笠間市ホームページリニューアル及び運用支援業務委託 仕様書 平成28

笠間市ホームページリニューアル及び運用支援業務委託
仕様書
平 成 2 8 年 4 月20日
笠間市
秘書課
広報戦略室
1.概要
(1)件名
笠間市ホームページリニューアル及び運用支援業務委託
(2)業務目的
①シティプロモーションの強化
近年,自治体における「シティプロモーション」の重要性が高まっており,ホームページによ
る情報発信は,その重要なツールの 1 つとなっている。そこで,市の魅力や地域資源等をより効
果的に伝えることができるサイトデザインにリニューアルを行う。
②アクセシビリティの向上
高齢者や障害者を含め誰もが支障なく利用できるように,ホームページのアクセシビリティ
(JIS
X8341-3:2016「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及
びサービス-第 3 部:ウェブコンテンツ」への準拠)の水準を高める。
③情報の探しやすさの向上
利用者が必要な情報が見つけやすいサイトを目指し,情報の整理を行う。
④操作性の向上
職員の誰もが容易にコンテンツの作成・更新ができるよう,優れたコンテンツマネジメントシ
ステム(以下 CMS)を導入する。
(3)業務概要
本業務は,ホームページの新規デザイン作成及び既存ホームページからの移行,CMS の構築及び
導入教育,ホームページの管理基準・運用マニュアルの作成など,ホームページの作成業務に伴う
総合的なコンサルテーションを委託するものであり,CMS 導入に伴う管理環境(以下「WEB サーバ」)
の設定及び維持管理なども含まれる。
また,当市では情報メール一斉配信サービス「かさめ~る」を稼働している。引き続き「かさ
め~る」のサービスを続けるため,本業務にメール一斉配信サービスの導入も含むものとする。な
お、ホームページ及びメール一斉配信サービスは,個人情報を取扱うことから,受託者は,公的認
証(ISO27001、ISMS、プライバシーマーク)のいずれかを取得していること。
(4)対象範囲
対象は,原則として下記ドメインに含まれるすべてのページとする。
http://www.city.kasama.lg.jp/
※ページ数:約 6,200 ページ(公開中のページ約 4,300,非公開中のページ約 1,900)
※ページ数については、ホームページの公開日までにさらに増えることが予想されるが、増
加ページにも対応すること。
また,情報メール一斉配信サービス「かさめ~る」も対象とする。
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(5)履行期間
①ホームページリニューアル業務
契約の日(6 月 6 日予定)~平成 28 年 11 月 30 日
②運用支援(WEB サーバ・CMS 維持管理等)
平成 28 年 12 月 1 日~平成 33 年 11 月 30 日
(6)リニューアル後のホームページ公開日
平成 28 年 12 月 1 日
(7)見積金額の限度額
・ホームページリニューアル業務に係る費用:1,300,000 円(税抜き)
・運用支援業務(WEB サーバ・CMS 維持管理等)に係る費用:10,020,000 円/5 年(税抜き)
2.デザイン
デザインは「1.概要(2)業務目的」を勘案したほか,下記の点を踏まえて作成すること。
また,現行のホームページの課題を挙げ,それを解消できる設計を提案すること。デザインの詳細
は打ち合わせのうえ決定する。
(1)構造設計
当市のめざす将来像『住みよいまち
訪れてよいまち
笠間
~みんなで創る
文化交流都市
~』等の特色やブランドを考慮した構造設計とし,戸惑うことなく目的の情報を閲覧することので
きるホームページにするために,明確な意図と根拠に基づいたホームページ構造設計とすること。
必要に応じて,カテゴリーの組み換え等の提案をすること。ただし,カテゴリーの組み換え等を行
うにあたり,アドレス変更に伴うリンク切れの発生には十分に留意すること。
また,パソコンだけでなく,スマートフォン,タブレット,携帯電話等に対応した設計とするこ
と。
(2)トップページ
トップページは,ホームページ全体の印象を決定づける上で最も重要な要素であるため,本市の
ブランドイメージの向上を意識したデザインを設計すること。また,トップページには,市が PR
したい情報が一目で伝わるような工夫をすること。
(3)基本デザインの作成
トップページにあわせたカテゴリ別のページデザインを作成すること。ページに必要な要件は
タイトル情報,ナビゲーション(階層リンク),連絡先等である。
(4)アクセシビリティ
年齢や身体的条件にかかわらず,全ての人がホームページで提供されている情報にアクセスし,
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利用できるようなホームページを目指すこと。また,目的とする情報の探しやすさを考慮し,可能
な限り 3 クリック以内に目的のページにたどりつける構造とする。
(5)災害時用デザインの作成
災害時等の緊急時には,緊急情報を発信できるページに切り替えられるように,災害時用ペー
