次世代人工知能・ロボット中核技術開発

「次世代人工知能・ロボット中核技術開発」に係る公募要領
(委託事業)
【応募受付期間】
平成 28 年 4 月 22 日(金)~平成 28 年 5 月 23 日(月)正午(郵送を含め必着)
【受付時間(持参の場合)
】
10:00~正午、13:30~17:00(最終日は正午まで、土・日・祝日を除く)
【御注意】
1. 本事業は、平成 28 年度の政府予算に基づき実施するため、政府方針の変更等によ
り、公募の内容や採択後の実施計画、概算払の時期等が変更されることがありま
す。
2. 本事業への申請は、府省共通研究開発管理システム(e-Rad)による申請と、NE
DOへの申請書類(提出書類一式及び電子ファイル)の提出が必要です。当該シス
テムの使用に当たっては、事前に研究機関及び研究者の登録が必要です。
なお、e-Rad への研究機関登録には通常2週間程度要しますので、提案を予定され
ている場合にはお早めに御登録願います。
平成 28 年 4 月
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
ロボット・AI部
1
「次世代人工知能・ロボット中核技術開発」に係る公募について
(平成 28 年 4 月 22 日)
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」という。)は、このたび、
「次
世代人工知能・ロボット中核技術開発」について、平成 28 年度公募を実施します。本プロジェクトへの
参加を希望される方は、本要領に従い御応募ください。
本プロジェクトは、平成 28 年度の政府予算に基づき実施するため、政府方針の変更等により、公募の
内容や採択後の実施計画、概算払の時期等が変更されることがあります。
1. 件名
「次世代人工知能・ロボット中核技術開発」
2. 事業概要
※詳細は、
「基本計画」を参照してください。
(1) 背景
日本政府は2014年に「ロボット革命実現会議」を設置し、2020年までに国内のロボット市場規模
を、製造分野で2倍(6,000億円から1.2兆円)、サービス等の非製造分野で20倍(600億円から1.2兆
円)に拡大するとしています。2010年に経済産業省とNEDOが行った国内のロボット産業の将来
市場推計調査では、サービス、農林水産、ロボットテクノロジー製品、製造分野を合わせて、2035
年に9.7兆円の市場規模になると予測しています。
こうした中で、ロボット新戦略にもあるとおり、日本が将来的にも世界最先端の地位であり続ける
ためには、現在のロボット技術に比して非連続な次世代ロボット要素技術の研究開発を、強力なリ
ーダーシップのもとで行うことが極めて重要です。
(2) 目的
本プロジェクトは、単なる現在のロボット関連技術の延長上に留まらない、人間の能力を超えるこ
とを狙う革新的な要素技術を研究開発することを目的とします。
具体的には、人工知能技術、センサ、アクチュエータ等のロボット要素技術について、我が国と世
界の状況に鑑み、速やかに実用化への道筋をつける革新的な要素技術を研究開発します。
また、人間を超越する又は人間に匹敵する人工知能、センサ、アクチュエータ等を新たな技術シー
ズとして研究開発し、これまで人工知能・ロボットの導入について考えもつかなかった分野での新た
な需要の創出や我が国が強みを有する分野との融合による産業競争力の強化につなげていきます。
特に、人工知能分野との関係においては、融合を進めるべき分野として次の 3 点が挙げられます。
すなわち、
1)AI for Manufacturing:我が国の高いものづくり力や世界シェア第 1 位の産業用ロボットと融合
し、他の追従を許さない製造業を実現します。例えば、ティーチングレスの産業用ロボットによ
る多品種少量生産の作業支援、組み立て作業時の異常予測等により製造業の生産性向上を目指し
ます。
2)AI for Human Life:我が国の高品質なサービス業、医療・介護、交通インフラ等と融合し、豊
かな生活を提供します。例えば、消費者行動を解析し多様な業種を支援することで、サービスの
高付加価値化により、生活満足度を向上させます。
また、人工知能の自律移動への応用として、自動車等に人工知能を搭載することで、認知・判
断・操作に時間を要する高齢者にもやさしい移動手段を実現したり、ドローン(小型無人航空機)
2
をはじめとする陸上・空中・水中等移動体、ビル、社会環境全体がロボットであるような場合を
想定した人工知能技術とロボット技術の研究開発も実施したりすることなどが考えられます。
3)AI for Science/Engineering:世界トップクラスの基礎科学と融合し、科学技術の発展を促進します。
例えば、生命科学、臨床医学、材料工学等において、多様な実験データから仮説や新たな理論等
を自動生成し、基礎研究を加速させます。
(3) 事業内容
以下の【研究開発項目及び研究課題】に示す次世代人工知能技術分野(研究開発項目①)
、革新的ロ
ボット要素技術分野(研究開発項目④⑤及び⑥)における研究課題について、委託事業(NEDO 負担
率 100%)として実施します。ただし、日本国政府の予算又は方針の変更等により一定の負担率を導
入する場合があります。研究課題の詳細は、P.15 以降をご参照ください。
本プロジェクトへの参加を希望される方は、研究課題のいずれかを選択し、御応募ください。
平成 28 年度の公募は、以下に記載のある研究課題のみであり、研究開発項目すべてが対象ではあり
ませんので注意してください。
【研究開発項目及び研究課題】
<次世代人工知能技術分野(課題設定型)>
課題設定型により実施します。以下に次世代人工知能技術分野の研究課題を示します。
研究開発項目①「大規模目的基礎研究・先端技術研究開発」
最新の計算論的神経科学の知見を取り入れた脳型人工知能及びデータ駆動型の人工知能と
知識駆動型の人工知能の融合を目指すデータ・知識融合型人工知能に関して、大規模なデー
タを用いた実世界の課題への適用とその結果の評価を前提とした目的基礎研究(大規模目的
基礎研究)と、世界トップレベルの性能の達成を目指す先端技術の研究開発を実施します。
研究課題Ⅰ「大規模目的基礎研究・先端技術研究開発」
<革新的ロボット要素技術分野(課題設定型)>
解決が求められる社会課題に対応可能な、革新的なロボット要素技術を俯瞰したうえで、重点
的な研究開発が必要と考えられるテーマを選定し、課題設定型により実施します。
研究開発項目④⑤及び⑥における研究課題を以下に示します。
研究開発項目④「革新的なセンシング技術(スーパーセンシング)」
屋外等の外乱の多い空間でも、的確に信号抽出ができる画期的な視覚・聴覚・力触覚・嗅
