水痘(みずぼうそう)ワクチンの予防接種説明書 すいとう 1.水痘について すいとうたいじょうほうしん 水痘とは、いわゆる「みずぼうそう」のことで、水痘帯状疱疹ウイルスが原因の感染症です。空気感染、 ひ まつ 飛沫感染、接触感染により広がり、その潜伏期間は感染から2週間程度と言われています。発疹の発現す こうはん すいほう る前から発熱が認められ、典型的な症例では、発疹は紅斑(皮膚の表面が赤くなること)から始まり、水泡、 のうほう か ひ か 膿疱(粘度のある液体が含まれる水泡)を経て痂疲化(かさぶたになること)して治癒するとされていま す。水痘は主に小児の病気で、9歳以下での発症が 90%以上を占めると言われています。小児における重 ねつせいけいれん 症化は熱性痙攣、肺炎、気管支炎等の合併症によるものです。 2.水痘ワクチンの接種について かんそうじゃくどくなま 現在国内では、乾燥 弱 毒 生 水痘ワクチン(以下、水痘ワクチン)が用いられています。水痘ワクチン1 回の接種により重症の水痘をほぼ 100%予防でき、2回の接種により軽症の水痘も含めてその発症を予防 できると考えられています。すでに水痘にかかったことがある人は、免疫を獲得していると考えられるた め、基本的には定期接種の対象外となります。 3.予防接種を受けるときの注意 ① 水痘ワクチンの必要性や副反応について不明な点がある場合は、予防接種を受ける前に医師に相談 しましょう。 ② 予防接種を受けるときには母子健康手帳を持っていきましょう。 ③ 当日の体調をよく観察して普段と変わったところのないことを確認してください。 4.予防接種を受けることができない人 ① 明らかに発熱のある人(37.5 度以上) ② 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな人 ③ 過去に水痘ワクチンに含まれる成分で、アナフィラキシーを起こしたことがある人(他の医薬品投 与でアナフィラキシーを起こしたことがある人は、予防接種を受ける前に医師にその旨を伝え、判 断を仰いでください) ④ その他、医師が予防接種を受けることが不適当と判断した人 5.副反応について きゅうせいけっしょうばんげんしょうせいしはんびょう 稀に報告される思い副反応としては、アナフィラキシー様症状、急 性 血 小 板 減 少 性 紫斑病等がありま じんましん す。その他、 一定の頻度で見られるとして報告されている副反応は、接種直後から翌日にかけて発疹、蕁麻疹、 そうよう しゅちょう こうけつ 紅斑、搔痒、発熱、腫 脹 、硬結などがあります。 6.予防接種健康被害に対する救済制度 予防接種法に基づく定期の予防接種による健康被害救済にかかる給付については、当該予防接種との因 果関係がある旨を厚生労働大臣が認定した場合、健康被害に対する給付を行います。
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