平成 28 年4月 13 日 特急車両の老朽・劣化の状況について 当社は、使用している車両や設備の老朽化が著しく進行しており、資金的な目処も立たな いことから、やむを得ず、様々な見直しを行わざるを得ない状況にあります。 このたび3月 26 日ダイヤ改正では、普通列車に使用しているキハ 40 系気動車の老朽・劣化 が進んでいることから、使用可能な車両の範囲内でダイヤ編成を行うため、気動車で運転す る普通列車 79 本の見直しを行わせていただきました。 さらに、特急気動車の老朽・劣化も進んでいます。現状についてご説明します。 1 特急車両の老朽・劣化の状況 ○ 当社には、特急気動車が全部で 236 両あり、列車の高速化のため一定規模で車両を新 製してきたため、普通列車用気動車ほど車齢の偏りはありませんが、それでも、寒冷地 を高速で長距離走行することから劣化の進行が早いにもかかわらず、国鉄時代から使用 し経年 27 年以上となる車両が 86 両あります。このうち 32 年以上使用している車両は 34 両です。 (別紙1) ○ 昨年3月 20 日 「安全投資と修繕に関する5年間の計画について」にて説明したとおり、 車齢 32 年以上の 34 両については平成 29 年度末までに廃車する計画を立てていますが、 現状でも老朽・劣化が著しく進行しています。 (別紙2) ○ さらに、経年 27~29 年となる車両 52 両の老朽・劣化も進んでいます。 ○ 特急気動車は1両3億円以上と高額であり、当社の財務状況では廃車となる車両をす べて新規に製造することは困難な状況にあります。 ○ 一方、高規格道路の延伸等の影響を受け、特急列車をご利用となるお客様は大幅に減 っております。 (別紙3) 2 ダイヤの検討について ○ このような中、使用車両数が減る前提でどの様な形でダイヤ編成を行うことができる か、今後を見据えて検討を始めました。具体的な検討が進みましたらあらためてお知ら せします。 別紙1 [ 気 動 車 の 車 齢 ] ■普通列車用気動車の車齢(平成28年3月末時点) 【両】 車齢32年以上 138両 60 車両数計205両 全体平均 32年 キハ40平均 35年 50 53両 ■キハ40 ■キハ143 ■キハ54 ■キハ150 ■キハ201 40 36両 30 25両 20 13両 11両 10 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 0 5 10 15 20 25 35 30 【年】 ■特急列車用気動車の車齢(平成28年3月末時点) 【両】 60 車両数計236両 全体平均 20年 183系平均 30年 50 ■183系 ■281系 ■283系 ■261系 40 29両 30 車齢32年以上 34両 20 17両 15両 11両 10 8両 6両 4両 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 0 5 10 15 20 25 30 35 【年】 ■車体塗装剥離 ■屋根上機器腐食 ○近年、老朽、劣化に係わる不具合が多く発生 ・ブレーキ部品の劣化、腐食 ・屋根上機器、雨樋の腐食 ・エンジン排気管の腐食 ・車体等の塗装の剥離、床下部品(ステー、枠)の亀裂 ■ラジエータ水室取付枠腐食 ■運転台ガラス枠腐食 → → → → ■サン板取付部腐食 ■屋根塗装剥離 ブレーキ作用不良 雨漏れによる浸水で電気故障 排気漏れによる白煙発生、異臭 塗装片、床下部品の落失、走行中の異音 ■エンジン排気管腐食 ■雨樋取付部腐食及び塗装剥離 183系(0代)特急気動車の老朽化の実態 別紙2 道北 道東 道南 Sおおぞら6往復 Sカムイ23往復 オホーツク4往復 S宗谷2往復 サロベツ1往復 ライラック スーパーホワイトアロー 27往復 オホーツク4往復 宗谷 礼文(旭川発着) 各1往復 札幌~旭川 札幌~網走 札幌~稚内 Sとかち5往復 おおぞら6往復 Sとかち5往復 札幌~帯広 すずらん5往復 北斗・S北斗9往復 列車体系 (平成27年度) 札幌~釧路 ライラック5往復 北斗8往復 札幌~東室蘭 札幌~函館 列車体系 (平成3年度) 617 959 北見 網走 旭川 名寄 702 1,221 遠軽 北見 名寄 音威子府 1,492 10,131 札幌 岩見沢 旭川 上川 2,105 帯広 釧路 7,339 3,026 新得 帯広 滝川 旭川 3,399 南千歳 トマム 2,007 南千歳 トマム 1,502 1,827 東室蘭 苫小牧 新得 帯広 4,694 5,316 東室蘭 苫小牧 函館 大沼 平成3年度 区間 方面別ご利用状況 466 661 301 602 778 5,783 8,114 1,538 2,155 2,358 956 1,203 1,135 3,727 4,570 平成27年度 39% 55% 17% 35% 45% 46% 64% 38% 54% 59% 37% 46% 41% 60% 74% (H27年度) 効率 輸送量(人/日) ▲ 236 ▲ 298 ▲ 316 ▲ 619 ▲ 714 ▲ 1,556 ▲ 2,017 ▲ 567 ▲ 871 ▲ 1,041 ▲ 546 ▲ 804 ▲ 692 ▲ 967 ▲ 746 増減 66% 69% 49% 49% 52% 79% 80% 73% 71% 69% 64% 60% 62% 79% 86% 対比 別紙3
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