覚・加速度センシングシステムやセンサと行動を連携させて、検知能力を向上させる行動セ
ンシング技術等の研究開発を実施します。
研究課題Ⅱ「高密度で自由曲面に貼れる電極の研究開発」
研究課題Ⅲ「味覚センサの研究開発」
研究開発項目⑤「革新的なアクチュエーション技術(スマートアクチュエーション)」
人共存型ロボットに活用可能なソフトアクチュエータ(人工筋肉)、高度な位置制御やト
ルク制御を組み合わせてソフトウェア的に関節の柔軟性を実現する新方式の制御技術や機
構等の研究開発を実施します。
研究課題Ⅳ「生体分子を用いたロボットの研究開発」
3
研究開発項目⑥「革新的なロボットインテグレーション技術」
実環境の変化を瞬時に認知判断し、即座に対応して適応的に行動する技術や個別に開発さ
れた要素技術を効果的に連携させ統合動作させるシステム統合化技術等の研究開発を実施
します。
研究課題Ⅴ「UAV向け環境認識技術と飛行経路生成技術の研究開発」
研究課題Ⅵ「小型UAV向けフライトレコーダの研究開発」
研究課題Ⅶ「ロボットハンドを含む前腕の研究開発」
(4) 提案に当たっての注意事項
本プロジェクトは、プロジェクト期間を 2 つのステージに分割し、開始から 2 年以内を研究開発テ
ーマの実現可能性を調査・検討するための先導研究期間としています。先導研究期間においては、各
研究開発テーマの実現可能性を評価し、ステージゲートにより、実施体制の見直し、委託事業者の絞
り込み、契約金額の見直し、研究開発の加速等を柔軟に図ります。ステージゲートでは、先導研究の
目標に対する達成度合いと最終目標に対する計画の妥当性、実現可能性等を審査します。このため、
先導研究の終了時、研究開発の終了時の目標を具体的かつ定量的に明記してください。
次世代人工知能技術分野については、若手研究者及び中小企業(ベンチャー企業を含む)の人材育
成を図るため、研究開発責任者を若手研究者(原則 45 歳未満)とする大学・研究機関等及び中小企
業(ベンチャー企業を含む)を対象とします。(3.(8)を参照してください)
また、当該分野は、互いに密接に関連しており、総合的かつ集中的に行うことが必要、かつ、適切
であると考えられますので、拠点(※)において、産学官の英知を結集することにより実施します。そ
のため、次世代人工知能技術分野の提案に当たっては、拠点への参画を原則とします。
(※)拠点とは、本研究を行うための一の組織であり、物理的な研究開発拠点を有するものとし、
産業技術総合研究所 人工知能研究センター(AIRC)を拠点として採択しています。拠
点への参画は、出向、クロスアポイントメント制度等によるものとします。
なお、原則として、拠点への参画が困難であり、NEDOが認める場合に限り、拠点への
参画なしに研究開発への参画を認めることとします。ただし、拠点の長及びNEDOの管理
下に置かれるものとします。
(5) 事業期間、事業規模
・実施期間
平成 28 ~ 31 年度(4 年間)
開始から 2 年以内を先導研究期間として、開発テーマの実現可能性に
ついて調査・検討に充てます。
・研究開発テーマ規模
年間 50 百万円以内を目安とします。ただし、技術開発の困難性等に
より、特に、必要と認められる場合においては、この限りではありま
せん。
なお、委託金は、審査の結果及び国の予算の変更等により、申請額から減額して交付することが
あります。
また、一定の負担率を導入する場合があります。
※その他、詳細については基本計画を参照してください。
4
3. 応募資格
応募資格のある法人は、次の(1)~(8)までの条件、
「基本計画」及び「平成 28 年度実施方針」に示さ
れた条件を満たす、単独又は複数で受託を希望する企業等(大学、研究機関を含む)とします。
(1) 当該技術又は関連技術の研究開発の実績を有し、かつ、研究開発目標達成及び研究計画遂行に
必要となる組織、人員等を有していること。
(2) 委託業務を円滑に遂行するために必要な経営基盤があり、かつ、資金及び設備等の十分な管理
能力を有していること。
(3) NEDOがプロジェクトを推進する上で必要となる措置を委託契約に基づき適切に遂行できる
体制を有していること。
(4) 企業等が単独でプロジェクトに応募する場合は、当該プロジェクトの研究開発成果の実用化・
事業化計画の立案とその実現について十分な能力を有していること。
(5) 研究組合、公益法人等が代表して応募する場合は、参画する各企業等が当該プロジェクトの研
究開発成果の実用化・事業化計画の立案とその実現について十分な能力を有するとともに、応
募する研究組合等とそこに参画する企業等の責任と役割が明確化されていること。
(6) 当該プロジェクトの全部又は一部を複数の企業等が共同して実施する場合は、各企業等が当該
プロジェクトの研究開発成果の実用化・事業化計画の立案とその実現について十分な能力を有
しており、各企業等間の責任と役割が明確化されていること。
(7) 本邦の企業等で日本国内に研究開発拠点を有していること。
なお、国外の企業等(大学、研究機関を含む)の特別な研究開発能力、研究施設等の活用又は
国際標準獲得の観点から国外企業等との連携が必要な部分を、国外企業等との連携により実施
することができる。その場合、適切な執行管理の観点から、プロジェクトの受託等にかかる事
務処理が可能な窓口または代理人が国内に存在することを原則とする。
(8) 次世代人工知能技術分野については、研究開発責任者を若手研究者(原則 45 歳未満)とする大
学・研究機関等及び中小企業(ベンチャー企業を含む)を対象とする。大学・研究機関等につ
いては、産学連携を推奨とし、中小企業とは、以下の中小企業者の定義を満たす法人とする。
※中小企業者の定義
中小企業基本法第 2 条(中小企業者の範囲及び用語の定義)を準用し、以下に定める「主たる
事業として営んでいる業種」によりA又はBのいずれかの基準を満たす法人とする。
A
主たる事業として
営んでいる業種
※1
資本金基準
製造業、建設業、運輸業及びその他の業
B
※2
従業員基準
※3
3億円以下
300人以下
1億円以下
100人以下
サービス業
5千万円以下
100人以下
小売業
5千万円以下
50人以下
種(下記以外)
卸売業
※1 業種分類は、
「日本標準産業分類」の規定に基づきます。
※2 「資本金の額又は出資の総額」を言います。
※3 「常時使用する従業員の数」を言い、家族従業員、臨時の使用人、法人の役員、事業主は含み
ません。又、他社への出向者は従業員に含みます。ただし、大企業に該当する親会社の連結決
算ベースでの持分比率が100%の子会社又は孫会社については、みなし大企業として取扱
います。
中 小 企 業 者 に 該 当 す る 場 合 は 、「 N E D O 間 接 経 費 率 確 認 フ ロ ー チ ャ ー ト 」