ジのデザインを作成すること。災害用ページには,市民同士で情報交換ができるよう,災害時伝言
版を設置すること。また,災害時にはアクセス増加によるサーバへの負荷が予測されるため,低負
荷で閲覧できる構成とすること。
(6)その他のデザイン
トップページ及び 4 大カテゴリ(くらし,行政,観光,ビジネス)以外の,市ホームページを継
承しているデザイン(笠間市議会,水道課,下水道課,健康都市かさま,男女共同参画,入札契約,
開発公社,笠間公民館,つつじまつり,都市建設部,農業委員会,はなさか,友部公民館,岩間公
民館,農政課,まちづくり G,防犯交通 G,消費生活センター等)も,本事業で構築するデザインに
合わせて作成すること。
なお,CMS に組み込まれている市ホームページのサブサイトとして,次のものがある。
・市立病院
・企業誘致ポータルサイト
・笠間市消防本部
・かさまチャンネル
・キッズページ
これらに関しても,それぞれ固有のデザインで作成すること。
(7)機能
次の機能を有すること。
①サイト内検索機能
検索者が目的とする情報にたどり着きやすいように,「あいまい検索」を可能とすること(漢
字・ひらがな・カタカナ,全角・半角の区別なく,また誤字等があっても,できるだけ最適な検
索結果が得られること。)。
②外国語翻訳機能
③文字サイズの変更機能
ただし,サイト内検索機能,外国語翻訳機能に関しては,外部サービス・システム等との連携
も可とする。そのほか,利用者の利便性を高めるための機能があれば提案すること。
3.データ移行
(1)移行範囲
移行範囲は,「1.概要(4)対象範囲」で示した範囲とする。
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ただし,次の関連サイトに関しては,移行は行わない。
・笠間市子育て支援サイト「かさまぽけっと」
・市民活動ポータルサイト「かぽか」
また,CMS を使わずに更新しているページに関しては,CMS に含めずに移行するものとする。
なお,
「笠間ファンクラブ通信」に関しては,特殊プログラムも存在するため,問題なく稼働する
よう移設すること。
詳細は構築業者と協議すること。対象ホームページの改修を伴う場合は本事業の業務範囲で対
応すること。
(2)移行スケジュール
・サイト公開日までにデータ移行が完了するように,スケジュールを作成し提出すること。移行
後に職員が確認する時間を考慮し,余裕をもったスケジュールを組むこと。
・移行期間中に更新されたページに関しても,漏れなく移行すること。
(3)移行作業
・職員の作業を極力省くように配慮して移行作業を行うこと。
・移行に際して,アクセシビリティの対応を行うこと。
(詳細は「6.アクセシビリティの対応」を参照)
・移行に際して,ホームページで公開されている情報(文章・表・画像・添付ファイル等)等の
各データの別途提出は行わないので,ホームページ上からデータを抽出・利活用し,作成すると
ともに,内部リンクの設定も行うこととする。
・笠間市ホームページが設置されている WEB サーバには,市ホームページ以外のホームページ
も存在するため,現在と同様に稼働するよう移設すること。
(4)確認作業
・全てのページが漏れなく移行されており,レイアウトのずれ等の不具合がないこと等を確
認すること。
・リンク切れがないことを確認すること。
4.CMS システム仕様(システム構成・条件等)
(1)機能概要
①システム構成
CMS は,Windows 上の WEB ブラウザ(Internet Explorer 11)で担当者が作成,更新,管理業務
を行えることとし,登録担当者の増加によるライセンス料が発生しないこと。なお,CMS を使用
する担当者数は,総合管理者 5 人,担当者 120 人(作成者,承認者各 60 人程度)を想定している。
使用する WEB サーバのハードディスク容量については,現在の使用量が約 30GB であることを考
慮し,十分に余裕をもたせること。
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②データ形式
生成されるコンテンツデータ(ページ)については,XHTML1.0Transitional,XHTML1.0Strict
のいずれかの規格に準拠し,WEB 標準に配慮した文書構造を持つこと。
コンテンツのレイアウト,デザイン等に関しては,table レイアウトを使用せず,データとデ
ザインが分離した適切な CSS を適用すること。
③稼動時間及びデータ保存
導入後の CMS 及びこれにより構築されたホームページ全体については,原則として 24 時間,
365 日の稼動を可能とすること。
また,CMS により構築されたホームページ全体のデータは定期的に保存を行うこと。
④管理・承認機能について
作成したページを承認し,公開する機能を有すること。また,簡単な操作で承認・公開ができ
ること。
⑤緊急時の操作性
災害時において,緊急情報を発信できるページに簡単に切り替える機能を有すること。
また,災害時に住民同士で情報交換ができるよう,災害時伝言板を設置すること。災害時伝言
