報告書(広島市参加者)(PDF文書)

交流事業を振り返って
河合 明歩(広島大学附属東雲中学校2年)
私は今回のこの交流事業を通して、先入観を捨て、自分で答えを導き、自分の行動
に責任を持つことが大切だと思いました。
最初、日本と韓国の間には様々な問題があり、また戦争という悪い過去もあったの
で、もしかしたら接し方が冷たかったりするのかもしれないなどと勝手に思い込んで
いましたが、実際に行ってみたら、大邱の中・高校生はみんなフレンドリーでとても
やさしく接してくれました。ホストファミリーもとても親切で、私のためにいろんな
場所に連れて行ってくれたり、たくさんのプレゼントをくれたりして、とてもやさし
かったです。そして、日韓の文化を紹介するときも、私の知らないことだらけでとて
も勉強になりました。
私は、今回の交流でたくさんのことを学びました。たとえば、日本と韓国の文化の
違いや似ているところなどです。また、それらは私の視野を広げてくれるものになっ
たと思います。グローバル化が急速に進む中、日本国内でたくさんの問題があり、外
交にも問題がたくさんあります。そのような問題を解決するのは首相や外交官だけで
はなく、自分たちでもあるんだと初めて思いました。また、外国での私たちの行動
が、そこに住む人たちにとっては日本の印象につながるんだと実感しました。
初めは韓国語がまったくわからず、少ししか英語を話せないのでとても不安でした
が、いざ行ってみると、伝えたいことは頑張って身振り手振りでだいたい伝わるので
ホッとしたのと同時に、私たちでも日韓の関係をよりよくする手伝いができるんだと
思いました。
この交流事業を通して学んだことは、私たちにとっても、広島にとっても、日本に
とっても大切だと分かりました。
波賀 萌菜(広島市立美鈴が丘中学校2年)
私は今回の交流事業に参加して、ホームステイで韓国の生活を体験したり、韓国の
参加者とコミュニケーションをとったり、ラフティングをしたりして、とてもいい勉
強になりました。
ホームステイでは、私の知らない韓国のルールやマナーを知ったり、食べたことの
ない様々な食べ物を食べさせてもらったり、いろんな経験をさせてもらいました。ま
た、この交流で日韓の距離が縮まった気がしてうれしかったです。
今回たくさんの韓国人と関わって、日本人とは違った韓国人の良いところをたくさ
ん見つけることができました。韓国人は人見知りがなくてフレンドリーだなと感じま
した。向こうから自然に話しかけてきてくれたり、腕を組んで歩いたり、言葉が通じ
ないことがあっても一緒にいて楽しかったし、とてもあこがれる存在だなと思いまし
た。他にも、当たり前のことにも思えるけれど、年上の人がリードして年下に優しく
接してくれたりしました。男女の仲がとてもいいなとも思いました。日本だと、男女
が仲良くしたり、親切にしたりする様子を嫌な目で見る人がいるけど、そういうのも
なくてとてもいいなと思ったし、
「韓国」以上に「韓国人」の良さに惹かれました。
韓国では、毎日いろんな料理を食べました。日本では食べたことのない動物の腹部
の肉や、キンパやサムゲタン、トッポッキを食べました。どの料理も辛かったけど、
私はとても韓国料理にはまりました。今まで以上に辛いものが好きになりました。
韓国に行って驚いたことは、トイレでティッシュペーパーをそのまま便器に流せな
いことや、家のトイレとお風呂がつながっていて、お風呂上りはトイレまで濡れてし
まうことです。でも、極端に違うことはあまりなかったし、駄菓子屋に行った時、日
本語で書かれた日本のお菓子がたくさんあったので、日本と韓国はつながっていると
感じました。また、韓国の参加者がチマチョゴリを着て踊っていたときには扇子を持
って踊っていたし、実際に体験した竹弓も弓道に似ていると思いました。韓国と日本
はとても近いので、歴史や文化も似ているところがあるのかなと思いました。
韓国に行ってたくさんのことを学ぶことができたし、初めて知ったことが多かった
ので、いい5日間でした。また、友達になった子とはこれからも仲の良い友達でいた
いです。韓国のみんなに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
伊藤 雛音(広島なぎさ中学校2年)
私は、この交流を通して、コミュニケーションを積極的にとることが大切だと感じ
ました。ホームステイ中にわからない言葉があったので聞いてみると、身振りや手振
りで一生懸命伝えようとしてくれました。私も英語が通じなかったときに、覚えてい
た韓国語で伝えました。日本では中学校を英語で”junior high school”と言いますが、
韓国では”middle school”と言っているらしく、うまく通じませんでした。大邱市青少
年の中には、日本語がほとんどわかる女の子がいました。私はいつもその子と一緒に
行動していたので、読めないハングルを教えてもらったり、韓国語だとこれは何と言
うのかとか質問したりしやすかったです。もう一人、いつも行動を一緒にしていた女
の子は英語ができるので、英語でコミュニケーションをとっていました。訪問した国
の言葉や英語はとても大切だと思うので、これからはもっと勉強してたくさんしゃべ
れるようにしたいと思いました。
韓国ではマナーがだいぶ違うので大変でした。日本ではお皿を持って食べますが、
韓国では持ち上げてはいけませんでした。このような小さな違いでも、韓国の文化を
まわりの人たちに伝えたいと思いました。韓国では、レディーファーストは当たり前
で、男の人が少しの荷物でも持ってくれたり、ドアを開けてくれたり、プレゼントを
してくれたりします。日本では、レディーファーストはあまり意識されていないた
め、実際にされてみると慣れないのでつい遠慮してしまいます。でも、人を気遣うこ
とは良いことだと思うので、日本に帰っても、私も韓国の男の人のように気配りでき
る人になれるようがんばりたいです。
また、国が違うと考え方がずいぶん違うと思うので、意見交換をしていてとても新
鮮でした。この交流でさらに視野を広げることができたと思うので、いろいろな場面
で、少し違う視点で見て意見したいと思います。この交流事業に参加して、自分が考
えていたよりもたくさんのことを学べたので、この経験を今後にもつなげていきたい
です。
小林 奏(広島なぎさ中学校3年)
僕たちは今回韓国の大邱市へ行きました。大邱はとても暑く、最初は気が滅入りそ
うでした。ホームステイの前、
「自分は韓国語が全然しゃべれないし、向こうの家族と