(http://www.nedo.go.jp/content/100779204.pdf P.164)を参考にして「間接経費率確認書」
5
書式Ⅷ-1(P.165)を実施計画書提出時に提出していただきます。
なお、判定に当たっては、契約を締結する事業年度の 4 月 1 日時点で確定している最新のデ
ータを用いてください。
4. 提出期限及び提出先
本公募要領に従って提案書(別添 1~別添 5)20 部(正 1 部、副 19 部)を作成し、以下の提出期限
までに郵送、宅配便又は持参にて御提出ください。FAX、電子メールによる提出は受け付けません。
(1) 提出期限: 平成 28 年 5 月 23 日(月)正午(郵送を含め必着)
※応募状況等により、公募期間を延長する場合があります。公募期間を延長する場合は、NED
Oホームページにてお知らせいたします。
なお、メール配信サービス(http://www.nedo.go.jp/nedomail/index.html)に御登録いただき
ますと、ウェブサイトに掲載された最新の公募情報に関するお知らせを随時メールにてお送り
いたします。ぜひ御登録いただき、御活用ください。
(2) 提出先: 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
ロボット・AI部 「次世代人工知能・ロボット中核技術開発」担当 宛
〒212-8554 神奈川県川崎市幸区大宮町 1310 ミューザ川崎セントラルタワー19 階
※ 郵送の場合は封筒に「『次世代人工知能・ロボット中核技術開発』に係る提案書在中」
と朱書きしてください。
※ 持参の場合は、ミューザ川崎 16 階セントラルタワー「総合受付」で受付し、指示に従
ってください。
※ 応募に際し、あらかじめ e-Rad へ応募内容提案書を申請することが必要です。電子証
明発行遅れ及び電子証明インストール不具合等、外的要因によるやむを得ない事情に
より e-Rad への電子申請が期限に間に合わない場合、必ず事前にNEDO担当部に相
談してください。
なお、電子申請以外の提案書類の提出は必ず期限前に行う必要があります。
5. 応募方法
(1) 提案書の作成に当たって
・ 提案書のうち、表紙、要約版、本文の記載様式は別添 1 を御参照ください。別添 2 に従って
研究開発責任者の研究経歴書を、別添 3 に従って主要研究者候補の研究経歴書(主要研究者
候補とは、提案書の各研究開発項目の責任者又は統括責任者となる登録研究員です。
)を、別
添 4 に従って研究開発成果の事業化計画書を作成してください。
また、別添 5 に従って図表を用いて研究開発テーマ説明資料を作成してください。
・ 提案書は日本語で作成してください。
・ 提案書の提出部数は、20 部(正 1 部、副 19 部)です。
・ 別添1、4、5については、電子媒体(CD-R等) 1部も提出してください。
(2) 提案書に添付する書類
・ 提案書には次の資料又はこれに準ずるものを添付してください。
・ 会社案内 1 部(提出先のNEDO部課と過去 1 年以内に契約がある場合は不要)
・ 最近の営業報告書(3 年分)1 部(大学の場合は財務諸表等)
6
・ NEDOから提示された業務委託契約書(案)に合意することが提案の要件となりますが、
業務委託契約書(案)について疑義がある場合は、その内容を示す文書2部(正1部、副1
部)
・ e-Rad 応募内容提案書(詳細は(4)を参照ください)
・ NEDO研究開発プロジェクトの実績調査票(詳細は別添 6 を参照ください) 1 部
・ 国外企業等と連携している、又はその予定がある場合は当該国外企業等と締結した共同研究
契約書の写し、若しくは当該国外企業との共同研究の意志を示す覚書の写し
1部
(注)連携している、又は連携しようとしている国外企業等がNEDOの指定する相手国の
公的資金支援機関(スペイン政府・産業技術開発センター(CDTI)が該当。)の
支援を受けようとしている(又は既に受けている)場合は、NEDOが提供する交付
申請書(英文様式)の写し、若しくは既に認証を取得しているのであれば交付決定書
及び認定証(ラベル)の写し1部。詳細はNEDOホームページにて御確認ください。
二国間協力協定
<http://www.nedo.go.jp/activities/AT1_00473.html へリンク>
(3) 提案書の受理及び提案書に不備があった場合
・ 応募資格を有しない者の提案書又は不備がある提案書は受理できません。
・ 提出された提案書を受理した際には提案書類受理票を提案者にお送りしますので、あらかじ
め別添 7 の「提案書類受理票」に会社名等御記入の上、送付してください。また、
「提案書類
受理票」に提案書類一式を記載していますので提出前に不足がないことを御確認ください。
・ 提出された提案書等は返却しません。
提案書に不備があり、提出期限までに修正できない場合は、提案を無効とさせていただきま
す。
(4) 府省共通研究開発管理システム(e-Rad)への登録
応募に際し、
あらかじめ e-Rad へ応募内容提案書を申請することが必要です。
連名の場合には、
それぞれの機関での登録が必要です。詳細は、e-Rad ポータルサイトを御確認ください。
e-Rad ポータルサイト <http://www.e-rad.go.jp/へリンク>
概略の手続きを以下の a~d に示します。
a.
所属研究機関の登録とログイン ID の取得
申請に当たっては、まず応募時までに研究代表者(=主要研究員)の所属する研究機関(所
属研究機関)が e-Rad に登録されていることが必要となります。所属研究機関で 1 名、e-Rad
に関する事務代表者を決めていただき、事務代表者は e-Rad ポータルサイトより研究機関登
録様式をダウンロードして、登録申請を(事務分担者を設ける場合は、事務分担者申請も併
せて)行ってください。登録手続きに 2 週間以上かかる場合がありますので、余裕をもって
行ってください。登録されると、ログイン用 ID(11 桁)、所属研究機関用 ID(10 桁)、パス
ワード及び電子証明が発行されます。
b.
研究代表者(=主要研究員)のログイン用ID(11桁)、申請用研究者番号(8桁)の取得
前記aで登録した所属研究機関の事務代表者が、電子証明の格納されたPCを用いてログイン
し、研究代表者をe-Radに登録して、ログイン用ID(11桁)及び申請用研究者番号(8桁)
とパスワードを取得します。
7
c.
公募要領及び申請様式のダウンロードと申請書の作成
e-Rad 上で、受付中の公募の一覧を確認し、必要情報を入力して応募します。なお、公募
要領や申請様式等はNEDOの公募ホームページからダウンロードが可能です。
d.
