第 42 回全国育樹祭 基本構想 目 次 Ⅰ 開催方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1 全国育樹祭の目的 2 開催方針 3 大会テーマ 4 シンボルマーク 5 ポスター原画 6 開催概要 Ⅱ 運営方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 1 運営体制 2 3 4 輸送・宿泊 式典参加者 その他 Ⅲ 全国育樹祭行事・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 1 2 3 4 お手入れ行事 式典行事 育樹活動 懇談会 Ⅳ 併催行事等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 1 併催行事 2 記念行事 Ⅴ 他の大規模行事等との調整・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 Ⅵ 広報・協賛・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 1 基本方針 2 広報・PR 3 記録 4 協賛 Ⅶ 開催準備スケジュール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 Ⅰ 開催方針 1 全国育樹祭の目的 全国育樹祭は、昭和 52 年から毎年秋季に行われている国民的な緑の祭典です。 天皇皇后両陛下がお手植えされた樹木を皇族殿下がお手入れされる育樹活動のシ ンボル的行事と、皇族殿下によるお言葉や各種表彰等の式典行事等を通じ、健全 で活力ある森林を育て、次の世代に引き継ぐことの大切さを伝えていきます。 2 開催方針 東京は、江戸幕府が開かれて以降 400 年にわたり、日本の中心として発展を続 ける、世界有数の大都市です。古くから森林や木材と深くかかわり、都市づくりの 資材・燃料として森林の恵みを大いに利用してきました。 しかし近年、都市の膨張による森林の減少、生活様式の変化等により、それらは 私たちの生活から遠い存在となりました。このような中、東京都は、「森がささえ とうきょうしんりんせいかつ る暮らし、都市がはぐくむ緑-東京森隣生活」をテーマとして、平成 8 年に全国植 樹祭を開催しました。これを契機に、森を守り育て、普段の生活の中にも森を意識 する機会を創出するなど、都民の中に広く森づ くりに対する機運の醸成を進めています。 この時、会場となった「海の森」は、その後 も植樹が続けられ、海に浮かぶ美しい森に生ま れ変わろうとしています。また、私たちの身近 な公園や街路樹等の緑は拡大し、都市に住む 天皇皇后両陛下によるお手植え (平成 8 年 5 月 第 47 回全国植樹祭) 人々にうるおいと安らぎを与えています。 一方、都市の上流に位置する森林は、木材の かんよう 供給だけでなく、水源の涵養や災害の防止、二酸化炭素の吸収、レクリエーション の場の提供等の多面的な機能により都民生活に貢献しています。また、子供たちを 中心とした木育活動等の環境教育、CSR活動やボランティア活動の場としても活 用されています。今後もこれらの機能を十分に発揮するためには、適切な森林整備 により伐採・利用・植栽・保育という循環を継続するとともに、循環の一翼を担い、 中心となって森林を守り続けていく林業の振興が不可欠です。 しかし、東京の森林はその多くが、すでに伐採、更新の時期を迎えているにもか かわらず、長期にわたる木材価格の低迷等により、伐採が進まず、木材として活用 されていません。森林の循環が停滞することで、林齢構成が高齢の樹木に偏り、特 - 1 - に奥地では手入れが行き届かない森林が増加しています。また、急峻な地形が多い という制約によりコスト削減が進まず、森林・林業の担い手不足も一層深刻化する など、多くの課題を抱えています。 そこで、都は、スギ林の伐採・更新を行うスギ花粉発生源対策や林道等の基盤整 備など、森林の整備保全と林業振興を図るため、様々な対策を講じるとともに、 「とうきょう林業サポート隊」や「とうきょう森づくり貢献認証制度」など、都民 や企業が積極的に森づくりに参加できる仕組み を構築してきました。今では、停滞していた伐採 や材の搬出、植栽による森林の更新が促進される など、森林・林業の再生に向けた循環が動き始め ています。 