うまくコミュニケーションをとりながら仲良くしていけるのか。
」と不安になりました
が、パートナーも家族も気軽にやさしく接してくれて助かりました。韓国語が喋れな
い、英語もほぼ喋れない自分は、向こうの子とどう接していけばいいのかと思いまし
たが、片言の英語でもジェスチャーを加えながら話せば、自分の思っていた以上に相
手に伝わることがわかりました。韓国と日本、国は違えど仲良くできることも知りま
した。そして韓国人と日本人では性格にも違いがあると思いました。例えば、1日目
の夜ホテルの部屋に戻った後、同室の韓国人メンバー全員がスプラッター映画を見始
めました。スプラッター映画が苦手な自分は「よくこんなのが見れるな。
」と思いまし
たが、後で通訳の人に聞いたら、韓国の男の子は子供のころからスプラッター映画を
見ているから全然平気だということがわかりました。それに、韓国の人は感情的と聞
きました。言い換えれば、韓国の人は感情表現が豊かだということです。それに対し
日本人は感情を抑えるのを美とする国民性のため、感情を表現するのが苦手です。住
む国によって様々な部分が違ってくるということを改めて実感しました。
今回の体験は自分だけではなく、ほかの人へも伝えていきたいです。具体的には、
学校で話す機会があれば話したいです。自分自身でも今回の体験を通して、どう活か
していきたいのかがはっきりとではないものの、ある程度考えました。まず、韓国に
興味を持っている人に「韓国ってこんなところだよ。
」と説明し、韓国へ興味を持つ人
を増やすということです。韓国に興味をもつ人が増えれば増えるほど、韓国と日本の
仲は良くなると思います。また、将来、韓国関係の仕事もできると思います。今回の
交流事業に同伴した通訳の人も、もともとは日本に興味を持つことから始めたと思う
し、日本が好きだから日本語を勉強しようと思ったのだと思います。今回の交流事業
は、いろんな意味で自分の可能性を広げ、世界に出てもやっていける人をつくる大変
意味のある体験だったと思います。
東 てら(広島なぎさ中学校3年)
私は今回の交流事業を通して、仲間の大切さを学んだと思います。大邱に行く前は
韓国についてあまり知らず、ニュースなどを見ている限り、あまり良いイメージを持
っていませんでした。しかし実際に韓国に行ってみると、とても温かく私たちを迎え
てくれました。全然韓国語が話せない私に、ホームステイ先のイ・ソル君はとても優
しく接してくれました。他のホストファミリーも言葉という壁がありながらも、ジェ
スチャーや英語などを使いながら、一生懸命話しかけてくれました。私は、実際に人
とコミュニケーションをとることによって、どんどん仲良くなっていくのに気付きま
した。ホームステイの時も、ソル君の家族が私を笑顔で迎えてくれました。夜も、韓
国の伝統的なゲームのやり方などを全部とても丁寧に教えてくれました。そのような
温かい人たちに囲まれて、この交流事業に参加して本当に良かったなと改めて思いま
した。私が韓国の人たちに抱いていたイメージとは裏腹に、とても優しく接してくれ
たことに本当に感謝しています。
この交流事業を通して、世界平和の一つの鍵は仲間を作り、その国を本当に理解す
ることだと気付きました。何も理解できていなかった私は、最初、悪いイメージしか
持っていませんでした。しかし、実際に接してみることで、私の世界が開きました。
私は、韓国で仲間を作ったことで、韓国人はとてもオープンで心温かい人たちなんだ
と気付きました。今後は、この仲間の大切さをもっと伝えていきたいと思います。
佐々木 ゆみ(広島市立三入中学校3年)
私はこの交流事業に参加して、最初は韓国に行くのも初めてだし、海外にも出たこ
とがなかったので、不安が大きかったです。韓国に行って韓国の学生たちと会って、
初日は緊張してしまい、うまく会話やコミュニケーションが取れなかったけど、次の
日からは慣れてきてコミュニケーションも取れるようになりました。ホームステイも
不安しかなかったのが、だんだん会話も分かるようになってきて、とても楽しく過ご
すことができました。
私は、今回の交流事業に参加してよかったと思うことがたくさんあります。1つ目
は、韓国人の友達ができたことです。海外で友達を作ることは難しいことだと思って
いたけれど、話す言葉は違っても会話をしようとする気持ちがあれば簡単なことなん
だと思いました。言葉の壁があっても、とにかく会話しようとする思いが大切だと思
いました。
2つ目は、韓国の文化や歴史を学べたことです。私は、日本以外の食文化やマナ
ー、歴史などを学んだことがあまりなかったので、韓国のさまざまな文化を知ること
ができて良かったです。日本と韓国は似ているところもありましたが違うところもあ
って、近い国だけど文化が違っていておもしろいと思いました。これからもっと興味
を持って韓国の文化を学んでいきたいです。そして、今回の交流事業で学んだことを
学校の友達や周りの人に伝えて、興味を持ってもらいたいと思います。
この交流事業の5日間で、言葉は友達を作るのに関係ないことや、他の国の文化や
歴史を学ぶことの大切さなど、多くのことを学ぶことができました。私は、今回の交
流事業で学んだことや体験したことを忘れずに、今後に生かしていきたいです。
谷口 莉緒(広島市立城山中学校3年)
私は去年もこの交流事業に参加して、今年は2度目でした。去年はホームステイの
受入れをしなかったけれど、今年は韓国でホームステイをするのですごく緊張しまし
た。韓国に行く日があっという間にきて不安でした。でも韓国に着いて、韓国の青少
年と会って、英語と韓国語が通じて話せたのでうれしかったです。
1日目の宿泊先はイェマウル農園でした。女子は全員一緒の部屋でした。だから積
極的に話しかけて、好きなアイドルの話などいろいろなことを話しました。また、歓
迎夕食会で韓国の子が着ていたチマチョゴリを着させてもらいました。写真も撮った
りしてうれしかったです。着付けが素早くてさすがだと思いました。
2日目は午前中に大邱市に移動し、昔の学校の建物などいろいろ見て回りました。
その後、教育庁に行きました。韓国の学校のことをたくさん聞けました。日本と違う
ところもあれば、同じところもありました。それから、ホストファミリーとの対面式
があり、車で家へ向かいました。緊張しましたが、ホストファミリーはとてもやさし
い人でした。一緒にカラオケに行ったり、ショッピングをしたりしました。韓国のカ
ラオケはすごく派手でした。ショッピングは、物がすごく安かったのでたくさん買え