応募方法
前記c.で入力したe-Rad応募内容提案書はPDFファイルでダウンロードできますので、該当
ファイルを全ページプリントアウトし、申請書(正)とともにNEDOへ提出してくださ
い。
6. 秘密の保持
提案書は本研究開発の実施者選定のためにのみ用い、NEDOで厳重に管理します。取得した個人
情報は研究開発の実施体制の審査に利用しますが、特定の個人を識別しない状態に加工した統計資料
等に利用することがあります。御提供いただいた個人情報は、上記の目的以外で利用することはあり
ません。
(法令等により提供を求められた場合を除きます。)
なお、e-Rad に登録された各情報(プロジェクト名、応募件名、研究者名、所属研究機関名、予算額
及び実施期間)及びこれらを集約した情報は、「独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律」
(平成 13 年法律第 140 号)第 5 条第 1 号イに定める「公にすることが予定されている情報」として
取り扱われます。
7. 委託先の選定について
(1) 審査の方法について
基本計画に定めるプロジェクトマネージャー(PM)及び外部有識者による事前審査とNED
O内の契約・助成審査委員会の二段階で審査します。契約・助成審査委員会では、事前審査の結果
を踏まえ、NEDOが定める基準等に基づき、最終的に実施者を決定します。必要に応じてヒアリ
ング審査や資料の追加等をお願いする場合があります。ヒアリング審査の場合、原則として別添
5:研究テーマ説明資料を用いて説明していただきます。
なお、委託先の選定は非公開で行われ、審査の経過等、審査に関する問い合わせには応じられ
ませんのであらかじめ御了承ください。
(2) 審査基準
a.
事前審査の基準
i.
提案内容が基本計画の目的、目標に合致しているか(不必要な部分はないか)
ii.
提案された方法に新規性・独創性があり、技術的に優れているか
iii. 提案された技術の用途が明確化されているか(どのような形で製品・サービスが実用化・
事業化されることを想定しているか)
。その技術は、実用性、有用性において将来のロボ
ットを飛躍的に高めるための革新的な内容になっているか
iv. 共同提案の場合、各者の提案が相互補完的であるか
v.
提案内容・研究計画は実現可能か(技術的可能性、計画、中間目標の妥当性等)
vi. 応募者は本研究開発を遂行するための高い能力を有するか(関連分野の開発等の実績、
再委託予定先・共同実施先等を含めた実施体制、優秀な研究者等の参加、次世代人工知
能技術分野に限り拠点の妥当性等)
vii. 総合評価
8
b.
契約・助成審査委員会の選考基準
次の基準により委託予定先を選考します。
i.
ii.
委託業務に関する提案書の内容が次の各号に適合していること
1.
開発等の目標がNEDOの意図と合致していること
2.
開発等の方法、内容等が優れていること
3.
開発等の経済性が優れていること
当該開発等における委託予定先の遂行能力が次の各号に適合していること
1.
関連分野の開発等に関する実績を有すること
2.
当該開発等を行う体制が整っていること
(再委託予定先、共同実施先等を含む。なお、国際共同研究体制をとる場合、その
メリットが明確であること。また、特にNEDOの指定する相手国の公的資金支援
機関の支援を受けようとしている(または既に受けている)場合はその妥当性が確
認できること)
3.
当該開発等に必要な設備を有していること
4.
経営基盤が確立していること
5.
当該開発等に必要な研究者等を有していること
6.
委託業務管理上NEDOの必要とする措置を適切に遂行できる体制を有しているこ
と
なお、委託予定先の選考に当たってNEDOは、以下の点を考慮します。
1.
優れた部分提案者の開発等体制への組み込みに関すること
2.
各開発等の開発等分担及び委託金額の適正化に関すること
3.
競争的な開発等体制の整備に関すること
4.
一般社団法人若しくは一般財団法人又は技術研究組合等を活用する場合における役
割の明確化に関すること
5.
その他、主管部長(監事室長を含む)及び基本計画に定めるPMが重要と判断する
こと
(3) 委託先の公表及び通知について
a.
採択結果の公表等について
採択した案件(実施者名、事業概要)はNEDOのホームページ等で公開します。不採択と
した案件については、その旨を不採択とした理由とともに提案者へ通知します。
b.
事前審査員の氏名の公表について
事前審査員の氏名は、採択案件の公開時に公開します。
c.
附帯条件
採択に当たって条件(提案した再委託は認めない、他の機関との共同研究とすること、再委
託研究としての参加とすること等)を付す場合があります。
9
(4) スケジュール
平成 28 年
4 月 22 日(金): 公募開始
4 月 26 日(火): 公募説明会(会場:川崎)
4 月 28 日(木): 公募説明会(会場:大阪)
5 月 23 日(月): 公募締め切り
6 月中旬(予定)
: 事前審査(外部有識者による書面審査およびヒアリング)
6 月下旬(予定)
: 契約・助成審査委員会
7 月上旬(予定)
: 委託先決定・公表
8 月中旬(予定)
: 契約締結
8. 留意事項
(1) 契約について
新規に業務委託契約を締結するときは、最新の業務委託契約約款を適用します。また、委託業務
の事務処理は、NEDOが提示する事務処理マニュアルに基づき実施していただきます。
(2) 研究開発独立行政法人から民間企業への再委託について
研究開発独立行政法人から民間企業への再委託又は共同実施(再委託先又は共同実施先へ資金の
流れがないものを除く。
)は、原則認めておりません。
(3) 研究開発計画の見直しや中止
ステージゲート方式の採用により、研究開発の途中段階にて実施内容の見直しや研究開発を中止
する場合があります。
(4) 事業化計画書について
提案時に提出いただく「研究開発成果の事業化計画書(別添 4)」については、契約締結後、業
務委託契約約款第 27 条第 2 項に該当する事象が生じた場合には、速やかにNEDOに変更内容
を提出していただきます。
(5) NEDO研究開発プロジェクトの実績調査票の記入について
過去に実施したNEDOの研究開発プロジェクトの成果について調査票に記載していただきま
す。詳細は別添 6 を御覧ください。
なお、本調査は採択審査に活用しますので、必ず御提出をお願いいたします。
(6) 評価について
技術的及び政策的観点から、研究開発の意義、目標達成度、成果の技術的意義並びに将来の産
業への波及効果等について、技術評価実施規程に基づき、評価を行います。評価の時期は、中間
評価を平成 29 年度、事後評価を平成 32 年度とし、当該分野に係る技術動向、政策動向や当該研
究開発の進捗状況等に応じて、前倒しする等、適宜見直すものとします。
また、中間評価結果を踏まえ、必要に応じて加速・縮小・中止等の見直しを迅速に行います。
更にプロジェクト終了後は、プロジェクトが及ぼした経済的、社会的効果等について、追跡調査・
評価(添付参考資料 1)に御協力いただく場合がございます。
なお、先導研究終了時までにステージゲートを実施します(2. (4)提案に当たっての注意事項に
10
掲載)
。
(7) 知財の取り扱いについて
・本プロジェクトにおける知財マネジメント基本方針を適用します。詳細は、参考資料2を御覧く
ださい。
・産業技術力強化法第 19 条(日本版バイ・ドール規定)が適用されます。
・本プロジェクトの成果である特許等について、
「特許等の利用状況調査」
(バイ・ドール調査)に
御協力をいただきます。
・基本計画 5.(1) ②に、PMは、適切な知財管理を実施すると示したとおり、PMは、プロジェ
クト参加者及びプロジェクト参加者間の知財の調整等に関わる事項を主導させていただきます。
(8) 「国民との科学・技術対話」への対応について
本事業を受託する事業者は、研究活動の内容や成果を社会・国民に対して分かりやすく説明する
活動(以下、「国民との科学・技術対話」という)に関する直接経費の計上が可能です。本事業に
おいて「国民との科学・技術対話」の活動を行う場合は、その活動の内容及び必要な経費を提案書
に記載して提出してください。本活動に係る支出の可否は、研究活動自体への影響等も勘案して判
断します。
また、本活動を行った場合は、年度末の実績報告書等に活動実績を盛り込んで報告してください。
本活動は中間評価・事後評価の対象となります。
なお、本事業以外で自主的に本活動に取り組むことは妨げませんが、間接経費を活用して本活動
を行った場合は実績報告書への記載等(本活動に係る事項のみで結構です)によりNEDOに報告
してください。
【参考】 平成 22 年 6 月 19 日総合科学技術会議
「国民との科学・技術対話」の推進について(基本的取組方針)
http://www8.cao.go.jp/cstp/output/sonota.html
(9) 公的研究費の不正な使用及び不正な受給への対応
公的研究費の不正な使用及び不正な受給(以下「不正使用等」という。)については、「公的研
究費の不正な使用等の対応に関する指針」(平成 20 年 12 月 3 日経済産業省策定。以下「不正使
用等指針」という。※1)及び「補助金交付等の停止及び契約に係る指名停止等の措置に関する機
構達」
(平成 16 年 4 月 1 日 16 年度機構達第 1 号。NEDO策定。以下「補助金停止等機構達」
という。※2)に基づき、NEDOは資金配分機関として必要な措置を講じることとします。併せ
て本事業の事業実施者も研究機関として必要な対応を行ってください。
本事業及び府省等の事業を含む他の研究資金において、公的研究費の不正使用等があると認め
られた場合、以下の措置を講じます。
※1.
