楽読 (ラクヨミ) 2016年4月26日 Vol. 1,092 堅調なパフォーマンスが期待されるアジア社債 堅調なパフォ マンスが期待されるアジア社債 近年、世界の金融市場では、商品市況の下落や世界景気の減速懸念、さらに米国の金融政策に対する不透明 感などから市場心理が急速に悪化し、リスク資産が売られる局面がしばしば見られました。そうした中、アジア社 債のパフォーマンスは堅調な推移を見せています。 債のパフォ マンスは堅調な推移を見せています。 アジア社債のパフォーマンスを支える要因の一つに、企業の健全性があるとみられます。アジア社債の発行体 には、圧倒的な市場シェアや強固な財務基盤を持つ国営企業など、良好なファンダメンタルズを有する企業が 多いのが特徴です。相対的に信用力の低いハイ・イールド社債市場においても、アジア地域のデフォルト率は新 興国全体を下回る水準で推移しています。足元、米国などにおいては、原油安の影響からエネルギーセクター を中心にデフォルト率の上昇が懸念されている一方、アジアでは大きな上昇は予想されていません。これは、ア ジアハイ・イールド社債市場は米国に比べてエネルギーセクターの割合が低く、また、アジアのエネルギー関連 企業には国有企業が比較的多いため こうした企業には政府の後ろ盾が期待できることなどが背景にあります 企業には国有企業が比較的多いため、こうした企業には政府の後ろ盾が期待できることなどが背景にあります。 また、アジア社債には、その保有者の大半がアジア域内の投資家であるという特徴があります。域内の中央銀 行や政府系ファンド、保険会社などの機関投資家に加え、足元では中国の銀行や個人投資家がアジア社債の 新たな買い手として市場に参入しています。これらの投資家は、域外投資家に比べて長期保有を選好する傾向 があり、市場の変動性が高まる局面でも安定的な買い手としての存在感を示すと考えられます。こうした点もア ジア社債のパフォーマンスを支える要因の一つであるといえます。 欧 続 緩和 融政策 採 、 米国 利 げ 緩 予 日欧では引き続き緩和的な金融政策が採られ、また米国の利上げペースは緩やかなものになると予想されるこ となどから、足元で市場心理の回復がみられ、新興国への資金流入も増加傾向にあります。そうした中、アジア は2017年にかけて最も高い成長が見込まれる地域(IMF予想)として注目されており、アジア社債は今後も堅調 なパフォーマンスが期待されます。 各資産のパフォーマンス推移(米ドルベース) (2013年12月末~2016年4月20日) 125 起点を100として指数化 ハイ・イールド社債市場におけるデフォルト率 120 8% 115 6% 110 4% 0% 100 90 85 80 13年12月 米国 新興国 中南米 アジア 2% 105 95 (2011年~2016年(予想)) 10% 2011年 14年12月 15年6月 2013年 2014年 2015年 2016年(予想) 米ドル建てアジア社債起債時の投資家分布 新興国国債 アジア株式 米国ハイ・イールド社債 アジア社債 14年6月 2012年 (2011年~2016年 (2011年 2016年(2016年は1 (2016年は1-3月期まで) 3月期まで)) 100% 15年12月 ●アジア社債:JPモルガン アジア・クレジット・インデックス(社債、米ドルベー ス)●新興国国債:JPモルガン・エマージング・マーケッツ・ボンド・インデック ス・グローバル(米ドルベース)●米国ハイ・イールド社債:BofA メリルリンチ・ USハイ・イールド・マスターⅡ・インデックス●アジア株式:MSCI AC アジア (除く日本)指数(トータル・リターン、米ドルベース) (信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成) 75% 米国 欧州 50% アジア 25% 0% 2011年 2012年 2013年 ※上記は過去のものおよび予想であり、将来の運用成果等を約束するものではありません。 2014年 2015年 2016年 (上下とも)出所:J.P. Morgan ■ 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資 料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成 時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産に は為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。 投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご 覧ください。 1/1
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