ました。家では食事にお肉やキムチや海苔がたくさん出て、どれもすごくおいしかっ
たです。ご飯を食べた後は、ホストファミリーとお話をしました。上手に話せるか不
安だったけど、結構話せました。やさしく質問してくれたので、話しやすかったで
す。
3日目は、朝からホストファミリーニュースペーパーを作りました。韓国の子は下
書きをせずにどんどん書いていったので、すごいなと思いました。学校で作ったの
で、学校の先生とも仲良くなれました。その後、みんなと集合場所で会って宿泊先へ
移動し、そこでラフティングをしました。
4日目は、朝早く起きて散歩をしました。朝日がすごくきれいでした。そして朝ご
はんを食べて POSCO の見学に行きました。昼食はサムゲタンを食べました。本場の
サムゲタンはとてもおいしかったです。午後は竹弓体験をしました。日本の弓道とほ
とんど同じでした。でも難しくて1回も当たりませんでした。弓道体験の後はブロー
チを作りました。そして228記念公園に移動しました。本当に大きいステージで緊
張しました。でも楽しく踊ることができてよかったです。ホテルに戻ると、去年参加
していた子が来ていて、久しぶりに会えてとてもうれしかったです。夜のさよならパ
ーティーは楽しかったです。
最後の日は、自由時間でたくさん買い物をしました。そしてホテルに戻り、お別れ
をしました。すごくさびしくて泣いてしまいました。本当に楽しかった4泊5日でし
た。
日韓関係は悪いと聞くけれど、そんなことはなくて、韓国の人たちはみんな優しく
してくれました。だから、このような交流を続けていけばますます仲良くなって、ど
んどんつながりが増えていくと思いました。この体験は自分の家族や友達にも教え、
韓国について知ってもらいたいです。そして学んだことを聞かれたらすぐに答えられ
るようにしておきたいです。
岡 真央(広島市立城山中学校3年)
韓国での交流事業が始まりました。1日目、初の韓国ということもあり、とてもわ
くわくしていました。それに加え、どんな子がいるのかな、仲良くなれるかな、と期
待と不安もありました。釜山港に着くと、韓国の青少年が温かく拍手で迎えてくれま
した。私はとても嬉しい気持ちになりました。港についてすぐバスに乗って高靈へ移
動し、高天原と大伽倻遺跡地を訪問しました。韓国の歴史についてたくさん学ぶこと
ができました。その後イェマウルへ行き、部屋で韓国の女の子たちと自己紹介をした
り話をしたりすることができました。開会式では楽しいパフォーマンスで盛り上が
り、韓国の青少年と距離が縮まった気がしました。
2日目、大邱へ移動しツアーをしました。昔の物が置いてある建物へ行き、韓国の
学生が使っていた小さな教室を見ました。私は、この小さな教室で韓国の学生はどん
なことを学んだのかなと思いました。午後は教育庁を訪問し、お話を聞いたり質問を
したりしました。韓国の学校について聞く機会はないので、良い経験になりました。
その後は遂にホームステイです。私のパートナーと谷口さん、谷口さんのパートナー
でピンス(かき氷)を食べに行ったり、カラオケに行ったりして楽しみました。帰っ
てからはパートナーの親戚も来て、一緒に夕食を食べました。その後は、ジャンガや
ユンノリという韓国の伝統民族遊びなどをしました。ユンノリは初めてでやり方を知
らない私に、ゲームをしながら優しく教えてくださいました。ホームステイ1日目は
楽しい時間を過ごし、いろいろな体験をすることができました。
3日目はホームステイ2日目で、ホームステイ新聞を作るために、パートナーが通
っている学校へ行きました。谷口さんと谷口さんのパートナーとも一緒に作りまし
た。新聞を作っている途中、その学校の先生が来て、話しているうちに仲良くなりま
した。私たちにとても優しくしてくれました。韓国の人は、優しい人ばかりだなと改
めて思いました。午後はラフティングをしました。リレーをしたり、ボートを左右に
揺らしたりして楽しみました。ラフティングが終わってからは、みんなで海に入りま
した。韓国の子とたくさん遊ぶことができました。その後はレクリエーションでドミ
ノをしました。2組に分かれ、どちらが先にドミノを長くつなげることができるか勝
負をしました。この勝負は、韓国の青少年と協力してすることができました。レクリ
エーションが終わり、テーマ討論発表をしました。他のグループの発表を聞いて、知
らないことも知ることができました。3日目は協力して行うことが多かったので、大
邱の青少年と広島の青少年がさらに仲良くなれたのではないかなと思いました。
4日目は、午後に竹弓体験や螺鈿漆器体験をしました。竹弓は弓道と似たようなス
ポーツで、腕の力がすごく必要だなと思いました。すべての体験が終わった後、22
8記念公園へ移動し、オウルハンマダンに参加しました。ダンスの練習をしている
時、韓国の子が「ファイティン!」と言ってくれたので、私も「ファイティン!」と
返しました。声を掛け合えるのは仲良くなった証かなと感じました。大邱の青少年の
ダンスの時、広島の青少年も一緒に踊りました。一緒に踊っているところを見て、他
の人たちに、日本と韓国は仲良くなることができることを知ってもらえたらいいなと
思いました。オウルハンマダンが終わりホテルに戻った時、明日が最後だと思い、す
ごく悲しくなりました。
5日目は最終日なので、グループに分かれての買い物はみんなで楽しもうと思いま
した。いろいろな物を見たり買ったりして楽しみました。そんな楽しい時間も終わ
り、ホテルに戻る時間になりました。集合時間に間に合わないので、みんなで走って
戻りました。みんなで走って戻ったことも、この交流事業の良い思い出になりまし
た。帰る時間までホテルで待っていると、パートナーのお母さんが来てくれて、最後
に少しだけ話すことができました。そしてお別れの時が来ました。みんなと仲良くな
れたのに別れるのが悲しくて、泣いてしまいました。
今回の交流事業は5日間という期間でしたが、あっという間に感じました。5日間
でたくさんの人と交流をし、たくさんのことを体験することができました。この交流
事業で学んだこと、体験したことを周りに伝え、将来の国際社会で役立てていきたい
です。
最後に、交流事業の関係者の方々、そしてこの交流事業に参加させてくれた両親に
感謝しています。本当にありがとうございました。
西村 安寿(ノートルダム清心中学校3年)
この度、広島市・大邱広域市青少年交流事業に初めて参加させていただきました。