「不正使用等指針」についてはこちらを御参照ください:経済産業省ホームページ
http://www.meti.go.jp/policy/economy/gijutsu_kakushin/innovation_policy/kenkyu-fuseishishin.html
※2.
「補助金停止等機構達」についてはこちらを御覧ください: NEDOホームページ
http://www.nedo.go.jp/itaku-gyomu/kokuhatu_index.html
a.
i.
本事業において公的研究費の不正使用等があると認められた場合
当該研究費について、不正の重大性などを考慮しつつ、全部又は一部を返還していただきま
す。
11
ii.
不正使用等を行った事業者等に対し、NEDOとの契約締結や補助金等の交付を停止します。
(補助金停止等機構達に基づき、処分した日から最大 6 年間の契約締結・補助金等交付の停
止の措置を行います。
)
iii.
不正使用等を行った研究者及びそれに共謀した研究者(善管注意義務に違反した者を含む。
以下同じ。
)に対し、NEDOの事業への応募を制限します。
(不正使用等指針に基づき、不正の程度などにより、原則、当該研究費を返還した年度の翌
年度以降 1~5 年間の応募を制限します。また、個人の利益を得るための私的な流用が確認
された場合には、10 年間の応募を制限します。)
iv.
府省等他の資金配分機関に対し、当該不正使用等に関する措置及び措置の対象者等について
情報提供します。このことにより、不正使用等を行った者及びそれに共謀した研究者に対し、
府省等他の資金配分機関の研究資金への応募が制限される場合があります。また、府省等他
の資金配分機関からNEDOに情報提供があった場合も同様の措置を講じることがありま
す。他府省の研究資金において不正使用等があった場合にも i~iii の措置を講じることがあ
ります。
v.
不正使用等の行為に対する措置として、原則、事業者名(研究者名)及び不正の内容等につ
いて公表します。
b.
「公的研究費の不正な使用等の対応に関する指針」
(平成 20 年 12 月 3 日経済産業省策定)
に基づく体制整備等の実施状況報告等について
本事業の契約に当たり、各研究機関では標記指針に基づく研究費の管理・監査体制の整備
が必要です。
体制整備等の実施状況については、報告を求める場合がありますので、求めた場合、直ち
に報告するようにしてください。なお、当該年度において、既に、府省等を含め別途の研究
資金への応募等に際して同旨の報告書を提出している場合は、この報告書の写しの提出をも
って代えることができます。
また、NEDOでは、標記指針に基づく体制整備等の実施状況について、現地調査を行う
場合があります。
(10) 研究活動の不正行為への対応
研究活動の不正行為(ねつ造、改ざん、盗用)については「研究活動の不正行為への対応に関
する指針」
(平成 19 年 12 月 26 日経済産業省策定。以下「研究不正指針」という。※3)及び「研
究活動の不正行為への対応に関する機構達」
(平成 20 年 2 月 1 日 19 年度機構達第 17 号。NED
O策定。以下「研究不正機構達」という。※4)に基づき、NEDOは資金配分機関として、本事
業の事業実施者は研究機関として必要な措置を講じることとします。そのため、告発窓口の設置
や本事業及び府省等他の研究事業による研究活動に係る研究論文等において、研究活動の不正行
為があると認められた場合、以下の措置を講じます。
※3.研究不正指針についてはこちらを御参照ください: 経済産業省ホームページ
http://www.meti.go.jp/policy/economy/gijutsu_kakushin/innovation_policy/kenkyu-fuseishishin.html
※4.研究不正機構達についてはこちらを御参照ください: NEDOホームページ
http://www.nedo.go.jp/itaku-gyomu/kokuhatu_index.html
12
a.
本事業において不正行為があると認められた場合
i.
当該研究費について、不正行為の重大性などを考慮しつつ、全部又は一部を返還していただ
くことがあります。
ii.
不正行為に関与した者に対し、NEDOの事業への翌年度以降の応募を制限します。
(応募制限期間:不正行為の程度などにより、原則、不正があったと認定された年度の翌年度
以降 2~10 年間)
iii.
不正行為に関与したとまでは認定されなかったものの、当該論文等の責任者としての注意義
務を怠ったことなどにより、一定の責任があるとされた者に対し、NEDOの事業への翌年
度以降の応募を制限します。
(応募制限期間:責任の程度等により、原則、不正行為があったと認定された年度の翌年度以
降 1~3 年間)
iv.
府省等他の資金配分機関に当該不正行為に関する措置及び措置の対象者等について情報提
供します。このことにより、不正行為に関与した者及び上記 iii により一定の責任があると
された者に対し、府省等他の資金配分機関の研究資金による事業への応募が制限される場合
があります。また、府省等他の資金配分機関からNEDOに情報提供があった場合も同様の
措置を講じることがあります。
v.
NEDOは不正行為に対する措置を決定したときは、原則として、措置の対象となった者の
氏名・所属、措置の内容、不正行為が行われた研究資金の名称、当該研究費の金額、研究内
容、不正行為の内容及び不正の認定に係る調査結果報告書などについて公表します。
b.
