エレキ・ギターのサウンドはアンプからの出音で変わる Vol9掲載

STANDBYスイッチ。2つのスイッチをONにするこ
とで初めて音が出せるのですが、だからといって2つ
JVM205Hのココが凄い!
これだけでも、エフェクターを繋がなくても色々な
音が作れるのですが、JVM205Hの各チャンネルには、
のスイッチを同時にONにしてはダメなのです。まず
バンドでエレキ・ギターを演奏する時には、ギター・アンプを使って音を増幅させるのが当たり前です。ギター・アンプは単にエレキ・ギ
こともできます。
さらに3種類のモードが隠されているのです。つまり、
最初にPOWERスイッチを入れ、真空管が程良く暖ま
これらを踏まえた上で、改めてJVM205Hを見てい
るまで2∼3分待ち、それからSTANDBYスイッチを
きましょう。たくさんのツマミがありますが、よく見
2チャンネル×3モードの合計6種類のサウンドを切り
ONにして、音作りを始めます。真空管が暖まる前に
ていくと使い慣れた小型アンプと基本は同じです。
替えが可能です。澄み渡るようなクリーン・トーンか
ら、往年のロックで聞くことのできるMarshallらしい
音を出してしまうと、真空管にダメージを与えてしま
チャンネルはクリーン / クランチとオーバードライ
うのです。電源を切る場合は、その逆になります。ツ
ブの2チャンネル構成で、各チャンネルごとにGAINや
クランチ、はたまたヘヴィメタルに最適な激歪みまで、
マミをゼロに戻してSTANDBYスイッチをOFFにし、
EQ、VOLUME、リバーブを搭載。チャンネルはフッ
Marshallアンプの歴史を振り返っているかのようで
しばらく時間を空けてから、POWERスイッチをOFF
ト・スイッチでも切り替えられるので、曲中でリバー
す。1台のアンプから出るサウンドとは思えないほど
にします。ちなみに、休憩中やライブの転換中には
ブの掛かった美しいクリーン・トーンのアルペジオか
多くのバリエーションを作り出すことができます。使
STANDBYスイッチをOFFにするだけでOK。
ら、歪んだバッキングに切り替えたい…なんて使い方
いやすさ、音の良さ、音色バリエーションのどれをと
POWERがONでもSTANDBYがOFFならシールドの
も自由自在です。しかも、マスター・ボリュームが2
っても優秀なJVM205Hは、色々なギター・プレイヤ
抜き差しが可能です。
つあるのでバッキングとソロで音量を変えて演奏する
ーがいる軽音楽部の部室に置くギター・アンプとして
ターの音を大きくしてドラムなどに負けない音量にするだけでなく、演奏したい曲の雰囲気に合わせて歪ませたり、好みの音を作るサウン
適しているのではないかと思います。
ド・メイクからも非常に重要な意味を持っています。1962年のスタート以来、世界中で数え切れない数のギタリストのサウンドを支えて
きたギター・アンプ界の王者Marshall。そんな伝統のMarshallサウンドを継承しつつ、最新の設計思想とテクノロジーによって生まれた次
世代スタンダードのJVMシリーズ。シリーズの中でも使い勝手のよい50Wのスタック・モデル、JVM205Hを紹介します。
十分な音量で演奏しよう
スタック・アンプを使ってみよう
背面パネルを見てみよう
部活での練習風景や学内ライブなどで時々見かける
練習用の小型コンボ・アンプの場合は、電源を入れ
スピーカー出力端子の話題が出たところで、本体の
のが、練習用の小型アンプでバンド演奏しているとい
てスイッチをONにすればすぐに音を出すことができ
背面パネルにも注目してみましょう。背面パネルには
う風景。やはり、バンドで弾く時には大きなアンプを
ます。しかし、JVM205Hのようにアンプとキャビネ
スピーカー出力端子の他にも色々な端子が付いていま
使って十分な音量でプレイするのがオススメです。バ
ット(スピーカー)が分離したスタック・アンプの場
す。中でも注目したいのがエフェクト・ループ。エフ
ンドでの楽器音量バランスを考えると、一番音量の大
合、まずアンプ・ヘッドとキャビネットを正しく接続
ェクト・ループは、その名の通り、エフェクターを接
きいのがドラムです。練習用の小型アンプではどうし
しなくてはいけません。
続する端子です。通常のストンプ・ボックスはアンプ
てもドラムの音量に掻き消されてしまいますから、観
アンプ・ヘッドの背面を見ると、4Ωや8Ωなどいく
のINPUTに入力する前に使うのが一般的ですが、アン
客にギターの音が聞こえない…なんてことも多々あり
つかの端子が付いていて、どの端子をキャビネットと繋
プを歪ませつつ、ディレイやリバーブなどの空間系や
ます。単純に音量の問題だけなら、アンプにマイクを
げばいいのか迷ってしまうかもしれません。実は、何も
モジュレーション系エフェクトを使いたい場合に少し
立てて、PA機器で増幅してもいいですが、それでは他
難しいことはなく、使用するキャビネットと同じ数字を
問題が生じます。そのままアンプの前にエフェクトを
のメンバーにギターアンプからの音が聞こえず、マイ
繋ぐのが基本。例えばキャビネットに16Ωと書かれて
通してしまうと、ディレイやリバーブの音も歪んでし
クを通すことでサウンドの印象が変わってしまいます。
いる場合は、アンプ側も16Ωの出力端子から接続しま
まうのです。それでもカッコいい場合もありますが、
バンドの練習時にはPA機器を使わない状態でバンドと
す。もし、アンプの8Ω出力から16Ωのキャビネット
クリアなリバーブやディレイ音が欲しい場合は歪みの