私自身初めての海外渡航だったので不安な点も沢山ありましたが、この機会で様々な
ことを体験でき、学習することができました。渡航する前に私が抱いていた韓国のイ
メージは、竹島について日本人に抵抗があるのではないかというものでしたが、実際
はこの考えを大きく覆すものでした。交流事業を通して、特に印象に残った出来事が
2つあります。
まず1つ目は、教育庁を訪問し、ウ・ドンギ教育監にお会いしたときのことです。
そこでは、日本と韓国の教育に関する違いについて質問させていただきました。その
お話の中で私が最も印象に残ったのは、「たとえ人種が違っていても同じ人間である。
違いがあっても差別はしてはいけない。」という言葉です。一見、
「違い」と「差別」
は似た意味を持つように感じますが、よく考えてみると全く違う言葉であると思いま
した。「違い」というものは、人それぞれが持っている個性であり、お互いが認め合う
ことでその個性がさらに貴重なものだと感じられるものですが、「差別」は人それぞれ
が持つ個性を皮肉な見方で捉えたものだと思いました。私はこのお話を通じて、私た
ち日本人が持つ考え方の原点を韓国の方も持っていることが分かり、日本と韓国の間
で問題となっている領土問題も解決できるのではないかと感じました。
そして2つ目は、8月2日の釜山港へ向かうバスの中で韓国の先生が話されたこと
です。その内容は、
「過去にとらわれ続けていては何も進歩しない。」というものでし
た。私はこの言葉を聞いたとき、日本と韓国の歴史を思い起こしました。ニュースな
どの報道では、日本が犯した過ちは許されないものだという考え方が多く報道されて
おり、すべての韓国人がそのような思いを抱いているという先入観を持っていた私に
とって、その発言はとても脳裏に焼き付くものでした。それと同時に、私たちは表に
映っているものだけでなく、そのものの本質を理解しようとする意識を持ち、その姿
勢を行動に移さなければ何も変化しないのだと思いました。
私はこの交流事業を通じて、今までの平和に対する考え方が少し変化しました。そ
れは、平和に一歩近づくためには、
「相手を思いやること」の前に「相手を知ること」
が重要だということです。相手を知り、理解することで、自然と思いやる感情が現れ
ると思います。この交流事業で学んだことを、今後の平和学習で生かしていきたいで
す。
田島 実歩(広島大学附属高等学校1年)
私は、韓国でたくさんの経験をさせていただきました。今回は、私にとって2回目
の交流事業への参加となりました。昨年の反省や楽しかったことを思い出し、韓国へ
行くのを楽しみにしていた反面、初の訪韓にとても緊張していました。「ホームステイ
はうまくいくかな。
」「パートナーの子とは仲良くなれるかな。」
「私の英語は通じるか
な。
」そんな不安をたくさん抱えながら、私は大邱へと旅立ちました。
まず、そんな私を迎えたのは、韓国のむせ返るような暑さでした。最初に訪れた高
天原跡地。ここの暑さは尋常ではなかったと思います。日本とは暑さの種類も違うと
いう感覚でした。その後、私は宿舎でホームステイのパートナーを見つけました。昨
年、自分からあまり積極的にコミュニケーションを取れなかったと反省していたの
で、私はすぐに自己紹介をしに行きました。しかし、相手の子は私を見て、隣にいた
友達に何かを言って、私には何の反応も返ってこなかったのです。私はどうにもでき
ずに、そのまま立ち去ってしまいました。その最初の印象が邪魔をして、彼女が怖く
思えてしまいました。その後、彼女は英語が話せないと聞き、英語しか話せない私
は、もうどうしようと不安ばかりが募っていく一方でした。大きな不安を抱えたまま
2日目の午前を過ごし、ホームステイが始まりました。コミュニケーション手段がな
いと思っていましたが、実際に話してみると、中2のパートナーが学校で習うレベル
の簡単な英単語や翻訳機を使って会話をすることができました。1つの内容を伝える
のに2人して身振り手振りを交えて大わらわしていたのは、今思い出しても不思議な
感じです。とても片言なのに、いわゆる恋バナまでできるのだからすごいなと思いま
した。私にとっては、このホームステイが今回の交流事業の中心でした。
ホームステイの他にも多くの体験をし、いろいろなことを知り、得ることができま
した。日本と韓国の文化の違い、共通点、同年代の子の考え、韓国人の生活に根ざす
性質。2回目の参加で、昨年だけではとても分からなかったことも、本当にたくさん
知ることができました。こうして回を重ねるごとに、異文化交流は深みを増していく
のだと思います。
最後に、私にこのような機会を与えてくださった実行委員の皆様、そして両親に感
謝したいと思います。ありがとうございました。
中園 涼花(広島市立基町高等学校1年)
私はこの交流事業に参加して、自分の無力さを感じました。一緒に広島から大邱に
行った学生には英語が流暢な人がたくさんいて驚きました。韓国語を話せる人もいま
した。また、大邱の学生にも英語を流暢に話せる人がとても多かったです。日本語を
話せる人もいました。韓国語はもちろん英語ですらあまり話せない私は、最初は居場
所がないように感じました。
しかし、そんな感情はすぐになくなりました。大邱の学生は、私の拙い英語を聞き
取り、返答してくれました。少し日本語が分かるパートナーのユヒョンは、所々英語
を混ぜながら日本語で話してくれたり、誰かが言った韓国語を簡単な日本語に訳して
くれたりしました。ホームステイ中は、ユヒョンを通して家族とコミュニケーション
をとりました。通訳アプリを交えながら、問題なく過ごせたと思います。
交流事業の間、コミュニケーションにおいて、私はユヒョンにとても助けられた
し、他の広島や大邱の学生にも助けてもらいました。上手な者に助けてもらえば、ま
た拙い者同士でも協力し合えば、コミュニケーションはとれるのだと感心しました。
それでも、助けられてばかりだったことには変わりありません。なので私は、下記
の3つを今後の目標とします。
① 英語をより流暢に話せるようになる。
(今度は私が誰かを助けられるように。)
② 少しでも韓国語を理解できるようになる。(韓国が好きだから。また、海外へ研修
に行く際、その国の言葉を知らないのは不便だし、その国に失礼だと感じたから。)
③ 積極的に話しかける。そのための話題づくりとして、その国で流行しているもの
を知っておく。
(いろんな人と話した方が、より楽しくより深い研修になると思った
から。)
これらのことが達成できるよう、日々努力していきたいです。心が折れそうになっ