過去に国の研究資金において不正行為があったと認められた場合
国の研究資金において、研究活動における不正行為があったと認定された者(当該不正行
為があったと認定された研究の論文等の内容について責任を負う者として認定された場合を
含む。)については、研究不正指針に基づき、本事業への参加が制限されることがあります。
なお、本事業の事業実施者は、研究不正指針に基づき研究機関として規定の整備や受付窓
口の設置に努めてください。
(11) NEDOにおける研究不正等の告発受付窓口
NEDOにおける公的研究費の不正使用等及び研究活動の不正行為に関する告発・相談及び通知
先の窓口は以下のとおりです。
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 検査・業務管理部
〒212-8554 神奈川県川崎市幸区大宮町 1310
電話番号: 044-520-5131
FAX 番号: 044-520-5133
電子メール:[email protected]
ホームページ: 研究活動の不正行為及び研究資金の不正使用等に関する告発受付窓口
http://www.nedo.go.jp/itaku-gyomu/kokuhatu_index.html
(電話による受付時間は、平日:9 時 30 分~正午、13 時 00 分~18 時 00 分)
(12) 国立研究開発法人の契約に係る情報の公表
「独立行政法人の事務・事業の見直しの基本方針」
(平成 22 年 12 月 7 日閣議決定)に基づき、
採択決定後、別添 8 のとおりNEDOとの関係に係る情報をNEDOのホームページで公表するこ
とがございます。御理解と御協力のほどよろしくお願いいたします。
13
本公募への応募をもって同意されたものとみなさせていただきますので、御了承をお願いいたし
ます。
9. 公募説明会の開催
(1) 当該委託業務及び提案公募に係る内容、契約に係る手続き、提案書類等について、公募説明会を
実施します。公募説明会への出席は応募に当たっての義務ではありませんが、可能な限り出席し
てください。席に限りがありますので、各機関 2 名までの参加とさせていただきます。なお、説
明会は日本語で行います。参加を希望される方は、NEDOホームページ(本公募の案内ページ)
から事前登録をお願いします。説明会当日は公募書類(公募要領、別添 1:提案書の様式、基本
計画、平成 28 年度実施方針、(参考資料 2)次世代ロボット中核技術開発における知財マネジメ
ント基本方針)を各自印刷してご持参いただきますようお願い致します。
(川崎) 平成 28 年 4 月 25 日(月)正午まで
(大阪) 平成 28 年 4 月 27 日(水)正午まで
(2) 公募説明会の日時及び場所
(川崎)
日時: 平成 28 年 4 月 26 日(火)14 時 00 分~15 時 30 分(開場 13 時 30 分)
場所: 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 2301・2302 会議室
神奈川県川崎市幸区大宮町 1310 ミューザ川崎セントラルタワー23 階
http://www.nedo.go.jp/introducing/honbu.html
※直接会議室までお越し下さい。
エレベータホールを左に出て突き当たりになります。
(大阪)
日時: 平成 28 年 4 月 28 日(木)10 時 30 分~12 時 00 分(開場 10 時 00 分)
場所: CIVI 新大阪研修センター 903C 会議室
大阪市淀川区西中島 3 丁目 9-13
NLC 新大阪 8 号館
http://www.civi-c.co.jp/access.html
※直接会議室までお越しください。
10. 問い合わせ先
本事業の内容及び契約に関する質問等は説明会で受け付けます。それ以降の問い合わせは、以下に
て受け付けます。ただし審査の経過等に関する問い合わせには応じられません。
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
ロボット・AI部 「次世代人工知能・ロボット中核技術開発」担当
電子メール:[email protected]
14
【次世代人工知能技術分野】
研究課題Ⅰ「大規模目的基礎研究・先端技術研究開発」
最新の計算論的神経科学の知見を取り入れた脳型人工知能及びデータ駆動型の人工知能と知識駆動
型の人工知能の融合を目指すデータ・知識融合型人工知能に関して、大規模なデータを用いた実世界
の課題への適用とその結果の評価を前提とした目的基礎研究(大規模目的基礎研究)と、世界トップ
レベルの性能の達成を目指す先端技術の研究開発を実施します。
なお、我が国が強みを有するロボット技術やセンシング技術との融合により、産業化が期待される
ロボット等の高度化やこれまでの未解決課題の解決につながる次世代人工知能技術の研究開発も対象
とします。
(1) 先導研究期間の研究開発内容
大規模目的基礎研究については、脳型人工知能のプロトタイプを試験的に構築し、下記の証拠を
全て示すことによって、その技術の有望さと、最終目標を十分に達成する見込みを示す。
先端技術研究開発については、ベンチマークデータに対する識別精度等何らかの計測可能な指標
を設定するとともに、アルゴリズムの試験的な実装あるいはそれに相当する動作確認により、最終
目標を十分に達成できる見込みを示す。
【達成目標】
・最終目標とする動作環境を調査し、定量目標値の妥当性を確認する
・プロトタイプ実装・評価から実用化に向けた課題の明確化と対策案の立案
・拠点が定める知財戦略に基づいた知財戦略の立案と実施
・実用化への道筋を示す戦略案の立案
(2) 研究開発期間の研究開発内容
大規模目的基礎研究については、開発した手法を脳型人工知能システムの概念検証システムを構築
し、実世界規模のデータ・課題で定量的な評価を行い、実用可能性を確かめる。実世界規模のデータ・
課題とは、例えば、画像処理であればカメラから得られる動画像、運動制御であればロボットの実機
若しくは物理エンジンを備えたシミュレータ、自然言語処理であれば WWW 等から得られる大規模
なテキストデータを指す。更に、概念検証システムの大規模並列実行環境を構築し、一度に入力する
データのサイズや処理の複雑さが増大しても、処理に必要な時間がほぼ変わらないことを確かめる。
先端技術研究開発については、開発した手法を先進中核モジュールとして実装し、先導研究で設定
した評価指標に関して、世界トップレベルの性能を達成可能なことを確認する。
【達成目標】
・最終目標の達成
・実用化・市場化に向けた課題の整理と対策案の立案
(3) 本研究課題に対する応募資格
研究開発責任者を若手研究者(原則 45 歳未満)とする大学・研究機関等及び中小企業(ベンチャ
ー企業を含む)を対象とする。
(P.5、3.(8)参照)
15
【革新的ロボット要素技術分野】