板は,簡単に表示・非表示を切り替えることが可能なつくりとすること。
⑥電子回覧板
自治会にて配布される書類を,簡単な操作で掲載・公開できる機能を有すること。
⑦他コンテンツとの連携
市では、今後笠間市公式ツイッターを開設し,市ホームページに投稿した記事を自動でツイッ
ターに投稿する等の仕組みを検討中である。このような仕組みを実施する際には,本事業の業務
範囲で対応すること。
(2)機能の概要および優位性の提案
構築する CMS の機能の概要及び優位性について,提案すること。また,別紙機能要件一覧表で
対象とならない機能については,カスタマイズを可とする。
また,利用する WEB サーバに関して,スペック等の概要を示すこと。
(3)詳細機能要件
・CMS に要求する機能要件は,別紙「CMS 機能要件一覧」のとおりとする。
・市が要求する機能について,対応の可否を「CMS 機能要件一覧」に記入すること。必須の機能
に対応できない場合,備考欄に代替案を記入すること。
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・「CMS 機能要件一覧」に含まれない機能であっても,有用な機能があれば提案すること。
(4)機密性及び完全性の確保(セキュリティ)
CMS の管理環境及び CMS により公開された全てのページ(ホームページ全体)は,機密性及び完
全性を確保すること。
機密性の確保とは,CMS の管理環境に対して,認可された者のみが確実に接続(以下「アクセス」)
のできるつくりであり,不正アクセスから保護することをいう。
完全性の確保とは,情報及び処理方法が正確及び完全であり,改ざんや間違いから保護すること
をいう。なお,担当者が作成したコンテンツを更新するに当たっては,セキュリティ向上のため FTP
ポート等の画面を見せないような設定とすること。また,WordPress,Joomla!,Drupal,MODX など
の CMS の脆弱性をついた改ざん事案が続いていることから,オープンソースの CMS は対象外とする。
(5)拡張性
CMS 本体には実装されていない動的コンテンツ・機能(サードパーティ製のものも含む)につい
ては,新たにアドオンして組み込める等の拡張性を可能な限り有すること。
(6)設置環境
構築する CMS は,受託業者が契約するインターネット・データ・センター(iDC)に WEB サーバ機
器等を設置すること。
インターネット・データ・センターについては,別紙データセンター機能要件一覧の要項を満た
すこと。代替案で対応する場合には,備考欄に記入すること。また,対応不可の場合,その理由を
備考欄に記入すること。
5.メール一斉配信サービスシステム仕様
既に稼働している情報メール一斉配信サービス「かさめ~る」と同等の機能を持つしくみを導入
すること。主な機能は以下のとおりとする。
・サービスを開始する時点で,これまでの利用者情報を全て引き継ぐこと。
・管理者だけが入室可能な管理画面を用意し,パソコン,スマートフォン,フィーチャーフォン
から一斉配信が可能なつくりとすること。
・システム管理者,メール配信者など権限ごとに ID,パスワードでログインできること。
また,管理者を容易に追加,修正,削除ができるつくりとすること。また,配信管理者を追加し
ても新たな経費が発生しないこと。
・メールを配信するカテゴリを用意すること。配信カテゴリは追加,修正,削除が容易に行える
つくりとすること。
・配信管理者には配信カテゴリを紐付け,その配信カテゴリのみに配信できるつくりとすること。
・利用者に一斉配信するメールは,即時もしくは日時を指定して配信できるつくりとすること。
・メールのテンプレートが作成できること。
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・管理者の操作履歴が分かるつくりとすること。
・配信履歴を自動作成し,内容を確認できること。
・管理画面から利用者情報を CSV 形式でダウンロードできるつくりとすること。また,一括登
録,一括削除ができるつくりとすること。
・利用者がホームページ上から配信カテゴリ,メールアドレス,パスワード等,必要事項を入力
して容易に登録できるつくりとすること。また,利用者が登録されても新たな経費が発生しな
いこと。
・利用者のメールアドレスを重複登録させないつくりとすること。
・利用者がメールアドレス,パスワードを利用して配信カテゴリを容易に変更できるつくりと
すること。
・J-ALERT の情報を即時に利用者に配信可能なつくりとすること。また,同じ情報を自動で笠間
市ホームページに掲載可能なつくりとすること。
・市ホームページに掲載した情報を,かさめ~るで自動的に(または容易に)配信できるような
仕組みを有すること。
・メールアドレス等の個人情報を取り扱うため,SSL(暗号化通信)を使用すること。
・サービスを稼働するために必要なサーバ,SSL 等の環境を用意すること。
6.アクセシビリティの対応
(1)目標とする達成等級
レベル AA に準拠
※ただし、動画を含むページについてはこの限りではない。