この循環を再び停滞させないため、木材の大消 費地である東京が、多摩産材を始めとした全国各 地の木材の利用を拡大していかなければなりま 「とうきょう林業サポート隊」による 育樹活動(平成 27 年 12 月) せん。 第 42 回全国育樹祭では、森づくりに対する機運の醸成を一層進めるとともに、 東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会の関連施設等での木材の利用推 進と合わせ、「木の良さ」、「木の価値」を全国に発信し、そのかけがえのない存在 を国民一人ひとりに深く浸透させていきます。 多様な地域を有する都が、幅広い主体の参加や人材の育成を通じ、それぞれの地 域にふさわしい森づくりや緑化推進に取り組むことにより、東京を緑豊かな活力あ る大都市として、次世代に引き継いでいくための行事として開催します。 3 大会テーマ 第 42 回全国育樹祭の開催理念をあらわす「大会テーマ」を公募し、平成 28 年 度中に選定します。 4 シンボルマーク 第 42 回全国育樹祭に込められた思いを象徴し、併せて開催機運を高めるような 「シンボルマーク」を公募し、平成 28 年度中に選定します。 5 ポスター原画 第 42 回全国育樹祭のイメージを表現する「ポスター原画」について、都内の小 中高校生等から作品を募り、平成 28 年度中に選定します。 - 2 - 6 開催概要 (1)全国育樹祭行事 ア 主 催 イ 開催時期 東京都、公益社団法人国土緑化推進機構 平成 30 年秋季 ※開催日の決定・公表は平成 30 年 1 月(予定) ウ 参加人員 約 5,000 人 エ 内 ○皇族殿下によるお手入れ行事 容 ○式典行事 ・皇族殿下のおことば ・緑化功労者等の表彰 ・緑の少年団活動の発表 ・メインアトラクション ・大会宣言など ○参加者による育樹行事 オ 会 場 【お手入れ行事】海の森公園予定地(中央防波堤内側埋立地) 【式典行事】 武蔵野の森総合スポーツ施設 (平成 29 年 1 月竣工予定) 海の森公園予定地 (中央防波堤内側埋立地) 武蔵野の森総合スポーツ施設 (2)併催行事 ア 育林交流集会 イ 全国緑の少年団活動発表大会 (3)記念行事 ア 森林・林業・環境機械展示実演会 イ その他の記念行事 - 3 - Ⅱ 運営方針 1 運営体制 (1)実行委員会の設置 都内の関係機関及び団体等が一体となって、全国育樹祭の開催に向けた準備を 万全なものにするために、平成 28 年度に「第 42 回全国育樹祭東京都実行委員 会」を設置します。 (2)実施本部の設置 全国育樹祭の式典等を円滑に実施・運営するために、平成 30 年度に「第 42 回全国育樹祭東京都実施本部」を設置します。 (3)緊急対応 荒天時等の実施判断や非常事態に緊急に対応するための態勢を整備します。 2 輸送・宿泊 (1)輸送 全国育樹祭の期間中、借上車両(バス等)及び指定業務車両により、必要な輸 送を行います。 (2)駐車場 参加者の円滑な輸送を行うため、式典会場及び各会場周辺に借上車両等用の駐 車場を確保します。 (3)宿泊 主に都外参加者を宿泊対象者として、必要な宿泊施設を確保します。 - 4 - 3 式典参加者 (1)式典参加者の選定方針 森林・林業関係者をはじめ、次代を担う青少年やボランティア、一般公募によ る参加者など、各界各層の幅広い参加を求めます。 (2)式典参加者の区分・人数・内訳 区分 中央・都外参加者 人数 内訳 約 3,500 人 ・都知事と公益社団法人国土緑化推進機 構理事長との協議による者 ・各道府県知事の推薦による者 ・一般公募 都内参加者 ・実行委員会会長の選考による者 ・区市町村長の推薦による者 ・一般公募 出演者・運営スタッフ等 約 1,500 人 ・出演団体(アトラクション、緑の少年 団等) ・式典音楽隊(吹奏楽隊、合唱隊等) ・実施本部員 合計 4 約 5,000 人 その他 (1)警衛・警護 警視庁及び関係機関等との緊密な連携のもと、警衛・警護について万全を期し ます。 (2)救護・衛生 医療機関等との連携のもと、お手入れ会場、式典会場等における傷病者の救護 に関する態勢を整備します。また、飲食等による事故の発生防止を図るため、環 境衛生対策に万全を期します。 - 5 - (3)消防・防災 関係機関等との緊密な連携のもと、万一の火災、自然災害等の緊急事態に備え ます。 (4)環境整備 式典会場に総合案内所、仮設トイレ等を設置するとともに、湯茶を提供するな ど、参加者が快適に参加できる環境を整えます。 (5)特産品等展示・販売 式典会場の隣接地等において、都の特産品等の展示・販売を行います。 (6)記念品等 ア 全国育樹祭への参加を記念し、東京都らしい記念品を贈呈します。 イ 帽子その他会場で使用する物品を配布するほか、パンフレット等を配布しま す。 - 6 - Ⅲ 全国育樹祭行事 1 お手入れ行事 平成 8 年「第 47 回全国植樹祭」で天皇皇后両陛下がお手植えされた樹木を皇族 殿下がお手入れする、「森林を育て次の世代に引き継ぐこと、親が植え子が育てる こと」を象徴する行事を行います。 なお、荒天の場合、お手入れ行事は中止します。 (1)開催日 式典行事の前日 (2)会場 海の森公園予定地(中央防波堤内側埋立地) ※「海の森」とは、東京港の中央防波堤内側に位置する埋立地に、都民・企業・ NPO等との協働による植樹を行うことにより、様々な動植物が息づく海に 浮かぶ美しい森に生まれ変わらせる、循環型社会のシンボルとなるものです。 今後、公園として開園する予定です。 (3)会場整備・設営 ア 会場整備 会場となる海の森公園予定地で、円滑な運営に必要な整備を行います。 イ 会場設営 平成 30 年度に、第 47 回全国植樹祭の説明パネル、参加者席、テント等の 仮設物の設置を行います。仮設物の製作に当たっては、多摩産材等を積極的に 活用します。 (4)お手入れ行事の概要 ○ パネル展示等 御覧 都知事より皇族殿下に次の事項を御説明 ぎょせい ・御製の碑 ・第 47 回全国植樹祭の様子及びお手植え樹木の生育状況 - 7 - ○ お手入れ 皇族殿下による、天皇皇后両陛下お手植え樹木へのお手入れ [お手入れ会場] 海の森公園予定地 (中央防波堤内側埋立地) 2 [お手入れ行事/山形県の例] 式典行事 (1)会場 武蔵野の森総合スポーツ施設 なお、屋内施設であるため、荒天時の式典会場は別に設けません。 ※「武蔵野の森総合スポーツ施設」は、東京都のほぼ中央に位置し、国際的・ 全国的な大規模スポーツ大会が開催可能であるほか、イベント等にも利用可 能な機能を備えた、多目的アリーナです。調布基地跡地の一角をなし、周辺 には、緑豊かな武蔵野の森公園や味の素スタジアムをはじめとするスポーツ 施設、調布飛行場等があります。 (2)会場設営 平成 30 年度に必要な仮設物の設営を行います。会場の設営に当たっては、多 摩産材等を積極的に活用します。 (3)式典演出 全国育樹祭の開催方針に基づき、大会テーマ(平成 28 年度決定予定)を象徴 的に表現し、かつ、東京都の特色を活かした意義深い森林・緑の祭典となるよう な演出とします。 ア 基本構成 プロローグ、式典、エピローグの3部構成とします。 - 8 - イ プロローグ 式典開催前に、都内外からの多数の参加者への歓迎の意を込めたアトラクシ ョンを企画し、実施します。 ウ 式典 屋内施設のメリットを活かした音響・照明等により演出効果を高めたメイン アトラクションを企画し、実施します。 エ エピローグ 式典のフィナーレを飾るにふさわしいアトラクションを企画し、実施します。 [式典会場] 武蔵野の森総合スポーツ施設 (平成 29 年 1 月竣工予定) 3 [式典行事/埼玉県の例] 育樹活動 全国育樹祭の参加者が育樹の大切さへの思いを共有することができるような、東 京都の特色を活かした育樹活動を実施します。 (1)開催日 式典行事当日及び前日 (2)会場 都内複数会場に分散して実施 [育樹活動(施肥)/山形県の例] - 9 - 4 懇談会 皇族殿下の御臨席を仰ぎ、大会関係者を招待して懇談会を開催します。 (1)開催日 式典行事の前日 (2)会場 未定 - 10 - Ⅳ 併催行事等 1 併催行事 (1)育林交流集会 都内外の林業関係者はもとより、次代を担う大学生や高校生、ボランティア団 体など、森林・林業に関心の高い人たちが参加し、森林・林業が直面する課題等 をテーマに講演等を行います。 ア 開 催 日 式典行事の前日 イ 会 多摩地域より選定予定 場 ウ 参加人員 約 500 人 エ 行事内容 ・基調講演 ・パネルディスカッション 等 [育林交流集会/山形県の例] (2)全国緑の少年団活動発表大会 全国から選出された緑の少年団や都内の緑の少年団等が一堂に集い、日頃の活 動状況の発表や交流を通じて、相互の研鑚と交流を図ります。 