たり怠けそうになっても、この事業のことを思い出しながら頑張り続けたいです。
藤井 沙紀(ノートルダム清心高等学校1年)
「私たちは地域レベルで交流し、これからも戦争を嫌い、平和を愛することを約束
しましょう。
」これは大邱広域市教育庁を訪問したときにウ・ドンギ教育監がおっしゃ
っていた、私たちが交流をする上で守らなければならない約束で、今もずっと私の心
に残っているものです。
私たちは、今回の交流事業の5日間で、本当に地域レベルの交流をしてきました。
韓国の歴史について勉強したり、伝統的な文化を学んだり。その中でも、ホストファ
ミリーと話したことが一番私にとって大切な経験となりました。私たちはお互いの高
校の話や、日々の生活についてたくさんの話をしました。聞く方は分からないところ
があると分かるまで質問し、説明する方はそれにこたえて一生懸命説明しました。そ
んな積極的に私のことを知ろう、理解しようとしてくれるホストファミリーの姿勢が
とても嬉しかったです。話をしていく中で、学校の仕組みや時間の使い方など、もち
ろん違う点はたくさん見つかります。ですが、そこを否定し合うのではなく認めて、
その違いについて深く理解しようとする。そうすることができたことによって、私た
ちのホームステイは相手のことをたくさん知り、また自分のことをたくさん伝えられ
た、とても楽しく充実したものとなりました。まさに、国にとらわれず、相手のこと
をまず知ろうとする地域レベルの交流が私たちをつないでくれたのです。
私は今回の交流事業を通して、相手をよく知ろうとし、仲良くしようとする姿勢
は、どこの国の人でも同じだということを改めて感じました。こういう姿勢を持って
いる人たちとなら、たとえ国同士がうまくいっていないときでも、地域レベルの交流
は、やろうとする意志さえあればいつでも始められます。なぜなら、私たちは国と交
流しているのではなく、人と交流しているからです。国にとらわれ、その情勢に流さ
れる必要はありません。私たちは相手を積極的に知ろうとする姿勢とともに交流をし
ていけばいいと思います。そうして、これからのこういった交流は、私たちのような
青少年が引っ張っていかなければなりません。だから、私は今回の交流事業を通して
学んだ地域レベルの交流の大切さを胸に、責任を持ち、ちゃんと自分の意思を持っ
て、これからも他国の人たちと交流していきたいです。そして、いつか私たちが築い
た交流、結んだ絆が、国同士の関係を良い方向へと導いていってほしいと思います。
金阪 真未(ノートルダム清心高等学校2年)
決して良好とは言えない韓国と日本の関係についてもともと疑問を感じており、マ
スコミの報道が偏っていて、お互いが本当の姿を知らないことが原因だと考えた私
は、自分が直接韓国に触れ、本当の韓国の姿を見てみたいと思っていました。それ
に、私は世界の文化に興味があり、グローバル化が進む中で、異なる国の人とコミュ
ニケーションをとる力をつけたいと思っていたので、この交流事業を知ってすぐに応
募を決めました。
私は以前、学校でハワイやフィリピンの学生と交流する機会があったのですが、言
語の違いもあり、なかなか自分から積極的にコミュニケーションをとる事が出来ませ
んでした。そのことあり、今回の交流事業においての一番の目標は、韓国の学生に自
分から積極的になるべく韓国語でコミュニケーションを図ることでした。ずっと行き
たかった韓国に着いてとてもワクワクしましたが、不安もありました。しかし、韓国
の学生と合流したすぐ後に、パートナーのイェジンが、その日の前日、誕生日だった
私を歌でお祝いしてくれ、プレゼントをくれました。イェジンのおかげで、今まであ
った不安がなくなりました。他の場面でも私にたくさん話しかけてくれたり、ジェス
チャーを交えて真剣に伝えてくれたり、韓国語の意味を教えてくれたりと、イェジン
には本当に感謝しかありません。それから日本のドラマやアニメについてとか、ホー
ムステイについて話すうちに、全く韓国人と日本人という違いを感じないほど、自然
と話せていました。韓国では日本のアニメやドラマが人気のようで、とても嬉しく思
いました。事前に韓国語を少し勉強した事もあり、時間がたつにつれ、何となくでは
あるけど、韓国の友達の言っていることが少し理解でき始めたり、簡単なことなら言
いたいことを自分で考えて韓国語で言えるようになったりしました。「伝えるのが難し
くても、本当に伝えたいことを十分に伝えられなくても、どうにかして伝えたい!」
という経験を初めてしました。このような意識を持つことが出来たのが、私にとって
本当に大きな成長です。お互いの言葉が分からなくても、ジェスチャーやリアクショ
ンで意外と気持ちが伝わるということも初めて分かりました。伝えたいという気持ち
が一番大事なのだと学びました。
この5日間でした経験の一つ一つが宝物だし、韓国の習慣や文化を体験するいい機
会となりました。普通に観光目的で行く旅行では絶対に出来ないような経験ばかりで
した。この交流事業のおかげで、異なる国の人と触れ合うことの大切さ、伝わったと
きの楽しさや嬉しさを学ぶことが出来、精神的に成長することが出来たと思います。
直接韓国の人々とふれあい、韓国の友達と生活を共にした私たちだからこそ分かる韓
国の魅力を、まずは身近な人たちへ伝えていき、これからもさまざまな国際交流に積
極的に参加したいと思いました。
黒田 萌絵(ノートルダム清心高等学校2年)
私がこの交流事業に参加しようと思ったきっかけは、韓国の音楽や文化に興味があ
ったからでした。MERS が心配ではあったものの、事前研修を重ねるたびに、本当に
大邱に行くんだなと実感するとともに、韓国の文化を実際に感じてもっと知りたいと
いう気持ちが大きくなっていきました。
出発の日は集合時間の早さを忘れるくらいわくわくしていました。気づいたら出国
していてあっという間にプサン港に到着しました。プサン港ではお出迎えをしてくれ
て、ついに韓国に来たんだなと感じました。その後バスに乗って高靈に行きました。
天皇ゆかりの地でもあるということで、韓国と日本のつながりの深さを感じました。
私が韓国でまず文化の違いを感じたのは、高靈の博物館でトイレに行った時でした。
韓国ではトイレットペーパーを流さないというのは聞いてはいたものの、実際に見る
と驚きました。国が変われば、当たり前だと思っていたことが当たり前ではなくなる
ことを実感しました。
ホームステイでは、まず大邱のダウンタウンに行きました。初めに韓服を着て写真
