援物資をトラックにて配送。大津町からは熊本県商工会
青年部員が被災地へ配送。
4 月 22 日(金)
大津町へ救援物資を確保しトラックにて配送。
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全国連
4 月 15 日(金)~
県連はじめ熊本県内の経営指導員等に連絡、安全確保と避難者の誘導を指示
4 月 19 日(火)
熊本県連より、物資として、米、水、トイレットペ
ーパー、ウェットティシュ、子供用紙おむつなどが現
在不足しているとの一報あり。
これを受け、緊急の商工会連合会事務局長連絡会議
を東京で開催。同会議の場で、当面被災地で必要とさ
れている救援物資の内容、益城町商工会長が営む運送
会社を救援物資の受け入れ先としてご案内。
以後、救援物資が届き次第、青年部員が手分けして避難所等に配達する体制をとってい
る。
4 月 22 日(金)
木南全国連副会長(兵庫県たつの市)が自社トラックにてトイレットペーパー10,000 個
及び紙容器を配送。
4 月 25 日(月)
全国連職員 2 名を熊本に派遣。
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別紙2
復興・復旧支援等に関する第 1 次要望
平成 28 年 4 月 25 日
全国商工会連合会
1.被災地におけるライフライン等の早期復旧
(1)電気・ガス・水道など生活に必要なインフラの完全復旧
(2)物資輸送路の開通。特に、建物倒壊等により道幅が減少している地域内における輸
送路の確保、並びに、阿蘇大橋落下により村内分断状況にある南阿蘇村に対する重点
支援
(3)一時避難者が安心して居住可能な仮設住宅の確保(又は設置)
2.災害復旧に係る補正予算の編成と早期執行
(1)被災中小企業・小規模事業者の設備投資に対する助成制度の創設
(2)事業場が被災した中小企業・小規模事業者が入居可能な仮設工場・仮設店舗の設置
(3)地震により損壊した資産又は土砂その他の障害物の除去に要する費用の助成
(4)地震により被害を受けた商工会及び商工会連合会指導施設の補修、建て替えに対す
る助成
(5)震災復興対応指導員(仮称)の設置
3.金融・税制対策
(1)災害復旧貸付制度の拡充(枠、貸付期間、担保等)
(2)二重ローン対策(自然災害被災者債務整理ガイドラインに則った迅速な手続きの実
行)
(3)機械・設備等のリース料の減免
(4)被災事業者が事業再建する際の税制特例(不動産取得税、固定資産税、自動車税、
自動車取得税等)
4.風評被害対策
(1)熊本、大分はじめ、九州地域に対する観光風評を払しょくするため、政府による国
内外に対する積極的な情報発信
(2)九州地域を対象としたプレミア旅行券を発行する地方自治体に対する補助
(3)九州以外の地域の道の駅等で九州応援物産展を開催する費用の助成
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