しての音量バランスが取れていることが必要ですから、
に繋いでしまうと音は出ますが、音ヤセと言って、本来
後…つまりアンプの後にエフェクターを使う必要があ
やはり十分な音量の出せるアンプが必要不可欠です。
よりもショボイ音になってしまいます。そして注意した
ります。そこで登場するのがエフェクト・ループ。音
サウンドの質や迫力感という意味でも、ぜひとも大型
いのが逆の場合。つまりアンプの出力側よりキャビネッ
を歪ませるプリアンプ回路を通った後の信号を抜き出
アンプを使って欲しいです。JVM205Hは50W出力。
トの数字が小さいと、アンプが壊れてしまう可能性もあ
すことで、先述のようなエフェクト処理を可能にしま
部室でのバンド練習からホールなどでのライブまでカ
るのです。数字を合わせるだけなので決して難しいもの
す。また、JVM205Hのフロント・パネルにはエフェ
バーする、非常に使い勝手の良いモデルと言えます。
ではありませんから、ぜひ覚えておいてください。
クト・ループ機能のON/OFFスイッチがありますが、
▲2チャンネル×3モードで合計6つのサウンドを凝縮した、JVM205H。まとまりのあるサウンドで、練習からステージまで
幅広く使える50W出力モデル
▲フット・スイッチを使うことで、チャンネルやモードなど、さ
まざまな機能を足下でコントロールできます
この端子に何もエフェクターを接続しない状態でミッ
クス・コントロールをウェット側に設定しておくこと
Marshallを使おう!
で、アンプのミュート・スイッチのように使うという
裏技テクニックもあります。その他、JVM205Hには
現在、様々なメーカーがギタ
キャビネットで鳴っているようなサウンドをシミュレ
ー・アンプを作っていますが、中
ートし、レコーディングなどに便利なエミュレーテッ
でもアンプの王道であり、スタン
ド・ライン・アウトやフット・スイッチ、MIDIイン/
ダードなのがMarshall(マーシャ
スルーなど、欲しい音を作るためのこだわりの機能や
ル)です。バンドをやっていて
端子が搭載されているのです。
Marshallを知らない人はいないで
しょう。そんなMarshallは、元々
真空管アンプの電源は2つある?
はボーカリストであり、ドラマー
⑤MASTER 1/2:JVM205Hには、2つのマスタ
⑩BASS:低域の質感を調整します。
ONにすることで真空管が暖まり始めます。
ー・ボリュームが用意されており、個別の音量を設
⑪MIDDLE:中域の質感を調整します。
上部に紹介した通りです。少し多いですが、GAINや
②STANDBYスイッチ:実際に音を出すかどうかを
定、瞬時に切り替えて使うことができます。
⑫TREBLE:高域の質感を調整します。
VOLUME、HIGH/MID/BASSのEQなど、基本は小
決めるスイッチです。
⑥RESONANCE:超低域成分のレスポンスを調整
⑬GAIN:歪みの量を調整します。
行錯誤を重ねて作ったオリジナ
型アンプと同じ感覚で使うことができます。普段、ト
③FOOTSWITCH/MIDI PROGRAM:接続したフ
します。
⑭CLEAN/CRUNCH:クリーン、クランチ・チャ
ル・アンプ、JTM45にはじまり、エリック・クラプトンが使ったことでBlues Breakerの愛称で呼ばれる
ランジスタ・アンプを使っている人は電源の入れ方に
ット・スイッチの動作モードを、フットスイッチ・
⑦PRESENCE:超高域成分のレスポンスを調整し
ンネルに切り替えるスイッチです。
コンボ・アンプ1962など、数々の名機を生み出します。その後、1981年にJCM800、1990年に
注意しましょう。JVM205Hは音の増幅に真空管を使
プログラム・モードとMIDIプログラム・モードから
ます。
⑮OVERDRIVE:オーバードライブ・チャンネルに
JCM900、そして2000年直前にはJCM2000を発売。世界中のギタリストに愛用され続けてきた
ったチューブ・アンプです。POWERとSTAND BY
切り替えます。
⑧REVERB:各チャンネルごとにリバーブの量を設
切り替えるスイッチです。
Marshallアンプの歴史は、まさにロックの歴史と言っても過言ではありません。今回紹介したJVMシリーズ
という2つの電源スイッチがあるのです。POWERス
④FX LOOP:リア・パネルのエフェクト・ループ
定します。
⑯INPUT:ギターやエフェクターの出力を接続する
は、これまでのMarshallの名機を彷彿とさせるサウンドが満載の人気アンプです。
イッチはアンプの主電源でONにすると電気が供給さ
機能のON/OFFを設定します。
⑨VOLUME:各チャンネルごとの音量を調整します。
入力端子です。
DiGiRECO.JR 9|DEC・2015
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よって、イギリスはロンドンで設
JVM205Hのツマミやボタンの意味は、右ページの
立されたメーカー。Fenderの
Bassmanを参考にしながら、試
▲マーシャル・アンプの創設者、ジム・マーシャル氏
れて真空管が暖まり始めます。そして音を出すのが
DiGiRECO.JR 9|DEC・2015
①POWERスイッチ:JVM205Hの主電源です。
でもあったジム・マーシャル氏に
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