『国際知財制度研究会』報告書

各国知的財産関連法令
TRIPS 協定整合性分析調査
『国際知財制度研究会』報告書
(平成 27 年度)
2016年 3月
一般財団法人 知的財産研究所
『国際知財制度研究会』(平成 27 年度)委員名簿
委 員長
相澤 英孝
一橋大学 大学院国際企業戦略研究科 教授
委
員
浅見 正弘
富士フイルム株式会社 取締役 執行役員 知的財産本部長
委
員
粟津 卓郎
曾我法律事務所 弁護士
委
員
伊藤 一頼
北海道大学 大学院法学研究科・法学部 准教授
委
員
奥村 洋一
武田薬品工業株式会社 グローバルIPヘッド
委
員
亀井 正博
富士通株式会社 法務・コンプライアンス・知的財産本部 副本部長
委
員
川合 弘造
西村あさひ法律事務所 弁護士
委
員
佐々木 剛史
トヨタテクニカルディベロップメント株式会社 専務取締役
委
員
鈴木 草平
ソニー株式会社 知的財産センター センター長
委
員
鈴木 將文
名古屋大学 大学院法学研究科 教授
委
員
高倉 成男
明治大学 法科大学院 教授
委
員
滝澤 紗矢子
東北大学 大学院法学研究科・法学部 准教授
委
員
玉田
神戸大学 大学院法学研究科 教授
委
員
藤井 光夫
日本製薬工業協会 知的財産部長
委
員
別所 弘和
本田技研工業株式会社 知的財産部長
委
員
山根 裕子
政策研究大学院大学 名誉教授
師>
ジュール シガル マイクロソフト コーポレーション アシスタント ジェネラル カ
ウンセル 知的財産グループ
<講
大
<オブザーバー>
福田
安居
打越
原
大山
南雲
聡
拓哉
文洋
泰造
栄成
淳一
経済産業省 通商政策局 通商機構部 国際知財制度調整官
経済産業省 通商政策局 通商機構部 参事官補佐
経済産業省 通商政策局 通商機構部 係員
特許庁 総務部 国際政策課 国際制度企画官
特許庁 総務部 国際政策課 課長補佐
特許庁 総務部 国際政策課 係長
<事 務 局>
三
川
岩
中
井
内
圭祐
洋史
勇行
仁
李咲
剛
一般財団法人
一般財団法人
一般財団法人
一般財団法人
一般財団法人
一般財団法人
平
俣
井
里
手
田
知的財産研究所
知的財産研究所
知的財産研究所
知的財産研究所
知的財産研究所
知的財産研究所
常務理事
研究第二部長
統括研究員
主任研究員
研究員
研究員
『国際知財制度研究会』報告書(平成 27 年度)
目 次
はじめに....................................................................................................................................................................................1
第1章 自由貿易協定/経済連携協定等締結後の協定の知財章に関する状況
Ⅰ.南米諸国における経済連携協定発効後の知財制度の整備及び運用等に関する調査 ..................................2
Ⅱ.韓国パテントリンケージ制度 ...............................................................................................................................14
Ⅲ.韓米・韓 EU FTA の履行に関する調査................................................................................................................24
第2章 国際協定を含む知的財産権関連条約と国際法上の紛争解決
Ⅰ.TPP 投資章の分析 -ISDS による知財紛争解決の道筋-...............................................................................37
Ⅱ.国内裁判所における知的財産権関連条約の適用について ..............................................................................49
第3章 国際的視野を踏まえた技術標準に関する特許権の権利行使の在り方
Ⅰ.韓国公正取引委員会の「知的財産権の不当な行使に対する審査指針」-中国ガイドラインとの比較.......65
Ⅱ.アジアにおける知的財産及び競争規制に関する最近の動向..........................................................................75
Ⅲ.標準規格必須特許に関する訴訟事例について ..................................................................................................86
Ⅳ.政府系特許ファンドを含む各国政府の特許権行使への対応..........................................................................90
第4章 各国における知的財産制度の整備に関する情報
Ⅰ.中国第 4 次専利法改正について............................................................................................................................95
Ⅱ.日中知的財産権ワーキンググループについて.................................................................................................110
Ⅲ.欧州における統一的な営業秘密保護制度の整備状況 ....................................................................................113
Ⅳ.営業秘密保護強化に向けた制度整備について.................................................................................................118
第5章 TRIPS 協定発効後 20 年における変遷
Ⅰ.医薬品業界における世界の重要課題 ―2015 年版........................................................................................124
Ⅱ.知的財産権と人権―議論枠組の変遷 ―医薬品アクセスを中心に― .......................................................131
Ⅲ.TRIPS 協定発効後 20 年間の動き........................................................................................................................149
Ⅳ.TRIPS 理事会における議論の動向......................................................................................................................156
Ⅴ.TRIPS 協定に関連する紛争案件..........................................................................................................................168
Ⅵ.偽造品の取引の防止に関する協定(ACTA)について..................................................................................177
Ⅶ.WIPO における議論の動向...................................................................................................................................179
1.WIPO 遺伝資源等政府間委員会(IGC)における議論の動向~2015 年 2 月以降の動き~...........179
2.WIPO/SCT における議論 -意匠法条約について- ............................................................................181
3.世界知的所有権機関(WIPO)における著作権関連の最近の動向について ....................................185
第6章 国際知財制度研究会まとめ..............................................................................................................................188
付属資料
1.TRIPS 協定のポイント ..................................................................................................................................... 資-1
2.TRIPS 協定 (知的所有権の貿易関連の側面に関する協定) .................................................................... 資-9
はじめに
本報告書は、平成 27 年度『国際知財制度研究会』において検討を行った事項についてと
りまとめたものである。
今年度の研究会では、第一に、自由貿易協定及び経済連携協定等締結後の協定の知財章
に関する状況について、チリ及びペルーにおける我が国との経済連携協定発効後の知財制
度の整備及び運用等に関する調査、韓国パテントリンケージ制度、韓米・韓 EU FTA の履
行に関する調査の検討を行った。
第二に、国際協定を含む知的財産権関連条約と国際法上の紛争解決について、TPP 投資
章の分析、及び国内裁判所における知財関連条約の適用に関し検討を行った。
第三に、国際的視野を踏まえた技術標準に関する特許権の権利行使の在り方に関し、韓
国公正取引委員会の「知的財産権の不当な行使に対する審査指針」
、標準規格必須特許に関
する訴訟事例、及び政府系特許ファンドを含む各国政府の特許権行使への対応について検
討した。
第四に、各国における知的財産制度の整備に関し、中国第4次専利法改正、日中知的財
産権ワーキンググループ、欧州における統一的な営業秘密保護制度の整備状況、及び営業
秘密保護強化に向けた制度整備について検討した。
第五に、医薬品業界における世界の重要課題、知的財産権と人権―議論枠組の変遷、
TRIPS 協定発効後 20 年間の動き、TRIPS 理事会に関する動向及び TRIPS 協定に関連する
紛争案件、ACTA の状況、そして、WIPO の 3 つの委員会(商標・意匠・地理的表示の法律
に関する常設委員会〔SCT〕
、遺伝資源等政府間委員会〔IGC〕
、著作権等常設委員会〔SCCR〕
)
における議論の動向について検討した。
なお、本報告書は研究会における討議を踏まえて作成されたものであるが、執筆委員の
表記がある部分については執筆者の意見であり、執筆委員の表記の無い部分については事
務局の意見によるものである。
- 1 -