を撮ってもらいました。韓服は本当にたくさんの種類があって、どれもとてもきれい
だったので選ぶのが大変でした。でも、きれいな韓服を着られてすごく楽しかったで
す。色や形がいろいろある点では、日本の着物や浴衣と似ているなと思いました。大
邱のダウンタウンではカフェに行ったり、化粧品のお店を見たりしました。ハングル
の看板や韓国語に囲まれて過ごすのは不思議な感覚だったけれど、すごく楽しかった
です。
ホームステイ先のお家には、おじいさんとおばあさんも一緒に住んでいました。韓
国は儒教の国で、目上の人を敬う意識が高いと聞いていたので緊張しました。でも、
私の韓国語をほめてくださったり、話しかけてくださったり、とても嬉しかったで
す。ホームステイ先では本当によくしてもらい、楽しく過ごすことができました。
大邱の友達と話していて感じたことは、言葉はお互いが伝えよう、理解しようと思
えば伝わるということです。今回の交流事業でも韓国語、英語、日本語といろいろな
言語が飛び交っていましたが、不自由だとは思いませんでした。むしろ伝わったとき
とても嬉しかったです。
今回、この交流事業に参加して、5日間で本当にたくさんの経験をすることができ
ました。どれも新鮮で毎日が充実していて、普通の観光では味わえないものだったと
思います。広島をはじめ大邱にもたくさんの友達ができました。これからもっと韓国
語を勉強したいです。この交流事業に参加できて本当によかったと思います。今回関
わったすべての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
柴田 陽菜子(広島市立安佐北高等学校2年)
私が今回の交流事業を通して感じたことは、韓国の方々は日本にあまり偏見をもっ
ていなかったということです。私は最初、やはり日韓関係のニュースを目にすること
が多いので、韓国の方の日本に対する印象はあまりよくないのではないかと思ってい
ました。しかし私のペアは、5月から学校で日本語の授業が始まったので、片言で日
本語が話せ、日本の文化をよく知っていました。他の学校でも日本語教育が進んでい
るという話を聞きました。またホストファミリーの方々も、とても日本が好きと言っ
てくださり、日本のものや日本語で書かれているものを見せてくれました。日本のア
ーティストや俳優に興味を持たれていている人も多く、好きなドラマの話などもたく
さんしました。
「反日」という言葉がよく聞こえてきますが、実際に韓国に行き、現地
の人の考え方や価値観に触れてみないとわからないことが多いなと思い、偏見をもっ
ていたのは自分の方だったのだと思いました。
そして、言語が違う相手でも、話したいという意思や伝えたいという気持ちがあれ
ば、コミュニケーションをとることができるということも、今回の交流事業を通して
とても強く感じました。私は全く韓国語を話すことができないので、主に英語を使っ
て韓国の方と交流をしました。しかし、ホストファミリーは私のペアの人しか英語が
わからず、ホームステイが始まったときは本当に不安で、伝えたいことが伝わらない
もどかしさを感じ、ほとんど自分から話しかけることができませんでした。せっかく
話しかけてくださってもよくわからず、ペアの人に通訳してもらったりもしました。
でも、やはり自分で気持ちを伝えたいと思い、事前研修の韓国語講座で配布された単
語のプリントを使ってみたり、身振り手振りで伝えようとしたり、いろいろなことを
してみました。すると、相手も私が何かを必死に伝えようとしているのがわかり、一
生懸命理解しようとしてくださいました。ただ「一緒に写真を撮りたい。
」と伝えるだ
けでも大変で、何度も写真を撮る動きを再現して、「一緒に」ということも身振りで表
現して、時間はかかりましたが、ちゃんと伝わったときにとても笑顔で喜んでくださ
ったのを見て、本当に嬉しかったです。
私は、たとえ国同士の関係が良好でないという話を聞いていても、使っている言語
が違っていたとしても、国単位ではなく一人の人間として相手に接し、お互いに思い
やりをもっていれば、良い関係が築けるのだとわかりました。そして、お互いの文化
に直接触れる面白さや楽しさも感じることができたので、この経験を大切にしていき
たいです。
田村 綾音(広島市立安佐北高等学校2年)
昨年、今年とこの交流事業に参加して、昨年の自分より成長したと感じました。英
語を少し聞き取れるようになり、自分の言いたいことをしっかり英語で伝えることが
でき、話している相手にもちゃんと理解してもらうことができました。とても嬉しか
ったですし、これからもっとたくさん英語を喋れるようになりたいと思いました。ま
た、たくさんの反省点やこれから成長していかなければならないことも見つかりまし
た。韓国の中学生と話をしているとき、とても綺麗な発音で英語を話しているのを聞
いて、自分の英語の発音のひどさにショックを受けたし、もっとたくさん勉強しない
とダメだなと実感しました。他にも韓国の学生は英語も話せるし、日本語も話せる人
がたくさんいました。私ももっと勉強して英語も韓国語も話せるようになりたいと強
く思いました。嬉しかったことが多かった反面、自分の悪い点も分かったので、これ
を反省して、今後にもっと活かしていきたいと思いました。
私は、今回の交流事業で初めて韓国に行きました。食べ物もすごく美味しかった
し、温かい人が多い町だなあと思いました。韓国の学生はもちろん、指導してくれた
方々やこの交流事業を支えてくださっていたスタッフの方々など、出会った人が優し
かったです。1日目の高靈の宿泊施設では、韓国と日本の学生が同じ部屋でびっくり
したけれど、そのおかげで一気に交流が深まり、たくさんの人に名前を覚えてもらえ
ました。
韓国に行って一番嬉しかったことは、昨年ペアだった人が、今年も私のペアの人に
連絡して、会いに来てくれたことです。私にとって、とてもとても大切な友達なの
で、一年ぶりに会うことができ幸せでした。会いに来てくれたことにとても感謝して
います。交流事業の日数は短かったですが、心が繋がっていられることがすごく嬉し
く、この交流事業のおかげでたくさんの人に出会え、仲良くなれたことに幸せを感じ
ています。
日本人が韓国を批判している話をよく耳にします。韓国と日本の仲はあまりよくな
いように感じています。しかし、お互いの良さや文化を知り、学ぶことがもっと必要
だと思います。相手を知ることで、初めてその国について話すことができると思いま
す。もっとより良い関係になれるよう、韓国について少しでも知った私たちが、小さ
