CORSPACE

厚板
塗装周期延長耐食鋼
CORSPACE (コルスペース
®
NETIS登録 : KK-150056-A
http://www.nssmc.com/
〈ご注意とお願い〉本資料に記載された技術情報は、製品の代表的な特性や性能を説明するものであり、
「規格」の規定事項として明記したもの以外は、保証を意味するものではありません。本資料に記載
されている情報の誤った使用または不適切な使用等によって生じた損害につきましては責任を負いかねますので、ご了承ください。また、これらの情報は、今後予告なしに変更される場合がありますので、
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CORSPACE®(コルスペースTM)
A104_02_201603f
© 2016 NIPPON STEEL & SUMITOMO METAL CORPORATION 無断複写転載禁止
TM
)
塗 装周期延長耐食鋼
コルスペース
コルスペースTM
必 要 性 と 期 待効果
CORSPACEは普通鋼に比べ塗装周期の延長を可能とし、
微量のスズを添加し、腐食量を大幅抑制。
塩害の厳しい沿岸地域で効果を発揮します。
ライフサイクルコストを低減します。
橋梁は通常100年間供用を前提に考えられており、その間適切な維持管理が
求められています。維持管理の中でも主な管理項目が塗膜劣化部分からのさび
の進行で、定期的な塗替えが必要となります。維持管理費用の中で再塗装の
占める割合は大きく、また環境負荷低減からも塗装回数削減が望まれています。
●
●
●
塗装ピンホール部、塗装欠陥部やコバ部の耐久性
下地処理強化
■ JIS G3101 一般構造用圧延鋼材
(SS)
(SM)
■ JIS G3106 溶接構造用圧延鋼材
(SBHS)
■ JIS G3140 橋梁用高降伏点鋼板
上記JIS規格化学成分の範囲内で
1. 下地ジンクの効果延長(発錆の抑制)
2. 発錆後の錆の進行を抑制
維持管理上 のメリット(例)
長することができます。その結果、普通
鋼が100年間で3回の塗替え塗装が必要
なのを、1回に削減でき、塗替え維持管
理費用は約半減することができます。
また塗替え塗装回数削減により、VOC
排出抑制に寄与することで環境負荷を軽
800
CORSPACE
500
400
塗装1回目
【算定条件】
①多主鈑桁=16m2/ton
②塗装関連条件:
「重防食塗装」
(日本鋼構造協会編)
鋼材規格エキストラ
0
30
海岸線
海
60
経年(年)
90
種類の記号
適用板厚(mm)
SS400
-CORSPACE
SM400 -CORSPACE
SM490 -CORSPACE
SM490Y -CORSPACE
SM520 -CORSPACE
SM570 -CORSPACE
SBHS400 -CORSPACE
SBHS500 -CORSPACE
6-200
6-200
6-200
6-100
6-100
6-100
6-100
6-100
NETIS登録技術(KK-150056-A、2016年2月登録)、技術提案や工事成績
評定でお役に立てます。
●
橋梁で主に使用されるJIS鋼材規格すべてに適合し、厚板製造可能範囲も
普通鋼と同等です。
●
切断、曲げ、溶接等の各種施工性は、普通鋼と同等です。
●
専用の溶接材料、ボルトを取り揃えています。
▲34%
▲13%
100
0
塗装2回目
▲54%
200
海岸線から1∼20km
首都高速道路㈱「橋梁構造物設計施工要領」
(2015年6月発行)の
「使用材料」
に
「スズ添加鋼」
として記載されています。
塗装1回目
300
(塗装)
(無塗装)
●
塗装3回目