研究課題Ⅱ「高密度で自由曲面に貼れる電極の研究開発」
現状の各種センサの中で、フレキシブル基板上に実装されているものは、円筒等の平面から構成さ
れる曲面にのみ対応することができるが、自由曲面には対応できていない。
パワーアシストのように、生体表面から得られる生体情報に基づき人の行動を予測して動作をアシ
ストする場合、生体表面は複雑な自由曲面であり、更に、動作に伴って変形が起こる。
よって、生体表面の自由曲面に貼り付けることができ、動作に伴って変形する生体表面と同じよう
に変形することができる電極が必要となる。
さらに、生体表面のどの箇所に貼り付けたのかをキャリブレーションする技術、電極の変形に伴う
信号の変化をキャンセルするための技術を研究開発する。
本技術は、侵襲型脳波計測や、上記のようなヒューマンマシンインターフェース等、多岐にわたる
分野への応用が可能であり、ロボットの中核技術としての波及効果は大きい。
(1)先導研究期間の研究開発内容
先導研究期間では、自由曲面に貼れる電極を試作し、課題の整理と、課題に対する対策案を立案
し、実現可能性の可否を検討した結果を示すとともに、実用化に向けた最終目標に対して、研究開
発期間のスケジュール案、実用化戦略を提示すること。
【達成目標】
・最終目標とする自由曲面に貼れる電極を調査し、定量目標値の妥当性を確認する
・プロトタイプ実装・評価から実用化に向けた課題の明確化と対策案の立案
・知財戦略の立案と知財戦略に基づいた知財の権利化
・実用化への道筋を示す戦略案の立案
(2)研究開発期間の研究開発内容
先導研究期間で得られた実用化に向けた課題解決を実現すべく実装・評価・アルゴリズムの検討を
繰り返し、先導研究期間で明確化した性能を有する自由曲面に貼れる電極を開発する。
先導研究期間で立案した実用化戦略に基づき関係者と協議の上、実用化・市場化に向けた課題の整
理と対策案を立案する。
【達成目標】
・最終目標の達成
・実用化・市場化に向けた課題の整理と対策案の立案
16
【革新的ロボット要素技術分野】
研究課題Ⅲ「味覚センサの研究開発」
味覚センサそのものや味覚センサを搭載したロボットは、世界的に見ても数少ないが、人間の能力
と同等もしくは、それ以上の能力を有するロボットを実現するためには、人間の五感の一つである味
覚を持つことは人間が行動する場面に対応するためにも重要である。
現在の味覚センサは、味細胞をモデル化した人工脂質膜で実現されており、ビジネスで活用される
ようになってきている。ロボットと組み合わせて、従来にない革新的な味覚センサを研究開発するた
めには、センサの寿命や人工脂質膜に付着した味に寄与する分子を除去するために時間を要するた
め、1回の計測に時間がかかるなどの課題を解決する必要がある。
本研究開発では、ロボットに搭載するために、上記に挙げたような課題を解決する味覚センサの研
究開発を行うものである。
(1)先導研究期間の研究開発内容
先導研究期間では、味覚センサを実用化する際の課題を整理し、目標値を明確化する。そして、
課題解決のために、味覚センサの改善点、改良点を整理し、実際に開発を行い、実現可能性の可否
を検討した結果を示すとともに、実用化に向けた最終目標に対して、研究開発期間のスケジュール
案、実用化戦略を提示すること。
【達成目標】
・最終目標とする味覚センサを調査し、定量目標値の妥当性を確認する
・プロトタイプ実装・評価から実用化に向けた課題の明確化と対策案の立案
・知財戦略の立案と知財戦略に基づいた知財の権利化
・実用化への道筋を示す戦略案の立案
(2)研究開発期間の研究開発内容
先導研究期間で得られた実用化に向けた課題解決を実現すべく実装・評価・アルゴリズムの検討を
繰り返し、先導研究期間で明確化した性能を有する味覚センサを開発する。
先導研究期間で立案した実用化戦略に基づき関係者と協議の上、実用化・市場化に向けた課題の整
理と対策案を立案する。
【達成目標】
・最終目標の達成
・実用化・市場化に向けた課題の整理と対策案の立案
17
【革新的ロボット要素技術分野】
研究課題Ⅳ「生体分子を用いたロボットの研究開発」
人共存ロボットなどサービスロボットに活用可能なソフトアクチュエータ(人工筋肉)の研究開発
が期待されている。
現状の人工筋肉は、空気圧方式、高分子材料を用いたものに大きく分けられ、空気圧方式は、駆動
源としてコンプレッサが必要となり、搭載性・稼働時間において制約が大きい。一方、高分子材料を
用いたものは、人間と同程度の伸縮率・伸縮周期を実現するためには、物質内のイオンの移動速度を
上げるためには、高い電圧を印加する必要があり、安全性の面で課題が残る。
一方、生体の筋肉は、上記のようなトップダウン的なアプローチではなく、むしろボトムアップ的
に筋節(サルコメア)を最小構成単位として、筋原線維・筋繊維と巧みに構造化し、数十ミリボルト
の活動電位をトリガとして、さまざまな化学反応の結果、筋収縮を実現している。
なお、神経系・骨格とが一体となった構造により複雑な動作を巧みに(センシング・アクチュエー
タ・制御をシステム統合して)実現している。
上記のような筋肉を一例として、生体の巧みな制御システムを模倣した生体分子を用いたロボット
および同ロボットの設計に有用な設計支援システムおよびシミュレーションシステムの研究開発を行
う。
(1) 先導研究期間の研究開発内容
生体分子を用いたロボットを試作し、評価・改善を繰り返し、課題の整理と、課題に対する対策
案を立案し、実現可能性の可否を検討した結果を示すとともに、実用化に向けた最終目標に対し
て、研究開発期間のスケジュール案、実用化戦略を提示すること。
【達成目標】
・最終目標とする使用用途を調査し、定量目標値を明確化
・試作・評価の結果から実用化に向けた課題の明確化と対策案の立案
・知財戦略の立案と知財戦略に基づいた知財の権利化
・実用化への道筋を示す戦略案の立案
(2) 研究開発期間の研究開発内容
先導研究期間で得られた実用化に向けた課題解決を実現すべく試作・評価・改善を繰り返し、先導
研究期間で明確化した性能を有するロボットを開発する。
先導研究期間で立案した実用化戦略に基づき関係者と協議の上、実用化・市場化に向けた課題の整
理と対策案を立案する。
【達成目標】
・実用化の目標達成
・実用化・市場化に向けた課題の整理と対策案の立案
18
【革新的ロボット要素技術分野】
研究課題Ⅴ「UAV向け環境認識技術と飛行経路生成技術の研究開発」
交通インフラが未整備・未熟な環境での物品輸送や災害現場の状況把握にUAV(無人航空機:
Unmanned Aerial Vehicle)への応用が期待されている。UAVの飛行制御技術は、GPS(全地球測位
システム:Global Positioning System)による測位により、飛行経路を追従する手法がとられているが、
GPSの電波が届かない屋内環境や高度が低い場所を飛行する際に、建物や森林等が障害物となり、