なことからでもいいので、本当の韓国、そして人々について広めていくことが大切だ
と思いました。韓国を知ってもらえるようもっと学び、行動を起こしていこうと思い
ます。
吉岡 菜々子(広島県立広島皆実高等学校2年)
私はこの夏、韓国の大邱広域市との交流事業に参加しました。この交流事業では、
韓国の伝統文化や歴史を学ぶだけでなく、たくさんの出会いがありました。
私にとって韓国での出会いは、一生忘れることのできない大切なものとなりまし
た。交流期間中、言葉の壁や文化の壁など多くの壁を経験しました。ですが、それを
乗り越えて、韓国の人たちと韓国語や英語を通じて親しくなれたことは、とても良い
経験となりました。人との出会いが、私にとって大きく貴重な財産になったと思いま
す。
私は、韓国語はまだ基本しか分からないので、韓国の人と韓国語でコミュニケーシ
ョンをとることはとても難しく、自分の気持ちをうまく伝えられないことに不安も感
じました。しかし、自分が伝えようと思ってコミュニケーションをとれば、必ず相手
に伝わるということを学びました。短い期間でしたが、少しずつ韓国語も分かるよう
になりました。また、韓国の中高生の語学力の高さに驚きました。私は、英語をもっ
と勉強しておくことが大切だと気付かされ、頑張らなければならないと痛感しまし
た。
そしてこの交流を通して、もう1つ強く感じたことがあります。それは、相手を思
いやることの大切さです。私は、韓国で、自分と同世代の子や両親と同世代の方々、
もっと年長の方など、さまざまな世代の人と会話をしました。みんな、私の拙い韓国
語や英語を分かろうと耳を傾け、積極的に会話をしてくださいました。そのことが本
当に嬉しく、心が温かくなりました。この経験から、他国との平和な関係を築くため
には、お互いが温かい気持ちで相手を思いやることが大切なのではないかと思いまし
た。今のこの気持ちを決して忘れないようにしたいと思います。
この交流期間は5日間でしたが、その短い期間でも多くのものを得ることができ、
この交流事業に参加できて本当に良かったと心から思います。そして、韓国の文化や
伝統、語学を学べたことはもちろんですが、他国の友達との交流を通して文化の違い
を実感し、他国への関心が高まったことも良かったと思います。これからも韓国や他
国に目を向け、関心を寄せ、積極的に交流活動に参加していきたいです。
青木 律子(広島県立五日市高等学校3年)
まず、この度「2015広島市・大邱広域市青少年交流事業」のために協力し、ご
尽力いただいた方々、見守ってくださったすべての方に感謝申し上げます。この交流
事業に参加できたことをとても嬉しく思っています。
私にとって今回の交流事業は、とても充実した意義深いものとなりました。2回目
の参加ということで、大きな緊張はなかったものの、言語や文化の違う異国で4泊5
日を過ごすことに多少不安を感じていました。しかし、韓国の先生方や友達やその家
族は皆親切で、私の拙い韓国語も熱心に聞いてくれ、優しく楽しく接してくれ、始終
笑顔が絶えませんでした。本当に心から楽しくて、最後は友達とずっと帰りたくない
と言うほどでした。
交流事業は楽しかっただけでなく、たくさんのことを学ぶことができました。まず
は語学力です。私は、韓国語が少し出来るので、コミュニケーションをとることにお
いて障害はあまりなかったものの、義務教育で小学校の頃から習っていた英語は、た
だ学校のテストなど筆記が出来るだけで、全く自分の力として身についていないこと
を身にしみて感じました。一方、韓国の友達は、英語をすらすらと話すことが出来る
子が多く、同じような年齢、むしろ年下なのにすごいなあと思い、焦り、私ももっと
勉強してしゃべれるようになりたいと良い刺激を受けました。また、文化の面では、
食事はだいたい1つ1つの量が多く、複数頼んでそれを数人でシェアするのが普通だ
ということが分かりました。私が食べた料理はすべておいしく、日本のものとは違っ
ていて、とても新鮮でした。夜の街も日本とは違うところがありました。日本では、
一定の年齢にならないと夜遅くまで街を歩けないし、ゲームセンターなどは決められ
た時刻になると退場を強制させられます。これは安全のためだから仕方ないとは思い
ますが、ちょっぴり韓国の人が羨ましかったです。
最後に、私がこの交流事業でとても嬉しかったことは、韓国で一般の方が話しかけ
てくれたことです。店で日本の友達といるとき、とても笑顔で話しかけてくださいま
したし、野外イベントに参加していたときも、他の参加者から少し声をかけてもらい
ました。日本のメディアを通して韓国を見ていると、皆日本が嫌いなのかなぁという
印象を受けますが、違いました。先にも書きましたが、先生方、友達とその家族はも
ちろん、宿泊先、店先など一般の人々も皆優しくて良い人達でした。日韓関係が行き
詰まる今、私はこの事や韓国の良さをたくさんの人に伝えて、日韓の架け橋となる人
材になりたいです。
中田 萌々香(広島県立五日市高等学校3年)
食や文化、言葉など、国が違えば様々なことが違ってきます。実際に海外へ行って
みると、国が違うことはこういうことなのかと感じました。しかし、食や文化などに
は国境があるけれど、私たちの交流には国境がないと思いました。まず、国際交流に
おいて、言葉の壁はあまりないと思いました。確かに自分が思ったことをうまく伝え
ることが出来ず、どうやって話せばいいのだろうかと考えているうちに、積極的に話
せなくなっているときもありました。でも、言葉がうまく伝わらない中でも、韓国の
高校生がたくさん話しかけてきてくれて、私も見習わなければならないと感じまし
た。ある程度の語学力は必要だと思いますが、世界共通語に英語があります。英語が
共通であるということは、そこにはもう壁がないことがわかります。実際に、私は韓
国語がとてもできるわけではなかったから、英語と韓国語の両方で会話をしました。
と言っても、英語も十分でないところがあり、他の子に比べればうまく会話ができな
かったかもしれません。だから、これからはより熱心に韓国語も英語も勉強していこ
うと思います。
交流には国境がないと感じたことには、もう1つ理由があります。私たちは偶然的
に交流会で出会い、同じ宿に泊まり、一緒に笑ったりゲームしたりして楽しみまし
た。たった5日間でしたが、たくさんの思い出ができ、たくさんの友達ができまし
た。果たして、そこには国が違うというハンデはあったでしょうか。私はなかったと