▲52%
普通鋼
600
CORSPACE
Ni系高耐候性鋼
(無塗装)
化学成分・機械的性質
JIS G3101
JIS G3106
JIS G3106
JIS G3106
JIS G3106
JIS G3106
JIS G3140
JIS G3140
SS400
SM400
SM490
SM490Y
SM520
SM570
SBHS400
SBHS500
通り
通り
通り
通り
通り
通り
通り
通り
受 注・設 計 製 作 上 のメリット
●
※鋼材規格エキストラ + 初期塗装 + 塗替え塗装
700
※費用
(千円/トン)
CORSPACEは、同一の塗装・架設環境
下で普通鋼に比べ塗装周期を約2倍に延
JIS耐候性鋼
飛来塩分量> 0.05mdd
凍結防止剤散布地域での適用効果も期待できます。
微量の「スズ(Sn)」を添加しています。
1. 塗装ピンホール部や劣化部等からの発錆
2. 部材鋭角部からの発錆
飛来塩分量≦ 0.05mdd
塩害の厳しい所でより効果を発揮しますので、耐候
性鋼橋梁が適用できないような環境への適用が効
果的です。
3つの規格に適合(厚鋼板)
CORSPACEにより期待される効果
現状の課題
CORSPACEの橋梁への適用イメージ
(引張強度400∼570N/mm2クラスに対応)
塗装周期延長耐食鋼 開発
減できます。
CORSPACEは、塗膜劣化や塗膜厚の薄い部位に
おける鋼材の腐食を抑制する機能があります。
橋梁に必要なJIS規格にすべて適合。
補修時ケレン不足(狭隘部等)
塗装塗替え
特 長
国 土 交 通 省
新技術情報提供システム
NETIS
KK-150056-A
提案時、完成後評価の加点要素。
120
ライフサイクルコスト縮減。100年間で塗装塗替えを1回に削減。
1
2
メカ ニ ズ ム
コルスペース
耐食特性(加速試験)
普通鋼の腐食は、アノード・カソード反応により進行します。薄膜水中の塗装欠陥部では、塩
ジンク系下地処理を施した塗装仕様の耐食性評価(SAE J2334試験)
Feのアノード反応(溶解反応)と同時にSnも溶出し、溶出したSnイオンがFeのイオン溶出を
通常の塗装のみならず、ジンク系防食下地を施した重防食塗装系においても、
化物イオンが濃縮し、pHが低下するため腐食の進行が加速します。一方、CORSPACEは、
抑制することにより、腐食の進行を抑制します。
水
CORSPACEは塗装欠陥部の腐食を抑制し、塗装塗り替え周期の延長が期待できます。
塩化物(Cl–)塗装欠陥部
水
塩化物(Cl–)
Sn pH低下 Sn
イオン
Sn イオン
塗膜
CORSPACE
Fe
2+
塗 料
無機ジンク
エポキシ樹脂塗料下塗
エポキシ樹脂塗料下塗
フッ素樹脂塗料中塗
フッ素樹脂塗料上塗
合 計
第1 層
第2層
第3層
第4層
第5層
塗膜
イオン
Fe2+
〈塗装仕様〉
Fe2+
膜 厚
15μm
60μm
60μm
30μm
25μm
190μm
試験後の塗装欠陥部の外観
Fe2+イオン溶出
40 サイクル
80 サイクル
120 サイクル
普通鋼
耐 食 特 性( 加 速 試 験 )
コルスペース
CORSPACE
加速試験による評価(SAE J2334試験)
〈塗装仕様〉
第 1層
6000
塗 料
無機ジンク
汎用エポキシ樹脂塗料
膜 厚
–
160μm
防食下地を有する塗装欠陥部の剥離面積と腐食深さ
普通鋼
剥離面積
CORSPACE
5000
〈試験条件〉
1.2
500
SAE J2334
普通鋼
湿 潤
4000
15分間
水溶液:0.5% NaCl, 0.1% CaCl2,
0.075% NaHCO3, pH 8
400
3000
2000
乾 燥
300
