第1章 地域公共交通網形成計画の基本的な方針(PDF:961KB)

第2編
宇部市地域公共交通網形成計画
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第2 編
第
1
章
地域公共交通網形成計画の基本的な方針
宇部市地域公共交通網形成計画
1 地域公共交通網形成計画の基本的な方針
上位・関連計画の目指す将来像や基本理念を踏まえるとともに、地域公共交通の課題を
踏まえ、本計画が目指す将来像、基本的な方針を設定します。
計画の将来像
元気で安心な暮らしを支え、
「使いやすく、持続可能な地域公共交通網」を形成します。
計画の基本的な方針
1 便利で「使える」地域公共交通網の形成
―地域公共交通を人口集積、移動実態やニーズに合ったものに
再編・改善し、市民の生活や地域の活性化に貢献します。
2 関係者の連携による地域公共交通の維持
―市民、交通事業者、行政が協働・連携し、みんなの力で
地域公共交通を維持します。
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関連計画では、「にぎわいエコまちづくり」を目指し、多極ネットワーク型コンパクトシ
ティへの転換を図ることとしています。また、都市拠点、地域拠点、地域コミュニティ核
が示され、拠点間を連絡する主要幹線軸、地域内幹線軸が明示されており、それらを担う
役割が地域公共交通に求められています。
上記の公共交通軸に基づき、現在の地域公共交通の利用実態を加味して、主要幹線、幹線、
支線、地域内交通をネットワーク化します。
また、乗継拠点を設けることで、主要幹線と幹線、支線、地域内交通の接続性を高め、
効率的で効果的な地域公共交通網の形成を目指します。
地域公共交通網の将来像
地域公共交通網形成計画 凡例
主要幹線
幹線
支線
乗継拠点(ハブ)
吉部
鉄道
主な駅等
下小野
にぎわいエコまち計画 凡例
都市拠点
新山口駅
地域拠点
地域コミュニティ核
万倉
木田
厚東駅
船木
宇部駅
190
宇部新川駅
小野田公園通
490
190
山口宇部空港
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宇部市地域公共交通網形成計画
2 地域公共交通網の将来像
第2 編
第 1 章 地域公共交通網形成計画の基本的な方針
第2 編
第 1 章 地域公共交通網形成計画の基本的な方針
宇部市地域公共交通網形成計画
3 地域公共交通の役割
地域公共交通
の分類
交通機関
役割等
鉄道軸
JR 宇部線
JR 小野田線
● 他都市との広域移動と、市内の移動に対応できる
交通手段として位置付けます。
● 都市拠点、地域拠点を結ぶ区間において、高頻度
で利便性の高い移動サービスを提供する路線とし
主要幹線
て位置付けます。
路線バス
● 地域拠点と地域コミュニティ核を結ぶ区間におい
て、利便性の高い移動サービスを提供する路線と
幹線
して位置付けます。
支線
路線バス等
コミュニティ
タクシー
地域内交通
デマンド
タクシー
自家用有償
旅客運送
(公共交通
空白地)
● 主要幹線、幹線以外のバス路線や市街地を循環す
るバス路線等として位置付けます。
● 地域の居住地と地域拠点、地域コミュニティ核、
乗継拠点(ハブ)等を結ぶエリアの移動手段とし
て位置付けます。
● 地域主導で導入できる移動手段として
―コミュニティタクシー
―デマンドタクシー
―自家用有償旅客運送(公共交通空白地)
があります。
◆新たな地域内交通の導入は、路線バス、タクシー
の運行状況、地形、移動ニーズ等を踏まえ、地
域とともに検討します。
● 鉄道、バスでは対応が難しい少量の移動需要など
その他
タクシー
に対し、よりきめ細かいサービスを提供する交通
手段として位置付けます。
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1
運行エリア
路線バスが
運行して
いない地域
利用者
誰でも
運行形態
路線定期
運行主体
交通事業者
主なメリット
利用面
● 予約が不要で、誰でも利用できる。
主なデメリット
利用面
● 利用する場合は停留所まで歩かなければならな
い。(利用できる地域が限られる。)
コミュニティ
タクシー
運営面
● 決まった時刻に決まったルートを運行しなければな
らないので、便数が限られる。
● 利用者がいない場合でも運行するので、運行費用
が掛かる。
● 停留所を設置しなければならない。
運行エリア
人口密度が
低い地域
利用者
誰でも
主なメリット
利用面
● 自宅から地域内の目的地まで利用できる。
(ドア・ツー・ドア)
● 広い地域をカバーできる。
運営面
2
デマンド
タクシー
運行形態
区域
運行主体
交通事業者
● 運転手や車両を確保するため一定の費用は掛かる
が、予約に応じた時刻とルートで運行するので、予
約が無い場合は運行費用を抑えることができる。
● 停留所を設置する必要がない。
主なデメリット
利用面
● 自宅まで迎えに行くため、事前登録及び毎回予約が
必要となる。
● 予約が重複した場合は、時間調整などが必要となる。
運営面
● 予約センターが必要となる。
運行エリア
路線バス、
タクシー
不在の地域
利用者
地域会員
運行形態により、上記❶または❷の主なメリットを参照
運営面
● 地域内にバス、タクシーなどの交通事業者がいなく
ても導入できる。
● 地域実状に合った小さな運行にも対応できる。
3
自家用有償 運行形態
旅客運送
路線定期
(交通空白地)
または
区域
主なメリット
運行主体
主なデメリット
運行形態により、上記❶または❷の主なデメリットを参照
NPO 法人
社会福祉法人 利用面
自治会 等
●特定の人しか利用できない。(利用する場合は、登
録が必要)
運営面
● 運行主体となるNPO法人、社会福祉法人等が必要
となる。
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宇部市地域公共交通網形成計画
【宇部市の地域内交通】
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