思います。だから、交流には国境はないと思ったのです。
私は、明確には決めていませんが、将来韓国に関わる職に就きたいと考えているの
で、今回経験したたくさんの事を活かしていきたいと思っています。今回、私は高校
3年生で初めての参加だったので、この交流会で学べる機会は今回だけだったので、
文化や生活などたくさん吸収したいと考えていました。どこでどのようにこの経験が
活きるかはまだよく分からないけれど、少なくともコミュニケーション能力は以前よ
りも上がった気がします。海外の方とコミュニケーションをとっていく上で大切だと
感じたことを、今後大学で国際交流する際も、就職して交流していく際も、様々な場
面で活かせると思っています。私は、この交流会で自分自身大変成長することができ
たと同時に、韓国の文化や生活に触れて大変勉強になりました。今後も、積極的にこ
のような交流会などに参加していきたいです。
岡田 枝莉(広島県立広島観音高等学校3年)
私はこの交流事業に参加して、様々なことを学びました。参加しようと思ったきっ
かけは、音楽やドラマを通して韓国に興味を持っていたので、直接文化や生活に触
れ、現地でしかできない体験をしてみたかったからです。そして、コミュニケーショ
ンを通じて語学力を伸ばしたいと思ったからです。
韓国の方とコミュニケーションをとる機会が今まで一度もなく、初めての海外でも
あったので少し緊張していましたが、韓国へ到着すると大邱市のメンバーが温かく迎
えてくれ、緊張はほぐれました。初めは、やはり初対面なので緊張していたメンバー
同士でしたが、韓国の音楽やドラマ、日本のアニメやドラマなど趣味を話し合い、す
ぐにコミュニケーションをとることができました。コミュニケーションをとる中で、
互いに日々使っている言語が違っても、コミュニケーションをとることはできるとい
うことを知りました。そして、韓国の人は私が思っていた以上に日本語を一生懸命使
って話してくれて、感動しました。それと同時に、ホストファミリーと会話するとき
などに、ペアの子がスマートフォンのアプリを使ったり、覚えている日本語を使った
りして一生懸命に会話してくれる姿を見て、常に申し訳ないと思っていました。でも
その子は、日本語ができなくてごめんねと何回も言いました。私よりも2つも年下な
のに、日本のことを良く思ってくれていて、日本語をもっと勉強したいと言ってくれ
ました。私は本当に自分のコミュニケーション力が劣っていて、悔しいと感じまし
た。交流期間中に、大邱市の教育監に質問できる機会があり、私は疑問に思っていた
「韓国の学生がなぜこんなに第2外国語を話すことができるのか」ということを質問
しました。すると「英語は小学3年生から、そして高校生になると第2外国語を選択
して学ぶことができる。
」と教えてくださいました。私はこのことを聞いて、日本の学
生は劣っていると感じました。高校で英語以外の言語を学べる学校は少ないです。こ
のようなことを経験した私たちであるから言えることであると思いますが、日本の学
生は、もっと外国に興味を持つべきである、そして学ぶべきであると思いました。
さまざまな体験の中で、私がもう一つ印象に残っている話が、漆谷郷校で、日本か
ら韓国に移り住んでいる方から聞いたお話の中にあった「韓国の人は、私の家族、私
の母、私の父など『私の』と言うとき、必ず『ウリ(私たちの)』という言葉を使う」
という話です。このことから、私は韓国の方の、家族や人とのつながりを大切にする
という文化を感じました。この交流事業に参加し、ただ文化に触れたい、コミュニケ
ーション力を高めたいと考えていたけれど、それをはるかに超える体験がたくさんで
き、一生の思い出となりました。そして、大邱市メンバーとは、別れの時に涙を流し
合えるほど深い関係となりました。私はこれからも広島でこの体験を忘れず、さまざ
まなことに活かしていきながら、もっとたくさんの人に韓国の文化や韓国人の温かさ
を伝えていきたいと思いました。
柴田 理沙(山陽女学園高等部3年)
私はドラマなどを見て韓国語に魅力を感じ、独学で韓国語を勉強していくうちに、
韓国の文化などにも興味を持ち始めました。そして、日本と韓国の共通点や相違点を
見つけることに楽しさを感じました。その中で参加したこの交流事業は、私にとって
一生忘れられないものとなりました。
私は正直、大邱に行くまで不安でいっぱいでした。それは政治による日韓関係が原
因でした。しかし、ニュースで報道されている韓国と実際に私が感じた韓国は全く異
なっていました。日韓関係の事を韓国の方にあまり持ちださない方が良いと思ってい
ましたが、沢山の韓国の方と会話をする中で、「今、日本と韓国は政治的な対立がある
けれど、私たち市民から仲良くしていこう。
」と言われました。それを聞き、私の不安
は無くなり、テレビで放送していることがすべて正しいとは限らないと知り、今まで
私が感じていた韓国のイメージが変わりました。
また、韓国の方は人と人との関わりを非常に大切にしていました。私は初対面の人
と会った時、壁を作ってしまいます。それは私以外の日本人も同じだと思います。し
かし、韓国の子たちは壁を作らず、もとから友達だったかのように積極的に話かけて
くれて、自分でも驚くほど早く打ち解けることが出来ました。パートナーの子は、ま
だ緊張してうまく話すことが出来なかった私の手をずっと握って行動してくれ、緊張
をほぐしてくれました。韓国の方に「一度友達になったら一生友達」と言われ、日本
で感じている人との関わり方とは違う気がしました。そして、こんなにも人との関わ
りを大切にする韓国が羨ましかったです。たった5日間でしたが、大切な友達がで
き、別れる時には涙が止まりませんでした。私はこんなにも仲良くなり別れるのが辛
くなるとは想像もしていませんでした。みんなに出会えたことに感謝です。これから
も、今回出会った日韓両国の青少年のみんなと親交を続けていきたいと思います。
今回の交流事業で、国や言葉が違っていても、相手を思いやり仲良くなることが出
来ると知りました。そして、日本以外の文化を学ぶことがこんなに楽しいことだとは
思ってもいませんでした。5日間という短い時間でしたが、韓国の良さをたくさん学
ぶことができ、今まで以上に韓国が好きになりました。これからも日韓の交流事業な
どに積極的に参加していきたいです。この交流事業は私にとって一生忘れないものに
なると思います。
最後にこの交流事業に参加できたことと、この事業を支えて下さったすべての方々
に感謝します。本当にありがとうございました。