※レベル AA に一部準拠も可とするが,その場合,達成できない基準とその理由,今後の達成に
向けた方策を示すこと
(2)対象範囲
対象は,公開中のすべてのページ(約 4,300 ページ)とする。なお,PDF ファイル及び既存動
画ファイルについては対象外とする。
(3)試験の実施
「JIS
X8341-3:2016
試験実施ガイドライン」に基づく試験を実施し,目標とする達成等級
を満たすことを確認したうえで納品すること。試験はランダムな方法およびランダムでない方法
の 2 種類でそれぞれ 40 ページを対象として実施し,試験結果はホームページで公開できる形にす
ること。
7.運用保守業務
(1)セキュリティ対策
常に最新のセキュリティ情報を認識し,サーバ及び CMS 等に必要となるパッチ適用やバグ等の
不具合対応を適正かつ迅速に実施するなど,セキュリティの確保を図ること。
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①ファイアウォール
ファイアウォールを設置し,パケットフィルタリングやアクセス制御等を実施し,不正アクセス
を遮断するための対応をすること。
②IPS(Intrusion prevention system)侵入防止システム
Web サーバや OS の脆弱性を狙う攻撃や Dos 攻撃等に対処するため,IPS 侵入防止システムを導入・
運用し,悪意のある攻撃に対応すること。
③WAF(Web Application Firewall)
Web アプリケーションの脆弱性を狙う攻撃(例:SQL インジェクション・クロスサイトスプリティ
ング・OS コマンドインジェクション等)に対処するため、WAF を導入・運用し、ファイアウォール
や IPS で防御出来ない脅威に対応すること。
(2)運用マニュアルの作成及び操作研修
特別な知識を持たない職員でも,操作が可能となるマニュアルを作成すること。マニュアルは
視覚的に操作のイメージがもてるような作りとすること。
操作研修については,実機操作研修を実施すること(2 時間の研修を 5 回程度予定)。
(3)障害対応
WEB サーバは受注者が用意し,構築・保守を行うこと。また,障害等に関する緊急連絡体制を確
保すること。
(4)コンサルティング
最新の WEB 技術に関する提案,助言,WEB アクセシビリティ基準に沿った担当者へのリテラシー
教育など,積極的なコンサルティング業務を行うこと。
また,SNS への対応などの新しい情報提供への対応運用に関して,適切なアドバイスをすること。
8. リニューアル業務委託費用・運用支援費用
(1)リニューアル業務委託費用
ホームページの新規デザイン作成および既存ホームページからの移行,CMS の構築及び導入教育,
ホームページの管理基準・運用マニュアルの作成など,仕様の実現を原則とする本作成業務に係る
一切の費用を 1,300,000 円(税抜き)以内とし,金額内で請け負うことの出来る最善の内容を内訳
とした見積書を提出すること。
(2)運用支援費用
CMS・WEB サーバの安全性の確保において,次年度以降に発生する維持管理費,若しくは使用料金,
操作等に関する問い合わせの対応等についての一切の費用について,5 年間(60 か月)10,020,000
円(税抜き)以内で算出し,見積書を提出すること。見積書には総額および年額を記載すること。
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9.その他
(1)瑕疵担保
成果物に瑕疵があるときは,当市が納入業者に対して,相当の期間を定めてその瑕疵の修補を請
求できるものとする。ただし,成果物の瑕疵が当市の作成及び更新業務により生じた場合は,この
限りではない。
また,障害が発生した時点において,納入業者は修復できるものについては電話で一次対応し,
プログラム上の不具合に関しては,内容を説明し,迅速に修正対応すること。軽微なものに関して
も,メール,電話にて問い合わせに対応すること。
(2)所有権,著作権の帰属
作成されたホームページの所有権,著作権は全て当市に帰属すること。ただし,受託業者が開発
したプログラム等がある場合は,その著作は受託業者に留保する。
(3)第三者の権利侵害
本仕様書に基づく作業に関し,第三者との間に著作権に係る権利侵害の紛争等が生じた場合は,
当該紛争の原因が専ら当市の責めに帰す場合を除き,受託者の責任,負担において一切を処理する
こと。この場合,当市は係る紛争等の事実を知ったときは,受託者に通知し,必要な範囲で訴訟上
の防衛を受託者に委ねる等の協力措置を講じるものとする。
(4)仕様書に定めのない事項
仕様書に記載はないが,ホームページ運営にあたり有益な情報がある場合,提案すること。また,
本仕様書に定めのない事項については,協議の上決定する。
【問い合わせ先】
笠間市役所
秘書課
〒309-1792
茨城県笠間市中央三丁目 2 番 1 号
TEL
0296-77-1101
FAX
0296-78-0612
メール
広報戦略室
[email protected]
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