予防 地震・津波に強い設備づくり ∼過去 の災害を教訓に∼ 電気を 生み出す 電気を つなぐ ・ 届ける 送配電・変電設備の震災対策 発電所の震災対策 水力発電所のダムや火力発電所の燃料タンクは、巨大地震や東日本大震災クラスの巨大津波に対して、人命に重大な 送電設備は、巨大地震や大型台風にも耐えられるよう設計するとともに、重要な送電ルートを複数で構成し、万が一、 影響を与えないよう対策を実施しています。また、火力発電所の他の設備についても、安全性をしっかり確保しています。 一つのルートが被害を受けても、別のルートで送電できるようにしています。配電設備は、津波に対して、被害軽減お ※原子力発電所の震災対策については、パンフレット『かんでんエル・メッセージ』をご確認ください。 よび復旧を容易にするよう設備形成を考慮した設計としています。また、変電設備は、巨大地震に対しても十分耐えら れる性能を有しています。 黒部川第四発電所(黒部ダム) 堺港発電所 架空送電設備 変電所 ●主要配管をしっかりサポート ●軟弱地盤地域では、可とう性を有する継手・管路を採用 火力発電所では、地震による配管等の損傷を防ぐため、 地中送電設備は、埋立地等の地盤条件に応 主要配管を防振器でサポートしています。 じて、可とう性(柔軟性)を有する継手や管 路を採用しています。これにより、地震によ る地盤の変移に追従して対応し、折損や破損 が起こりにくくしています。 主要配管のサポート 可とう継手 ●燃料タンクには、滑動・浮動対策を実施 一部の火力発電所では、津波の影響により燃料タンクが滑動・浮動し、燃料等が海上に流出する恐れがあります。そ のため、滑動対策として、燃料タンクの直近弁(緊急遮断弁)を遠隔操作化するとともに、浮動対策として、燃料タン クの貯油量を高レベル運用しています。 ●浸水想定地域では、設備の嵩上げ等を実施 津波等による浸水が想定され ている地域では、必要に応じ設 備の嵩上げを実施しています。 屋外貯蔵燃料タンク 高レベル運用 緊急遮断弁の 遠隔操作化 また、地下式の変電所におい ては、浸水の影響で地下に設置 している設備が水没する恐れが あります。そのため、入口扉の 水密化、脱着式防水パネルの設 置等の浸水対策を実施していま 2 御坊発電所 す。 変電設備の嵩上げ 脱着式防水パネル 3
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