ア 開 催 日 式典行事の前日 イ 会 多摩地域より選定予定 場 ウ 参加人員 約 500 人 エ 行事内容 ・都内外の緑の少年団による 活動発表 ・各種表彰 等 [全国緑の少年団活動発表大会/岐阜県の例] - 11 - 2 記念行事 (1)森林・林業・環境機械展示実演会 森林・林業・環境機械の安全使用と機械化による施業の効率化を森林・林業関 係者に一層普及するとともに、一般参加者の森林・林業に対する関心・理解を高 め、担い手を育成する契機とするため、全国の林業機械メーカーによる最新の林 業機械を中心とした展示・実演会を行います。 ア 開 催 日 式典行事の当日及び翌日 イ 会 未定 場 ウ 参加人員 約 10,000 人 エ 行事内容 高性能林業機械等の展示実演等 [森林・林業・環境機械展示実演会/岐阜県の例] (2)その他の記念行事 全国育樹祭の開催機運を高めるとともに、都民参加の森づくりや木とのふれあ いを進めていくために、広く都民が参加できる記念行事を都内各地で開催します。 広報活動と連携しながら、全国育樹祭の開催意義を林業関係者や既存の団体等 にとどまらず、幅広い都民に普及していきます。 - 12 - Ⅴ 他の大規模行事等との調整 東京都では、東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会(平成 32 年) をはじめ、ラグビーワールドカップ 2019(平成 31 年)など、世界的な大規模イ ベントの開催が続きます。 都内ではこれらの開催に向け、今後新たな施設整備や既存の関連施設の改修工事 等が集中して実施されることになります。全国育樹祭の円滑な開催に向け、こうし た関係機関との緊密な調整の下、適切に開催準備を進めていきます。 また、観光の一大産業化が進む中で、東京を訪れる観光客は、今後、一層増加す ることが見込まれます。すでに、ホテル・大型バス等が逼迫しており、全国育樹祭 の開催時期には、ますます厳しい環境に置かれることが予想されます。このため、 早期に関係者と調整し、宿泊・輸送等に関して必要となる施設等の確実な確保につ なげていきます。 - 13 - Ⅵ 広報・協賛 1 基本方針 第 42 回全国育樹祭の開催機運を醸成し、東京の森林や身近な緑の大切さ・木の 良さを多くの都民に啓発するとともに、大会終了後も都民が、この大会の開催意義 を継承し、引き続き主体的に森林づくり活動や緑化運動に広く参加できるよう実施 します。 2 広報・PR 全国育樹祭の開催理念や事業の展開について、広く普及・浸透を図るために、以 下の取組を行います。 ア 各地の緑化イベントや育樹活動等を活かして、また都内で開催される様々な イベントと連携しながら、都民に向けた事前の積極的な情報発信とともに、参 加・参画への声掛けをすすめます。 イ 新聞、ラジオ、テレビ、インターネット等の多様な媒体を活用した広報活動 を実施します。 ウ 全国育樹祭専用のホームページを開設するなど、各種イベントや森林づくり 活動の情報を適時発信します。 3 記録 第 42 回全国育樹祭の開催記録を保存するために、記録誌やDVDを制作します。 4 協賛 全国育樹祭の開催方針に賛同する企業・団体を対象に、物品・役務の提供、広報・ PRへの協力等の企業協賛等を検討し募集します。 - 14 - Ⅶ 開催準備スケジュール 以下の流れにより、開催に向けた準備を進めていきます。 【開催準備スケジュール】 年 度 平成 28 年度 準備内容 ● 全国育樹祭東京都実行委員会設置 ● 基本計画策定 ● 広報用ホームページ運用開始 平成 29 年度 ● プレイベント開催 ● 開催日程の決定・発表 ● 実施計画策定 平成 30 年度 ● 全国育樹祭東京都実施本部設置 ● リハーサル等開催準備 ● 第 42 回全国育樹祭開催 - 15 - 第 42 回全国育樹祭基本構想 登録番号(27)301 平成 28 年4月発行 編集・発行 東京都産業労働局農林水産部森林課 東京都新宿区西新宿二丁目8番1号 電話:03-5320-4671 印 刷 株式会社電通東日本 全国育樹祭
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