㻌 |実施設計説明書 ■建築概要 ・計画地:青森県五所川原市字布屋町外 地内 ・敷地面積:13,854.52 ㎡(庁舎棟 8,911.55 ㎡、公用車車庫棟 4,942.97 ㎡) ・建築面積:4,165.86 ㎡(庁舎棟:3,355.37 ㎡、附属施設:138.46 ㎡、公用車車庫棟 672.03 ㎡) ・延床面積:10,609.42 ㎡(庁舎棟 9,344.50 ㎡、附属施設 138.46 ㎡、公用車車庫棟 1,126.46 ㎡) ・階数:地上 3 階、塔屋 1 階(庁舎棟)、地上 2 階(公用車車庫棟) ・建物高さ:19.59m(庁舎棟)、8.4m(公用車車庫棟) ・構造:鉄骨鉄筋コンクリート造+鉄骨造(庁舎棟)、鉄骨造(公用車車庫棟) ・駐車台数:100 台(内車いす用 4 台)(庁舎棟)、104 台 + バス駐車スペース(公用車車庫棟) ■a.設計方針 五所川原市新庁舎建設の基本理念に基づき、次のとおり本方針を設定します。 −地球環境にやさしい庁舎− ●地球温暖化の原因といわれる二酸化炭素発生量の少ない設備システムの採用や自然エネルギー利 用を図ることで環境共生型の施設となるように計画しています。 ●太陽光発電システム 20kw を設置し、省エネを図っています。更に、発電量表示装置を設置し、 自然エネルギーへの関心を高める計画としています。 ●省エネルギー機器、節水型器具を積極的に採用し、二酸化炭素排出量削減やランニングコスト低 減を図っています。 −将来の変化に対し、対応可能な機能性の高い庁舎− ●執務室レイアウトに適した 12.8m モジュールによるスパン割りとし、執務室レイアウトの自由 度を高めるため、コアや書庫等を執務室外周部に配置しています。 3).防災拠点として安心と安全を確保した庁舎 −防災拠点として、日常から防災へ備えます− 1).市民が利用しやすく地域の核となる庁舎 −まちと連続した「市民の土間」は、様々な市民活動を支えます− ●南側の駐車場エリアと西側の国道 339 号に面した「市民の土間」は、待合い機能を併せ持ち、 市民の交流や活動が外部からも見え、市民の交流等が活発に発信される場となる様に計画し ています。 ●庁舎へのアプローチとなる南側と西側の通路部には、無散水融雪を行っています。 ●庁舎1階外部に庇状通路を設け、雪や雨に影響されないアプローチが可能な計画としていま す。また、車いす駐車スペースを庁舎に近接して設け、アプローチしやすい計画としています。 更に、陸屋根により落雪の危険がない計画としています。 −市民にわかりやすく、利用しやすい庁舎− ●市民利用が一番多い窓口は1階に集約配置し、駐車場からも段差なしにアプローチできる計画 としています。 ●1階は、窓口待合スペースと市民の土間を囲むようにカウンターを配置し、市民が中心に居る、 わかりやすい計画としています。 ●窓口には、相談内容に応じたプライバシーを確保する間仕切りを設けます。更に相談室を設け プライバシーの確保を行っています。 2).簡素で機能性と経済性に優れた庁舎 −五所川原の風土に根付いた先人達の知恵「縁側」により、 豪雪地帯の機能性と経済性を高めます− ●寒冷地特性を踏まえ、OAフロアを有効活用した床冷暖房システムとしています。人が滞在する 居住域を積極的に冷暖房する省エネ効果の高い空調方式としています。 ●執務室の外周部に縁側(廊下)を計画し、空気層を確保することで執務空間の断熱性能を高め ています。 ●ゲリラ豪雨・浸水対策として、災害対策本部となる庁議室、会議室を 2 階に、電気室・機械室 は 3 階に計画しています。また、庁舎1階の床面を周辺道路より 0.6m 高くしています。 ●非常用発電機 500kVA、72 時間以上の燃料を備蓄し重要電源のバックアップを図っています。 ●地下ピットを利用して雨水貯留槽 300t と雑用水槽 22tを設けています。それにより、上水道 が断水した場合でも、最大で一時避難者 350 人と全職員の半数 226 人を合わせた 576 人の 3 週 間分のトイレ洗浄水を確保できる計画としています。 ●災害時の一次避難を想定し、市民の土間や待合の床暖房は非常時も運用可能とし、災害対策諸 室の電源や空調が使用できる計画としています。 −高い安全性を有する防災庁舎− ●新庁舎は、耐震性能をⅡ類 (構造体: 重要度係数 1.25)、A類(建築非構造部材)、 甲類(建築設備)として計画しています。 電気室、機械室は 3 階に計画 電気室 機械室 ▼3 階 ●地震災害に対し、サーバー室に部分床免震を 採用し、機器の転倒を防止することにより、 安全性を高めた計画としています。 災害対策本部 ( 庁議室 ) は 2 階に計画 災害対策本部 (庁議室) ▼2 階 出入口には 防潮板を設置 ▼最大浸水深 (2m) 【1階床を上げる】 ▼1 階 0.6m ゲリラ豪雨対策 国道 339 号 □ゲリラ豪雨・浸水対策 ●断熱サッシ及び Low-e 複層ガラスの採用により、結露対策やエネルギーロスを抑えています。 ●地中熱を利用した空調熱源・融雪を行っています。自然エネルギーを有効利用して高効率で経 済性に優れた設備システムを導入しています。 五所川原市新庁舎実施設計説明書 01 㻌 |実施設計説明書 ■b.建築に対する考え方 ●外部動線計画 ・市民の庁舎へのアプローチは、南側駐車場及び国道 339 号の 2 方向からのアプローチ が可能な計画としています。 ●内部動線計画 ・市民の縦動線は、「市民の土間」に面してエレベーター、階段を計画し、窓口と は異なるエリアに配置しています。 ・夜間受付は、南側の風除室 1B を利用する計画としています。 ・2 階窓口への動線として、「市民の土間」に 1 ∼ 2 階専用階段を計画しています。 ・職員出入口は、公用車車庫との関係を考慮し、東側(風除室 1C)に設けています。 ・職員用動線として、エレベーター及び階段を計画しています。 ・新庁舎南側に計画道路を設け、東側市道は拡幅し一部一方通行を解除して双方行通行 可能とすることで庁舎へのスムーズなアクセスを可能とします。 ●平面計画 1 階 ・市民利用が一番多い窓口を集約配置し、駐車場からも段差なしにアプローチ可能 な計画としています。 ৗেপଶ ・窓口は市民待合スペースを囲むようにカウンターを配置し、市民が中心に居る、 わかりやすい計画としています。 ऽठऊनઁৃ লোઠ ・窓口は、利用者の相談内容に応じてプライバシーを確保できる計画としています。 ௯' ・相談室を適切に設けることでプライバシーに配慮し、市民が安心して利用できる 計画としています。 ব ಀ ਁ৷ಛ ৯ :& ۂۉڶ ভ৮ লোઠ ௯ ' ▲ ং ५ ৩ লোઠ௯& লোઠ লোઠఽਭહ ௯$ ௯% ਟૂ ৃ છಛ ਃ༊ ઊ়च ڶۄ؞॥شॼش ਃ༊ ઊ়च ڶۄ؞॥شॼش ڸی ৼ ਁ৷ৃ ڸی يভੑً మ ੑଡ଼ ৼ يଃً ઊ়च ॥شॼش يড়ً છಛ (9 ড়ୄ়५ঌش५ ਨ ਃ༊ ૣيකً (9 ৼ 一方通行 మ మ ଅشঝ ڸی □配置図 S=1:1200 ௯ $ ড়भଅ ઊ়च ॥شॼش છಛ ਜ ▲ লোઠ ௯ & ৩ লোઠ ▲ ৗૂༀ ஹୋ ়੧ ౸ ▲ লোઠ ৯ :& ௯ % □1 階平面図 S=1:500 ٹტ ਜҩછಛಉ ভ৮ಉ ڸیಉુ৷ ৮ভ (9 ग़ঞঋشॱش 五所川原市新庁舎実施設計説明書 02 㻌 |実施設計説明書 ●平面計画 2 階 ●平面計画 3 階 ・災害時の指揮系統の中心となる市長室等は2階に集約して配置しています。 ・独立性の高い議会部門と事業部門を配置しています。 ・さらに、災害対策本部となる庁議室を隣接して配置しています。 ・ゲリラ豪雨・浸水対策として、電気室・機械室を3階に計画しています。 ・ゲリラ豪雨・浸水対策として、災害対策本部となる庁議室を2階に計画しています。 ਜ ভ৮ ઊ়च ڶۄ؞॥شॼش છಛ ਜ ઊ়च ڶۄ؞॥شॼش ਃ༊ ਃ༊ ଢ଼ఊ ڸی ਜ ي ؙ৩ভً ੋ৽يً ਜ ভ৮ ভ৮ يଃً يਜً ઊ়च ڶۄ؞॥