200
60˚C, 相対湿度50%, 17.75時間
1000
100
0
0
20
40
60
80
サイクル数
3
100
120
140
CORSPACE
1
腐食深さ(mm)
塩分付着
普通鋼
CORSPACE
剥離面積(mm2)
50˚C, 相対湿度100%, 6時間
剥離面積(mm2)
●
腐食深さ
0.8
0.6
0.4
0.2
0
0
0
20
40
60
80
サイクル数
100
120
140
0
20
40
60
80
100
120
140
サイクル数
4
耐 食 特 性( 実 環 境 曝 露 試 験 )
コルスペース
屋外曝露試験による評価(東神戸大橋)
■はがれの評価
100×60×3mmt
東神戸大橋
〈場 所〉 ● 阪神高速5号湾岸線の東神戸大橋橋脚隣接
クロスカット
〈環 境〉 ● 飛来塩分量 0.04∼0.07mdd(土研法)
〈塗装仕様〉
膜 厚
評価
JIS K 5600-8-5:1999
はがれの面積
(%)
1
2
3
4
0
3
4
5
0
1
3
15
はがれの量の等級
■さびの評価
–
30μm
25μm
55μm
水平
評価
1
東神戸大橋
2
① 当面塗替える必要はない
② 数年後に塗替えを計画する
③ 早い時期に塗替えを検討する
■塗替え時期の判定
はがれの程度
1
JIS K 5600-8-3
発生状態
発生面積(%)
外観状態
さびが認められず、塗膜は
X < 0.05
健全な状態
さびが僅かに認められるが、
0.05 ≦ X < 0.5 塗膜は防食機能を維持して
いる状態
3
0.5 ≦ X < 8.0
4
8.0 ≦ X
さびの等級
(さびの面積 %)
Ri1
(0.05%)
Ri2
(0.5%)
さびが顕在化し、塗膜は一
Ri3, Ri4
部防食機能が損なわれてい
(1.0%, 8.0%)
る状態
さびが進行し、塗膜は防食
機能が失われている状態
0.05%
さびの程度
第1層
第2層
塗 料
無機ジンク
フッ素樹脂塗料
フッ素樹脂塗料
合 計
塗替え時期の延長効果
コルスペース
0.5%
2
1
3
①
2
②
②
3
③
4
8.0%
Ri4以上
(8.0%以上)
さび発生限度標準図
(鋼道路橋防食便覧H26年3月)
CORSPACEと普通鋼の塗膜剥離面積
Gompertz関数
〈試験条件〉
普通鋼
CORSPACE
CORSPACE
●
CORSPACE
CORSPACE(劣化曲線)
塗膜剥離面積評価
水平下面
第1 層
第2層
第3層
第4層
第5層
東神戸大橋における曝露試験
東神戸大橋における曝露試験と同じ塗装仕様でのSAE J2334試験
4000
4000
普通鋼
普通鋼
CORSPACE
CORSPACE
2000
1000
5
膜 厚
15μm
60μm
60μm
30μm
25μm
190μm
剥離面積15%となる期間
(塗替え時期の判定③)
15
10
5
0
0
50
100
150
200
250
サイクル数
300
350
400
= CORSPACEは普通鋼の約2倍
3000
剥離面積(mm2)
剥離面積(mm2)
3000
塗 料
無機ジンク
エポキシ樹脂塗料下塗
エポキシ樹脂塗料下塗
フッ素樹脂塗料中塗
フッ素樹脂塗料上塗
合 計
普通鋼(劣化曲線)
20
剥離面積(%)
3年曝露
〈塗装仕様〉
0
普通鋼
●
1年曝露
普通鋼
25
C5系を模擬した塗装
● 塗膜にX状切込みを入れ素地露出
● サイクル腐食試験
(SAE J2334)
水平曝露材のスクラッチ部周りの塗膜の剥離状況
4
2000
1000
0
1
2
年
3
4
0
0
10
20
30
40 50 60
サイクル数
70
80
90
橋梁での導入事例が増加中です。
6