事前に予測することが困難な未知環境下への対応が実現できていない。
そこで、本課題では、UAVがGPSの電波が届かない場所や未知環境下でも適切に飛行するため
の周囲環境の認識技術、飛行経路生成及び飛行経路追従制御の研究開発を行う。
特に、UAV固有の課題として、飛行体は任意の3次元空間を移動し、かつ、時速100km/h以上の速
度で飛行するため高速に3次元環境を認識し、適切な飛行経路生成が可能な技術に注力し、研究開発に
着手する。
また、本技術は、UAVの機体に依存しない方法で実装を進め、様々なUAVの機体形態への展開
を考慮すること。
(1) 先導研究期間の研究開発内容
先導研究期間では、最終的に目指す飛行環境を明確にするため調査・検証を行い、最終仕様を決
めること。
UAVに搭載する環境認識用センサの選定並びに、3次元環境認識技術と飛行経路生成技術のアル
ゴリズムを立案し、プロトタイプ実装することで、シミュレータもしくは実機での飛行制御を評価
して、実用化に向けた課題と、課題に対する対策案を立案すること。
【達成目標】
・最終目標とする飛行環境を調査し、環境認識技術と飛行経路生成技術の定量目標値を明確化する
・プロトタイプ実装・評価から実用化に向けた課題の明確化と対策案の立案
・知財戦略の立案と知財戦略に基づいた知財の権利化
・実用化への道筋を示す戦略案を立案
(2) 研究開発期間の研究開発内容
先導研究期間で得られた実用化に向けた課題解決を実現すべく実装・評価・アルゴリズムの検討を
繰り返し、先導研究期間で明確化した性能を有する環境認識技術と飛行経路生成技術を開発する。
先導研究期間で立案した実用化戦略に基づき関係者と協議の上、実用化・市場化に向けた課題の整
理と対策案を立案する。
【達成目標】
・環境認識技術と飛行経路生成技術の目標達成
・実用化・市場化に向けた課題の整理と対策案の立案
19
【革新的ロボット要素技術分野】
研究課題Ⅵ「小型UAV向けフライトレコーダの研究開発」
近年、活発に研究開発が進んでいる小型UAV(無人航空機:Unmanned Aerial Vehicle)は発展途上
にある技術であり、予期せぬ墜落が起こりうるのが現状である。
そこで、旅客機等で広く活用されているフライトレコーダを小型UAVにも応用し、万が一墜落し
た場合においても、何が原因だったのかを解析できるような仕組みが重要であると考えられる。本課
題では、小型UAVに搭載可能なサイズの超小型フライトレコーダを研究開発する。
また、本技術は、UAVの機体に依存しない方法で実装を進め、様々なUAVの機体形態への展開
を考慮することとする。
(1) 先導研究期間の研究開発内容
先導研究期間では、最終的に目指す飛行環境を明確にするため調査・検証を行い、最終仕様を決
めること。
UAVに搭載する超小型フライトレコーダを試作し、実機での評価を行い、実用化に向けた課題
と、課題に対する対策案を立案すること。
【達成目標】
・最終目標とする超小型フライトレコーダを調査し、仕様の妥当性を確認する
・プロトタイプ実装・評価から実用化に向けた課題の明確化と対策案の立案
・知財戦略の立案と知財戦略に基づいた知財の権利化
・実用化への道筋を示す戦略案を立案
(2) 研究開発期間の研究開発内容
先導研究期間で得られた実用化に向けた課題解決を実現すべく試作を繰り返し、先導研究期間で明
確化した性能を有する超小型フライトレコーダを開発する。
先導研究期間で立案した実用化戦略に基づき関係者と協議の上、実用化・市場化に向けた課題の整
理と対策案を立案する。
【達成目標】
・小型フライトレコーダの目標達成
・実用化・市場化に向けた課題の整理と対策案の立案
20
【革新的ロボット要素技術分野】
研究課題Ⅶ「ロボットハンドを含む前腕の研究開発」
既存の社会インフラや家庭環境等では、人にとって行動しやすい・作業しやすい環境が整ってい
る。このような環境下で、ロボットが人の代替として作業するためには、人と同等以上の身体能力を
備えている必要がある。
特に、ロボットハンドに関しては、人の手に対して圧倒的に能力が不足している技術分野の一つで
あり、多種多様なものを把持するための多自由度な構造、可変剛性をもつ関節構造等、複雑な機構を
手のサイズに収めることが非常に難しい点がある。
また、これら多自由度構造を操作し、生体や食物、軟弱物などといった一定形状を成さない難把持
物や道具、住環境設備操作などの複雑なタスク、簡潔に実現可能な操作性の付与、自重を支えること
ができる高い剛性の実現など様々な難しい課題が立ちはだかっている。
一方、人は限定された手及び前腕部の空間を効率良く利用し、ここに含まれた筋肉を複雑かつ効率
的に組み合わせ、手や手首を適切に動作させることで前述のタスクを実現している。よって、本課題
を実現するには前腕を含めたハンドの検討が解の一つと考えられる。
そこで、人と同様に、前腕を含めたロボットハンドを対象とすることで、前述の問題を解決できる
ようなロボットハンドの開発を行う。
(1)先導研究期間の研究開発内容
先導研究期間では、人の前腕を含むロボットハンドを試作し、課題の整理と、課題に対する対策
案を立案し、実現可能性の可否を検討した結果を示すとともに、実用化に向けた最終目標に対し
て、研究開発期間のスケジュール案、実用化戦略を提示すること。
【達成目標】
・最終目標とするロボットハンドを含む前腕を調査し、定量目標値を明確化
・プロトタイプ実装・評価から実用化に向けた課題の明確化と対策案の立案
・知財戦略の立案と知財戦略に基づいた知財の権利化
・実用化への道筋を示す戦略案を立案
(2)研究開発期間の研究開発内容
先導研究期間で得られた実用化に向けた課題解決を実現すべく実装・評価・アルゴリズムの検討を
繰り返し、先導研究期間で明確化した性能を有するロボットハンドを含む前腕を開発する。
先導研究期間で立案した実用化戦略に基づき関係者と協議の上、実用化・市場化に向けた課題の整
理と対策案を立案する。
【達成目標】
・最終目標の達成
・実用化・市場化に向けた課題の整理と対策案の立案
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関連資料
・ 基本計画
・ 平成 28 年度実施方針
・ 提案書の様式
提案書作成上の注意、表紙、要約版、本文(別添 1)
研究開発責任者研究経歴書(別添 2)
主要研究員研究経歴書(別添 3)
研究開発成果の事業化計画書(別添 4)
研究開発テーマ説明資料(別添 5)
・ NEDO研究開発プロジェクトの実績調査票の記入について(別添 6)
・ 提案書類受理票(別添 7)
・ 契約に係る情報の公表について(別添 8)
・ 業務委託契約標準契約書
・ (参考資料 1)追跡調査・評価の概要
・ (参考資料 2)次世代ロボット中核技術開発における知財マネジメント基本方針
・ (参考資料 3)委託研究開発における知的財産マネジメントに関する運用ガイドライン
22