شॼش ઊ়च ਃ༊ ڶۄ؞॥شॼش ৼ يઇ৩ভً (9 ৼ ي৭ଵ৶ ؙؙ৩ভً మ ୄ়টঅش ভ৮ ૂ৮ يਜً শਁ ਜ ي૰ਪ৩ً (9 (9 మ మ ৮ৃ ಠಛ শ ૢம ৮ভহਜଂ ਫౢ৮শ يਜً □2 階平面図 S=1:500 ٹტ ৩ভ ৮ভ છ ؞ڸیಌ ວലটঅش છ ಛ ৮৩ඓ □3 階平面図 S=1:500 ٹტ ਜҩછಛಉ ਜҩછಛಉ ভ৮ಉ ভ৮ಉ ڸیಉુ৷ ڸیಉુ৷ ৮ভ ৮ভ (9 ग़ঞঋشॱش 五所川原市新庁舎実施設計説明書 ಠಛ ౢশ ਜ ੲਾ॥شॼش ਃ༊ ਗ਼ਞ (9 ਜ ਜ ಠಛ ௷ ਃ ༊ છಛ يৣً ڸی ڸی ي૦ਝً మ మ ڸی ਜ છಛ ಌ ਃ༊ (9 ग़ঞঋشॱش 03 㻌 |実施設計説明書 ■c.構造に対する考え方 ■d.設備に対する考え方 日常の維持管理、経済性及び地球環境に配慮した省エネルギーシステムを採用するとともに、 防災拠点としての機能の確保ができる自立設備を計画しています。 ●全体計画 ●電気設備計画 ・新庁舎は、災害時の人命安全確保はもちろんのこと、災害対策拠点施設の機能が維持できるよう、 高い靭性と強度を持つ鉄骨鉄筋コンクリート造の耐震構造としています。更に地域性を考慮し、積 雪量 160cmに対応した計画としています。 ・設備は全館LED照明や超高効率変圧器を採用し、省エネルギー化を図るとともに太陽光発電シ ステムによる創エネルギーを組み合わせ、光熱費の削減とCo 2 排出量の抑制ができる設備とし ています。 ●機械設備計画 ●平面計画 ・建物外周に偏平柱や間柱を設けて耐震性を確保した計画としています。また、床材には地震時の 天井脱落のリスクを回避するためPC版を採用し、大空間の執務室には、天井材を貼らない計画と しています。 ・執務空間の北側は、将来的なレイアウト変更に対応できるように重量ゾーンを設けた計画として います。 ●立面計画 ・庁舎へのアプローチとなる南側と西側には、5.5mの庇状の跳ね出しを設けています。 ●基礎計画 ・空調設備や駐車場融雪設備は、夏も冬も安定した自然エネルギーである地中熱を利用して、 寒さの厳しい冬においても光熱費を抑えつつ安定した性能を発揮できる設備システムを導入 しています。 ・また、ビルエネルギーマネージメントシステム(BEMS)によって庁舎内のエネルギー消費 量の記録や各設備を無駄なく最適に運転できるよう、自動制御が可能な計画としています。 ●防災対策 ・防災拠点としての機能としては、非常用発電機により庁舎の機能を確保できる計画としてい ます。 ・非常用発電機は、照明やコンセントの50%を確保、一次避難所となる「市民の土間」の床暖 房や、庁議室、サーバー室をはじめとする防災拠点となる諸室の空調用動力、給水ポンプなど を72時間以上運転できる容量としています。 ・また、建物下部のピットには300tの雨水貯留槽があり、断水時においても庁舎内のトイレの 洗浄水として利用することが可能です。 ・基礎構造は、支持層が GL-53m 程度と深く、かつ液状化の可能性がある地盤の特性を考慮して、 外殻鋼管付き遠心力コンクリート杭を採用しています。 }~ÕĂ dũǚ ɥS ・太陽光発電20kW ・LED照明(全館) ・地中熱ヒートポンプ(空調用熱源) ・地中熱融雪設備(駐車場・通路用) -Vš,,, >š.,, dũ ǚɥ S >šW., }~ÕĂ .,š,,, =šW., Ƈƈ =š.,, ●主な省エネルギー設備 ●主な防災自立設備 dā Ă dāĂ □柱状図 五所川原市新庁舎実施設計説明書 □外殻鋼管付き遠心力 コンクリート杭イメージ ・非常用発電機 500kVA、燃料備蓄72時間以上 ・蓄電池22kWh ・雨水貯留槽300t(庁舎内トイレ洗浄用) □太陽光発電装置イメージ 04 㻌 |実施設計説明書 □外観イメージ □内観イメージ 五所川原市新庁舎実施設計説明書 05
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